スケート３人娘の快挙！

朝から銀メダルの瞬間を目撃して感動、島岡美延です。女子団体パシュートで、ニッポンやりました！　決勝でリードしながら最後にドイツに逆転されましたが、その差0.02秒。田畑・小平・穂積選手の見事な「ひと固まり」の滑りでした。最後の選手がラインを超えたタイムで競うので、一人だけ強くても勝てない競技。女子スピードスケートで史上初の五輪銀メダル、おめでとう！
フィギュアスケートも男女とも三人全員入賞の快挙だし、金メダルはなくとも間違いなく記憶に残るものが大きかったバンクーバー五輪、まもなく終わってしまいます。
そうそう、上村選手の「なんで一段、一段なんだろう」の４位入賞も忘れられません。岡崎選手が「自分はまだやりたい、周りの状況が許せば」と語ったのも心からの言葉でしょう。寒いし、転ぶと冷たくて痛そうだし、時には命がけの冬の競技のスピード感。夏の地道なトレーニングを繰り返しながら迎える雪と氷の季節・・・。
４年後、今回の経験を生かす選手と、新星の登場をまた楽しみにしています！

青に拍手、赤に感涙

キムヨナ選手にひたすら拍手を送っていたら、彼女の涙に驚きました、島岡美延です。演技途中から「完璧な演技」とは何かを見せてほしいと祈っていましたが、想像を超えた得点は、納得のいくものでした。
直後の浅田真央選手、緊張を隠し切れない様子でも、２回のトリプルアクセルは本人が思い描いた美しさでしたね。何一つミスがなければ、どんな得点だったのか・・・。「後悔」と言い切った彼女の気持ちは４年後に向かっています。本当にがんばりました！
滑走順が早かった鈴木明子選手、「力を出し切った」者の美しさに感動！　安藤美姫選手は５位でしたが、４年間という時間が彼女を大人にしたことを実感しました。そしてロシェット選手の銅メダル、本当に良かった！　SPの順位のままメダルの色になったのは、フリーでも各々が力を出し切った結果です。
フリーの衣装は見事なくらい「青派」と「赤派」に別れ、トリノに続き「青が金」。とにかく史上最高の闘いを見せてくれたすべての選手に感謝した一日でした。

映画館でオペラ「アイーダ」

急な暖かさに私の花粉症も反応し始めました、島岡美延です。昨日は関東でも春一番、さて、数時間後の決戦ではどんな風が吹く！？　誰もが4.72というキム選手と浅田選手の得点差を知っていると思えるほどの注目度、いよいよです。
昨日は映画館で３時間余り、オペラを堪能しました。以前、「映画館でバレエ」という企画をご紹介しましたが、全国で順次、世界一流のバレエ・オペラ作品が上映されています。
私が観たのは、スペイン・リセウ大劇場で収録された「アイーダ」。今は奴隷の身であるエチオピア王女アイーダとエジプト将校ラダメスとの秘められた愛。彼を振り向かせたいエジプト王ファラオの娘、アムネリスという壮大な三角関係！　アイーダとの愛と祖国への忠誠で苦悩するラダメスの運命は・・・？
有名な「凱旋の場」の迫力、バレエシーンも素晴らしく、人間の声で劇場が揺れる感覚をスクリーンでも体験できました。前奏曲の間に「大掛かりなセットが出来るまで」を見せたり、衣装や美術もアップで迫る映像ならではの魅力満載。オペラ自体にもはまりそう！

監督11人のＳＰのごとく

レベルの高い女子SPの結果に多くの感動が押し寄せてきました、島岡美延です。
生中継で見ていて、浅田選手のトリプルアクセルの瞬間、思わず声を上げました。続いて登場したキムヨナ選手は、拍手を送るしかない完璧さ。カナダのロシェット選手は、母の急死という想像を絶する感情の中で３位、安藤選手は３回転の連続ジャンプに挑んで４位、鈴木明子選手は自己ベストで11位（４位までとの差はわずか）。明日のフリー、スケート史上に残る闘いの結末やいかに！？
フィギュアのSPは、２分50秒で８つの要素を競いますが、この映画は11人の監督のSPかもしれません。27日公開「ニューヨーク、アイラヴユー」をご紹介します。
10の「愛の出会いの物語」と全体を繋ぐ物語で一本に編み上げられた１時間43分。監督達には、視覚的にNYとわかること、制限時間などのルールが与えられました。岩井俊二監督によるオーランド・ブルームが悩める作曲家を演ずる話など、多国籍、多様な監督・俳優陣の様々なNYをお楽しみ下さい！　

衝突、理解、そして団体入賞

アイスダンスで優勝したカナダペアの演技にため息がこぼれました、島岡美延です。どの組も「その二人」でしか出せない世界を氷上に構築する競技です。NHK夜の放送はメダリストの演技も編集していて、男子フリーのようにすべて見られず残念！
昨日はスキージャンプ団体で、日本は５位入賞、最後に飛んだ葛西紀明選手の140mジャンプは、出場機会がなかった日本選手団主将・岡部選手の分まで飛ぼう、という気持ちのこもったものでした。
そのベテラン勢とコーチとの軋轢について、新聞に興味深い記事がありました。05年に就任したフィンランド人コーチの「ベテランを外そう」とする方針に、岡部、葛西らは反発。そのコーチに負けまいとする気持ちが、この五輪につながったようです。次第にコーチが親しく話しかけてきて、選手側も「アドバイスを聞く気」になったとか。
新しい上司との衝突、どう折り合いをつけ成果を出すか・・・、職場にも通じそう！？　五輪裏話には、こんな「不信から信頼へ」というものもあるのですね。

