木も枯らさんばかりの強風である。私が中学校になったば
かりの、戦後まだ間もない頃、強風が吹くとすぐ停電したり、
石炭不足の工場では操業も滞りがちだった。自宅は荒川放水
路に近く筑波颪が川を渡って吹き荒れ、夕方には一番星が煌
めき暗さが増すにつれ、降る星の如くの形容そのままに、天
に無数の穴が開いたかのようにきらきら瞬く、そして、その
星々を天涯として北斗七星が、強風に煌めく星々を「いきい
き」と表現されている。お手本を示されたようです。
(木下あきら)
かりの、戦後まだ間もない頃、強風が吹くとすぐ停電したり、
石炭不足の工場では操業も滞りがちだった。自宅は荒川放水
路に近く筑波颪が川を渡って吹き荒れ、夕方には一番星が煌
めき暗さが増すにつれ、降る星の如くの形容そのままに、天
に無数の穴が開いたかのようにきらきら瞬く、そして、その
星々を天涯として北斗七星が、強風に煌めく星々を「いきい
き」と表現されている。お手本を示されたようです。
(木下あきら)