しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

「石の島」伊予大島

2023年03月15日 | 昭和で無くなったり・変わったもの(生活・暮らし・産業)

しまなみ海道の「大島大橋」を伯方島から越智大島へ向かうと、正面に見えるのがカレイ山。
カレイ山は標高が231mで、その山頂近くまで断続的に石切り場を見ることが出来る。

 

(大島大橋=伯方島・越智大島 2007.12.9)

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一般財団法人今治地域地場産業振興センター

伊予の銘石 大島石


大島石の採掘が本格的に始まったのは明治初期といわれており、江戸時代から美しく堅牢な石として知られていましたが、
当時の採石技術の未熟さ、搬出の難しさなどから、一部の人のみが知る名石でした。
しかし、昭和30年以降墓石用に需要が急増したのに伴い、搬出用、機械や採掘用の削岩機、ジェットバーナー(切削機)などの設備が導入され、生産は大きく増加しました。

大島石の特徴(青磁の輝き、100年品質)
石材の最高級とされる大島石は、花崗岩特有の雲母、石英、長石の配合の妙が美しく、
石目も細やかで、青磁の肌を感じさせる気品は、まさに“石の貴婦人”の名にふさわしいものがあります。 
また、建墓した時、周囲を圧倒する気品と風格を持つのも大島石の特徴です。 

大島石の最大の特徴は、建墓時の状態を永く保ち、決して色褪せしないことです。 
むしろ、時が経つにつれて青味が強く感じられ、一層深みのある石肌を示し、永く美しさを保ちます。
大島石のもつ石目、石肌の美しさ、気品、風格、堅牢さは、大島石特有の優れた特性であり、永い伝統と実績に裏づけられて、
まさに100年品質の名にふさわしいものがあります。

「かたい」「風化に強い」「変色しにくい」「水をふくみにくい」という特性から、
古くは石塔や宝篋印塔に、
近代に入っては、国会議事堂・赤坂離宮・大阪心斎橋・愛媛県庁舎・愛媛県武道館など、建造物にも用いられています。

 

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今治市宮窪町 2007.12.9

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「瀬戸内海を歩く」  中国新聞社 1998年発行

伊予大島

年間30万トンを切り出し、素材を吟味し、そのうち2万トンを高級墓石として出荷する。
「大島石のブランドはこうして守ってきたんです。
よく似た外国産がここまで出回ってしまっては、産地として死活問題。」
伊予大島で四、五百万かかる墓石一式がほぼ1/10の値段で並ぶ。
プロの目も欺くほどの「大島」風である。

 

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(カレイ山・今治市宮窪町 2007.12.9)

 

 

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