いくつもの台風に翻弄された8月も終わり、島岡美延です。
台風の進路、朝鮮半島に進んでいくことも。近くて、それゆえ様々な歴史を刻んできた韓国と日本。映画『復讐の記憶（9月1日公開）』をご紹介します。正直、観るのが辛い、と思える場面もあるけど、これを避けては前に進めない――。
認知症を自覚し、60年前に家族全員を失った辛い出来事の復讐を誓う80代のピルジュ（イ・ソンミン）。処刑すべき相手は5人、銃は準備済み。ファミレスでバイトしていた時の仲間、20代のインギュ（ナム・ジュヒョク）に1週間限定で運転手を頼む。何も知らないインギュは、殺人現場近くの監視カメラに映り込んだことで第一容疑者にされてしまう。警察に追われながらも、事情を知り、ピルジュを制止するために同行するインギュ。果たして、60年前の衝撃の事実とは。
祖父と孫のようなバディもの。50代の名優イ・ソンミンが特殊メイクで80代を演じます。
少年たちを集めたのは自身の欲望のためだったか、島岡美延です。BBC報道がなければ、ジャニー喜多川氏の性加害問題はなかったことのままだったかも。
「何があったのか」を知ることは「次の被害」を食い止めるために必要。鶴岡八幡宮境内にある鎌倉国宝館の特別展『2つの関東大震災と鎌倉』（～9月10日）を見てきました。320年前に起きた元禄地震も関東地方に甚大な被害を与えた災害。そして100年前の大正地震、鎌倉の寺社は壊滅的な被害を受けました。
屋根が地面に落ち、下敷きになった尊像や宝物類を蘇らせるべく、奈良の美術院から修理技術者たちが鎌倉へ。八幡宮境内に設置された修理所で作業開始。その後、1928年に鎌倉宝物館が開館し、ここには修理所も設けられ、神奈川県外の寺社の宝物修理も請け負ってきたそう。
震災当時の写生図の生々しさ。ばらばらに壊れた木像の写真と修復された像。100年前に津波、火災に襲われた鎌倉。昨日は猛暑の中、国内外の観光客であふれていました。
継続的な大麻使用を周囲は知っていたよう、島岡美延です。永山絢斗被告、中2で初めて使用。この夏、小中学生は何と出会った？
どんな家で生活するかは大事、でも――。映画『スイート・マイホーム（9月1日公開）』をご紹介します。新人離れした表現力を持った神津凛子による同名小説を実写映画化したのは俳優の齊藤工。監督として、恐怖を増幅させる演出が見事。
長野に住むスポーツインストラクターの清沢賢二（窪田正孝）は、愛する妻（蓮佛美沙子）と幼い娘のため、念願の一軒家を持つ。〈まほうの家〉と謳われた住宅の地下には巨大な暖房施設があり、家全体を暖める仕組み。理想のマイホームで新生活を楽しむ一家。だが、ある不可解な出来事をきっかけに、幸せは身の毛がよだつ恐怖へと転じていく。差出人不明の脅迫メール、赤ん坊の目に映る「何か」に戦慄する妻。そして、賢二の実家には監視の目に脅えて暮らす兄（窪塚洋介）が・・・。
あなたの家にもありませんか？ 日常の裏側に潜む秘密の「何か」。
男子バスケットW杯で歴史的勝利、島岡美延です。やはりスポーツは、勝つことで注目されます。来月のラグビーW杯、大丈夫かな。
8月最後の土日、川崎市役所新庁舎の見学会が開催されました。高層棟25階のスカイデッキ（半屋外）、展望ロビーが「新名所」の嬉しさ。昨日は思ったより見通せて、新宿方面、東京タワー、スカイツリー、房総半島、もちろん、横浜のランドマークタワー、ベイブリッジなどもしっかり。冬なら富士山も見えそう。
防災拠点として、最新の工夫。建物の制振ダンパーはガラス越しに見え、防災センターも廊下から見学可。落下対策でボードなど使わない仕上げの「無天井」の執務室も見学。まだ市役所機能の引っ越し前で可能だったこと。水害対策で機械室は4階以上に。3層吹き抜けのアトリウムは災害時に緊急車両の乗り入れ可能。
そして、戦前から川崎市を見守ってきた「時計塔」など旧庁舎の一部を創建当時の姿で再現した「復元棟」。川崎市は2024年7月1日、市制100周年です。
「トリチウム検出されず」が「検出」になったら何が起きるのか、島岡美延です。すでに国際電話で嫌がらせ多数。SNSでの拡散は人々を動かすのに有効だけど、有意義に使われているのか、時々怖くなります。
そんな21世紀から20世紀の天才を眺めてみたい。映画『ウェルカム トゥ ダリ（9月1日公開）』をご紹介します。シュルレアリスムの代表的画家、サルバドール・ダリ。70年代のニューヨークでファッション、音楽、アートを時代の最先端に立って牽引。ダリに扮するのは名優ベン・キングズレー。
画廊勤めから、のちにダリのアシスタントを務めたジェームス・リントン。1985年、ダリが火事で重傷、というニュースを見て、彼との奇想天外な日々を思い返す――。
個展が迫るもパーティ三昧のダリ。アイディアに溢れる天才ゆえの傷つきやすさ、老いと死への恐怖、その振れ幅は、常人には想像できないものだったはず。妻ガラに振り回される一面も。
やり投げの北口榛花選手、最終6回目で大逆転、島岡美延です。ラストに強い、世界ランキング1位でちゃんと金メダル、カッコいいです。
