「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

花野風歩荷は立ちしまま休む 鈴木幸子 「滝」1月号<滝集>

2015-01-17 04:21:27 | 日記
 月例句会で主宰激賞の句である。歩荷(ぼっか)とは山小
屋に荷を運ぶ人の事であるが、その人を見ていると立ったま
ま休むんでいることに気がついたというのである。つまり一
度腰を落として休んでしまうとその後がきつくなるからであ
る。その凛とした山腹での姿に折りよく花野風が包み込んで
いる。季語の斡旋の仕方がドンピシャである。(赤間学)