行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

他人の幸せを願う

2016年08月12日 | 仏の心
他人の幸せを願わずして大成した人間はいない。



ガリレオの言葉です。

大成というのは、偉い人になるとか勝ち組になることではありません。

本当の成人になることです。

今も昔も、他人の不幸をネタにしたり、おもしろがったりする人は多いものです。

人の不幸は蜜の味とはよく言ったものです。

他人を叩いておもしろがっているようでは、自分自身が不幸への道に転落していくことをよく心得ておくべきです。

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春風をもって人に接す

2016年08月09日 | 仏の心
以春風接人

江戸時代の儒者、佐藤一斎の『言志後録』にみえる言葉です。

人に接するときは、春風のように和やかな心で接しようということです。

現代人には「人には優しく、自分には厳しく」という言葉が死語のようになってしまっています。

何かあれば自分をかばって、他に悪を求めるというような風潮が強くなりました。

そして、他人を激しく責め立てます。

他人に冷たい人は、いつかうまくいかなくなっていきます。

自分から出た冷たさが自分にふりかかってくるからです。

和顔愛語で人に接していきたいものです。

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物で栄えて心で滅ぶ

2016年08月05日 | 禅の心
奈良、薬師寺の管長だった、高田好胤先生が、「物で栄えて 心で滅ぶ」とおっしゃっていました。

この15年間くらいの間、日本を覆ってきた思想はまさに、「物で栄えて心で滅ぶ」典型でした。

「お金儲けは汚いですか」「勝ち組、負け組」という嫌な言葉もでてきました。

そして、気がついてみると、人々の心は荒廃していました。

私は、ある程度の競争は必要だと思います。

しかし、行き過ぎはよくありません。

この15年くらい前から一般家庭にもインターネットが普及しはじめ、

誰でも携帯電話を持つ時代になりました。

確かに、物では栄えてきました。

パソコンや、携帯電話が全て悪いわけでは無いのですが、

これまでなかった、陰湿ないじめなど、人間の精神の荒廃が目立ってきたのは確かです。

高田好胤先生は、ずっと前から現代人の心の荒廃を予言されていたのかもしれません。

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権力者の心構え

2016年08月02日 | 仏の心
江戸時代の禅僧である、沢庵禅師は、紫衣事件により、出羽国(山形県)上ノ山荘に流刑となりました。
 そこの城主、土岐頼行から、「為政者の心構えとして、大切なことは何か」と、尋ねられました。沢庵禅師は「上中下」と答えました。「上」は為政者、権力者、「下」は民衆です。「中」は中間の階級ではなく、「口」に縦線一本。つまり、口を通して、権力者と民衆を結ぶ、コミニュケーションを表します。
つまり、権力者は、きちんと民衆の意見に耳を傾け、民衆が自由に意見を述べることができるようにすることです。このことは、政治の世界に限らず、職場でも家庭でも通ずることです。お互いの気持ちを伝え合って、理解することは、社会生活の基本です。

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