保健福祉の現場から

感じるままに

気になる外国人の結核

2024年08月29日 | Weblog
R6.8.28日刊ゲンダイ「新型コロナと手足口病は減少傾向も…東京、大阪、神奈川で「結核」が目立つ」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/359713)が目にとまった。IDWR速報データ(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data.html)の全数報告をみると、結核の届出が増えている県が多く、技能実習生等の外国人の結核が増えているかもしれない。「2023年 結核登録者情報調査年報集計結果」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000175095_00011.html)では「外国生まれ新登録結核患者数は1,619人と、前年の1,214人から405人(33.4%)の大幅な増加」「外国生まれ新登録結核患者のうちで占める割合も54.8%と半数以上は5年以内の入国の者」とあったが、この傾向はさらに強まっているおそれがある。外国人労働者の安全衛生対策(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000186714.html)に関して、医療保険部会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126706.html)の資料「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000468894.pdf)p7「我が国に中長期間滞在することとなる外国人に対し、我が国への入国前に自国において結核スクリーニングを受ける」は重要であるが、結核の潜伏期は非常に長いため、入国前スクリーニングで異常がなくても入国後に結核を発病するケースは少なくないであろう。「日本におけるインターフェロンγ遊離試験(IGRA)の年代別陽性率」(https://www.kekkaku.gr.jp/pub/vol92(2017)/vol92no3P365.pdf)が出ているが、技能実習生ではどうであろうか。そういえば、「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36255.html)のR5.12.5資料(https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001174625.pdf)p19「検査項目の削除;胸部X線、喀痰、心電図、空腹時血糖、血清トリグリセリド」、p29「過剰医療 •胸部X線検査を40歳以上のすべての人に毎年実施している  •喀痰細胞診を高リスクの50歳以上の人に毎年実施している  •肺がん検診を終了する年齢を設定していない」とあり、どうも胸部X線検査の削除が狙われているらしい。9月24日~30日の「結核・呼吸器感染症予防週間」(https://www.jatahq.org/headquarters/campaign/)では結核が過去の病気でないことを普及したい。
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