生きたまま極楽! 

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ブラック企業問題

2015年06月05日 | 時事社会ログ

○時代を読む~若手論客に聞く・・・ NPO法人代表・今野晴貴さん、日本型雇用を逆手に

 

  正社員として採用した若者を長時間労働や過酷な環境で使いつぶし、退職のみならず心身の病に追い込むブラック企業。NPO法人代表の今野晴貴さん(30)はベストセラー「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」(文芸春秋)でその存在と実態を顕在化させ、政府の対策を後押しした。ブラック企業の問題は若者だけではなく、社会を揺るがし、すべての人に関わる問題だと説く。

 ■社会壊す本質
 著書を通じ、違法で過酷な働き方を若者に強いるブラック企業は社会問題であると提起したことが、昨年の私の仕事の主だったことでした。

 若者から労働相談を受けるNPO法人「POSSE(ポッセ)」を立ち上げたのは大学在学中の2006年。当時は正社員ではない非正規の仕事に就く若者が増えていて、「勝手気まま」などと批判されるようになっていた。私は労働法を勉強していたので、それは違うと思った。会社側が「非正規で採用する」と言って非正規で雇われているにすぎないのに、なぜ若者が原因だとされるのか。付き合いのあった労働組合の人もそうした実態への認識が薄く、危機感を持ったのも大きかった。

 12年の相談は約千件で、13年は2千件に迫るペースだった。厳しい労働環境に置かれた正社員の問題が目に見えて増えてきたのは09年以降で、「ブラック企業」という言葉が使われるようになったのは10年。それまで相談をかなり受けていたので、これは正社員雇用の問題だ、とすぐにぴんときた。

 ブラック企業というのは若者が職場で追い詰められてうつ病になっているとか、いじめられて辞めさせられているという話です。働き続けることができない、体を壊す、精神疾患にかかる。最大の問題は、結果的に心身を破壊するということ、人を使いつぶすことなのです。

 その結果、得られるはずの税収が減り、医療費や社会保障費を増大させ、若者の未来を奪うことで少子化にもつながる。そういう社会的損失、人間の体や人生をないがしろにして成り立つ経済などあり得ない。問題の本質はそこにある。

 ■労使関係変質
 ブラック企業を生んだ一番の要因は、労使関係が変わったことです。日本の労働はもともと厳しいが、それでも基本的には日本型雇用の枠内に収まっていた。日本型雇用は労使関係が重視され、労組との交渉でつくられてきた。

 それに対し、ブラック企業は新興企業に多くて、労組もなければ従業員との話し合いも一切ない。すべて会社が決めた通り、会社が自由に決められるという世界的に見てもまれな雇用形態だと思う。

 労務管理のやり方を変えた、あるいは今までと違うやり方の企業が増えてきたということ。普通なら労組が入るところを全部勝手に決められる。その中で使いつぶせば利益が出るぞ、という認識が広がった。何やってもいいんだ、こいつら何やっても黙ってるよ、と。労組がどんどんなくなって、何をやってもいいという状態になったときに、ブラック企業が出てきたということだと思います。

 産業構造が転換する中で、新興企業が増えている。その新興企業が新卒を採用する。そうすると必然的に、新卒のところばかりが労使関係不在の、新しい形の労務管理をやっているブラック企業になってくる。何も問題が起きないんだから、入れてすぐに辞めさせればいいという機運が高まっている。代わりはいくらでもいるし、日本自体がつぶれてきたら外に出て行けばいいとも思っている。

 日本の場合、特殊なのは、どんな条件でも我慢しなさい、ということがまかり通ってきたことです。日本型雇用というのは、頑張って我慢すれば報われる世界。そうしたいつか報われるという信用を逆手に取る、裏切る企業はあるということを前提に、社会は行動しなければいけなくなっている。

 そこをまだ社会全体が認識できていない。例えば教育現場では、何かあれば専門家に相談しに行くとか、勤務記録をつけておいて、後で裁判になったときに対応できるようにするとか、そういう労働法をぜひ教えてほしい。

 認識が変わることで、本人が自分を追い込んでしまう、自分が悪いんだと思い込んでしまうことから脱却していく可能性が広がります。

 ■再生の一歩に
 昨年大きかったのは政治が動いたことです。実際に与党、厚生労働相がブラック企業の対策をしなければいけないと言明し、厚生労働省が対策に乗り出した。きっちり企業に責任を取ってもらわないと、若い人たちに未来がなくなる、国の未来がなくなるとまで言っている。これは画期的な思考の転換だと思います。政府が言うことで、認識がかなり変わった。

 悪い企業もあるということをしっかりアナウンスしたことで、当事者は立ち上がりやすくなる。企業の側が悪いんだと、少なくとも行政が言っているわけですから。そこで取り締まれなくても、裁判で権利を回復しようかとか、労組に入って対等な立場で条件を見直そうかとか、そういう話につながる後押しになります。

 最近、福祉関係者や教育者、弁護士らと「ブラック企業対策プロジェクト」を立ち上げました。ブラック企業の見分け方を説明する冊子の無料ダウンロードなど、いろいろな取り組みをやっています。相談を受けている人と、さまざまな現場の人が事実を共有して対策を一緒に考え、それを広げていくと。そういうことで包囲網を作っていくイメージ。解決していくためには、認識が広がるだけでは駄目で、当人が被害を回復することを社会が支えなければいけないんです。

 今までみんな対岸の火事だと思っていたはずです。そうではなく、一人一人がこの問題に向き合わないと日本の再生はできないんだと意識を変えていかなければ本当の解決はできない。それには時間がかかります。

 ブラック企業対策は、ここを起点にもっと日本が働きやすい、豊かな社会になることを目指すという取り組みでもあると思います。マイナスからゼロにすると考えなくていい。もっとずっとマイナスだったんだ、と。これから全部いい方向に一歩ずつ進んでいこうと考える方が、私はいいと思います。