100年前も陸上選手たちは頑張っていたはず。神奈川県立歴史博物館の特別展『関東大震災―原点は100年前―』（～9月18日）に出かけました。現在、『神奈川震災100年プロジェクト』として各地の博物館で企画展開催中。
関東大震災は上野で大火事、のイメージがありますが、震源は神奈川県（相模湾や西部内陸など諸説あり）で大変な被害がありました。特別展タイトル、「原点は100年前」とは、何もなくなったところから、横浜を初め、神奈川県各地の街づくりが進んだことがわかる展示。
ところで、この神奈川県立歴史博物館の旧館部分は、旧横浜正金銀行本店本館の建物。関東大震災では地下に逃げ込んだ人々がなんとか火災をやりすごして助かった（周囲では多くの焼死者）という歴史の生き証人。多くの写真、フィルムによる映像が残っていることにも驚きました。
原発処理水放出は30年以上・・・、島岡美延です。
30年後、何歳ですか？ どうお金を使っている？ 人に勧められなければ手にしていなかった、ビル・パーキンス著『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』（ダイヤモンド社）を読みました。真っ青な表紙に黄色で大きな文字。赤い帯には「人生が変わった！」「お金と人生のシン・バイブル」。
この本の目的は「富の最大化ではなく、人生の喜びを最大化するための方法を探すこと、この2つは根本から違う」という著者。「思い出を作るためにお金を使っているか」という問いかけ。
「金」「健康」「時間」が同時に潤沢に手に入ることはめったにない。若い時は体力はあれどお金少なめ、お金が貯まった時は健康不安で制約って、特に日本人はその傾向が強いかも。
著者はアメリカの大金持ちだけど、「死んだらお金は使えない」のは誰も一緒。著者曰く、45～60歳がお金の使い時。過ぎている人は「今日が一番若い」から使うべし。
札幌で36.3度を記録、島岡美延です。いずれエアコン必須になってしまう？
インドが月面着陸成功、ちょっと宇宙を感じてみては。映画『アステロイド・シティ（9月1日公開）』をご紹介します。いつも唯一無二の世界観、ウェス・アンダーソン監督の最新作。
1955年、アメリカ西南部の砂漠の街、人口87人のアステロイド・シティ。隕石による巨大クレーターが最大の観光名所のこの街に、ジュニア宇宙科学賞受賞の5人の天才的な子どもたちと家族が招待される。祭典の最中、まさかの宇宙人到来？ 街は封鎖され、軍は宇宙人の事実を隠蔽しようとし、子どもたちは外部へ情報を伝えようと企てる。果たして、街と人々の運命は！？
スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、ジェイソン・シュワルツマン、ティルダ・スウィントン他豪華スター大集結。スペインのチンチョン郊外に実際に建てられた壮大かつポップな「街」での撮影。誰もが大事な何かに気づき、おかしくて切ない物語。
休養日をはさみながら今日、甲子園決勝、島岡美延です。
昨日のボクサーの映画『春に散る』、瀬々監督が「横浜流星は理系、アスリート系の俳優」と言っていたのが印象的でした。実際、中学時代に極真空手世界一の経歴。
体を自由に操る達人の秘密に迫りたい。読んだのは伊藤亜紗著『体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉』（文芸春秋）。ピアニストやアスリートの体の使い方、リハビリなど研究する科学者たちと著者の対談。
面白かったのが、桑田真澄投手のフォームの解析。精密機器のように投げているからコントロールできる、のではなくむしろ逆。「投げるたびに変化するフォームから安定した結果」を出せる――。本人も気づいていなかった極意？
また〈わざ言語〉について。ある人がもつ技能を他の人に伝えるための言葉、それってかなり重要。バレエの先生も表現はそれぞれ。オノマトペによって、出来なかったことが出来ることも。音声による導き、身体はけっこう素直。
原発処理水の海洋放出、何十年後の責任は誰が、島岡美延です。事故があっても次々再稼働の動きがある国。
こちらは何十年ぶりに再び立ち上がる男。映画『春に散る（25日公開）』をご紹介します。昨日のラジオに瀬々敬久監督が登場。佐藤浩市は、自分の映画界での立ち位置を主人公の生き方に重ねていたそう。
40年ぶりに故郷の地を踏んだ元ボクサー、広岡（佐藤）。引退を決めたアメリカで事業で成功するも突然帰国。昔の所属ジムを訪れ、かつて広岡に恋心を抱き、今は亡き父から会長を継いだ令子（山口智子）に挨拶、さらに昔の仲間（片岡鶴太郎、哀川翔）にも会いに行く。そんな広岡の前に、不公平な判定負けに怒り、一度はボクシングをやめた翔吾（横浜流星）が現れ、指導を懇願する。最初は断るも次第に「翔吾をチャンピオンに」という広岡の情熱は彼の姪（橋本環奈）ら周りを巻き込んでいく――。
沢木耕太郎の小説が原作。映画出演は1996年以来の山口智子、佐藤浩市の輝き。再起って年齢じゃない。
