復讐が生きる希望だなんて

北風が強まり、寒さの体感は雨の昨日以上、島岡美延です。
いよいよ、あと一週間でソチ五輪開幕。
聖火リレーもテロ対策重視で行われているよう。
こちらは、テロ組織への復讐を誓う美しい少女の物語。映画『MIA ミア（2月1日公開）』をご紹介します。
ミアは、母と元軍人の父と妹と英国で暮らしていた。
ある日、一家は武装集団に襲われ、姉妹だけがなんとか逃げ出す。
その途中で車にはねられたミアが目覚めたのは、MI6の専門病院。
襲撃者はテロリスト一味で、母親の「ある秘密」を聞かされるミア。
身の安全のため、ミアは公的には死んだことにされており、妹は無事だが会いにはいけない、両親は殺されたと告げられる。
隠れ家で暮らし始めたミアは、傭兵サイモンによって、武術やサバイバル技術を学ぶ。
過去を捨て、暗殺者として生まれ変わったミア。
彼女の本当の敵とは一体・・・？
ヨルダン軍所属の爆発チームによるCGを一切使わない爆破シーンは圧倒的。
少女の強い眼差しがテロの不毛さを訴えます。

5つ星ホテルが次々と

雨は一時的のよう、島岡美延です。
「細胞の初期化」は「刺激するだけで」可能になる、なんだか魔法のようなニュースです。
刺激、つまりストレスによって細胞が変化する？　
「外部からの刺激」が、私たちを変化させてくれることは実感しています。
目からの刺激で、セレブな気分をどうぞ。
映画『はじまりは5つ星ホテルから（2月1日公開）』をご紹介します。
イレーネは、5つ星ホテルの“覆面調査員”。
世界中の超豪華ホテルを旅する華やかな仕事の一方で、独身40歳。
姉一家と食事をすれば、姪っ子たちは可愛いいけれど。
ある旅先での出会いをきっかけに、自分の人生を見つめ直していく・・・。
女性監督ならではの視点で、イタリアで増え続けている独身女性や離婚経験のある女性の生き方を丁寧に描いていきます。
フランス、スイス、イタリア、モロッコ、ドイツ、中国の実在の5つ星ホテルが登場。
部屋、レストラン、眺めにもため息が出そう。
800項目以上を審査するという覆面調査員の仕事ぶりといったら！

映画館でロイヤルバレエ

大きな寒暖の差、島岡美延です。
春は近い証拠。でも猛威をふるうインフルエンザにはご注意を。
昨夜は大スクリーンでバレエを堪能しました。
「劇場中継」という方式で、前日に行われた英国ロイヤルバレエ団の『ジゼル』を昨夜1回だけ上映、というもの。
ボリショイからロイヤルに移籍したばかりのオシポワのジゼル。ロイヤルの顔、アコスタのアルブレヒト。
ゆっくりジゼルの世界に誘うように、映像はインタビューやリハーサルの様子からスタート。そして舞台袖の「ライブカメラ」が、出番直前のダンサーたちを映し出す・・・。劇場に行っても絶対に見られない「お宝映像」！　
オシポワは、昨年、ミラノスカラ座『ロミオとジュリエット』来日公演でナマの舞台に感激したものですが、何せ、オペラグラスが欠かせない席。
一方、スクリーンでは、表情はもちろん、指先や胸の細かい動きまでがアップでとらえられています。
TVでバレエを観るのとも違う「劇場の臨場感」。
オシポワは、もう素晴らしすぎて・・・！
次回中継にも期待、です。

水下きよしさんの名前が

冷えた朝から一気に気温が上がりそう、島岡美延です。
昨日のラジオの生放送中。
いつものように朝刊から話題を探していた時、よく知っている役者さんの名前を見つけました。
社会面の訃報。
都知事選の話題でも取り上げようかと、すでにマイクONの状態。
「水下きよし氏」の文字を見て、一瞬、言葉を発することが出来ず、BGMだけが流れていたかと思います。
このブログでもおなじみの劇団「花組芝居」の1987年の創設時からのメンバー。
ラジオ番組にも何度かご出演いただき、舞台のあとは、楽屋へ伺っていました。
演出家としての公演も増えていて、よくメールをもらいました。
私の大学の先輩、法学部というのも一緒。誕生日が私の前日で同じ射手座。
勝手に身近に感じていました。
昨年12月の下北沢での劇団公演で、病気療養のため降板と告知があり、ご回復をお祈りしていたのですが、まさか・・・。
54歳、胃がん。
すらりとした長身で、迫力ある立役が本当に素敵でした。
ご冥福をお祈りします。

どこまでも過酷な運命が

一気に真冬に逆戻りの朝、島岡美延です。
この映画の舞台は、まだまだ雪景色。
『記憶障害の花嫁』という北海道発のドキュメンタリー番組をもとに、その女性の過酷な生涯を描いた映画『抱きしめたい―真実の物語―（2月1日公開）』をご紹介します。
10代での壮絶な交通事故から奇跡的に生還。
左半身の麻痺、物事や人の顔を忘れてしまう記憶障害・・・、それでも常に明るく前向きに生きるつかさ（北川景子）。
そんな彼女と出会い、一生の愛を誓うタクシードライバーの雅巳（錦戸亮）。
つかさの1人暮らしを案じる母（風吹ジュン）だが、二人の交際に反対する。
結婚といわれて猛反対するのは、雅巳の両親（國村隼・角替和枝）も同じ。
それでも小さな命を授かり、祝福され、ようやく訪れた幸せな日々。
しかし、運命は非情過ぎる試練をさらに用意していた・・・。
障害者に対する思い込み、差別も真正面から描き、ユーモアも忘れない映画になりました。
W主演の北川&錦戸が、モデルの夫婦をよく理解し、真摯に演じた姿に涙、です。