 ◆ブラック企業 長時間労働やパワーハラスメントなどで過酷な労働を強い、若者を精神疾患にしたり、退職に追い込んだりする企業。新入社員を大量採用した上で選別し、パワハラを繰り返して多数を辞めさせることや、低賃金で長時間労働をさせ、追い詰められた若者を使い捨てるのが特徴的なやり方。就職難で採用市場が企業側の買い手市場となっていることが背景にある。

 2000年代に入り、IT企業で働く若者が自らの劣悪な労働条件を訴えるためにインターネット上でこの名称を使い始めたとされる。いまではITだけでなく小売り、外食、介護、保育など幅広い業種で同様の企業が増えている。

 ◇こんの・はるき 1983年、仙台市生まれ。NPO法人POSSE代表、「ブラック企業対策プロジェクト」(http://bktp.org/)共同代表。一橋大学大学院社会学研究科博士課程在籍。著書に「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」(文芸春秋)など。


 

 


 この上記に挙げている元記事は、2014年1月のネットニュースの記事なんですね。この記事に基づいて、僕の感想コメントを書き込んでいたんですが、大仰な話を20行近く書いていたところで、何か途中で止めてしまって、感想コメ中途で、というか書き出し部分だけで、放ったらかしにして、そのままこの記事を忘れていて、記事アップせずに、しないまま何と一年半も経ってしまった。そして思い出したように、ここの記事文の続きを書くことにしました。

 
 社会主義・共産主義の国には、ブラック企業はないんだよね。理論上はブラック企業は存在しない筈だ。あるとするなら、その国家の企業が、全部、ブラック企業ということになる。その国自体が国ごとブラック。人類の社会主義・共産主義は失敗に終わった。だいたい人間の本質に、社会主義や共産主義は全く合わなかった。人間は競争したがり、優劣を着けたがり、少しでも他よりも優位に立ちたいと思い、立とうとする。少しでも自分より優位に居る者を嫉妬し、いつかは自分が追い越してやりたいと思う。他が自分よりも下位に落っこちれば良いと願う。他よりも裕福で居たく、他よりも贅沢をしたい。とにかく願いは誰よりも優位に居たい。だから競争する。競争に勝つために努力する。それが人間だ。だから、どだい、社会主義・共産主義は無理だ。だいいち、もともと人間は生まれながらにして平等でない。生まれた環境を考えなくても、生まれながらにして頭の良し悪し、知能の高低からして違う。生まれながらの身体能力の違いもあるだろう。人間は生まれたときから全然、平等じゃない。それをムリムリ平等にしようなんて、それが無理な話だ。人間は競争したがり、他よりも優位に立ちたがる生き物だ。

 人間はサルから進化したときから、ボスが居て、幹部が居て、ボスの家族が居たろう。原人のときから、サルから進化した集団形態に、階級や階層があったろう。初めて文明を築いた社会も、階級社会、あるいは階層社会になった。一握りの権力を握る連中、つまり貴族たちと、その生活を支える数多くの、というか大半の奴隷たち。人間の文明が築かれて以来、今日までもうずっとずっと、極少の富裕層、支配層たちと数多くのその生活を支える労働者たちで、人間の生きる形態は営まれて来てる。たいていは頭の良い連中が上層部に居て、まあ、それに比べて、ピラミッド下層の労働者たちは、知的には劣る者たちだ。一概には言えないが、最初に上層を築き上げた頭の良い者たちが、自分たちの親族の階層を揺るぎない強固なものにする。既得権益だ。代々、その支配者一族が潤い続ける。・・・・・・


 上記のようなオオゲサな話から、当時は、話を進めて展開し、僕なりに現在の“ブラック企業”問題への意見へと持って行くつもりだったんでしょうね。上記の論理と“ブラック企業”の話との共通項は、「人間が基本的に持つエゴ」なのかな。

 ブラック企業って、ほとんどが中小企業ですよね。中には、大企業で派遣で働いているという場合もあるけど、その場合は所属は一応、派遣会社であり、大企業から先ず派遣会社へお金を支払われ、実際仕事してる当人には、いろいろな名目の経費が引かれて労働賃金が支払われる訳で、派遣業者がブラックだった場合、この派遣業者のピンハネ高が大きい。

 昔、僕が大手の自動車産業の下請けの下請けで働いていたとき、作業場所は下請けの工場なんですが、孫請け会社がいわば派遣企業みたいなもので、僕は孫請け会社に所属しながら下請け会社の工場で働いていた。そして僕の労働料金は自動車産業の大企業の下請け会社から、僕の所属する孫請け会社へと支払われ、そこからイロイロ差っぴかれて、僕に手取りの賃金が払われる。まだ、「派遣企業」の話が話題にならない、ずっとずっと前の話なんですが。調度、昭和から平成へと変わる時代の話で、いわば派遣の先駆けみたいなもんですね。

 この時代、自動車産業は輸出バブルで、海外輸出車が大売れに売れてる好景気で、僕が働いてた工場も超忙しかった。大企業の下請けで、輸出車の車体作ってたんですね。で、毎日毎日忙しくて、昼夜フル稼働で工場回してるけど、納期に間に合わない。で、会社側は工員に、「残業してくれ」になる。下請けと言っても大企業の提携下請け企業だから、けっこう大きな会社で、勿論、組合だってある。会社は、組合員にはなかなか残業が言えない。それで、僕らいわば派遣で働いてる者に、残業命がくだる。僕らは、小さな孫請けの社員ですからね。無論、小さな会社には、社員をかばってくれる組合なんてない。僕は、有無を言わさず、数人しか残ってない中で残業させられましたね。まあ、昔々、そういうこともありましたね。あれが派遣の先駆けで、無論、あの時代まだ法整備されてなくて、派遣法とか何か、いろいろと話題になるのって、2000年以降ですよね。小泉政権下から始まった。済みません、派遣法に関しては調べてなくて、僕はあんまり詳しくはないんですが。まあ、「派遣」というのは比較的大企業に取っては、都合の良い労働形態な訳ですね。

