保健福祉の現場から

感じるままに

施設も含めた在宅

2016年02月29日 | Weblog
保健指導リソースガイド「超高齢化社会における地域での「看取り」の現状と必要性」(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2016/004974.php)の連載が始まった。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では在宅医療も柱の一つであり、通知「別表」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)別表11在宅医療の体制構築に係る現状把握のための指標例には唯一のアウトカム指標として「在宅死亡者数(市区町村別)【人口動態統計(個票解析)】」がある。それは国立保健医療科学院の「地域医療構想策定研修(都道府県職員研修)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo02.html)・「地域医療構想策定研修(専門家連携編)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo03.html)で各都道府県職員等に対して実践研修が行われた医療計画作成支援データブックに出ており、施設も含めた在宅であることはぜひ認識したい。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p15、p21の図6「慢性期機能及び在宅医療等の医療需要のイメージ図」には「在宅医療等とは、居宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であって、現在の病院・診療所以外の場所において提供される医療を指し、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定。」とある。在宅医療等であって、意図的に「等」を抜いてはならない。「療養病床の在り方等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=282014)の「サービス提供体制の新たな選択肢の整理案」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000110443.html)が出ているが、社会保障審議会医療部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126719)、介護保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126734)での制度設計の動向にも注目である。さて、3年ごとに全国の保健所が実施している「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の一般診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_ippan.pdf)、病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)をみれば、医療保険・介護保険での在宅医療の取り組み状況と実績の詳細が把握できる。おそらく、在宅医療実績が伸びている地域が少なくないであろう。中医協答申(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000111936.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000112306.pdf)p111~「在宅医療における重症度・居住場所に応じた評価」、p118~「在宅医療専門の医療機関に関する評価」、p122~「休日の往診に対する評価の充実」、p124~「在宅医療における看取り実績に関する評価の充実」、p136~「病院・診療所からの訪問看護の評価」、p201「がん治療中の外来患者の在宅医療への連携の充実」、p202~「緩和ケア病棟における在宅療養支援の充実」等により、さらに促進されるであろう。病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、一般病床・療養病床を有する医療機関ごとに、退院先別患者数(在宅復帰率)、退院後の在宅医療必要量と提供、在宅復帰支援状況が公開(毎年更新)されており、みておきたい。なお、中医協総会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128154)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000103907.pdf)p64「都道府県別の訪問看護ステーション数」、p65「都道府県別の訪問看護利用者数」、p66「都道府県別の訪問看護従事者数」をみれば都道府県格差が大きい。健康保険法による保険医療機関は介護保険法による医療系サービスの事業者として指定されたとされる「みなし指定」(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/iryouminasi.html)も含めて考えたいものである。患者は医療保険の訪問看護の厚生労働大臣が定める疾病(http://www.zenhokan.or.jp/pdf/new/tuuti77.pdf)とは限らないからである。訪問看護は介護保険、医療保険の両方(http://www.kna.or.jp/supportcenter/covered_insuarance.php)があり、訪問看護の指示書を出す医師(病院も含めて)がしっかり理解しておくべきで、特定行為に係る看護師の研修制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077077.html)の理解も今後必要になるであろう。
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療養病床再編と地域医療構想の進捗

2016年02月29日 | Weblog
2025年の都道府県別医療需要推計(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/chousakai_dai5/siryou1.pdf)(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/chousakai_dai5/siryou2-1.pdf)p8~11では「将来、介護施設や高齢者住宅を含めた在宅医療等で追加的に対応する患者数(2025)(千人)」が出ていたが、慢性期については、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p15、p21の図6「慢性期機能及び在宅医療等の医療需要のイメージ図」には「在宅医療等とは、居宅、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、介護老人保健施設、その他医療を受ける者が療養生活を営むことができる場所であって、現在の病院・診療所以外の場所において提供される医療を指し、現在の療養病床以外でも対応可能な患者の受け皿となることも想定。」とある。「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p358「「療養病床の在り方等に関する検討会」による新たな選択肢の整理案(概要)」では「具体的な制度設計(財源、人員配置、施設基準等)は、社会保障審議会の部会において議論。」とあるが、「①医療機能を内包した施設類型や②医療を外から提供する、「住まい」と医療機関の併設類型」が「等」にあたるかどうか、早急に明確にされる必要がある。これは地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)の進捗にも大きく影響するのは間違いない。「療養病床の在り方等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=282014)の「サービス提供体制の新たな選択肢の整理案」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000110443.html)について、社会保障審議会医療部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126719)、介護保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126734)での制度設計の動向に注目である。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p359「検討のスケジュール」にあるように、医療療養病床(25対1)の期限と介護療養病床の廃止は平成29年度末である。診療報酬改定中医協答申(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000111936.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000112306.pdf)p32「療養病棟入院基本料2における医療区分の高い患者の割合に応じた評価」で、医療区分2・3が50%以上(平成30年3月末まで経過措置)、p33「療養病棟の医療区分のきめ細かな評価」で「酸素療法医療区分3の重症要件」「血糖検査医療区分2のインスリン等注射要件」「うつ治療医療区分2の精神保健指定医要件」、p35「療養病棟の在宅復帰機能強化加算の見直し」で「一般病棟・地域包括ケア病棟(病室)からの患者が自宅・居住系介護施設等に退院した年間の患者(自院の他病棟から当該病棟に転棟して1か月以内に退院した患者は除く。)の数を当該病棟の年間平均入院患者数で除した数が100分の10以上」(平成28年9月末まで経過措置)等は、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)にそれなりに影響するであろう。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行して「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)の策定が進められているが、新プランは平成32年度までの計画であり、療養病床を有する公立病院は将来のあり方について重点的な検討が必要であろう(特に療養病棟入院基本料2や介護療養の病棟)。医療法に基づく医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の「一定の情報」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1031-6a.pdf)には「療養病床別の看護配置(入院基本料)」があり、また、医療介護情報局HP(http://caremap.jp/)では、「医療機関届出情報(地方厚生局)」がデータベース化(http://caremap.jp/cities/search/facility)されており、どこの医療機関が該当するかわかることは常識としたい。今回の診療報酬改定によって、療養病床は急性期病院との連携が強化されることになるのは間違いない。そうなれば、市町村完結では厳しいように感じる。なお、「医療機能情報提供制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)や「病床機能報告」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)、「介護サービス情報」(http://www.kaigokensaku.jp/)や「サービス付き高齢者向け住宅情報」(https://www.satsuki-jutaku.jp/)では、療養病床再編が明確にわかるようにしても良いかもしれない。医療保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126706)の資料「経済・財政再生計画改革工程表」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000109825.pdf)p1「KPI第二段階;地域医療構想の2025年における医療機能別(高度急性期、急性期、回復期、慢性期) の必要病床数に対する都道府県ごとの進捗率【2020年度時点での十分な進捗率を実現】」とある。2020年度(平成32年度)が一つの節目になるかもしれない。
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看護職員の養成と就業

