野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

何か、感覚がおかしくないか?

2016-04-29 07:16:52 | その他
   「週刊新潮」
デイリー新潮に、27日付新潮記事「燃費なんて誰も気にしていない」“三菱グループの天皇”が放言 不正問題への取材で が紹介されていた。
 「目下、世間の注目を集めている三菱自動車の「燃費データ不正操作問題」について、
  “三菱グループの天皇”と呼ばれた三菱重工相談役・相川賢太郎氏(88)が「週刊新潮」の取材に答えた。
  三菱自動車が突如として記者会見を行ったのは4月20日のこと。「燃費の数字を良く見せ意図的に操作したのは確かだ。
  経営責任を感じている」と謝罪した相川哲郎社長は、賢太郎氏の長男である。
  賢太郎氏は三菱重工の社長を1989年から3期6年、会長を2期4年務め、今も三菱グループ全体に影響力を持つ。
  そんな賢太郎氏が取材で語った内容は、もはや“放言”に近いものだった。
  まず不正そのものについては
  「あれはコマーシャルだから。効くのか効かないのか分からないけれど、多少効けばいいというような気持ちが薬屋にあるのと同じ(略)
  軽い気持ちで出したんじゃないか、と僕は想像していますけどね」
  つまり、カタログ記載の公表燃費性能は“コマーシャル”で、それを良く見せるために軽い気持ちで不正を働いた、という見立てである。 
  さらには、買う方もね、あんなもの(公表燃費)を頼りに買ってるんじゃないわけ」「実際に乗っとる人はそんなに騒いでないと思うんだけどね」
  といった調子で、「週刊新潮」のインタビューに答えた“相川天皇”。
  過去の度重なる不祥事で倒産の危機に陥るも、その都度立ち直ってきた三菱自動車だが、今回はどうだろうか……。


なるほど、カタログに記載した公表燃費値は、ただの宣伝広告の一種だから、多少軽い気持ちで不正をしただけと解釈できそうだ。
確かに、一部の人にとってはカタログ燃費は車を購入する際の参考になる程度の数値にしかすぎないし、車の総合ポテンシャルを考えると、おそらく問題になる程度ではない。だけど、それを偽装せねばならないほど他社との技術力において三菱自工の車は劣っている。かと言って他社より魅力的設計が組み込まれているわけでもなく、加えて、何年も不正を続けた自浄作用のない社風がユーザーの信頼性を失墜させた。三菱自工は単に技術も信頼性も無いだけのことだが、その代償は甚だ大きい。更に三菱自工の燃費不正表示に対し、道路交通安全局(NHTSA)は、米国で販売した車両に関する情報を三菱自動車に提出するよう求めているので、米国で同問題の影響が拡大する可能性も出てきた。こうなると、三菱車の公表燃費は宣伝の一種だったと高を括ってもおられなくなるはずだが。

過去、三菱自動車のリコール隠しは、徹底した縦割り社会が形成された中で、部門毎の情報の抱え込み、つまり官僚的な要素を強く持った企業だった事に加え、事業トップが市場不具合を認めない等々や、天皇たる人物が存在し企業内を萎縮してしまう事等がリコール隠しの主因と分析されていた。この縦割り社会が、2000年当時から何ら変わらずに現在まで脈々と続いている企業グループだと、三菱グループの「天皇」発言によって改めて週刊誌に露見してしまった。こんな話が週刊誌に記載されるとは、違う切り口でみると、三菱グループは凄い企業グル―プなんだな~と、ちょっとびっくりしている。


コメント
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