ロイヤル基準のレッスン

アイスダンスにはまりそう、島岡美延です。オリジナルダンスの民族舞踊で、日本代表リード姉弟は、なんと着物に扇子で自己ベスト更新。今でもコンパルソリー（規定）があり、美しいステップあってこそのダンス・・・、これはバレエにも通じそう！
昨日、昭和音楽大学で行なわれた、英国ロイヤルバレエスクールの講師陣による16～18歳対象の公開ワークショップを聴講しました。日本唯一の大学付属バレエ研究所を持つ昭和音大、テアトロジーリオショウワという劇場も素晴らしいところです。
バレエの言葉は世界共通、通訳を待たずとも大体わかりました。「骨盤を前に傾けない」、「土踏まず上げて」、「アラベスクは肋骨をまっすぐに、アチチュードの肩をまっすぐに」、「バーを握る腕にスジが立つと肩、首に力が入る」、「横の手を身体の後ろに置き去りにしない」、「足で床をよく押す」・・・、いつも先生に言われることばかり！
バーレッスンは単に準備練習ではなく、そこでの「正確な動き」があってこその舞台、との言葉を改めて胸に刻みました。

目の前のこと、大きな目標

平成22年2月22日と数字が並びましたね、島岡美延です。禁煙推進学術ネットが毎月22日を「吸わん吸わんの日」と提唱しました。22を二羽の白鳥（スワン）と見立てて、一人ではなく、周りの人と協力して禁煙をという意図だそうです。
冬の競技に夢中になっていたら、暑いタイから嬉しいニュース、宮里藍選手が米女子ゴルフツアー開幕戦で６打差を逆転し、21アンダーで優勝しました。　
「優勝を意識するとプレッシャーがかかりすぎるので、目の前の一打一打に集中した」というコメント、当たり前のような、このところ彼女がよく口にしている言葉ですが、実はこれは簡単なことではないはずです。特に女子ゴルフ界のアイドル的存在のさきがけだった彼女は、いつも「大きな目標」を口にすることを期待されていたから・・・。
さあ、五輪も後半、「メダルを獲る」ことを公言してきた（させられてきた）選手たち、どうか重圧に負けず、一つ一つ、目の前の技に集中して、納得の成果をつかみ取ってください！

合計得点か、一発勝負か

ベルリン国際映画祭で寺島しのぶが最優秀女優賞というニュースが飛び込んできましたね、島岡美延です。スポーツのように「点数」がつけにくい演技の世界ですが、舞台、スクリーン、今は大河ドラマでも輝いている彼女、実力派が世界に認められて嬉しいです。
バンクーバー五輪も後半、メダルだけでなく話題盛りだくさんの日々をもっと見ていたい！　「４年に一度」の重圧は、他の大会との違いをまざまざと見せつけています。
ふと思ったのは、競技は大雑把に言えば、「合計得点」タイプと「一回の得点」タイプに分けられるということ。スピードスケートやスキージャンプは、「２回の合計」で争うため一度のミスが許されない競技。スキーモーグルは、予選は予選、メダルは決勝一回の滑りがすべて。スノーボードハーフパイプは、予選・決勝とも２回演技して良い得点を採用。フィギュアスケートは、SPとフリーなど種類の違うものの合計点、など。
競技の選択は、選手の性格と採点方法に関係あるのでは。「積み重ね」に強いか、「一発勝負」で力を発揮するか・・・！？

世界一美しい表現者

生中継で見守った高橋大輔選手の最後のステップで、すでに涙ぐんでしまった、島岡美延です。昨日から何度、映画「道」の音楽で舞う彼の姿に酔ったことでしょう。銅メダル、本当におめでとうございます。
実は、高橋選手の演技終了を待って出かけたので、夜の番組で改めて注目選手の演技を見たのですが、贔屓目ではなく、彼ほど「美しい４分半」の世界を作り上げた選手はいませんでしたね！　ジャンプ、スピンなどの技の前後が単なる「つなぎ」ではなく、腕、指先、表情とすべてのスケーティングが「道化師の世界」そのものでした。膝の手術後のリハビリで、柔軟性を高めた身体は、動物的なしなやかさを手に入れ、豊かな表情に審判も観客も大いに引きつけられたはず。
小塚選手は４回転を成功させて８位、織田選手の緊張しきったチャップリンは思わぬアクシデントで７位。ライサチェクの逆転金メダル・・・、なんというドラマでしょう。さて、女子はいかに？　「鐘」は「道」に続くことが出来るのか、ワクワクします。

メキシコの兄弟、東京の他人

スノーボードの国母選手の結果が気になっていました、島岡美延です。メダルだったら「すべて帳消し」の大騒ぎだったかも？　８位入賞、「落ち着いた報道」でしたね。
今日は「絆を考える」対照的な映画、２本をご紹介します（ともに20日公開）。まずは「ルドandクルシ」。バナナ農園で働き、草サッカーを楽しむ兄弟の前にスカウトが現れ、弟（ガエル・ガルシア・ベルナル）がプロへ。その後、兄も別チームのゴールキーパーに。手に入れたセレブ生活は、女、ギャンブル、麻薬で一気に急降下。そんな二人が人生をかけたPK戦で対決！　「壮大な兄弟げんか」に、なぜか懐かしい温かいものを感じるメキシコ映画。たまにはこういうのいかが？
一方、吉田修一原作の行定勲監督作品「パレード」。都内の2LDKのマンションに暮らす、職業、生活リズムも異なる４人（藤原竜也、小出恵介、貫地谷しほり、香里奈）、そこに加わる18歳（林遣都）。近所で起こる連続暴行事件、不特定多数が出入りする隣の部屋・・・。危ういバランスの都会の日常、ラストの衝撃は劇場で！