2016年02月29日 | Weblog
「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p487「養成施設数等の現状」では昨年4月1日現在の定員は、看護師65,143人、准看護師10,727人、助産師8,719人、保健師19,354人、同資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p497「医療従事者数」の平成26年末従事者数は、看護師1,142,319人、准看護師364,061人、助産師37,572人、保健師59,156人で、同資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p509「看護職員就業者数(年次別、就業場所別)」が出ている。「医療従事者の需給に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=315093)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000106658.pdf)p5「看護職員就業者数の推移」では、就業看護師数は急増しているが、p6「都道府県別にみた人口10万対看護師・准看護師数」をみれば、都道府県格差が非常に大きいことがわかる。さて、看護職は、保健師助産師看護師法(http://www.ron.gr.jp/law/law/kangofu.htm)第三十三条により、業務従事者のみの届出であって、潜在看護師の正確な把握ができていない。平成23年年3月に公表された「看護職員就業状況等実態調査結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017cjh.html)によると、20代~50代の看護職としての就業率は85.3%である(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017cjh-att/2r98520000017cnt.pdf)が、この調査はあくまで抽出調査であり、有効回答率は52.1%に留まっていた。昨年10月スタートした「看護師等免許保持者の届出制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000095486.html)について、届出サイト「とどけるん」(https://todokerun.nurse-center.net/todokerun/)への届出状況はどうなっているであろうか。しかし、養成数が急激に増加してくると、「看護師籍」の管理が少々気になる。死亡届とリンクした管理も不可欠のようにも感じる。例えば、「スマート国勢調査」(http://kokusei2015.stat.go.jp/)が行われたり、「医療等分野におけるマイナンバーの利用拡充」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000077884.pdf)が図られる中で、医師臨床研修(http://www.jrmp.jp/)や病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)のように、今後、国家資格・免許を有する医療職全員の届出・情報管理をネットで簡単にできるシステムを国主導で構築できないものであろうか。ところで、「医療従事者の需給に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=315093)では、看護職員需給分科会も設置され、平成28年内に取りまとめられるという(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000106656.pdf)。既に医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/chousakai_dai5/siryou.html)の2025年の都道府県別医療需要推計(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/chousakai_dai5/siryou1.pdf)(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/chousakai_dai5/siryou2-1.pdf)が出ているが、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)により、仮に「急性期病床 ⇒ 回復期病床」「療養病床 ⇒ 介護施設等」への転換が推進されれば、看護職員の需給にも大きな影響が出るのは間違いないであろう。看護職員需給見通しに関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=231904)の「看護職員需給見通しの今後の進め方について(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000107368_11.pdf)p2「看護職員の需給見通しについては、新たに開催する「医療従事者の需給に関する検討会」の「看護職員需給分科会」において、地域医療構想における2025年の医療需要等を踏まえて今後検討する。これに伴い、平成28、29年の2ヵ年の看護職員需給見通しは策定せず、「看護職員需給見通しに関する検討会」は、「看護職員需給分科会」へ検討事項を引き継いで終了する。」とあったように、看護職員需給見通しは、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)が反映される。中医協「入院医療(その7)について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000106597.pdf)p49「7対1から10対1入院基本料に変更する場合に 一時的に複数の入院基本料の届出を認めた場合のイメージ」にあるように、7対1から10対1入院基本料に変更された場合、病院病棟の看護職員の雇用数が大幅に減ることになることは認識したい。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行して策定が進められている「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)では、中医協答申(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000111936.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000112306.pdf)p8~「7対1入院基本料等の施設基準の見直し」、p12~「重症患者を受け入れている10対1病棟に対する評価の充実」、p14「病棟群単位による届出」等はそれなりに影響するであろう。「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)は平成32年度までの計画であるが、仮に、一部病棟の7対1から10対1への振り替えや病床数削減が計画された場合、急性期公立病院における看護師募集人数にも影響が出てくるかもしれない。
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検体測定室

2016年02月29日 | Weblog
「歳出効率化に資する優良事例の横展開のための健康増進・予防サービス・プラットフォーム」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/kenko/index.html)の中間報告案(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/kenko/151130/shiryo_01.pdf)p16「ヘルスケア産業の創出・育成」で検体測定が紹介され、ゆびさきセルフ測定室ナビ(http://navi.yubisaki.org/)も出ているが、「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p441「都道府県別検体測定室運営件数」をみると大きな格差があることがわかる。そういえば、日本薬剤師会「薬局・薬剤師のための検体測定室の適正な運用の手引き(暫定版)」(http://www.nichiyaku.or.jp/kokumin.php?global_menu=&side_menu=%E5%90%84%E7%A8%AE%E8%B3%87%E6%96%99&contents=%E8%B3%87%E6%96%99&id=948)が出ていた。この際、薬局機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kinoujouhou/index.html)に係る「一定の情報」(http://www.pref.ishikawa.lg.jp/yakuji/ykj/documents/hyo1.pdf)に検体測定室(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000098580.html)を位置づけるとともに、立入検査等も考慮すれば、検体測定室に関するガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000098574.pdf)による届出を国から都道府県に移管あるいは保健所経由にしてもよいのではないかと感じる。
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地域基幹分娩取扱病院重点化プロジェクトと地域医療構想

