しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

七月七日 ①たなばた

2023年07月06日 | 暮らし

七夕飾りは楽しかった。
ナスビやスイカを書いた絵を買ってきて、
藪から竹を一本持って帰り、
こよりを作りながら、
竹に飾った。
家の庭に立てたまま1週間ほど経つと「七夕」の日となり、
庭から海に、ひこずって持ち運び、流した。
毎年の夏休みに一度ある、朝の行事だった。

 

・・・

 

・・・

「福山市引野町誌」  引野町誌編纂委員会 ぎょうせい 昭和61年発行


七月七日

七夕の節句、たなばたさん、星祭りともわれている。
六日の夜に主に行う。
二三日前の早朝に、
稲の葉の上にある露を集めて硯に入れ墨をすり、
五色の紙を短冊に切ったものに七夕の歌、星の名、俳句、和歌などを書き、
これを竹の葉枝につるして庭前に立てて牽牛、織女の二星に供える。
六日の夜は、
うり、なすの各一個を七つに切ってこれを稲の葉で通し、かしわの葉に盛り、
酒、もち(だんご)とともに星に供え、技芸が上達するよう祈願する。
七日の早朝になると、供物などを川や海に流す。
これは「天の川」へ流すという意味から。

 

・・・

「金光町史・民俗編」 金光町 平成10年発行
七夕とナノカビ

七夕
七月六日は子供の祭り、
子供たちは早朝、ハスや里芋の葉に溜まった朝露を集めてきて、
墨をすり、短冊に願い事を書いて笹竹に吊るす。
笹竹は縁側に立て、団子や西瓜、瓜、大豆、ササゲ、栗などを供える。
ナスやキュウリで牛や馬、鶏などを作って供える。
笹竹の下枝にナスを輪切りにして二つずつ刺す。
夜は満天の星をあおぎ、願い事を祈る。

翌七日朝七夕を川に流す。


 

・・・・


「岡山県史・民俗編Ⅱ」 岡山県  昭和58年発行

七夕

七夕はタナバタと読み、旧暦七月七日の行事とされているが、
六日夜行われる神祭である。
女の子が機織りが上手になるようにと願って布切れを供えたり、
この夜の星明りで針に穴を通すと、裁縫の手が上るとか乞巧奠(きこうでん)の名残である。

・・

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お祖父さんの自慢話 | トップ | 七月七日 ②なぬかび »

コメントを投稿

暮らし」カテゴリの最新記事