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2017-18 年越しエストニア・ラトビア旅行記 5日目(2018年1月3日)

2018-03-10 | 旅行記:2017-18 エストニア・ラトビア
Photo:エストニア国立歌劇場


4日目(2018年1月2日)からの続き


エストニアの首都タリンの真冬の夜明けは遅い…
もう朝8時を回っているが、ホテルの窓から眺める街の景色はこの通りまだ暗い。
その上、小雨も降っていて如何にも寒々しい、冬の北欧らしい朝の風景。

こんな日は暖かい部屋でずっと寛いでいたくなるが、せっかくのタリン滞在を楽しまなくては。
厚着して傘を持って出かける。


まずは、昨日苦心して手に入れたスマートカードにチャージした3日間乗り放題チケットを使って、トラムに乗ってタリン市内を見て周ろう。
タリンのトラムの最新型車両は超低床電車。


超低床電車の車内はこの通り、明るく清潔で快適そのもの。


車内には分かりやすい路線図も掲示されているので、外国人観光客でも簡単にトラムを使いこなすことが出来る。


こちらはトラムの停留所に必ず掲示されている詳細なタリン市内地図上に表記された公共交通路線図。
自分が今どこにいて、目的地に向かうにはどの路線に乗ればいいのか分かるのでこれまた便利。
僕はこの路線図をモバイル端末で撮影して、いつでも見て確認出来るようにしていた。

タリン市内には4つのトラムの路線があるが、路線図を見るとそれぞれ2つずつの路線が大部分の運行区間を共有する「たすきがけ運用」が組まれていて、上手く乗り継いでいくと簡単に全区間完乗が出来ることに気が付いた。
ということで、今日の午前中はトラム全区間乗りつぶしを目指すことにする。


4つの路線を次々に乗り継いで、タリンの街外れに辿り着いた…


タリンのトラムは最新型の超低床電車だけでなく、ソ連占領時代から使われている旧型のタトラカ―もまだまだ多く走っている。
この水色に塗られたゴツゴツと角ばった車体の電車は永らくタリンのトラムの象徴的存在だったが、最近は次々に広告ラッピングや白に赤帯の超低床電車と同じ新塗装に塗り替えられて数を減らしているようだ。


旧型タトラカ―の車内。
古めかしい雰囲気はそのまま残っているが、スマートカードを読み取るリーダーももちろん設置されていて、きちんと近代的に更新されている。
ちなみに、スマートカードを持っていない外国人旅行者はこの運転席後ろの窓を叩いて運転手を呼び、ドアに設けられた小さなやり取り口を通して現金2ユーロで「1回乗車券」を買うことになる…

トラムを乗りつぶしたら、次はいよいよタリン市内観光の目玉、世界遺産タリン旧市街へ!


トラムの車窓から旧市街が見えるので、適当な場所で降りて歩くといつの間にか旧市街の中に入っているという印象。


旧市街と市外を隔てる場所にある塔が街歩きのよい目印になる。


上部に木造の渡り廊下が続く長い城壁と、その下に軒を連ねる土産物の小さな店舗。


市庁舎前広場には観光客向けのクリスマスマーケットが…


旧市街の一番奥、そして一番高い丘の上に位置する建物はかつての城跡に建つ領主の城館だが、現在は国会議事堂として使われている。


そしてそのエストニア国会議事堂を見下ろすように建つ東方正教会の建物がアレクサンドル・ネフスキー大聖堂
エストニアが帝政ロシアに支配されていた1900年頃に建てられたが、言うまでもなくエストニア政府と国民を睨みつけるようにわざと威圧的に議事堂前に建てられているのでタリン市民からはひどく嫌われてきたとのこと。
実際、脱ソ連・ロシアの機運が高まる度に取り壊しが検討され解体寸前まで追い込まれたこともあるそうだが、現在では建築学的と歴史的な価値が再評価され修復の上で保存されている。


旧市街で一番高い城壁から港側の下町方面を眺める。




タリン港と停泊する客船が見える…


新市街方面の眺め。
中世ヨーロッパのハンザ同盟都市そのものの家並み越しに近代的なIT・情報都市のインテリジェントビル群が林立する、現在のタリンを象徴するような景色だ。

旧市街から一旦ホテルに戻って休憩し、着替えてから再び夜の街へ。


向かった先はエストニア国立歌劇場
帝政ロシア支配下の1913年にフィンランド人建築家の手によって建てられた歴史ある劇場だ。


全く同じ外観のオペラハウスとコンサートホールが並び立つ建築デザインがエストニア国立歌劇場の特徴。
今夜は向かって左側に建つオペラハウスでオペレッタ「小鳥売り」を鑑賞する。


規模は小さいながらも、正統派のオペラ劇場の雰囲気を漂わせている…




シャンデリアと天井画も素晴らしい。


この金属製のプレートはクロークの預り証。
なかなか格好良いデザインだが、同じものが記念品として販売されていた。ちょっと欲しいかも…


さて今夜の席は、何と平土間の中央最前列、オーケストラピットの指揮台の真ん前!
…早めに劇場公式サイトでチケットを予約したら、こんな良い席が取れてしまった(笑)


バルト三国のエストニアでウィーンの正月気分を味わえるオペレッタ「小鳥売り」を満喫して、タリンの一日は終了…
あっ、でも明日もエストニア国立歌劇場の平土間の中央最前列で「くるみ割り人形」を観るんだよね~

6日目(2018年1月4日)に続く


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