2016年02月29日 | Weblog
週刊医学界新聞「情報を共有し,周産期医療体制の再構築を 海野 信也氏(北里大学病院長/日本産科婦人科学会医療改革委員会委員長)に聞く」(http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03164_01)。<以下引用>
<日本産婦人科医会の2015年の調査によると,分娩取扱施設に所属する産婦人科医の1か月当たりの平均当直回数は他科よりも多く,1か月当たりの推定平均在院時間は296時間と,平均値にもかかわらず過労死の認定基準を超える値となっている1)。こうした状況を受け,日本産科婦人科学会は周産期医療体制の再構築,勤務医の勤務環境改善に向けて,「産婦人科医療改革グランドデザイン2015(GD2015)」2)(表)を発表した。本紙では,同学会の医療改革委員会委員長としてGD2015の作成に携わった海野氏に,周産期医療をめぐる現状と課題,GD2015の狙いについて聞いた。――先生は長年,周産期医療の問題に取り組んでいらっしゃいます。どのような点に問題意識を感じていますか。 海野 周産期医療を取り巻く状況は,日々変化しています。その中でも注目すべきなのは,産婦人科を専攻する女性医師の割合が増加している点です。2005年度と2015年度の日本産科婦人科学会員の年齢・性別分布を比較してみると,女性の割合が増えており(図1),新規専攻医の男女比は1:2でほぼ固定されている状況にあります。この状況がさらに進めば, 10年後20年後には周産期医療体制の維持は間違いなく困難になるでしょう。女性が仕事を続けていく上で,出産・育児の話は絶対に避けては通れません。その期間は当直・常勤勤務は難しくなりますし,現在のような厳しい勤務環境では出産後に復帰できず,そのまま現場を離れてしまう可能性も危惧されます。実際そうした事態は,以前から起きていました。もちろん産婦人科を専攻してくれる女性医師は,産婦人科の厳しい状況もよく理解していて非常に熱心に働いてくださる方ばかりです。しかし,このままでは現場を担いきれなくなるのでは,という懸念の声が上がるようになり,本格的に議論を始めたのが10年ほど前のことです。医療水準の維持・向上のために産婦人科医の確保が急務 海野 周産期救急の現場は主に30-40歳代の産婦人科医によって担われています。その年代で多数を占める女性医師は,ちょうど出産や育児といったライフイベントを迎える時期で,現場を離れる方も少なくありません。大量養成が可能であれば,それでも問題にはならないかもしれない。ですが,産婦人科の新規専攻医数は年々減少している上に,専門医の養成には時間を要します。ですから,新規専攻医を一定数確保し養成することと,全ての産婦人科医が継続的に就労可能な環境を整えることで現状を打破したいと考えています。――具体的にはどのくらいの産婦人科医が必要でしょうか。 海野 学会では,安定した周産期医療体制の確保・維持に必要な新規産婦人科専攻医数として,年間500人という数値目標を掲げています。また,周産期母子医療センター等の基幹的施設については,無理なく当直体制を組める体制の整備を進めているところです。ところが,この数値は達成できていません。地域によっては産婦人科医の減少さえ認められている。医師の数が減れば,医療水準の低下が懸念されるようになります。産科の場合,医療水準の低下がまず現れるのは妊産婦死亡率です。実際,日本よりも産婦人科医数の減少が深刻な韓国では,妊産婦死亡の増加が問題となっています。――日本は妊産婦死亡率が低く,国際的にもかなり高い医療水準にあると聞きました。 海野 年間の分娩約100万件のうち,妊産婦死亡は40-50件ほどで,2万件に1件程度の割合です。現在は妊産婦死亡をさらに減らせるよう,発生した妊産婦死亡を全例登録制とし,原因分析をした上で,その結果を全産婦人科施設に配付しています。日本は今日に至るまで妊産婦死亡率を下げることに成功しているので,事態はそこまで悪化していないとも言えるかもしれません。しかしながら,今の周産期医療体制はいつ破綻しても不思議ではない。今後もこの水準を維持し,さらに向上させていくためにも,適切な医療提供体制を再構築することが不可欠なのです。――そのためにまず必要なのが,人材の確保というわけですか。 海野 はい。残念なことに,学会員の新規登録数は2010年度をピークに減少を続けています(図2)。2004-05年の新規入会者数の減少は,現行の医師臨床研修制度への変更で卒後2年間の初期臨床研修が義務化されたためです。一方,2010年度以降の減少に関しては,2010年度の医師臨床研修制度の見直しに伴い,産婦人科での研修が必修から選択必修へと変更になったことが一因として考えられます。2015年度の見直しの際,産婦人科の研修を必修に戻すよう厚労省に要望を出しましたが,実現しませんでした。私たちには,次回の見直しが行われる2020年度まで待つ猶予が残されていません。したがって,制度見直し以外の方法でも新規専攻医の確保を図っていくことが求められています。基幹病院の“重点化”と,地域の分娩を担う開業医の育成を――どのような方法が考えられますか。 海野 若手の医師が産婦人科を専攻した場合のキャリアパスを,より明確に示す必要があります。各都道府県で増加している医学部地域枠推薦の学生が,初期研修で産婦人科を経験するよう促すことも有効かもしれません。とはいえ,私たち産婦人科医だけでできることには限界があるということも感じています。そこで,学生や研修医をリクルートするためにも,十分な診療規模をもった研修施設を地域ごとに作っていかなくてはならないと考えています。なぜかと言うと,経験の浅い医師はそこで指導者の下,最終的なキャリア形成をしていくからです。産科だけでなく婦人科の診療も扱う施設でなければ,十分な経験を積むことができず,地域で研修が完結しないことになります。そうなると,より研修内容が充実した地域を求め,若い医師は県外に流出してしまう。そもそも,十分な診療規模がないと,必要な人員を確保するだけの投資ができない可能性だってあるのです。――施設の集約化が人員確保の鍵になる,と。 海野 集約化ではなく,“大規模化・重点化”です。それも基幹的な役割を果たす病院の重点化であって,決して他の病院や診療所をなくすという意味ではありません。現在,病院と診療所の分娩取扱の割合はほぼ同程度です。ハイリスクな分娩は基幹病院,ローリスクな分娩は地域の開業医,と役割を分担したほうが産婦人科の医療提供体制はより安定します。――今後は施設ごとの役割をより明確にしていく必要があるのですね。 海野 その通りです。ただ,ここにも問題があります。第一に,多くの病院や診療所は民間施設として運営されるため,一定数の分娩が確保できる地域でなければ新たな開業が難しいということ。そしてもう一つが,現在の開業医の年齢が比較的高いということです。産科を開業するにはある程度の実力が要求され,病院で多くの経験を積んだ後に開業するのが一般的です。したがって,現在一次分娩施設での分娩は主に40-60歳代の男性医師が担っています。20年後,彼らが全員現役であるということはあり得ません。ですから,開業医として地域の分娩を担っていく次世代の支援と育成も必要になるのです。それと同時に,緊急時に搬送が可能な高次医療施設を適切に配置し,各診療所と密接に連携をとっていくことが求められます。地域に合った解決策をそれぞれの地域で考える――昨年公表されたGD2015でも,一次分娩施設から三次分娩施設までの連携強化の重要性が指摘されていました。GD2015がめざす周産期医療体制の在り方とは,どのようなものでしょうか。 海野 基本的な方向性としては,2010年に作成されたGD2010とほとんど変わっていません。ただ,GD2010では目標を達成するための具体的な道筋を示せていなかったこと,各地域の現状を把握する体制が整備されていなかったことから,結果的には十分に機能せず,提案の域を出なかったという反省があります。そのため,GD2015はより具体的な行動指針となり得るものをめざしました。また,医療を受ける側の視点に立ち,何が本当に求められているのかという点についてもかなり議論を重ねました。患者さんからすれば,コスト,アクセス,質というのはどれも大切です。ところが,質を担保するためにはある程度の診療規模と人員が必要になるため,そうした施設をたくさんつくることは現実問題として困難なのです。――当然アクセスは悪くなる。 海野 はい。質の担保とアクセスの利便性,両者のバランスをいかに取るかが非常に重要です。ただ,具体的な解決策は地域によって異なります。ローリスクな分娩は診療所などの一次分娩施設,ハイリスクな分娩は周産期センターや大学病院が担うという方法も一つですし,分娩施設と妊婦健診施設を分離するのも一つの手だと思います。人口稠密な地域であれば大規模施設への一本化でも対応できるかもしれない。産婦人科医や産科施設が十分でない地域であれば,総合診療医や家庭医に協力をお願いするといった方策も検討していく必要があります。実際に浜松医大や亀田総合病院などでは,家庭医にも産婦人科の研修を受けてもらい,地域の周産期医療を共に支えていくための取り組みが始まっています。医療資源や人口分布などは地域によって本当にさまざまなので,その地域に合った解決策は,それぞれの地域で考えていかなければならないのです。――現在策定が進む地域医療構想では,基本的な構想圏域として「二次医療圏」が想定されています。GD2015の「地域」とはどの程度の範囲を想定しているのでしょうか。 海野 産婦人科に限って言えば,二次医療圏レベルでは患者数が少ないため,質の担保ができるような医療提供体制は成立しません。「周産期医療圏」とでも呼ぶべきもう少し大きな医療圏を,地域の実情に合わせて設定していくべきなのです。既に周産期高次医療を担う周産期センターは各都道府県に整備されているので,その配置を考慮した上で周産期医療圏を検討する必要があります。周産期医療は町や市のレベルでは完結できず,地域の枠組みを大きめにとらえる必要があることを患者さんにも理解してもらえるのであれば,安全で安心な地域分娩環境の確保は保証できると考えています。正確な情報の共有が適切な医療提供体制構築の鍵――周産期医療に限らず,医療提供体制構築の主体は自治体にあります。 海野 はい。ですから,適切な医療提供体制を各地域で構築していくには,自分の地域のどこに,何が,どのくらい足りていないのかを自治体側にも正しく知ってもらわなければならない。それがわかっていないと,見当違いな議論になりかねません。予算にも限りがある中で,適切なところに予算を回していくには,データとして現状を示すことが必要だと考え,昨年「地域基幹分娩取扱病院重点化プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトは学会が中心となり,各医療機関に分娩状況や常勤の医療従事者数,産婦人科医の構成などに関する調査票に回答してもらい,その集計・分析を行うものです。この調査には,所属する産婦人科医の年齢・性別の構成,夜勤不可の医師や非常勤の医師がどの程度いるのかといった項目も含みます。そうした情報を自治体やその地域の産婦人科医に提供すると同時に,さまざまな提案を自治体に対して行っていく予定です。そして自治体と現場の医療者で協議を行い,地域の実情に即した解決策を地域ごとに検討してもらいたいと考えています。2015年度は,8つの道県で先行調査を行っており,2016年度は全都道府県で実施する予定で調整を進めています。最終的に全ての調査・分析結果が出れば他の地域との比較も可能になり,より検討を進めやすくなるのでは,と期待しています。――自治体と医療者が情報を共有することが大切なのですね。 海野 “地域で安全・安心なお産を”という願いは,皆が共通して持つ思いです。ただ,これまでは情報の共有がうまくできておらず,皆で同じ方向を向くことができずにいました。立場が違うぶん,同じ情報を共有しても受け止め方は違うかもしれません。ですが,正確な情報を共有し,検討を重ねていくことが何よりも重要なのです。そのため学会では,広く情報共有を行うことを目的に,「周産期医療の広場」4)というウェブサイトでさまざまな情報発信も行っています。2016年度には「周産期医療体制整備計画」の策定,2018年度には「医療計画第七次改正」が控えています。それに間に合わないとまた次の改正まで待たなければいけなくなりますから,行政や自治体と密接に連携し,一丸となって周産期医療体制の再構築を進めていきたいと考えています。>

