←夏の想いで2011 深夜急行「きたぐに」の旅編からの続き
平成23年8月13日
深夜急行「きたぐに」で到着した新潟駅からは、すぐに上越新幹線に乗り換えます。

オール2階建ての巨体を誇る新幹線E4系「Maxとき」。
2階客室からの車窓の眺めの良さは格別ですが、他の新幹線車輌とは余りにも異質で特殊な設計が仇となって運用の幅が狭められ、今後は順次姿を消していく運命にあるといいます。
“乗って楽しい新幹線” がどんどん消えていくのは、時代の流れとはいえ寂しさを感じずに居られません…
「Maxとき」で長岡まで戻って、ここから在来線の上越線に乗り換え。
途中、越後湯沢で乗り継いで、昼過ぎには上越国境の駅、水上(みなかみ)に到着。
ここに来た理由は…
蒸気機関車に会いに来たのです!


水上駅構内で休憩中のD51498。
デゴイチくんです!
昭和63年の冬、ヨーロッパから来日していたオリエント・エクスプレスの牽引で華々しくデビューしたデゴイチ、
今は主に高崎駅と水上駅を結ぶ臨時快速「SLみなかみ」の機関車として元気に走っています。

それにしても、デゴイチはでかい!
熊本で、華奢なハチロク(8620形)の「SL人吉」を見慣れていると、ハチロクより一回りも二回りも太いデゴイチのボイラーの迫力に圧倒されます。
昼下がりの上越国境で、山並みに抱かれた蒸気機関車を堪能しました。
そろそろ「SLみなかみ」の発車時刻です。
「ああ~、僕もこのままデゴイチと一緒に高崎まで行きたいなぁ!」
「SLみなかみ」は大人気の観光列車で、指定席券は発売と同時に売り切れる状態です。僕もこの列車に乗りたくて、旅に出る前にみどりの窓口で空席を調べてもらったのですが、当然のように残席ゼロ。
仕方が無いので今日はデゴイチの牽く「SLみなかみ」を水上駅で見送るつもりだったのですが、最後の運試しにと思い、発車直前の水上駅で万が一にでもキャンセルが出ていないか見てもらったら…
「1席空いてますよ!」
「えっ本当に!?やったー!!すぐに発券して下さい、今から乗ります!!」
あるんですねぇこんなことが!本当に最後の最後で掴んだ幸運のチケットを握りしめて、
さあ「SLみなかみ」に乗るぞ!!

今では珍しくなった、青い急行型12系客車に乗り込んで15:20に水上駅を出発です。
「SLみなかみ」は日によってはクラシカルなぶどう色の旧型客車で運行されることもあるのですが、暑い日には冷房のガンガン効いた12系客車がありがたい(笑)
途中の渋川駅で小休止の停車。


傾きかけた真夏の陽光が、デゴイチの足回りのメカニズムを浮かび上がらせます。
脂にまみれ、熱い湯気に包まれ、美しく光る磨き抜かれた剛鉄の輝き、生きている蒸気機関車だけが持つ命の輝きです。

停車中の「SLみなかみ」のとなりに、瀟洒な列車がやって来ました。
今年デビューしたばかりの「リゾートやまどり」車輌を使用した特急「リゾート草津」です。

新旧の列車が並びます。
どちらにも乗りたいですね!
今日はこのまま高崎駅から上野行き快速「アーバン」に乗り継いで、東京都内へと入ります。
都心のホテルにチェックインしてから、集まってくれた都内在住の宇宙クラスタの仲間たちと合流して乾杯!
明日は、みんなで「あの真夏のイベント」に行きます、どうなることやら…
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