 ブラック企業の大半は中小企業だ、って話でした。代々続く町工場の経営者でもない限り、起業する人のほとんどが一旗揚げよう、というか、まあ、率直に言って金儲けしたい訳ですよね。金持ちになりたい。豪邸に住んで裕福な暮らししたい。だから、率直な言い方だと、自分が起業した会社で働いてくれる従業員て、ストレートな言い方だと、金儲けの道具な訳でして。だから、自分たちの純利益を上げるためには、従業員には長時間を低賃金で働いてもらいたい。何てったって、経費で一番掛かるのは人件費ですからね。だから中小企業って、放っといたら自然とブラックになる道理なんですよね。守銭奴みたいな経営者だと、会社の経営がうまく行って儲かって、予想以上に利益が上がっているのに、従業員への払いは低賃金に抑えて、純利益をさらに、できるだけ上げて、自分たちが設けようとする。ちょっと規模の大きな会社の下請け苛めでも同じ理屈でしょうけど。経営者が会社のプール資金を増やすことに没頭し、従業員に還元しようとしない。

 まあ、経営者さんも、自分とこの会社で働いてくれる従業員の人たちあっての、自分らの儲け、会社の儲けですから、従業員は大切にして欲しいものです。でも、会社経営も厳しいですからね。ちょっと手を抜いたらもう、倒産しちゃうかも知れないような世界だし。また、起業するときって、ほとんど必ず、借金して会社建てるから、創業から何年かは借金を返しつつ経営して行かなければならない。だから、開業資金の借金を返し終わるまでは、出費は何かと厳しく抑えようとなりますよね。費用的に効率的にやりたいから、つい、従業員はできるだけ低賃金で長時間使おうと考える。人件費を効率良く使いたいから。稼動は効率良く、できるだけ人件費を安く抑えたい。できればブラック経営をやりたい。借金返すまでは。会社の経営が軌道に乗るまでは。自分とこの豪邸が建つまでは。会社のプールが一億できるまでは。もっと会社の規模を大きくするまでは‥。とか何とか、人間の欲はイロイロあって、さらにさらにと限りない。

 ブラック企業になんて就職しないに越したことはない。しかし、端から見てその会社の内容はよくは解らない。外側から見ただけでは本当の内情なぞ解らない。そこで考えたのだが、このネット社会、企業も、被企業的にサイトで口コミを集めてはどうか。つまりネットでよくやっている、全国の食べ物屋さんの口コミサイトだ。巷の一般各人が、サイトに各店々の評価を感想として書き込むじゃないですか。あれの企業版。このサイトは各企業側が掲げるサイトではなく、例えばハロワでも良いんだけど、第三者がサイトを作って、ここにみんなが口コミみたく評価や感想を書き込む。

 例えば、ハロワ管理のA企業のサイトのコメント評価・感想らんに、かつてそこの会社で働いていた人や、現在そこで勤務している人が匿名で、実際勤めてみてどうだったか、を書き込む。「私は嫌な上司に度重なるパワハラを受けて辞めました」とか、「断れない感じでサービス残業させられます」や、「休日出勤を言われて断ると後で苛められます」とか。逆に「とても働きやすい環境です」でも「職場は良い人ばかりで毎日が楽しいです」でも、「セクハラする先輩が居ます」でも何でも良い、とにかく元従業員や現従業員が匿名で、実際その会社で働いてみた感想をサイトに書き込む。

 それを、これから就職志望している人たちが見る訳です。これは、細かく各企業ごとにサイトがあって、就活生・就活者はこのサイトを見て、就職の参考にするのです。ブラック企業は、かつてそこの会社で働いてひどい目に合った人たちが、自分らの労働奴隷ぶりの実体験を書き込むのです。一日十四、五時間労働や休日無し勤務だったり、低賃金過ぎる給料だったり、ひどいセクハラや暴力があったりとか、決して辞めさせてくれない、とか、そのブラックぶりをそこの職場経験者が書き込む。ココは「実際に過労ウツで自殺者が出ている」とか、同僚が書き込んでも良いし。そこのブラック企業サイトの感想コメントらんに、イロイロなひどい、劣悪な労働環境の書き込みがあれば、知らずにブラック企業に就職してしまう、被害者が出ずに済むじゃないですか。

 そりゃあまあ、世間に会社の数は星の数ほどもあるだろうから、全企業のサイトを作るのは膨大な数で大変ですが、そのサイトを作るのをハロワの公務員に任せなくとも、巷の各有志が作って行っても別に良いんだし。新卒でも再就職でも、これから就職しようって人にはイロイロな会社の内容や内情が前もって解る、大変ありがたいサイトになると思いますよ。「あの会社にはこんなパワハラ上司が居るのか」でも、「あの会社では一年前こんな事件が起こってるんだ」でも何でも。そのイロイロな書き込みを見て、判断するのはこれから就職しようとしている就活者だし。

 何処かか誰かが管理して巨大会社情報サイトを作り、そこには細かく各会社の外郭や仕事内容などの企業情報から、口コミコメントらんには情報提供者の各コメントが入る。それはかつてその会社で働いた経験者や、現在勤務している人からのタレコミなど、内部の情報が書き込まれる。無論、コアな情報も入る。そして就活者はそのサイトを見て、これから就職しようかと思っている企業の情報を得、その上で、面接なり就職試験に臨む。これは仕事を探している者に取っては、とっても役立つ重宝なサイトになると思う。

 サイト運営する者は、個人業者だと企業との癒着のおそれもあるので、本当はハロワなど公共機関の運営が望ましいけど。でないと、各企業からサイト運営業者に金銭を送って、「自分とこのサイトに会社や社の役職者を中傷するような書き込みがあったら削除してくれ」 とか言って来る、汚いことする企業が必ず出て来るでしょうからね。

 しかしこれは良いアイデアだと思うんだが。このサイトに書き込まれたパワハラ上司も、日頃会社で自分のやってることに気が付くでしょ。日頃の自分の行いが万人の目に触れることになるから、パワハラを止めざるを得なくなる。セクハラも汚職も同じ。障害者施設の虐待だって、このサイトで万人に知らされる。良いなあ。是非、やって貰いたい。このサイトがしっかりと運営されれば、世の中のブラック企業は無くなる。