「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p418「都道府県別に見た分娩取扱医師数」が出ている。「日本産科婦人科学会医療改革委員会.産婦人科医療改革グランドデザイン2015」(http://www.jsog.or.jp/news/pdf/gl2015_20150620.pdf)で提唱される「地域基幹分娩取扱病院重点化プロジェクト」による施設データベースが期待される。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では周産期医療は柱の一つ(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000096049.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000096051.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000096053.pdf)であり、「周産期医療の医療体制構築に係る現状把握のための指標」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)は医療圏ごとで継続的に把握・共有されるべきであるが、ハイリスクに対応する周産期医療圏のようなものが必要かもしれない。医療法に基づく病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)に関して、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p50~「公表しなければならない項目」には、助産師数、分娩件数、院内の出生、ハイリスク分娩管理加算、ハイリスク妊産婦共同管理料Ⅱがあり、毎年更新される医療機関ごとのデータを把握しておきたい。平成27年度全国厚生労働関係部局長会議(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/tp0115-1.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/dl/tp0115-1-03-01p.pdf)p22「医療・介護制度見直しの今後の3年のスケジュール」では、今年度中に「医療計画の見直し等に関する検討会(仮)」で医療計画基本方針が検討され、平成29年度に第7次医療計画が策定されることになっているが、周産期医療体制は重点テーマの一つと認識したい。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)について、平成27年度全国厚生労働関係部局長会議(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/tp0115-1.html)では医政局資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/dl/tp0115-1-03-01p.pdf)p9~「地域医療構想策定に係る課題抽出の取組」として、「ア)病床機能報告による現状と地域医療構想における必要病床数との比較 ⇒ 病床の機能の分化及び連携について、まずは病床機能報告制度によって、各医療機関が担っている病床の機能の現状を把握・分析する。(1)将来の医療需要を推計 ⇒ 地域医療構想策定支援ツール(必要病床推計ツール)を活用 (2)現時点と将来の医療需要との比較 ⇒ 病床機能報告制度を活用し上記と比較 イ)病床の機能区分ごとにおける構想区域内の医療機関の状況の把握 ⇒ 主な疾患(がん、脳卒中、心筋梗塞等)に対応できる医療機関の分布や、提供されている医療の内容に関する情報など、資料やデータに基づき検討 (1)各医療機関の診療実績 ⇒ DPCデータを活用(事例1) (2)患者の流出入の状況 ⇒ 二次医療圏別のNDB・DPCデータを活用(事例2) (3)患者の医療機関へのアクセス状況 ⇒ 消防庁のデータ等を活用(事例3-1、3-2) (4)全国と県全体または二次医療圏別の診療実績比較 ⇒年齢調整標準化レセプト出現比を活用(事例4)」が例示され、「抽出した課題を解決するためには、地域医療構想調整会議に参加する関係者等で、データを基に認識を共有し、十分な議論を行うことが重要。」と取り組みが要請されていた。「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=216011)では「地域医療構想の実現に向けた取組についての留意事項(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000111451.pdf)として示されているが、26日の「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114071.pdf)p85でも「地域医療構想の策定や、今後の構想を踏まえた調整会議での検討にあたっては、病床数の議論に終始せず、以下の検討を行った上で、調整会議等でしっかりと課題分析することが重要である。」と都道府県に対して再度取り組みが要請されている。医政局長通知「「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」の一部の施行について」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20150331_02.pdf)p7にあるように、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)では、①構想区域の設定、②構想区域における将来の病床数の必要量、③当該構想の達成に向けた病床の機能の分化及び連携の推進、④構想区域における将来の居宅等における医療の必要量等が定められるが、どうも周産期医療に焦点が当たらないような感じがしないでもない。なお、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)と並行して進められている「公立病院改革」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)について、少子化対策として、各公立病院での「産科」希望が少なくないかもしれないが、晩婚化・出産高齢化の中で、それぞれの地域において、自治体の枠を超えてでも「ある程度リスクの高い出産に対応できる医療体制」を確保することこそが最低限必要と感じる。「分散化」よりも「重点化」を優先したい。状況に応じて妊婦の通院交通費助成(http://syougai.city.oyabe.toyama.jp/project/1124000/465/465_42.htm)も必要であろう。また、この際、産科医の確保には地域枠医師や自治医大卒医師の戦略的活用が図られてもよいのではないか、と感じる。それには改正医療法で法定化された各都道府県の地域医療支援センター(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/chiiki_iryou/index.html)の果たす役割が小さくないであろう。「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114071.pdf)p92「地域医療支援センターの設置状況」で都道府県ごとの体制や医師の派遣・あっせん実績が出ているのでみておきたい。
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地域・職域連携のバージョンアップ

