行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

権力者の心構え

2016年08月02日 | 仏の心
江戸時代の禅僧である、沢庵禅師は、紫衣事件により、出羽国(山形県)上ノ山荘に流刑となりました。
 そこの城主、土岐頼行から、「為政者の心構えとして、大切なことは何か」と、尋ねられました。沢庵禅師は「上中下」と答えました。「上」は為政者、権力者、「下」は民衆です。「中」は中間の階級ではなく、「口」に縦線一本。つまり、口を通して、権力者と民衆を結ぶ、コミニュケーションを表します。
つまり、権力者は、きちんと民衆の意見に耳を傾け、民衆が自由に意見を述べることができるようにすることです。このことは、政治の世界に限らず、職場でも家庭でも通ずることです。お互いの気持ちを伝え合って、理解することは、社会生活の基本です。

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