今度は「重力異常」から

昼は暖かく、夜は急に冷え込みそう、島岡美延です。
気象現象は「別の星」に支配されたものではないでしょうが・・・。
映画『マイティ・ソー　ダーク・ワールド（2月1日公開）』をご紹介します。
ニューヨークに壊滅的な打撃を与えた“アベンジャーズの戦い”から1年。
今度はロンドンに原因不明の重力異常が発生。
最強の戦士ソー（クリス・ヘムズワース）の恋人である天文物理学者のジェーン（ナタリー・ポートマン）は、調査の過程で、全世界を闇＝ダーク・ワールドに変えるパワーを秘めた“ダーク・エルフ”の力を自らの身体に宿してしまう。
“神の国”アスガルドから、再び地球を訪れたソー。
ジェーンを救うため、血のつながらない弟を連れ出す。
それは、世界を恐怖に陥れた男、アスガルドの地下牢に幽閉されている宿敵ロキ（トム・ヒドルストン）。
危険すぎる賭け、地球の運命は・・・！
アスガルドの王にアンソニー・ホプキンス。浅野忠信も引き続き出演。
超遠距離恋愛に、壮大なアクション。理屈抜きにご堪能あれ。

都立小山台高校野球班

今日も暖かくなりそう、島岡美延です。
春のセンバツ出場校が発表され、21世紀枠で、東京都立小山台高校にも吉報がもたらされました。
初の甲子園出場、良かったですね。
品川区にあるこの進学校野球部（正式には野球班）を私が知ることになったのは、悲しい事故を通じてでした。
2006年6月3日。自宅マンションのシンドラー社のエレベーターにはさまれて亡くなった16歳の市川大輔（ひろすけ）さん。
知人の息子さんが大輔さんと同じ、小山台高校野球班にいたことから、エレベーター事故の徹底的な原因究明と、航空機の事故調査委員会のような第三者機関を設置することを求める署名活動に協力しました。
お母さんの市川正子さんには、私のラジオ番組にご出演いただきました。
野球班保護者らによって「赤とんぼの会」が結成され、裁判結果などがホームページで報告されています。
今回のニュース、「大輔さんも一緒に」と報じられるのを見て、正子さんのこれまでの日々を思い、胸が熱くなりました。
勝利の報告をお祈りしています。

正義はどこにある？

桜が咲く頃の暖かさの予報、島岡美延です。
ある行為が「正義か否か」、都知事選も告示され、色々考える機会になりそう。
「極端な行為」となると、すでに大義はないのか・・・。
環境テロリスト、という過激な行動に走る集団について描いた、映画『ザ・イースト（31日公開）』をご紹介します。
テロリストからクライアント企業を守る会社に採用された元FBIエージェントのジェーン。彼女は、環境テロリスト集団「イースト」への潜入捜査を命じられる。
それは、環境汚染や健康被害をもたらす巨大企業に対し、報復を行う正体不明の集団。
サラという偽名を使って、メンバーに迎えられ、生活をともにするジェーン。
過激な思想に反感を抱きつつも、大企業の不正と被害者の悲劇を知るうちに、彼らの信念に共感を抱くようになる。
さらに、カリスマ的リーダーのベンジーにも心を奪われていく。
「イースト」の最大のテロ計画を知った彼女の決断とは・・・！
本当の正義とは、善悪とは何か。
あなたの価値観が揺さぶられるかも。

最近の「困ったマナー」

マー君、NYヤンキースへ、島岡美延です。
東京五輪の翌年まで、7年161億円！　それでも“マー君”と呼びたい愛嬌を残している田中将大投手の活躍を大いに期待します。
これに負けない驚きは、ソチ五輪フィギュアスケートのロシア代表に、プルシェンコ選手が決まったこと。4つ目のメダルなるか！？
先日、アメリカで、映画館での携帯電話使用に腹を立てた男が発砲する事件がありました。
日本では「通話よりメール、ネット」が増えて、「声の大きさ」のトラブルは減ったでしょうか。
この前、建物のロビーで、大声で話している人を見かけました。
その男性の口癖の「なるほど、なるほど」「えー、えー、えー」「了解、了解です」という繰り返し言葉、マナーというより、そっちのほうが気になってしまいました。
映画館では着信音や通話やに加え、「画面の光の迷惑」の注意喚起があります。
マスコミ試写でもこのマナー違反、よく見かけるもの。
ただ、もっと困るのは「止まらない大きないびき」。これ、どうにかならないかしら。

そこにある「組織の理不尽」

東京でも夜中にみぞれ、島岡美延です。
空気はまだ乾燥しています。風邪、インフルエンザに最大の注意を。
JR北海道のレール点検数値改ざんは、長いこと組織ぐるみで行われていたよう。
昨日は裁判員裁判で、オウム真理教内部で何があったかを中川死刑囚が語りました。
事件や不祥事には至らなくても、「組織」では、ある種の理不尽さがまかり通ってしまう・・・、思い当たること、ありませんか？
映画『神奈川芸術大学映像学科研究室（25日公開）』をご紹介します。
架空の大学を舞台にした物語は、坂下雄一郎監督の東京藝術大学大学院の修了制作。
“学生映画”の枠を超えた質の高さで、映画館公開となりました。
主人公は、映像学科の助手・奥田。事なかれ主義の教授陣と問題ばかり起こす学生との板ばさみになる日々。
ある日、学生が撮影機材を盗み出す現場に遭遇する。事件の発覚を隠蔽しようとする教授陣はウソの報告書を奥田に書かせ・・・。
シニカルな視点でリアルに表現された「助手の日常」は、見事なブラック・コメディ！