2016年02月29日 | Weblog
健康診査等専門委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=311909)の「健康診査にかかる法令・通知」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000113683.html)p4~「健康増進事業実施者に対する健康診査の実施等に関する指針(平成16 年厚生労働省告示第242号)」で、p7「地方公共団体、健康増進事業実施者、医療機関その他の関係者は、健康診査の結果の通知等の実施に関し、健康づくり対策、介護予防及び産業保健等の各分野における対策並びに医療保険の保険者が実施する対策を講じるために、相互の連携(以下「地域・職域の連携」という。)を図ること。」、p8「地域・職域の連携の推進に当たり、(中略)より地域の特性を生かす観点から、地域単位(保健所の所管区域等)においても関係機関等から構成される協議会等を設置するよう努めること。 地域単位 イ 情報の交換及び分析 ロ 地域における健康課題の明確化 ハ 保健事業の共同実施及び相互活用 ニ 健康教育等への講師派遣 ホ 個別の事例での連携 ヘ その他保健事業の推進に必要な事項」とある。地域・職域連携のテーマとしたいのは、第一に、従来からの特定健診・保健指導である。「労働安全衛生法に基づく定期健康診断等のあり方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-roudou.html?tid=328053)と「特定健康診査・特定保健指導の在り方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=322611)が並行して進められ、特定健診・保健指導の見直しが検討されている。また、医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-jyouhouseisaku.html?tid=197584)の報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000106604.html)概要(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000106608.pdf)p4「医療等分野における識別子(ID)の活用(イメージ)」では、「保険者での健診データの管理(資格異動時に特定健診データを円滑に引継ぎ)」は平成29年7月頃からであり、この対応も課題になってくるであろう。第二に、メンタルヘルスである。現状の産業保健の最大の課題は「ストレスチェック制度」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/)であろうが、平成25年3月の総務省「「自殺予防対策に関する行政評価・監視」の結果に基づく勧告に対する改善措置状況(回答)の概要」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000209709.pdf)p5に、「医療計画でのかかりつけの医師等と精神科医との連携(GP連携)」、「地域・職域連携推進協議会での取組」があり、地域においては保健所の役割が重要であろう。第三に、受動喫煙防止対策である。昨年12月の「がん対策加速化プラン」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000107743.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000107766.pdf)p7「平成22(2010)年にWHO とIOC がたばこフリーオリンピックを推進することに合意していることや、受動喫煙を減らすため、近年のオリンピック開催地では、すべての開催地で罰則規定のある法制上の措置が講じられていることに留意する。<実施すべき具体策>受動喫煙を減らすため、平成31(2019)年のラグビーワールドカップ及び平成32(2020)年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに、関係府省庁や都道府県等と連携しつつ、受動喫煙防止対策を強化する。」とあった。受動喫煙防止対策強化検討チーム(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000110146.html)の行方も注目である。第四に、がん対策である。厚労省「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000113365.html)が出ているが、がん対策推進計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/index.html)だけではなく、医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)ともセットで推進したい。そして、第五に、インセンティブへの対応である。保険者による健診・保健指導等に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=129197)の資料「保険者へのインセンティブについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000101948.pdf)p3に示すように、平成30年度から、保険者種別共通の項目を設定(各項目の具体的な基準や、保険者種別の特性を踏まえて追加する項目は保険者種別毎に設定)され、健康保険組合・共済組合に「後期高齢者支援金の加算・減算制度の見直し」、協会けんぽに「各支部の取組等を都道府県単位保険料率に反映」、国保(都道府県・市町村)に「保険者努力支援制度を創設」、後期高齢者医療広域連合に「各広域連合の取組等を特別調整交付金に反映」が行われる。とりまとめ(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000108740.pdf)では、【指標①】特定健診・特定保健指導の実施率、メタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少率、【指標②】特定健診・特定保健指導に加えて他の健診の実施や健診結果等に基づく受診勧奨等の取組の実施状況、【指標③】糖尿病等の重症化予防の取組の実施状況、【指標④】広く加入者に対して行う予防・健康づくりの取組の実施状況、【指標⑤】加入者の適正受診・適正服薬を促す取組の実施状況、【指標⑥】後発医薬品の使用促進に関する取組の実施状況 の共通指標である。「日本健康会議の概要」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/kenko/150909/shiryo_02-1.pdf)p4「宣言(KPI)を達成するためのワーキンググループ」には、①ヘルスケアポイント等情報提供WG、②重症化予防(国保・後期広域)WG、③健康経営500社WG、④中小1万社健康宣言WG、⑤保険者データ管理・セキュリティWG、⑥保険者向け委託事業者導入ガイドラインWG、⑦保険者からのヘルスケア事業者情報の収集・分析WG、⑧保険者における後発医薬品推進WG、⑨ソーシャルキャピタル・生涯就労支援システムWGがある。「個人への予防インセンティブ検討ワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=301526)、「重症化予防(国保・後期広域)ワ-キンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=318630)の動向にも注目である。この際、職域保健の取り組み如何が、将来の国保、後期高齢者医療、介護保険に影響してくることを強く認識したい。「歳出効率化に資する優良事例の横展開のための健康増進・予防サービス・プラットフォーム」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/kenko/index.html)の中間報告案(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/kenko/151130/shiryo_01.pdf)p8「全国の市町村国保へ横展開するために;厚生労働省において、2016年度から、47都道府県の保険者協議会すべてが地域と職域が連携した予防に関する活動を実施するための方策を検討」とあったが、既存の地域・職域連携推進協議会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128579)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128578)もバージョンアップしなければならない。
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小児医療と保健所

