“大人の演劇”で爆笑しませんか

日本列島で新幹線や商業施設も止まる日曜日、島岡美延です。
関東では、夜中に特に大荒れになりそうな台風24号の影響。
NHKの画面では、英語のテロップ、サイトの案内も。
北海道の大地震で多くの外国人観光客が混乱していたので、少なくとも英語の情報は必要ですね（多くはアジアの人だけど）。
災害には正しく怖れ、対策をすべきですが、最近、大声で笑いましたか？
本多劇場の客席が、本当に大爆笑に包まれた…！
加藤健一事務所公演『Out of Order イカれてるぜ！』を観てきました（10月10日まで）。
いつも衝撃の展開を見せるレイ・クーニー作。
ロンドンの高級ホテルを舞台に、与党副大臣リチャード（加藤健一）が、無茶な嘘をつきまくる…！
妻（日下由美）には夜中まで国会審議と偽り、野党議員秘書（加藤忍）と密会。
そのバルコニーにとんでもない物体…？
スキャンダルもみ消しに呼び出される私設秘書（浅野雅博）、ホテル支配人（新井康弘）…、素晴らしいテンポの“大人の演劇”をぜひ。

バレエで描く、マーメイドの世界

台風24号の被害、大きくなりませんように、島岡美延です。
台風になると、海の様子も一変。
こちらは、なんと“海の下の世界”をバレエで表現しました。
NBAバレエ団の『The Little Mermaid』、日本初演の初日を昨夜、新国立劇場中劇場で見てきました（30日まで）。
舞台構成・振付でトニー賞を2度受賞しているリン・テイラー・コーベットによる斬新なバレエ。
ダンサーの踊りと、歌、ナレーション、映像が見事に融合されています。
休憩なしの1幕、海の下と陸の上を行き来する、あっという間の70分。
16歳のマーメイドの誕生日のお祝い。
招待されなかった海の魔女は彼女の素晴らしい歌声を奪おうとする。
地上を冒険したマーメイドは、船が難破して溺れかけた王子を助け…。
マーメイドはもちろん、海の生き物たちの衣装、振付が最高です。
ナレーションがある分、わかりやすく、ミュージカルでも演劇でもない舞台。
タフな振付を踊り切ったダンサーたちに拍手、幸せな気分一杯になります！

予知能力を持つ2人は

冷えてすっきりと青空、島岡美延です。
この9月、どれだけ太陽を見たかしら…。
台風24号は、またも日本列島を縦断する予報。今月初めの21号の大きな被害を思い出します。
“少し先に起きることが、映像になって見える”…、そんな能力があったら、台風被害にももっと正確に備えられるのに！？
映画『ブレイン・ゲーム（10月6日公開）』をご紹介します。
優れた予知能力の持ち主である医学博士をアンソニー・ホプキンス。
その博士を超える能力を持つ容疑者をコリン・ファレル。
実力派俳優の競演、見ものです！
FBI特別捜査官（ジェフリー・ディーン・モーガン）と若き相棒捜査官（アビー・コーニッシュ）は、連続殺人事件の捜査に行き詰まり、引退した元同僚のアナリストで医師のジョン・クランシー博士に助けを求める。
博士は娘の死をきっかけに隠遁生活を送っていたが、事件の容疑者に特別な感情を抱く。
容疑者を追うほど、彼には自分以上の予知能力があることを確信。
二人が読み解いた“過去”と“未来”とは…？

インド東北部、驚きのハーモニー

今日も11月並みの寒さ、島岡美延です。
テレビを見ていて“協調”“響きあい”を感じる話題は本当に少なく…。
あまりに美しく、神秘的な歌声を奏でる人々の存在を知って下さい。
映画『あまねき旋律〔しらべ〕（10月6日公開）』をご紹介します。
インド東北部、ミャンマー国境付近に位置するナガランド州。
信じられないほど急斜面の棚田で、田植え、収穫など、あらゆる作業の場面で歌を歌う村人たち。
一人が語るように歌うと、呼応するように方々から聞こえてくる歌声。
女性も男性も一緒になって掛け合いながら、どんどん重なり、広がるハーモニー。
山々の四方八方に広がる民謡「リ」は、南アジアの音楽文化では極めてまれなポリフォニー“多声的合唱”。
ナガランドの歌声は、インドからの分離独立紛争が半世紀くらい続いていることもあり、世界でほとんど知られてこなかったそう。
棚田を中心に、雄大な風景、景色、人々の生活、農作業の一部始終…、自分の価値観すら変わりそうな、音楽ドキュメンタリー。

“圧力”は、あったのでしょう・・・

肌寒い朝、島岡美延です。
午後には雨も本降りに…、風邪など引きませんように。
貴乃花親方の“退職届”会見、夜のニュースで見て、驚きました。
あまり語らない会見と思いきや、何を聞かれても無言で押し通していた頃とは、違った覚悟だったのでしょうか。
引退を決意した理由は、告発状を事実無根と認めるよう、相撲協会から“有形無形の要請を受け続けた”ということ。
それに対し、協会側は「そのような事実は一切ない」。
今年の新語・流行語にはならないでしょうが、今年、テレビで次から次に聞いた言葉は“パワハラ”“圧力”。
さらに、そうやって声を上げた人に対し、“コワそうな偉い人”が直後に出てきて「そんなことはない」と完全否定が繰り返されてきました。
そういえば、ついこのあいだも、例の選挙で、某閣僚が“圧力を受けた”と言えば、“誰なのか、名前を言え”というやりとりがありましたね。
その際、女性閣僚からは“今さら？、私にはずっと圧力が”とも。
対立したら去る、しかないのが、日本人気質、ですか？

