行雲流水

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性善説か性悪説か

2012年12月11日 | 親鸞・歎異抄・浄土真宗
「仏教は、性善説ですか、それとも性悪説ですか。」とよく聞かれます。答えは「どちらでもない」です。物事を善悪など二つに分けて考えるところが現代人の特徴だと思いますが、「どちらともいえない」ことはたくさんあるのです。

白隠禅師も「衆生本来仏なり」と言っているではないかと思われるかもしれませんが、「本来仏である」ことは性善説とは異なります。妥当な表現ではないかもしれませんが、一人の人について「4割は善人で6割は悪人」というような感じで、全くの善人もいないし、極悪人でも何かしらの良いところはあるというのが、仏教の考え方なのです。世の中には悪人と呼ばれる人はたくさんいるわけですが、「いつ、自分が悪人になるかもしれないよ、人ごとと考えずに気をつけなさい」というのが、釈尊の教えなのです。自分の中の悪を自覚して生きること、それが大切なのです。

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