2016年02月28日 | Weblog
「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=293586)の「これまでの議論の整理(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000113733.pdf)p3「「地域包括ケアシステム」のコンセプトを小児にも拡大し、児童相談所や教育機関、保健所や保健センター等の行政と連携を図ることが重要」「子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)の取り組みが拡大しており、保健所や保健センターを巻き込んだ全てのライフステージにおける子育て支援を効果的に進めていくことが重要」が目にとまった。保健所については、児童福祉法(http://www.ron.gr.jp/law/law/jido_fuk.htm)「第十二条の六 保健所は、この法律の施行に関し、主として次の業務を行うものとする。一 児童の保健について、正しい衛生知識の普及を図ること。二 児童の健康相談に応じ、又は健康診査を行い、必要に応じ、保健指導を行うこと。三 身体に障害のある児童及び疾病により長期にわたり療養を必要とする児童の療育について、指導を行うこと。四 児童福祉施設に対し、栄養の改善その他衛生に関し、必要な助言を与えること。2 児童相談所長は、相談に応じた児童、その保護者又は妊産婦について、保健所に対し、保健指導その他の必要な協力を求めることができる。」と規定されるほか、母子保健法第8条(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S40/S40HO141.html)の「保健所による市町村支援」の規定がある。また、保健所には、小児慢性特定疾病情報センターHP(http://www.shouman.jp/)にある「小児慢性特定疾病児童等自立支援事業」(http://www.shouman.jp/patient/about/)の推進も期待されるであろう。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p57「小児や障害者など介護保険の対象でない患者に関しても、福祉担当部局と連携して同様に整備することを目指す必要がある。」とされている。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では「小児医療」も柱の一つであることを認識したい。別表(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)別表10「小児医療の医療体制構築に係る現状把握のための指標例」については、それぞれの地域において把握しておきたいものである。病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)について、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p50~「公表しなければならない項目の整理について」で、p55「重度の障害児等の受入状況;難病等特別入院診療加算、特殊疾患入院施設管理加算、超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算、強度行動障害入院医療管理加算、難病患者リハ・障害児(者)リハ」があることは常識としたい。「新たな福祉サービスのシステム等のあり方検討プロジェクトチーム・幹事会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syakai.html?tid=300056)の「新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/bijon.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/siryou1_11.pdf)で「全世代・全対象型地域包括支援体制」が打ち出されている中で、やはり、市町村と保健所の連携・協働が不可欠であろう。
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公立病院の赤字補てんと病床のダウンサイジング

