“早すぎ”に気持ちが追い付かない

寒くてどんより曇り空、島岡美延です。
スーパーの売り場が何か違うと思ったら、お節料理の蒲鉾やきんとんなどのスペースが一気に増えていました。
お正月の食卓を飾るには早すぎるのに…。
昨日は“話したい気持ちはタイミングとセット”なので、「あとで」というコミュニケーションを遮断する言葉に気を付けたい、と書きました。
タイミングのずれには、“前倒し＝早すぎ”というのもあるはずです。
まだ夏の暑さが残る中に並ぶ、ハロウィングッズ。
ハロウィンが終われば、一気にクリスマスカラーに。
2か月もクリスマスソングを流すスーパー。
店員さんはどんな思いでこのBGMを聞いているかしら。
最近は、鏡餅やお正月飾りが店頭に並ぶのもどんどん早くなっている気がします。
本当の“その日”が来た時には、待ち遠しかった、という感覚はとっくになくなっていませんか？
23日（祝）にクリスマスイベントをして、平日である25日夜にはケーキも売っていない…、日本のクリスマスシーズン、こんな光景になっています。

つい使ってしまう「あとで」

しっかり冷え込んだ朝、島岡美延です。
今年もあと10日あまり。
年初に立てた目標の達成は、今からでもまだ遅くない…、2015年は、十分残っています。
時間の概念は、「まだ」と思うか「もう」と思うかで、だいぶ違うもの。
いろいろと“あとまわし”にしていたこと、思い返してみましょうね。
ところで、「あとで」と誰かに言ったこと、ありませんでしたか？
例えば、子どもに話しかけられたとき。
部下に、話がある、と切り出されたとき。
話しかけたほうは、内容に差はあれど、“今がそのとき”と思って、話しかけているはず。
「あとで」という言い方のニュアンスにもよりますが、いったん、コミュニケーションが遮断された状態に。
そして、「あとで」と言って、どれくらいしてから、相手の話を聴く機会を作りましたか？
それとも、「あとで」と言いっぱなしになったまま？
話したいという気持ちは“タイミング”とセットです。
忙しい年の瀬なれど、「あとで」と簡単に言わないことを心がけてみましょう。

寺山修司を浄瑠璃で！

クリスマスソングより三味線の音色、島岡美延です。
かなり刺激的な舞台を観てきました。
男優だけの劇団、花組芝居は、生誕80周年の寺山修司の世界を浄瑠璃で演じるという実験的な舞台に挑んでいます。
池袋のあうるすぽっとで上演中の『毛皮のマリー（23日まで）』に、寺山本人も嫉妬しそう。
言わずと知れた名作、40歳の男娼マリーの物語。
かつて、美輪明宏さん主演の舞台を観たことがあります。
あふれる倒錯した美意識、禁断の関係。
それを歌い上げる三味線に義太夫、太鼓などの効果音…。
今回、ダブルキャストのため、脚本・演出の加納幸和氏は、「菊組」の紋白（マリーと美少年・欣也が暮らす家にやってくる美少女）として出演。
私は「梅組」の回に出かけ、かつて私のラジオにも登場してくれた、谷山知宏＝マリー、丸川敬之＝欣也、堀越涼＝紋白を鑑賞。
芝居の途中に、新入座員お披露目の口上もあって、さらに歌舞伎気分に。
七五調の台詞ってなんでこんなに気持ちいい？
やはり日本人にはこのリズム！

“ネット恋活”から始まる・・・？

スキー場はやっと雪景色、島岡美延です。
寒気の中、イルミネーションがきれい…、クリスマスは誰と過ごしますか？
アメリカのカップルの1/3は、ネットで知り合っている、という調査もあるそう。
映画『きみといた2日間（23日公開）』をご紹介します。
ニューヨークのメーガン（アナリー・ディプトン）は、彼にフラれ、就職もできない。
ルームメイトからも、恋人と暮らしたいから出ていってほしいと言われ、八方ふさがり。
そんな現状を変えようと、ウェブサイト「ロマンス.com」で知り合ったアレックス（マイルズ・テラー）と一夜を過ごすことに。
しかし、彼の部屋で目覚めたら、ブリザードが街を襲い、大雪で帰れなくなっていた。
一夜限り、のつもりが、仕方なくもう一晩泊ることになってしまい…。
男女のコミュニケーションにおいて、やはりアメリカは日本と違う、というやりとりも見もの。
“パートナー”と思っている相手に、自分の本音をどこまで伝えていますか？
この季節、本物の相手に巡り合って下さい。

夫婦別姓が選べる日は

師走らしい冷たい空気に、島岡美延です。
注目の最高裁大法廷の判決がありました。
「夫婦同姓」は合憲。
15人の裁判官のうち、3人いる女性を含む5人は違憲との判断。
もし、裁判官が若い世代で、男女の割合が違っていたら…？
世界からも男女平等に反すると指摘されている現状が変わる日はいつ来るでしょう。
「大多数は同姓でも、自分は別姓を選びたい」と切実に望む人は、家族の絆は揺るがないと、誰よりも強い信念を持っているはず。
それゆえ、旧姓使用のため「紙の上の離婚」をして、様々な不利益をこうむっています。
また、長男長女同士、一人っ子同士では、姓の選択が結婚への躊躇、さらには親子関係の不和などを引き起こしていて、結果として“晩婚化、少子化の日本”になっているのでは？
昨日は、サッカーの澤穂希選手が現役引退を表明しました。
夏に結婚した彼女、もし戸籍上の名前で引退のニュースが流れたら「誰？」と思いますよね。
旧姓を通称使用できずに悩む人（女性も男性も）をなくす法改正、急ぐべきです。

