うろ覚えライフ。

巷の旬な話題と情報への個人的意見、日々雑感。懐古・郷愁。漫画・映画・小説・ポピュラー音楽。

谷啓さん

2010年09月12日 | 芸能ログ

“弟分”ドリフメンバー悲痛…谷啓さん急死

 「ガチョ~ン!」のギャグで人気の俳優でコメディアンの谷啓(本名・渡部泰雄=わたべ・やすお)さんが11日午前5時7分、脳挫傷のため東京・三鷹の林大病院で死去した。78歳だった。56年にジャズバンド「クレージーキャッツ」に参加。メンバーの植木等さん(享年80歳)らとコメディアンとして一世を風靡(ふうび)した。葬儀・告別式は密葬で営まれ、後日お別れ会が開かれる。

 クレージーキャッツの「弟分」として、共に昭和の芸能界に一時代を築いたザ・ドリフターズのメンバーも、それぞれがコメントを寄せた。

 谷さんと同じ中大の音楽研究会に所属、大学時代から先輩・後輩の仲だった高木ブー(77)は「同じ釜の飯を食べた先輩であり、尊敬していた先輩であります。谷さん、まだ早いんじゃないの?」と、悼んだ。

 加藤茶(67)は「師弟関係の谷啓さんが逝ってしまい、本当に残念です。天国であのトロンボーンの音色を響かせてください」。志村けん(60)は「音楽ギャグを考えさせたら日本で右に出る人はいないくらい好きだった方です。残念でなりません」。仲本工事(69)は「コミックグループの大先輩、クレージーキャッツ。僕たちが目標にしていた谷さん…。悲しいです」とコメント。それぞれが冥福を祈った。

クレージーキャッツ・犬塚弘、悲痛「つらい。あまりに突然」…谷啓さん急死

 

 谷啓さんの急死を受け、「クレージーキャッツ」のベーシスト・犬塚弘(81)が11日、スポーツ報知の取材に応じ「谷啓はクレージーキャッツのアイデアマン。ギャグの半分以上は谷啓の発案だった」と故人を悼んだ。同じくメンバーの桜井センリ(80)もコメントを寄せ「『何、ほら吹いてんだよ?』タニケイ」と悲痛な思いを語った。

 故・ハナ肇さんとともにクレージーキャッツを立ち上げた犬塚が、谷さんの死に「つらいですよ。寂しい」と声を落とした。今年は結成55周年だった。

 谷さんとは昨年初め、NHK教育の「美の壺」の収録で会ったのが最後。「わざわざ元気、とか聞かなくても、目を合わせてお互いに指さして、にこっと笑って『うん』とうなずくだけですべてを分かり合えた」と犬塚。この日の昼過ぎ、担当マネジャーから訃報(ふほう)を聞いたが、あえて詳しくは聞かなかった。直後に前日、頭を打ったことを知り「あまりに突然で…」と驚きを隠さなかった。

 犬塚は谷さんについて「あまり表だとうとする人じゃなかった。自慢話もせず、目立たないように振る舞っていた。本当は、すすんで『ガチョ~ン』をやるような性格じゃない。寡黙で優しくて、気遣いのできる人だった」。前へ、前へ、ではなく、個性派ぞろいのメンバーを陰で支えようとする存在だったという。

 一方で「こういったらファンが喜んでくれるかなというのをよく分かっていた。アイデアマンで、クレージーのギャグの半分くらいは、発端を谷啓が考えた」とセンスの良さを強調した。

 お互い酒が飲めないこともあり、特に気が合ったという2人。「北海道や宝塚とか、よく休日に全国各地の動物園に行ったのを覚えてます」と振り返った。

 時は流れ、7人のメンバーのうち5人がこの世を去ってしまった。「クレージーはほかのタレントと違って全員が本当に仲が良い。ステージが終わってから、仕事を忘れて楽屋で夢中になって世間話をしたのを思い出します。最高でしたから、いなくなるのはつらい」と語った。

 

アグネス、谷啓さんを追悼 「残念、無念です」

 

 タレントのアグネス・チャンが2010年9月11日のブログで、同日急死したコメディアンの谷啓さんを追悼している。

   谷さんは10日に自宅で転倒し、顔などを強打。都内の病院に搬送されたが11日、脳挫傷で死去した。78歳だった。

   アグネスは谷さん急死のニュースをみて「びっくりしました。悲しい…。寂しい…」。クイズバラエティー番組「なるほど!ザ・ワールド」(フジテレビ系)で長年共演しており、「尊敬する音楽の先輩、素晴らしい人間性を持つ人生の先輩をなくし、残念、無念です」と書いている。2人で問題に回答するときには、たくさんアドバイスをもらった。いつかまた一緒に仕事をしたいと思っていたが、実現できなくなってしまった。