2016年02月27日 | Weblog
伊賀タウン情報ユーネット「市民病院への赤字補てん 1・9億円を追加 伊賀市の補正予算」(http://www.iga-younet.co.jp/news1/2016/02/19-9.html)。<以下引用>
<伊賀市は2月25日、病院事業会計の2015年度決算見込みを発表し、厳しい経営が続く市立上野総合市民病院(同市四十九町)に一般会計からの赤字補てんとして、財政健全化補助金1億9320万円の繰り出しを明らかにした。市議会3月定例会で提案する補正予算案に盛り込む。同補助金は15年度当初予算でも1億円を計上しており、補正による追加分を合わせると合計2億9320万円。昨年度は当初予算で2億円、補正予算で4億9000万円追加し、計6億9000万円に上った。市によると、5階病棟の再開で入院が4億2212万円、医師や看護師の増員で外来が1億1722万円の増収をそれぞれ見込み、前年度よりも大幅に収支改善した。しかし、給与費が約2億2200万円増の23億4983万円に、材料費が7417万円増の6億9824万円に膨らみ、支出が収入を上回った。今後の対策としては、唯一閉鎖している4階病棟を4月から再開し、入院収益を増加させ、事務職員の削減や物品管理の徹底、契約の見直しなどで支出を減らすとしている。>

地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行して策定が進められている「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)では、「一般会計が負担すべき経費の範囲についての考え方及び一般会計等負担金の算定基準(繰出基準)」「地域医療構想を踏まえた当該病院の果たすべき役割(当該公立病院の将来の病床機能のあり方)」等が示されることになっており、「公立病院の運営費に係る地方交付税措置の算定基礎を許可病床数から稼動病床数に見直し」のほか、中医協答申(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000111936.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000112306.pdf)p8~「7対1入院基本料等の施設基準の見直し」、p12~「重症患者を受け入れている10対1病棟に対する評価の充実」、p14「病棟群単位による届出」、p322「DPC/PDPS(急性期入院医療の診断群分類に基づく定額報酬算定制度)の見直し」等はそれなりに影響するであろう。地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=216011)で「都道府県の地域医療構想の策定予定時期【1月調査】」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000111448.pdf)が出ていたが、「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)の策定予定時期も少々気になるところである。新公立病院改革プランについて、地方議会ではどの程度議論されているであろうか。そういえば、日本病院会「『診療報酬等に関する定期調査』結果報告について」(https://www.hospital.or.jp/shk/)(https://www.hospital.or.jp/pdf/06_20151219_01.pdf)では「通年比較、単月比較ともに、急性期を担う7 対1、10 対1 入院基本料算定病院等の赤字額が大きく、急性期病院の経営状況は非常に厳しいと判断される。」と出ていた。医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)では、医療機関の病床種別の許可病床及び前年度1日平均患者数が出ており、各医療機関の病床利用率がわかる。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p13にあるように、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)では、高度急性期・急性期・回復期の構想区域における2025年の医療需要=[当該構想区域の2013年度の性・年齢階級別の入院受療率×当該構想区域の2025年の性・年齢階級別推計人口]を総和したもので推計されることは常識としたい。国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成25(2013)年3月推計)」(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson13/t-page.asp)の市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)を踏まえ、急性期病床が過剰とされる地域では、現状の病院の病床利用率をしっかり認識する必要がある。医療技術の進歩による入院期間の短縮や住民の予防活動はこれからも推進されるであろう。病院病床のダウンサイジングが不可欠といえるかもしれない。
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子どもの医療費助成