 

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やったね!
※(2015-6/13)

○ブラック企業の実名ネット公開 「投稿のまま掲載」するサイトが始動

 

   パワハラやセクハラ、残業代の未払いに過酷な長時間労働、派遣労働者やパート・アルバイトへのいじめ、偽装請負などと労働法規を守らない、悪質な「ブラック企業」がなかなかなくならない。

そうしたなか、ブラック企業の実名掲載もいとわない、ブラック企業を徹底検証するWebサイト、「ブラック企業 ~ブラック企業を見極めろ!~」がプレオープン。インターネットでは寄せられた体験談がさっそく話題になっている。

 「ブラック企業 ~ブラック企業を見極めろ!~」を運営するのはWeb staff。転職者のホンネを探る転職情報サイト「天職ぱんだ」の姉妹サイトとして、その名のとおり、ブラック企業にかかわる専門用語や情報に特化した「資料サイト」として2015年6月5日にプレオープンした。

その目玉は、「ブラック企業の体験談」。ブラック企業の排除に向けては、政府も「ブラック企業は実名を公表する」という方針を打ち出しているところだが、一般から募集する、この体験談もブラック企業を実名で掲載する。

 Web staffの担当者は、「事実を追求するため、投稿された記事には誤字や企業名、また中には主観的なコラムのような投稿もあると思いますが、一切修正を加えずに掲載するということにチャレンジします」と話す。企業名の掲載については「あくまで投稿者の常識の範疇であると考えています」と、予想される企業からの「圧力」にも受けて立つ覚悟で臨む。

半面、「企業の言い分も受けとめます。投稿が寄せられた時点で、あきらかに企業を陥れようという内容は認めません」という。同社としては「ホンネを語ってもらえる」、投稿しやすい環境を整えたいようだ。

 ブラック企業を徹底検証するWebサイトは、体験談のほか、ブラック企業の専門用語とコラム、年度別の「ブラック企業」の判断基準などで構成されている。

用語集は現在、「労働基準監督署」「拘束時間と労働時間」「36協定」などの用語を解説。これから「過重労働」「サービス残業」「過労死」「解雇」などを順次追加していき、「用語集を充実して、7月には正式にオープンします」と、担当者は話す。

もう一つの目玉、「年代別ブラック企業の判断基準」について、同社は「年代ごとで社会に影響を与え、話題となったブラック企業や、労働事件や裁判の判例などによってブラック企業の基準が変わるのが現状です。このコンテンツでは2010~15年まで、年代別にブラック企業の判断基準を解説しますが、その後も変化するブラック企業の判断基準を検証、解説していきながら最新のノウハウを提供したい」と説明する。

また、「法律違反? ブラック企業判定」では、ニュースや情報サイトなどで取り上げられているブラック企業の実例を専門家に判断してもらい、その結果を解説する。

 そもそも、「ブラック企業」の公的な定義はない。ただ、一般的には労働規定に抵触する可能性があるグレーゾーンな条件での労働や、従業員の使い捨てが激しく人材募集が絶えなかったり、若者を酷使して最終的に退職に追い込んだりするイメージがある。

たんに仕事がキツいとか残業が多いだけでは、ブラック企業とは呼ばないという。

とはいえ、実際に「ブラック企業」は増加傾向にあるとみられる。厚生労働省の「個別労働紛争解決制度施行状況」によると、2013年度の民事上の個別労使紛争は前年度と比べて3.5%減の24万5783件だが、なかでもパワハラにあたる「いじめ・嫌がらせ」は2年連続トップの5万9197件で、12年度比で14.6%も増加。加えて、13年度の過重な仕事が原因で発病した精神障害の労災請求件数は1409件と、過去最高だった。
■ブラック企業を見極めろ!●ブラック企業

 

 
 よくやってくれた!と思う。ブラックな職場を経験、体験した方は、何でも、どしどしコメントを書き込もう!それが同輩の、就活生、転職希望者、再就職志望者のタメに、もの凄く役立つ。とにかくブラック職場での経験談・体験談を書き込んでもらえば、その話を見極めるのは、サイトを覗いている就活者なんだ。コメントを見極める責任はサイトを見てる人。判断は就活者。コメント書き込み者が正にブラックな職場だったと思う会社の企業名を実名で挙げても良いと思う。それがみんなのタメだ。これから仕事を探そうとしている人たちのタメだ。行け行け、ブラック企業撲滅!

 

 

 

 

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愛川欽也さん逝く、享年80歳 ~ 偲ぶ会

2015年06月04日 | 芸能ログ

○うつみ 涙声であいさつ「天国からキンキンの声が…」

 

  4月15日に肺がんのため死去した俳優の愛川欽也さん(享年80)を偲ぶ会が4日、都内で行われた。いまだ悲しみの癒えない妻でタレントのうつみ宮土理(71)は天国から「キンキンの声が聞こえる。励まし続けてくれている」と涙声であいさつ。昭和9年会のメンバーで人気深夜番組「11PM」の司会をともに務めたタレントの大橋巨泉(81)「君のファンだった」と弔辞を読み上げた。

 明るい笑顔でファンを魅了してきた愛川さんにふさわしく、大好きなひまわりを中心に約5300本の花で彩られた祭壇。愛用のディレクターズチェアやハット(帽子)も飾られた。

うつみは「キンキンが天国に召されてから、きょうで50日たちました。私の悲しみは癒やされそうもありませんけど、天からキンキンからの声が聞こえてくるような気がします。笑うんだよ、明るくしなよ、メソメソするのはかみさんらしくないよ。そう言って、キンキンは私のことを励まし続けてくれていると思います。」と涙で声を詰まらせながらあいさつ。

 「きょうは、偲ぶ会ということで、湿っぽく悲しくなりそうな会なんですけれど、キンキンは明るくて楽しいことが大好きなので、みなさまキンキンを明るく見送ってやってください。」と最後は笑顔を作った。