この“復活”は、また格別

中秋の名月、見られましたか、島岡美延です。
昨夜、少し明るい雲が見えて、「あの後ろに月、かな」と思って歩いていたら、高いビルが途切れたところで、大きなお月様、出現！
諦めかけていたところに突然、姿を見せてくれた、という感じで、少し雲をまとった風情ある中秋の名月…、ものすごく嬉しくなりました。
月の満ち欠けを“再生、復活”の象徴として見るのは、縄文時代の人々も同じだった（もっと強かった）かも。
こちらは、5年かかっての復活！
赤いポロシャツ姿で、大きく両手を掲げたタイガー・ウッズ選手。
ウッズといえば、ゴルフ界だけでなく、成功し、お手本とされるスーパースターの代名詞だったのに、不倫報道、交通事故など、イメージが次々と崩壊していく時期がありました。
昨年は、薬の影響でろれつが回らないなどの報道。
繰り返した腰の手術だけでなく、“もう、ウッズの時代は…”と誰もが感じていたはず。
最近、上位の成績も残していましたが、シーズン最終戦で優勝とは…！
42歳。また何か、始まりそう。

訓練の“実感”に加えたい“想像力”

振替休日の月曜日、中秋の名月は雨で…、島岡美延です。
太陽が戻った秋分の日、防災訓練の取材へ。
人口150万人を超えた川崎市では、昨年度から7つの区でそれぞれ総合的な防災訓練を年に2回、行っています。
9月1日の防災の日には、9都県市合同の総合防災訓練が今年は川崎市で行われましたが、これはヘリコプターで高層ビルに取り残された人の救助、などある大規模なもの。
昨日のは、もっと地域の人に身近、かつ、起震車や水害の体験などもできる訓練でした。
区役所、消防、警察に地元の人々、防災グッズの企業…、様々な体験をスタンプラリーで巡るようになっています。
救出、救助など、命にかかわるリアルな体験もできますが、非常食の試食やアウトドアに行かせる知恵など、フェスの雰囲気。
こういう訓練に参加した時に、“これが停電している夜だったら”とか“寒くて雨が降る中、長蛇の列に並んだら”とか“ここでさらに余震が来たら”とか、「悪いことを想像、想定する力」も必要。
訓練中に大地震が来る可能性だって。

“言葉”を巡る3作品、一挙に

晴れそうな秋分の日、島岡美延です。
暑さ寒さも彼岸までと言いつつ、気温の変動が大きすぎて大変。
“言葉”にどんなイメージを抱いていますか。
『愛と酒場と音楽と』と題して、映画祭注目の3作品を一挙上映（29日公開）。
その一つ、『BOURBON TALK』の監督、コーエンジ・ブラザーズの沖正人さんと海老澤憲一さん、女優の相馬有紀実さんがラジオに登場。
沖さんの書いた脚本がとにかく楽しい！
深夜のBarに集まった男3人。あと一人を待っているが、なかなか来ない…。
その男を待ちながら、延々と続くトーク。
ほぼ1シチュエーション、“超会話型”の爆笑コメディ。
演劇のごとく徹底的に稽古をして、アドリブ一切なし、1日で撮影したという傑作。
同時上映の『言葉のいらない愛』は、沖さん演じる山奥で暮らす男が、言葉を発しない少年を発見し…。
もう一本の『BEATOPIA』は、田舎町の高校生がラップで東京への憧れを歌います。
“言葉”の多少にかかわらず、そこにあるメッセージが愛おしい！

藤田嗣治、日本で、フランスで

天気が今ひとつ安定しない三連休、島岡美延です。
寒かったのは昨日まで。
そんな夕方、細かい雨が降りしきる中、上野へ。
東京都美術館で開催中『没後50年 藤田嗣治展（10月8日まで）』へ出かけてきました。
あ、上野動物園の入口が、都美術館の近くに移っていました（シャンシャンはもう、並べば見られるよう）。
東京都美術館は、金曜日は夜8時まで開館。
夜の開館、もっと増えてほしいですが、昨日はその恩恵にあずかることに。
1886年、日本で生まれ、人生の約半分を過ごしたフランスで1968年、永眠。
今年は没後50年ということで、質、量ともに史上最大級の大回顧展。
絵画は初期から、戦争の時代を経て晩年の作品とすべて網羅しているのはもちろん、額縁なども“手作り”していたのが興味深かったです。
藤田の代名詞といえる「乳白色の裸婦」10点以上を堪能！
猫は自画像と共によく登場しますが、様々な動物の描写も素敵。
息をのむのは、巨大な戦争絵画。“乳白色”の画家とはまるで別人のよう。

視力を取り戻した妻の日々は・・・

一日中、冷たい雨になりそう、島岡美延です。
昨日、ある人が地震の際に札幌にいたと知りました。
6日は、仕事先の施設（停電中）のソファで一晩を過ごしたそう。
真っ暗闇の中、私も非常階段を壁に触りながら進んだ恐怖を思い出します。
もし、見えない目が見えるようになったら、いいはずなのに…。
映画『かごの中の瞳（28日公開）』をご紹介します。
『プーと大人になった僕』のマーク・フォースター監督が脚本から手がけた、夫婦を巡るサスペンス。
ジーナ（ブレイク・ライヴリー）は夫のジェームズ（ジェイソン・クラーク）とバンコクで幸せな結婚生活を送っている。
子どもの頃の交通事故で失明したジーナは、夫の献身的な支えで不自由なく暮らしていた。
ある日、医師の勧めで角膜移植をし、片目の視力を取り戻す。
彼女が初めて見た夫は、想像とは違って、地味で平凡な中年男。
好奇心いっぱいの美しいジーナが外の世界に出ていくことに嫉妬し、疑念を抱くジェームズは…。
衝撃的な夫婦の“愛の結末”とは？