野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

「スズキはMXワークスチームを解散する」とあった。

2017-10-27 06:31:38 | モータースポーツ
いやはや突然ビックリニュースが世界を駆け巡った。
米国の著名な二輪ネット誌CycleNewsがこんな記事「Suzuki Pulls Out Of MXGP Racing」を発信した。
「Suzuki Motor Corporation has decided to suspend the FIM World MXGP Championship and All Japan Motocross activities from 2018.Suzuki Motor Corporation, having reviewed its Motorcycle operations to focus on the core business functions and restructuring of our motorcycle business, concluded to suspend the MXGP activities from 2018.Suzuki will continue to produce RM-Z250 and 450 series and support those customers the entire world.Suzuki expresses its great appreciation to sponsors and fans around the world for their strong support to its activities. The company will continue to provide valued products for its customers by utilizing the experiences earned through the Racing activities.

本当かと、スズキ社のHPを覗くと、原文はこうだった「モトクロス世界選手権及び全日本モトクロス選手権 参戦活動について」。
「スズキ株式会社は2018年のモトクロス世界選手権(以下、MXGP)及び全日本モトクロス選手権(以下、全日本MX)におけるファクトリー体制での参戦を休止することといたしました。二輪事業における活動見直しを行い、選択と集中をする中で、MXGP及び全日本MX参戦を休止することを決定させて頂きました。尚、市販レーサーRM-Z450及びRM-Z250の開発、販売はこれまで通り継続して行ってまいります。これまで、ご声援をくださった多くのファンの皆様、そして活動を支えていただきました皆様方に、心より御礼申し上げます。以上」
  「2018 RM450z」
よく読むと、英文と日本文では内容がいささか異なっている。日本文をそのままにおいて英語分を見ると、太字で記した文章が追加されている。それは、「レース活動を通じて得た経験を活かして、顧客に価値ある製品を提供し続けます」と言う文章が日本文にはない。しかも「レース活動で得られた知識」と過去形で書いてあるので、スズキ社が過去、長い経験を通じて得た知識を元にこれからも価値ある製品(なんの製品?)を提供すると解釈できる。例えば、製品をMXマシンに限定すると、これはいささか驚いた。と言うのは、レースマシンは日々競合相手との競争と言う切磋琢磨を繰り返す事で性能を向上させ完成させてきた、従来の日本企業の開発経緯とは一線を引くと感じられたからだ。「選択と集中」の詳細が公表されていないのでいささか先走るが、従来、日本企業はモトクロス世界選手権及び全日本モトクロス選手権に参戦する事で、世界最先端のマシンを開発し、その戦いざまから世界中の顧客からの信頼を得てきた経緯がある。が、この過程を必要とせずに過去に蓄積した経験のみで、他社競合マシンを上回るマシンを開発し、かつ実戦にて戦う事なしに世界中の顧客の信頼性を確保することが可能とすれば、この開発手法は大いに興味が湧く。

それはさておき、長い二輪レースの歴史を振り返ると、世界的に見ても、スズキのMXの歴史にはその頂点に長く君臨していた時代がある。その間、スズキ全盛時代を横から眺めてきたファンの一人として打倒RMを目指し切磋琢磨してきた長い戦いの歴史を眺めると、今回のファクトリー活動撤退方針はとても寂しく悲しい。それでも、一社のファクトリーチームがレース界から撤退しても、それを代替するチームが必ず台頭してくるのが世の常なので、世界のレース人気は廃ることはないのは救いだろう。何れにしても、夫々のメーカーにも販社にもいろいろな事情があり、ホンダもヤマハもカワサキも、過去ファクトリー活動の撤退と再開を繰り返してきたので決して恥ずかしいことではないと思うし、近い将来、必ずやレースの世界に再び復帰し多くのスズキファンのみならず世界のレースファンを歓喜の渦に巻きこんでくれることを期待するのみだ。
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