 なお、この日は堺正章(68)、美川憲一(69)、神田うの(40)、石田純一(61)ら約700人が出席した。

 

○愛川欽也さん死去 「テレビは大衆に愛されてこそ」業界に神話残す

 

  テレビ番組の司会者や俳優として知られる愛川欽也(あいかわ・きんや、本名井川敏明〈いがわ・としあき〉)さんが15日、肺がんのため亡くなりました。80歳でした。愛川さんの個人事務所が17日午前に発表。「昨年冬より体調の不安を訴え、検査したところ、肺がんと判明」「本人たっての希望により、入院はせず在宅での懸命な治療を続けて参りましたが、容体が急変し自宅にて旅立ちました」と書面で報道各社に伝えました。妻はタレントのうつみ宮土理さん。

  個人事務所は「最期まで仕事に復帰する可能性に懸けていた本人の強い希望で病状を伏せておりました」「根っからの仕事人間であった愛川は肺がんを発症した以降も仕事に情熱を燃やしており、息を引き取る直前まで『仕事に行こう』と寝言のように申しておりました」「最期まで仕事に恵まれた幸せな、愛川欽也の人生を支えてくださった全ての皆様に心より感謝致します」としています。愛川さんの遺志に従い、妻のうつみさんら近親者ですでに密葬がとりおこなわれました。

 愛川さんは、東京都豊島区巣鴨生まれ。偶然入った映画館のフランス映画を衝撃を受け、埼玉の名門・県立浦和高校を中退。俳優座養成所の研究生として演技を学び、声優や深夜ラジオ「パック・イン・ミュージック」のディスクジョッキーで人気に。「キンキン」の愛称で親しまれました。その後、「トラック野郎」シリーズなどの映画やドラマに数多く出演、「11PM」「なるほど!ザ・ワールド」「出没!アド街ック天国」といったテレビ番組の司会者としても幅広く活躍しました。

 「劇団キンキン塾」も主宰。夫妻の愛称にちなんだ劇場「キンケロ・シアター」を私財を投じて東京・目黒の住宅街に建て、次世代の役者たちの指導に情熱を注いでいました。

 愛川さんを国民的な人気俳優に押し上げたのが、1975~79年に10作が公開された映画「トラック野郎」でした。菅原文太さんが演じる失恋ばかりの「一番星」と、愛川さん演じる子だくさんの三枚目「やもめのジョナサン」の運転手コンビが、デコトラに乗って涙と笑いの珍道中を繰り広げるストーリー。

 じつはこの映画、アイデアを出したのは愛川さんでした。「映画をやりたいなと思っていたときに、派手に飾った面白いトラックが流行しているというテレビの特集番組をみて、これだと思ったんだよね」。

 愛川さん自身がかつて吹き替えした米国の人気ドラマ「ルート66」を下敷きにして、簡単な企画書を東映に提出。準備から公開まで2カ月という急ごしらえの企画でしたが、大ヒットしました。「主人公のアウトロー性、警察へのおちょくりが受けた。誰しも交通違反の切符きられて、罰金とられて、悔しい思いをしていたから痛快だったのでしょう」。

 このシリーズは、特殊浴場のシーンあり、ベテラン女優のヌードシーンあり、ケンカに脱糞など、とにかく下品でメチャクチャでしたが、世代を超えた一大ブームを巻き起こし、東映のドル箱に。「映画が元気だった時代の最後の作品。ぜいたくなロケもできたし、へんに自主規制せずに自由に作ることができた」。後年、愛川さんはそう振り返っています。

 愛川さんは数々のテレビ番組で司会者も務め、多くの長寿番組を育てました。「11PM」(日本テレビ)は12年間、「パックインジャーナル」(朝日ニュースター)は14年間、「なるほど!ザ・ワールド」(フジテレビ)は15年間続き、「キンキンの番組は長い」との業界神話が定着しました。

 1981年に始まった「なるほど!ザ・ワールド」は、海外の話題を紹介する「情報クイズ番組」ブームの先駆けでした。最高視聴率は36.4%、平均でも20%超というお化け番組でした。同じく司会を務めた93年のTBSのクイズ番組では、生放送中に視聴者からの解答電話が殺到。放送中の午後7時半過ぎから1時間半ほど、関東各地で電話がかからなくなる騒ぎも起きました。

 「おまっとさんでした」のあいさつで始まるテレビ東京の地域密着バラエティー「出没!アド街ック天国」には1995年から今年3月まで、20年間にわたり出演。「あなたの街の宣伝本部長」として、1千回の司会を務めました。プロデューサーの1人は「下町でがんばる高齢の商店主のVTRが流れる時なんか、愛川さんは実に優しい目になるんです。街や歴史に対する知識が豊富というだけではなく、愛川さんの優しさが視聴者に伝わっているからこそ番組が長く続いている」と語っていました。

 「アド街」では、歌手デビュー前の「ゆず」や、新宿2丁目時代のミッツ・マングローブさんらも地道に取材しており、愛川さんは「街ってのは建物じゃない。人なんだ」との言葉も残しています。

 「本業は俳優」という愛川さんは、テレビ朝日系の土曜ワイド劇場で、70以上の作品で主演し続けました。土曜ワイド劇場は大衆受けする作品が多いことで知られていますが、愛川さんはこう語っています。「テレビは大衆に愛されてこそ価値がある。いかに心地いいマンネリを作るかを常に意識しているんだ」

 テレビ界を知り尽くし、お茶の間を沸かせた愛川さんですが、テレビ業界の将来に警鐘を鳴らし続けていました。「テレビはメジャーですから、大勢の人に受けなきゃあいけない。だから、本当にやりたいってことばかりはできない」「でも、バカばっかりやっていると、あきがきますよ」

 96年には女優の中村メイコさんら業界の同志を集め、「テレビについて話す会」を結成。愛川さんは当時、「最近、テレビがひどい、という話を聞く。仲間に聞いても本当だ、という。テレビ界で働く我々が、番組の質や表現法などについて話し合い、どうすればよくなるかといった意見を小冊子にまとめ、発表していくことにした」と語り、世間に一石を投じました。