今年の漢字、「安」は

大きく書かれた“安”の文字、島岡美延です。
毎年注目を集める、清水寺森清範貫主の筆の跡。
あれ、漢字じゃなくて、“あ”？…、と思われた人も多かったようですが、その見方は正しいです。
ひらがなは、そもそも元になった漢字があって、“安”を流れるように崩していってできたのが“あ”。
ちなみに、“以⇒い”“宇⇒う”…。
それはともかく、今年の漢字「安」と聞いて、何を感じましたか？
私の第一印象は“安らかどころか、不安でしょ”だったのですが、安保関連法案など、今年は自分のブログの中でもこの漢字はよく使っていたかな、とは思いました。
ただ、新語・流行語大賞でも、今年は今一つピンとくるものがなかったので、象徴的な何か、というのがわりと少ない年だったのかもしれません。
4位の“結”や、5位の“五”は、大活躍したあの選手たちの名前？
今年は、社会を象徴する漢字が思い浮かびにくかったのに対し、自分の漢字一文字は「踊」。
今年2回目の発表会まであとわずか、不“安”はあれど、仲間と頑張ります！

“聴き入れる”姿勢になっていますか

本日「今年の漢字」の発表、島岡美延です。
毎年、12月12日（漢字の日）ですが、土曜の午後は清水寺の境内に観光客が多い、という配慮から、今年はずらしたそう。
個人的にはよく「踊」った1年でした。
さて、今月の姿勢テーマ『“聴いている”のサインは態度で示す』を実践できていますか？
話をしようとする相手に、しっかり身体を向けて聴く、ということが大事。
相手が話しかけているのに、スマホの画面を見入っているようだと、“無視されている”とか“スマホの相手より軽い存在”と思われても仕方ありません。
ただ、グループやカップルでも、お互いに話をするより、各々スマホ…、という光景は当たり前になっていて、“相手の話を聴く”場面＝訓練が、ますます減っています。
相手が本気で話をしようとしているとき、どんな態度でいるべきでしょう。
例えば、腕組み。
“上から目線”のような態度なので、相手をリラックスさせにくくなります。
話を聞こう、と言いながら、“態度には本音”が現れるので、ご用心。

“ロッキー”が再び立ち上がる

忠臣蔵討ち入りから313年、島岡美延です。
こちらは、まるで実在の人物のような…。
映画『ロッキー』は1976年に生まれ、『ロッキー・ザ・ファイナル（2006）』まで、シリーズ6作。
シルベスター・スタローンが“つながる物語”に出演して、新たな傑作が誕生！
映画『クリード チャンプを継ぐ男（23日公開）』をご紹介します。
愛妻に先立たれ、孤独に暮らすロッキーの前に、突然現れた若者アドニス・クリード（マイケル・B・ジョーダン）。
死闘を繰り広げた、亡き親友アポロの面影を見たロッキーは、二人で頂点を目指すことを誓う。
我流で戦っていたアドニスに、ボクシングを基礎から教える。
試合に出れば、親の七光りと揶揄され、リングに叩き付けられても、諦めないアドニス。
ついに世界王者とのタイトルマッチ直前、ロッキーの身体は病に侵され…。
見事な脚本で、スタローンをうならせたのは、『フルートベール駅で』のライアン・クーグラー監督。
友情、愛、信じる心、戦う意味…、この興奮を劇場でぜひ！

ダンスの効用、ほかにも

羽生選手、記録更新で3連覇、島岡美延です。
フィギュアスケートを習う子どもたちがますます増えるかも。
今の採点ルールだと、技の精度を上げ、表現力を磨くことで、得点が伸びる仕組みなので、選手それぞれに自己ベストの目標を設定しやすいのがいいですね。
バレエや音楽のコンクールなどでは点数化はされずに、順位が決まるので、そこはスポーツと芸術の違いということでしょうか。
とはいえ、“ダンスが体育の授業”で必修となったことが、体力向上という成果につながったよう。
スポーツ庁が小5と中2を対象とした今年の全国体力調査の結果を発表しました。
女子については、調査を始めた2008年度以降、過去最高の数値（小5、中2とも）に。
県を挙げてダンスで体力向上をはかる取り組みをするところも出ているそうで、授業時間以外に身体を動かさなかった子どもたちの運動不足が、解消される傾向に。
大人についていえば、バレエを含めた踊りは、振付や場所を覚えて動くため、体力向上と脳の活性化の一石二鳥です！

引っ越しを控えた男女は

今年も無事に誕生日を迎えられました、島岡美延です。
世界のどこにいても、近所の道を歩いていても、思いもよらない出来事に遭遇する…、そんなニュースに接するたび、毎日を変わりなく過ごせることの“有難さ”を思いました。
本当に、いろいろなことに感謝したくなります。
いつもありがとうございます！
昨日は、大雨から急激に天気は回復して、「演劇の力」にも感謝したくなった日でした。
下北沢のザ・スズナリで上演中の『杏仁豆腐のココロ（13日まで）』をご紹介します。
作・演出は鄭義信。
彼が13年前、たった一夜限りの公演のために書いた戯曲は、アジア各国でも上演。
日本での再演は、これが最初で最後？
濃厚な二人芝居で、佳梯かこは初演と同じ役、久ヶ沢徹が新たに参加。
クリスマスの引っ越し準備は、新年には別々の道へ進むためのもの。
その決定的な理由が明かされた時、客席のあちこちからすすり泣き。
「それでも前に進まなくてはならないことがある」…、生きていくって、切ないけどそういうこと。