今日も寒さ対策必須の雨の土曜日、島岡美延です。4月並みに下がった気温は、明日6月からまた夏日近くまで上がりそう。
夏の間だけ未知の場所で過ごしたという経験、ありますか? 映画『くまをまつ(6月7日公開)』をご紹介します。先日のラジオに長編デビューとなる滝野弘仁監督が登場。出身地である石川県小松市の古民家と石切場を舞台に、脚本家と少年のひと夏を描きました。
脚本家のややこ(平野鈴)は昨年亡くなった祖父・隆二郎の古民家に滞在し、祖父が遺した日記を題材に新作を執筆している。そんな中、姉の仕事の都合で、夏の間だけ甥の8歳のタカシ(渋谷いる太)を預かることに。これまで交流のなかった二人だが、ややこはタカシに昔の自分を重ね合わせ、執筆中の脚本に取り入れようとする。ややこの思惑も知らず、タカシは時折不思議な出会いを経験しながら夏を過ごす。やがて夏の終わり、タカシは深い石切場の奥で隆二郎の古い記憶に触れる。そしてややこは、執筆を通して自らの〈罪〉と向き合うことに――。