 同世代でラジオやテレビで活躍した永六輔さんは愛川さんを「この人は手を抜くことを絶対にしない」と評しています。

 04年に発表した自伝的小説『泳ぎたくない川』。この作品で愛川さんは、自身が婚外子だったことを初めて明かしました。母と2人きり、東京・巣鴨を離れ、茨城や福島、埼玉を転々としながら戦中戦後を苦労して生き抜いたといいます。

 疎開先で母と一緒にナタを持っていじめっ子の家に怒鳴り込んだり、母が着物を売って日々の飢えをしのいだり・・・。それから数十年たっても、戦争などのニュース映像を見るたびに、東京大空襲があった45年3月10日に、埼玉県から見た東京方面の真っ赤な空を思い出したそうです。

 愛川さんはいつも、意外なものをカバンに入れて持ち歩いていました。「日本国憲法」の小冊子。終戦後、復員兵だった社会科の先生から、中学2年で「民主主義の国で一番大切なもの」と教えられたといいます。「国で一番大切な法律に、戦争をしないと書いてある。すごい憲法だ、と先生が言った。以来、ぼくの頭の中の座標は、この年齢まで一度もぶれたことがありません」

 今年3月、戦後70年にちなんで東京都墨田区が開いたイベントでは「反戦は憲法を守ることです」という自筆のメッセージを寄せていました。

 テレビにかかわって半世紀。愛川さんは取材にこう話していました。「かつては撮影の待ち時間や食事時などに、スタッフと戦争や憲法の話をよくした。最近は敬遠されるけど、イヤなじいさんだといわれても、若いディレクターを捕まえての平和談議は続けたい」

 

○反権力志向だった愛川欽也が評価していた芸人

 

  菅原文太&愛川欽也という『トラック野郎』(75~79年)の2人がどちらも晩年には反権力的な言動が増えていた事実が非常に興味深いんですが、そもそもキンキンが企画しているだけあって『トラック野郎』という映画自体、下ネタでカモフラージュしているけれど実は反権力映画でした......と10年前に取材したときにキンキン本人が言ってました。

「トラック野郎にとっての敵は警察しかないんだよ。トラック野郎があんまり正義感があって密輸を捕まえたとか、そういう話は面白くない。反権力となると警察しかないわけだよ。俺の役のジョナサンっていうのは、どっちかっていうと気が弱いんだけど、反権力には変わりないんだよ。で、ジョナサンは元警官だったっていう設定を作っちゃったの。これには無理があるんだけどさ(笑)。それで、その警官だったヤツが......これもある意味で、ベトナム戦争から帰って来たヤツがそれから反戦運動に走るというのに通じるんだよ。で、気が弱いんだよ。そんなヤツの権力に対する抵抗の仕方っていうのは、夜道を走ってると人形でできたお巡りみたいの立ってるじゃない、あちこちに。それで運転しながら丸太で人形の頭を『この野郎!』って叩くんだよ。そうすると人形がカチーンッていうじゃん。それ何体かやってると『痛え!』って本物がいやがったっていうのをやって。こういうのはやっぱりマズいわな(笑)。それをずっとやってるうちに警視庁が思ったんでしょうね。『あいつら、あんなものやりやがって!』って」

 しかも、『トラック野郎』と同時期に主演した『キンキンのルンペン大将』(76年)なんだから、もはやタイトルの時点でアウト。

「これもしょうもない映画で(笑)。2本、3本と続けようと思ったんだけど、やっぱりマズいだろうってことになって。だいたい、ルンペンこそが世の中で一番楽しいっていうルンペン奨励映画なんだよ、これ。俺は直接聞いたことないけど、『なんで愛川欽也の持ってくる企画はこう反権力なんだ』ってなったんだろうね(笑)」

 ちなみに、自分みたいに反権力的なポジションの司会者が久米宏ぐらいしかいなくなったことを嘆いていたキンキンが評価していたのは爆笑問題の太田光でした。

「僕は爆笑問題っていう連中をよく知らないけども、僕が爆笑問題ってヤツの番組に出たときに、彼らが『欽也さん、僕らは司会業やってて、なにを一番大事にしたらいいんですか?』って聞くんだよ。だから、『じゃあ日本もひっくるめて、世界中を見渡してみて、本当に理想の国ってあるかい? テレビやラジオでものをしゃべる人間は、いつもどんな時代が来ようとも、ユートピアが生まれない限り、野党じゃなきゃダメなんだ。野党が今度政権取ったら、また野党になれ」って言ったら、太田君が『わかりやすいですねぇ......わかりました、愛川先輩、それ考えます』って。俺、いい青年だなって思ってね」

 キンキンのこの考え方はボクも好きで、野党が政権与党を目指す必要はないし、プロレス~格闘技界では野党的なポジションだった『紙のプロレス』がPRIDEバブルで与党になった頃からおかしくなったことでそのことを痛感させられました。

Written by 吉田豪

 

○「安倍さんに殺される!」愛川欽也が受けた圧力、そして最後まで訴えた反戦への思い

 

  最期まで仕事復帰するつもりだった──。今月15日に死去した愛川欽也の最期の姿を、妻のうつみ宮土理が発表した。うつみによれば、愛川は仕事に戻ることに意欲を見せ、肺がんであることを公表しないでほしいと述べていたという。このうつみのメッセージに対しては、「愛川さんの仕事へのプライドには頭が下がる」「生涯現役を貫かれたのですね」など、仕事と真摯に向かい合った愛川の姿勢を称えるコメントがネット上に溢れた。

 俳優として、司会者として、映画監督として。さまざまな顔をもった愛川であったが、もうひとつ忘れてはいけないのが、彼の"平和主義者"としての側面だ。

 たとえば、愛川は東京都墨田区が主催する「平和メッセージ展」に21年間も出品。今年3月にも「反戦は 憲法を守ることです」という言葉を届けていた。この言葉からもわかるように、愛川は積極的に憲法改正に反対を唱えてきた。