「これからも私たちの心の中に谷さんは生き続けていく事でしょう
大好きな谷さん、ゆっくりお休みなさい。
大ファンのアグネスより」

 

 

 谷啓さんは星になってしまったのか。寂しいなあ。

 僕はクレイジーキャッツでは谷啓さんが一番好きだった。その次が植木等さん。子供の頃、何故か、一番スターで大人気の植木等さんよりも、谷啓さんの方が好きだった。

 僕が小学生の頃育った町の、家のすぐ斜め前が当時の邦画封切の映画館だった。小学生の僕はしょっちゅう一人で、すぐ傍の映画館へ見に行っていた。やはり記憶に残るのは、東宝のゴジラの怪獣シリーズと加山雄三の若大将シリーズ。そしてクレイジーキャッツの爆笑コメディー映画の数々。ほとんどが植木等さんが主演なんだけど、一作だけ、谷啓さんが主演をした映画があった。SFといえばSF映画だ。

 谷啓さんが宇宙からやって来た、何ていうのか宇宙平和パトロール員みたいの。惑星の上官が植木等さん。戦争ばかりする地球の、何だっけ、調査に来るんだっけか、戦争止めるようにさせに来るんだっけか、忘れたけど、地球人になりすまして、地球上の人間社会で騒動に巻き込まれる。そこからドタバタギャグコメディーが繰り出される訳で、詳しい内容は忘れた。

 ただ、この映画「奇想天外」は、僕は印象深く憶えている。僕は小学4年生くらいで、当時毎月購読していた漫画雑誌「ぼくら」の巻頭カラーグラビアで映画が紹介されていた。一峰大二の「ウルトラマン」の連載が始まる8月号の一つ前の、「ぼくら」7月号の巻頭グラビアだ。「奇想天外」のタイトルを印象深く覚えたのは、当時の別の漫画雑誌「少年ブック」に森田拳次の「奇僧天外」が連載されていたから。こっちの方は変なお坊さんが主人公のギャグ漫画だったけど。

 「クレイジーの大冒険」て映画も、潜水艦とか外国のスパイとかが出て来て大掛かりな爆笑コメディー映画で、大好きで記憶に残っている。無論、細部は忘れているけど。こっちの方では谷啓さんは確か、何か研究開発している科学者か技術者だった。植木等さんの主役の恋人のお兄さんか何か。懐かしいな。

 植木等、ハナ肇に続く第3のクレイジー。音楽ではトロンボーンの演奏は超一流だとは昔から聞いていた。クレイジーキャッツの面々て、全員が昭和一桁世代なのに、みんな当時の大学出身者なんだよね。あの時代でみんな大学行ってるんだ。すごいよ。メンバーに寄っては卒業、中退と居るけど。

 中学生の頃読んでいた週刊少年サンデーに連載されていた川崎のぼるの音楽青春漫画「歌えムスタング」の中で、谷啓が音楽ショーの司会役で出て来る場面がある。登場人物が谷啓を指して「司会をやってるが谷啓のトロンボーンは超一流だ」とかいうセリフを言わせる場面があって、それを今でもよく憶えている。

 小学生の頃、谷啓さんが一番好きだったのは、子供心に、谷啓さんの人間的な優しさがよく解ってたんだろうな。

 戦後の時代(高度経済成長時代前期)に新しいモダンな笑いで日本を元気に明るくしてくれた、クレイジーキャッツ。ひょっとしたら僕は実は、子供の頃、月光仮面よりも加山雄三よりもクレイジーキャッツに一番憧れていたのかも知れない。

 谷啓さんの歌も面白くて良かったなあ。「大学節」の3番だっけ、それから♪へんてこりんなへんてこりんな娘ォ~A Haa~n、とかって歌。有名な「ガチョ~ン」にハレヒレホレ‥とかっての。ギャグもコントも爆笑で面白かった。

 もうクレイジーキャッツの面々も大半が居なくなっちゃった。あの時代は終わったんだなあ。寂しいなあ。

 ハナ肇さんとか植木等さんとかみんなで、天国の雲の上で演奏やってんのかな。谷啓さん御冥福をお祈りいたします。やっぱ寂しいけど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする