その内容のあまりの過激さに、
配給会社から資金を出してもらえなくなったヒッチコックが、
自宅を抵当に入れてまで完成させた映画「サイコ」の誕生秘話です。
サスペンスの巨匠と言われた監督を陰で支え続けた妻アルマと、
プレッシャーで折れそうになるヒッチコックのすれ違いを描いた
老夫婦の物語でもあります。
「天才が人格者である必要はない」という言葉で私が思い出す
幾人かの有名人のうちの1人がヒッチコックです。
若い金髪美女大好きの、仕方のない助兵衛爺、でも天才、という認識ですが、
この映画はヒッチコック萌えの人が撮ったのか、
愛する妻に接近する男への嫉妬をたぎらせ、
世間の評価や映倫からの重圧に悩み苦しむ
ラブリー駄目おじいちゃんでした。
演じるのはアンソニー・ホプキンスですが、
顔全体を特殊メイクで覆っているのか、一見彼だとは分かりません。
(妻アルマ役はヘレン・ミレン。水着姿も下着姿もあるので熟女萌えのかたはぜひ)
そして常にヒッチコックの顔の角度なので、
常にキメ顔でプリクラ写るひとみたいでちょっと面白かったです。
ジェームズ・ダーシーもなんかすごくノーマン役の俳優さんに似てた。
あれもメイクなのかな…。
えーと「サイコ」は見ておいた方が良いです。
内容ばれ
これアルマのプライドが終盤で二重に折れたことを考えると
「おまえがいないとワシだめなのよ」くらいで
彼女の心は癒されただろうか…とか考えてしまいました。
いっそヒッチコックの才能など全然分からなくて、
世間がすごいって言うから、まあ凄いんでしょうね、
くらいの方が幸せじゃないかと思う。
しかも現実のヒッチコックは次の「鳥」で
主演女優に性的関係を迫ってのちに暴露されてるし…60越えて…おじいちゃんたら…。
伝記映画ってむずかしいですね。
むかしの映画って、トイレが映るだけで映倫に叱られたんですね。
むかしのひとが「トレインスポッティング」なんか見たらきっと気絶するな。