「憲法を素直に読んでごらんなさいよ。これ、誰がこさえたか、最初が英文だったとか、そんなことはどうでもいいんだ。立派なもんだよ。「戦争放棄」、つまり武力でもってよその国と争うことはしないなんて言っちゃう憲法なんてね、ちょっと嬉しくない?」
「なんでも1番じゃなきゃいけないっていうのはもういいやと。オレ、日本は8番ぐらいでいいんじゃねえかと。
 でもさ、別の基準があって、「平和国家」と言えることは、すごく名誉なことだと思うんだけど、このごろの人たちは、あまり名誉だと思っていないみたいだな。
 たとえば、近隣諸国に馬鹿にされない、舐められないということが、国を守ること、愛することに、確かに通じちゃうんだね。ほんとうは、我々は戦争をしない国なんだ、ということでほかの国から尊敬されれば、それが国を愛することだと、ぼくは思うんですよ」(カタログハウス「通販生活」Webサイト掲載/2012年8月21日)

 本サイトでも昨日お伝えしたが、愛川の平和を願う気持ちには、自身が経験した戦争体験が根底にある。愛川は戦争を通じて得た思想をテレビ番組内でも打ち出していた。その最たるものが、1999年から司会をつづけてきた番組『愛川欽也 パックインジャーナル』である。

 当初、この番組はCS放送局・朝日ニュースターでスタート。そのときどきの時事問題を詳しく掘り下げ、政権や原発の批判を果敢に行うことで有名で、ジャーナリストのあいだでも「地上波での放送は無理」と言われたほど。権力をきちんとチェックし、検証しようという番組スタンスは、愛川の司会者としての矜持が強く反映されたものだった。

 だが同番組は、2012年3月31日をもって終了。4月7日からは愛川自身が立ち上げたインターネットメディア「kinkin.tv」で再スタートを切った。朝日ニュースター内でも人気を誇っていた番組だけに、終了時には視聴者から惜しむ声が多数寄せられたともいうが、じつはこの番組終了の裏側には、ある圧力の存在があった。

 というのも、朝日ニュースターは当初、テレビ朝日や朝日新聞社などが出資する「株式会社衛星チャンネル」が運営を行っており、衛星チャンネルは朝日新聞の子会社という関係だった。しかし、12年4月からはテレビ朝日が親会社となり、『パックインジャーナル』をはじめ、時事問題を扱う番組が一気に終了。いわば、政権批判など"危ないテーマ"を取り上げる番組を、テレビ朝日が一掃したのだ。

 いまから3年前の出来事とはいえ、現在、『報道ステーション』に押しかかっている自民党からの圧力、そしてそれらにひれ伏すかのように受け入れるテレビ朝日の態度を考えれば、これは"始まり"だったのだろう。こうしてテレビ朝日によって番組を潰されてしまった愛川は、その無念さを、このように語っている。

「朝日ニュースターは社長さんから始まって、スタッフのみんなも、ぼくはよく知っていましたから、「愛川さんの番組は、絶対に次が引き取るから、そのつもりでいてくださいよ」と言われて、ぼくもすっかりその気になっていたんです。当然、経営が変わっても、ぼくの番組は残るだろうと。正直言って、ギリギリまで安心していた。マイナーな局の放送ではあっても、ぼくの番組はそれだけの人気がある、と思っていたんでね。反響もすごく多かったし」
「ぼくは、創成期のころからテレビに関わってきた人間ですが、あまりテレビは観ない。残念だけど、ぼくが観たい番組がほとんどないからね。そういう目線で見ると、ぼくの番組はちょっと邪魔くせえな、と新しい経営陣に思われたのかもしれない。これはぼくの偏見かねえ」(同前)

 政権も原発も、きちんと真っ正面から捉えて議論しよう。それが自分の観たいテレビだから──。そんな愛川の姿勢は、ネット上の動画サイトで引き継がれることとなった。愛川は言う。

「ぼくは自分で言いたいことを言う、出てくれるみなさんにも言いたいことを言ってもらう。そういうスタンスでずっとやってきたわけだから、いまさらそれを変えられないですよ」
「生意気なようだけど、ぼく、変節しないんですよ。憲法とか民主主義とか戦争反対とか。譲れないでしょ? ぼくの原点だから」(同前)

 すでに肺がんが進行し、脊髄にまでがんが転移していたと言われる愛川。しかしそんななかでも、先月まで『パックインジャーナル』の放送をつづけてきた。先週号の「週刊文春」(文藝春秋)では、愛川が「このまま政権批判を続けていると安倍(晋三)さんに殺される」と口にしていた、という愛川の知人の証言を取り上げ、まるで認知症であると匂わせるような記事を掲載していたが、これは認知症ゆえの被害妄想でも何でもなく、愛川にとって本心の言葉だったはずだ。

 事実、テレビ局は自民党からの圧力に脅え、"言いたいことも言えない"空気が戦前のように充満しているのが現実だ。挙げ句、自民党は放送倫理・番組向上機構(BPO)さえも政府が関与できるように検討することを発表した。これがもし現実化すれば、あらゆるテレビ番組は政権によって監視され、都合の悪い番組を潰すことができるという"本気の言論統制下"に置かれることになる。この末恐ろしい社会を、愛川は予見していたのではないだろうか。

 愛川が守りつづけた『パックインジャーナル』の、最後の出演となったのは3月21日配信分。この本番前、愛川はコメンテーターの川内博史・民主党前衆議院議員にこう語っていたという。

「この政治状況では死んでも死にきれないよ」

 報道の自由、放送の自由が脅かされるなかで、またひとり、気骨のある放送人をわたしたちは失ってしまった。

 

 


