○ナチ制服姿で批判の「氣志團」 事務所が全面謝罪「衣装は直ちに破棄」
人気バンド「氣志團」がナチス親衛隊(SS)の制服のような衣装を着てテレビ番組に出演し、ユダヤ人人権団体が抗議していた問題で、氣志團が所属するソニー・ミュージックアーティスツは1日深夜、同社のウェブサイトに「決して思想的な背景を有するものではありません」「深く謝罪するとともに、深く反省いたします」などとしたお詫びの文章を掲載した。問題の衣装については「一切使用せず、直ちに破棄」するとしている。
お詫びは同社の原田公一、高橋章の両代表取締役の連名で、日本語と英語を併記した。この問題では、ユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)が2月28日、同月23日放送のMTVジャパンの番組での氣志團の衣装は、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の被害者らユダヤ人の感情を踏みにじるものだとして謝罪するよう求めていた。
◇ソニー・ミュージックアーティスツが発表した謝罪文は以下の通り。(原文のまま)
お詫び
氣志團の衣装に関しては、決して思想的な背景を有するものではありませんが、結果的にサイモン・ウィゼンタールセンター及び関係者に対し、非常にショックを与えたことを深く謝罪するとともに、深く反省いたします。氣志團のメンバーも同様に深い謝罪と深い反省を示しています。
今回のサイモン・ウィゼンタールセンターの忠告を真摯に受け止め、今後は、指摘のあった氣志團の衣装は一切使用せず、直ちに破棄いたします。
今回の件で皆様方にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
今からもう十年近く前にビートたけしが総合司会の情報バラエティーで「ここが変だよ日本人」というTV番組があって、ある回に軍服オタクというか軍服蒐集家が出ていて、ひな壇外人出演者の中の一人のフランス人が露骨に嫌悪感を表して「ヨーロッパ人はナチス関連に極めて敏感だ」と非難ぎみにコメントした。それに対して軍服蒐集家のオタク男はナチス特有の最敬礼で「ハイルヒットラー」と一言叫んで応えた。この行為に対してフランス人は激怒し、席から立ち上がり殴り掛かりに行かんばかりでスタッフかに止められ、件のオタク男は別のスタッフに促され、会場から引っ込んで行った。
当時、この番組を見て僕は、「ああ~、ヨーロッパ人に取ってナチスというのは相当に重大な意味があるんだなあ」と思ったものだ。非難激怒したフランス人はまだまだ若くて、とても直接にはナチスを知らないだろう男性だったからだ。現代でも、ヨーロッパ人に取っては、公共の場では厳粛な意味があり、ジョーク調に語るのはタブーな重要事項なんだ。きっと。
しかし早いな。アメリカのバンドのしでかしたことなら解るが、日本国内の日本人バンドに、いち早く誰が反応したんだろう?日本に滞在・居住する外国人か?外国メディアの日本出張局?今やニュースの流れる速度は、あっという間に世界中を流れるんだな。しかも、こんな日本のロックのエンタメ情報なんかで。だって、キシダンとかの話なんだもの。
ヨーロッパのナチは、日本の投下原爆被害関係、アメリカの黒人差別問題に匹敵する重大な問題なんだな。日本人はナチには当事者感がまるで無いから緊張感など全く持たないし、ナチと聞いても全然ピンと来ないし、若い人らにはもう全然内容は知らないのだろう。漠然とは知っていても、無関心でただただファッション的なカッコ良さにしか反応しないのだろう。この間のイギリスBBCのバラエティー番組で、日本の原爆被害者をネタにしてスタジオで大笑いしていた、という騒動と同じだな。 まさか、この間のこの騒動の、キシダンアヤノコウジのヨーロッパ人への意趣返しじゃないだろうからね。まさか、そんなことしないよね。