野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

大関 貴景勝

2019-03-27 11:05:17 | スポーツ
「3月27日:デイリースポーツ」
大関貴景勝が今日(3月27日)に誕生した。目出たいことだと思う。

貴景勝と言えば、その決まり手は押し出しが4割、投げ技ゼロ、愚直に真っ向勝負を挑んできた力士だ。大坂場所、千秋楽で大関栃ノ心を押し出しで破り(神戸新聞は、「迷い絶ち切り、低く鋭く」とうまい表現)、この三場所の戦績が34勝となって、文句なしの大関だ。栃ノ心との一番をテレビ観戦していたが、勝って土俵下に控える貴景勝、何とはなしに唇を震わせ、万感の表情を浮かべたようにも見えたし、抑え続けてきた感情がこぼれ、一筋の涙もまた見えた様な気もするが、貴景勝は涙を流してていないと言う。一方、負けた大関栃ノ心は関脇へ転落する。大関になった栃ノ心は、大関挑戦時のめっぽう強い姿はなく、この3場所は故障に苦しみ惨めで、在位5場所、故障に苦しんだ結果はむごい結果となった。
   「神戸新聞Net:大関を決めた一番」
あるネットは貴景勝の目指す姿を「勝っておごらず、日本の武士道精神を持った力士」と表現したとあった。相撲がただのスポーツではなく、神事の一面があるという思いを秘めていると書いてある。

横綱稀勢の里が引退し、日本人横綱が居なくなって寂しくなった大相撲だが、その救世主としての貴景勝にかける期待は、限りなく大きいと思う。かっての強い時の稀勢の里がそうであったように、花道から登場すると、場内の雰囲気が一変するのがテレビを介して十二分に感じられるのは、今は、大関になる貴景勝だけだろう。物怖じしない気の強さと、鋭い眼光、強い力士をものともしない飄々とした仕草に、ピーンとした緊張の空気が漂ったあと、歓声が場内に響きわたる。そんな貴景勝になって欲しいと、大相撲ファンの一人として思う。

それにして、貴景勝は先々場所の33勝で大関に推挙されるべきだったと思う。
大関に推挙される要件「大関:ウキペディア」を見ると、その推挙要件はあいまいだ。大関昇進の目安のひとつは、直前3場所で挙げた白星の数にある。三役以上で33勝が目安となっており、最近の例でみると32勝~35勝で大関昇進を決めるのが通例である。だから、大関になる前の33勝は文句なしの勝数のはずだが、先々場所の千秋楽豪栄道との一番の負け方が大関に価しないとあった。横綱が不在だった時の勝ち数だからとか、33勝を挙げても不甲斐ない負け方もあったとか、今一つ、大関推挙条件はあいまいだ。しかし、過去、大関になった後の戦績をみると、協会が自信を持って推挙したのに、所謂9勝6敗と、「クンロク」大関に終わった事例も多くある。大関推挙条件のあいまいさから言えば、横綱不在時の優勝は本当の優勝とは言えないし、幕下に負けるような横綱が優勝しても優勝に価しないとすべきだろう。だから、巷で話されるように、もっと明確に大関昇進の規定を作るべきだし、直前3場所での33勝以上が確定とする具体的な数字を基準とすべきだと思う。

マー何れにしても、貴景勝は大関になった。
物怖じしない気の強さと、鋭い眼光、そしてあの飄々とした容貌等、相撲ファンとっては堪らない魅力がある。貴景勝は、我々相撲ファンが期待する本当の相撲取りたる風格を生まれながらにして備えている希有な人材だと思う。「気は優しくて力持ち、真面目で努力家、潔い」-金太郎のような「お相撲さん」になって欲しい。
コメント
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