 愛川欽也さんというと、僕に取っては先ず、何と言っても「いなかっぺ大将」のTVアニメ版の、ニャンコ先生の声ですね。僕はもう高校生くらいになってましたが、毎週TV放映を見ていたかどうかよく憶えてないけど、アニメのニャンコ先生にはいつも笑わせて貰いました。元々、愛川欽也さんというと深夜ラジオのDJ出身で、アニメの声優としても活躍してましたね。僕がラジオを聴くようになるのは18歳以降のことで、それまでは深夜ラジオを聴いたことなんてなかったので、調度、僕が高校生くらいの頃から、主にTVで愛川欽也さんには親しみました。よく憶えてるのは高校生時代にTVでやっていた歌謡番組、「ベスト30歌謡曲」の司会進行。正に軽妙洒脱そのものの、素晴らしい喋り芸のMCでしたね。その後のMC業は皆さんご存知の通り、正に名人芸の一つですよね。

 その後、僕は18歳から30歳までは自分のTVを持たず、この十年ちょっとの期間は僕はほとんどTVを見ない生活をしてたから、この間はあまり愛川欽也さんに接していなかった。というかほとんど知らなかったようなもの。でも、映画の「トラック野郎」での活躍は知ってました。元来ヤクザ映画のあまり好きでない僕は、「トラック野郎」はヤクザ映画ではありませんが、主演の菅原文太さんが、日本のヤクザ映画の代表的なスターだったので、その菅原文太さん主演で「トラック野郎」という邦画には当時は正直興味はなかった。でも、この映画が世間で大人気で話題になっていたことはよく知っていました。暇なとき僕はロードショー館にも名画座にもよく足を運んでいたので、ひょっとして名画座の三本立ての一つで見てるのかも知れません。事実、僕は名画座でか帰郷した後のTV放映でか、「トラック野郎」を二、三回くらい見た記憶がある。愛川欽也さんは“やもめのジョナサン”役で、コミカルな演技をしてましたね。

 帰郷してからの30代40代、僕はよくTVを見るようになりましたので、「なるほどザ・ワールド」などいろいろなバラエティー番組の名司会ぶりを拝見していました。軽妙洒脱な司会進行話芸は抜群ですね。最近はあんまり、愛川欽也さん司会の番組を見なくなっていたのですが、時折、奥様と一緒にワイドショーで話題となって、うつみ宮土理さんとのツーショット姿を拝見していましたが。僕は「アド街ック天国」とかいうテレ東系の番組、実は一度も見たコトなくて‥。

 愛川欽也さんのまた別の顔、舞台演劇の監督から脚本、役者まで全部やる、演劇の顔はよく知りませんでした。ただ愛川欽也さんの不倫疑惑がスキャンダルで話題になったとき、相手女性が自分の主催する演劇関係の女優さんで、いわば弟子筋の方だということで、ちょっとはワイドショーを賑わせていました。本人は否定してましたが。あの時、韓国に留学されていたうつみ宮土理さんの態度も話題になりました。本当に信頼しあった仲の良い夫婦でしたね。この件で僕は、愛川欽也さんが演劇をマルチに全部やる人なんだと知りましたが、後に映画の監督までされていたと知って、本当にマルチな才能の方だったんですね。あの司会進行のうまさといい、本当は相当頭の良い方だったんでしょうね。偏差値的なアタマというよりいわゆる地頭が良い、実際的なアタマの良さですね。

 それと亡くなられてから知ったことなんですが、現在の日本の政治に非常に強い関心があり、BS放送で時事社会関係の番組をやっていたとは知りませんでした。主に政治の討論番組というか、識者や政治家などを招いて意見を交わし、現在の日本の国の問題を憂い、考える硬派の番組だったようですね。「トラック野郎」の盟友、菅原文太さんも晩年は政治に強い関心があったようで、政治関連の意見を述べていたようですね。こういう有名人たちの社会的言動については僕はよくは知りませんでした。

 大橋巨泉さんとも昭和九年の会だっけかな、芸能人文化人で作っている会での会友で、もともと仲が良かったんだとか。学年は愛川さんが巨泉さんより一つ下だけど、同じ昭和九年生まれなんだとか。おふた方とも60年代から活躍の、正に日本のTV界の申し子みたいな人でしたね。勿論、二人ともただのMCではなくて、プロデューサー的な役割もこなしていたんでしょう。愛川欽也さんのマルチな才能は凄い。

 愛川欣也さんが2015年4月15日に亡くなってから、もうだいぶ経ってしまった。一ヶ月半以上2ヶ月未満くらいか。その内には憔悴しきっていたという、未亡人となってしまったうつみ 宮土理さんも少しだけ回復したようで人前に出れるようになり、痩せ細った身体で会見に応じていた。あれは5月10日のことか。早いものだな、うつみさん憔悴会見からも一ヶ月近く経つ。

 そして、6月4日の「愛川欽也さんを偲ぶ会」。自分の身体の半身のような夫を失ってしまったうつみ宮土理さんは、何とか涙ながらのあいさつスピーチを行ったようですが、とても傷が癒えた状態ではなかったようですね。これはこの後も、なかなか立ち直れるようなものではないのかも知れません。

 この間、2015年5月28日に67歳で亡くなられた、関西芸能漫才界では大御所の一人とも言える、漫才コンビ、今いくよ・くるよ師匠の、今いくよさんが胃がんで亡くなられ、憔悴した相方の今くるよさんが、相方の葬儀会場で号泣会見していましたが、高校生の時代からの親友で芸能界での盟友で、長年、一緒に力を合わせて生きて来た、本当に仲の良い相方を失って、自分の身体の部分をもぎ取られてしまったように落ち込んでいたんですが、この状態はうつみ宮土理さんと同じようなものなんじゃないかと思います。自分の本当に大切な近しい人、もう自分の身体の一部か半分みたいな人。生きているときは、はっきりとは解らなくても、相手を失ってしまって、どれだけ頼りにしていたか、自分の心の支えだったか知れない人。

 とても悲しい状況ですが、TVでですが、このおふた方の悲しみようを見ていると、見方を変えると、実は、こういう本当に信頼できる、人間として心から愛せる、親友や伴侶を、自分の人生で持てたということは、とても幸福だったのでないか、と思いました。本当は羨ましい限りです。

 

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