野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

全日本MX選手権開幕

2016-04-04 06:20:46 | モータースポーツ
4月3日、2016年度全日本モトクロス選手権第1戦がホンダ熊本製作所内にある「HSR九州」で開催された。
結果はホンダワークスチーム「チームHRC」の圧勝。250、450クラスの両ヒートともホンダが勝利し、他チームの付け入る隙間なし。ライブタイミングとツイッターでレース状況を見ていたが、ラップ1秒も違うHRC成田選手に勝負できる選手は、今レースを見る範囲ではいない。当面、チームHRCの一人舞台がこのまま続くんではないだろうか、そんな予感がする全日本モトクロス選手第1戦だった。だけど、HRC部隊を打ち破る策はあるはずだが、現状の殻を破れずこう着化しているように見える他チームでは無理、の様な気がしている。ホンダの勝ちに対する意識以上に執念あるチームを組織化しない限り、全日本ではHRCの高笑いが当面続く。

ところで、アメリカのネット「TransWorld Motocross」が「2017 Spy Photos | New Bikes From The Big Four」をFBに発信している。TransWorld Motocrossは毎年、全日本に参戦するワークスマシンをいち早く世界中に紹介しているが、世界中のモトクロスファンの全日本を見る目は、モトクロスの新技術と来年以降に販売されると予想される量産先行開発車にある。
 
 
FB「TransWorld Motocross」の説明では、ホンダ450ワークスマシンは新しい車体に新エンジン、油圧クラッチ、セルマーター・・・と盛り沢山。世界中にモトクロスマシンを供給している日本のビッグフォー(H,Y,S,K)が彼らの新技術の結晶たるマシンを全日本に出走させ、このうちのいくつかのマシンは来年以降の量産車として世界中に販売される予定である、との説明があればこそ興味を引く。ホンダとヤマハは、全日本モトクロス選手権参戦理由を次期量産車の先行開発としての位置づけという考え方を明確に公表しているので、多くのモトクロスファンの注目は、全日本のレースその物より、新技術を投入した各社のマシンを直に観察できる事にあるかもしれない。

話は変わるが、「TransWorld Motocross」に記載されたホンダワークスマシンの新技術を見ながら、この方向が正解なのかなーと思うと同時に、これが本当に一般モトクロスファンが望んでいる方向だろうかと疑問に感じることがある。エンジンが2ストロークから4ストロークエンジンに代わり、2サイクルエンジンの持つ優位性が4スト化によってエンジンは複雑化し、それは重量増とも繋がり、それにアルミの車体だ。4ストエンジンの持つ欠点を解消するために、油圧クラッチ採用だ、セルスターター採用だとなると、それらはコストに跳ねかえり、結局ユーザー負担。これでは健全スポーツを志向するモトクロスファンが逃げていくような気がする。あまりにも技術が複雑化してのコスト増ではユーザ負担が増加する。すると、必然的に原点に帰ると言う作動が発生するのは過去の日本のレーサーレプリカ時代もあったし、ここ最近で言えば、家電業界の体たらくぶりがそうだ。家電業界も技術を追い続けた結果、見るも無残に破たん状態となった。こうならないように祈るばかりだ。ここ数年、アメリカ最大のMX専門ネット「Motocross Action」が、2ストエンジン搭載のモトクロスマシンを頻繁に取り上げるも、編集者の単なる趣味ではないと思う。

また、話は更に飛躍過ぎではあるが、少し視点を変えてみると気になることもある。
それはアメリカの二輪モータースポーツの頂点にあるスーパークロスやモトクロスでのライダーの怪我人の多さがある。最近のモトクロスライダーの怪我人の多さに付いて、当ブログにも数年前に次のように書いたことがある。『元ワークスライダーで、今も後進の指導にも当たっているライダーがこんな事を言っていた。 「モトクロスレースに転倒はつきものであるが、転倒に至るまでの状況や転倒時のリカバリーの容易さが以前にくらべ複雑化しているかもしれない。 同じレーストラックを走る250ccクラスよりも、450ccを使用するレースに負傷事故が多い現実も見ると、レースの過酷さもさることながら、 250ccと450ccとの差、特にマシン重量や出力特性等が不可抗力発生時に高いコントロール性をライダーに要求している可能性があるかもしれない」と、 あくまで推測ではあるがと言って説明してくれた。話を聞いた時期は、確かに450ccクラスの怪我人が圧倒的に多く、250ccクラスでは皆無に近かった。 ところが今年をみると、250ccクラスと450ccクラスの転倒怪我の発生はあまり差はないようだ。

 転倒につながる要素は色々考えられるが、マシンについてのみ言えば、転倒した場合の取り回しは数年前の2サイクルに比べ重く、更にアルミフレームの剛性等々、 転倒に至る経緯や転倒時の高い対応力をライダーに要求しているのだろう。マシンだけが主因とは決して思えないが、記憶を辿っても、昔はこんなに多くなかったような気がする。 「Injury Report」にも詳しい転倒怪我の主因分析記述は無いものの、こんなに怪我人が多いと興ざめなシーズンとなってしまう。』

最近のレースでの怪我人は、それもレース経験が豊富で危機管理にも優れたトップライダーに限らず多いのが気になる。
モトクロスでの怪我人情報を記事に特集できるほどで、一昔には無かった事だ。怪我人の多い理由がマシンの影響もあるとならねば良いと思っているのだが・・・。

コメント
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