2016年02月27日 | Weblog
メディウォッチ「子どもの医療費負担を軽減する助成制度、継続すべきか見直すべきか―子ども医療制度検討会」(http://www.medwatch.jp/?p=7788)。<以下引用>
<子どもの医療費について、市町村が行っている助成制度をどう考えるべきか、助成を行う場合に市町村国保に投入される国費が減額されるが、それをどう考えるべきか―。こういった議論が、厚生労働省の「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」で進められています。助成制度については「少子化対策の重要な一施策である」として継続を求める意見がある一方で、「過剰受診を招いている可能性もある」と批判する声も出ています。検討会では今夏(2016年夏)にかけて意見をまとめる予定で、その中で「制度改正が必要」という結論が導かれた場合には、社会保障審議会・医療保険部会で具体的な議論が行われることになります。子ども医療費の助成を行うと、市町村国保への国庫負担は減額 医療保険制度では、かかった医療費の9-7割を保険者(健康保険組合や国保など)が給付し、残りの1-3割を患者自身が医療機関の窓口で負担しています(一部負担)。この一部負担の割合は、原則として▽小学校入学前までは2割▽小学校入学以降70歳になるまでは3割▽70-74歳は2割(段階的に3割に引き上げ)▽75歳以上は1割―に設定されています。ただし、子どもの医療費については市町村が独自の判断でさまざまな助成を行っており、小学校入学前までは2割負担分を全額市町村が負担、つまり「自己負担ゼロ(無料)」としている市町村も少なくありません。これは、子どもを持つ親にとっては有益な仕組みで、「少子化対策にとって重要」と評価する声が数多くあります。その一方、一般に「医療費の自己負担が減った場合、医療機関にかかる人が増え、自己負担減額分を超えて医療費が増加(波及増)する」ことが知られています(長瀬効果と呼ばれます)。国は、この波及増分は「市町村が負担するべき」と考え、市町村が子どもの医療費に対する助成を行う場合、市町村国保に対する国庫負担を減額しているのです(減額調整制度)。例えば、「子どもの医療費を無料」にした場合には国庫は86.11%に、1割に減額した場合には93.49%に国庫負担が減額されます。この減額調整制度について、市町村や都道府県からは「少子化対策という国の大方針と逆行する」として廃止を求める意見が出されています。検討会では、昨年(2015年)9月から、こうした状況のほか、小児に対する医療提供体制や小児医療の診療報酬などを総合的に議論し「子どもに対する医療制度の方向性」を探っているのです。子ども医療費助成、全国的な方向を議論すべきとの指摘も 25日に開かれた会合では、これまで委員から出された議論を整理した資料が厚労省から提示されました。論点は多数ありますが、(1)子どもの医療費を助成する仕組みをどう考えるべきか(2)市町村が医療費助成を行った場合に、国庫負担を減額する仕組みをどう考えるか―の2点が大きなポイントと言えます。(1)の医療費助成については、「重要な少子化対策である」という意見がある一方で、「国が一定の線を引くべきでないか」「過剰受診を招く可能性があり好ましくない」という指摘もあります。25日の会合では、釡萢敏構成員(日本医師会常任理事)が「子ども医療費助成で,いわゆる『コンビニ受診』のような不適切な受診は生じていない。継続すべきである」と主張。また、阿真京子構成員(知ろう小児医療守ろう子どもたちの会代表)も「いざというときに躊躇なく医療機関にかかれる仕組みは非常に重要である」とし制度の維持を強く要望しています。これに対し、小黒一正構成員(法政大学経済学部教授)は「国と自治体の関係者が集まり、大きな方向性を検討するべき」との見解を述べています。現在は、自治体が独自の判断で助成を行っていますが、「少なくとも未就学児については、どこに住んでいても同じ仕組み」であるべきとの考えに基づく意見です。ただし、そこで「全国一律に無料」とする考えに、小野崎耕平構成員(日本医療政策機構理事)が懸念を示しています。小野崎構成員は「現在のフリーアクセス、多くの自治体で導入される無料化といった仕組みは素晴らしい」と評価した上で、「一度無料化してしまえば、後に有料化することは極めて困難である。『子ども医療費の無料化』の目的がどこにあるのか、目的を明確にした上で慎重に議論する必要がある」と指摘しています。なお、「低所得者」など、真に支援が必要な人に限って負担割合を引き下げるべきとの指摘も出ています。ちなみに、厚労省保険局調査課の秋田倫秀課長は「子どもの患者負担を無料化」(医療保険の仕組みとして、●歳までは無料とする)した場合に、医療費にどのような影響が出るのかを「粗い試算」として提示しています。それによると、高校卒業まで無料化した場合に給付費(医療保険から支払われる費用)は8400億円(患者自己負担減少分が5300億円、波及増分が3000億円)、中学卒業まで無料化した場合に給付費は7100億円(患者自己負担減少分が4700億円、波及増分が2400億円)増えることなどが分かりました。もっとも、仮定(すでに未就学児にはすべての市小村で無料化行われている、など)を置いた数字である点には注意が必要です。市町村サイドは「減額調整の廃止により少子化対策を充実できる」と主張 もう一つの大きな論点が、「医療費助成を行った場合の、市町村国保への国庫負担減額調整」をどう考えるかという問題です。これについては、「自治体が単独で減免することに伴う医療費増は、広く国民全体が負担するのではなく、その自治体が負担するという考え方は適切である」とする意見がある一方で、「減額調整がなくなれば、その分の国費を他の少子化対策に充てることもでき、より少子化対策が充実する」(宮澤誠也構成員:新潟県聖籠町保健福祉課長)という指摘もあります。なお、この減額調整は現物給付として行った(つまり、患者の窓口負担を直接減額・無料化する)場合には発動されますが、償還方式で行った(患者は2割の窓口負担を支払い、後に市町村に現金の還付を求める)場合には発動されません。こうした点についても、今後、検討が行われる可能性があります。医療費助成を拡充すると、医療費は増加する傾向にある ところで、医療費助成によって医療費にはどの程度の波及増があるのでしょう。助成制度を拡充した10の自治体(減額調整額が10%以上増加、人口20万人以上)について調べたところ、「助成制度の拡充が大きい(減額調整額の増加幅が大きい)ほど、医療費の伸びも大きい」ことが分かりました。例えば「償還方式から現物給付方式に変更」(自己負担は無料)した自治体では、同じ県の他自治体に比べて医療費全体の伸びが6%超大きくなっています。一方、同じく「償還方式から現物給付方式に変更」した別の自治体では、自己負担の割合を増加したため、医療費全体の伸びは同じ県の他自治体よりもわずかに下回っています。秋田調査課長は「『償還方式から現物給付方式への変更』と『自己負担割合の増加』で相殺となった可能性がある」とコメントしています。>

厚労省「平成26年度「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000078806.html)では、乳幼児にはすべての都道府県で何らかの医療費助成が実施されているのみならず、多くの市区町村が都道府県の補助に加えて独自に上乗せしている。「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=293586)の動向に注目である。資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000096267.html)p16「地方単独事業について、過度な給付拡大競争を抑制していくための制度改革を進める。」とあったが、「これまでの議論の整理(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000113733.pdf)に目を通しておきたい。やはり、医療費助成拡充の一方で、適切な受診の普及啓発が不可欠であろう。母子保健推進員や愛育班をはじめとする住民組織の研修で、重点的に取り組まれるべきである。「海外からは「日本が保険給付の公平性を保ちながら医療費を抑制していることは驚異的」とみられている」(http://www.dm-net.co.jp/calendar/2011/015833.php)が、少子高齢化の進展の中で、「自由に受診できる」という考えだけではいけない。そういえば、この市の資料(https://www.kokuho.or.jp/hoken/public/lib/01_nabarishi.pdf)p29では、「就労」「結婚」「住宅」「子育て」のライフステージに応じた切れ目ない少子化対策が打ち出されている。
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産科医不足

2016年02月27日 | Weblog
新潟新聞「県立吉田病院 産婦人科を休止へ 4月から医師確保できず 県立病院で初」(http://www.niigata-nippo.co.jp/life/medical/news/20160225237330.html)。<以下引用>
<県立吉田病院(燕市)の産婦人科が医師不足により4月から休止することが24日、分かった。県病院局によると、県立病院の産婦人科が休止するのは初めて。すでに2年前から出産の受け付けは停止していたが、残る婦人科診療も維持できなくなった。後任の医師探しは難航し、再開のめどは立っていない。県内では産婦人科医が不足している。県によると2014年末現在、人口10万人(15~49歳女子)当たり37人で全国41位。県内七つの医療圏では燕市を含む県央圏が21・3人で最も少ない。県立病院では加茂と坂町(村上市)も出産の取り扱いを停止している。県病院局によると、吉田病院の産婦人科には2人の常勤医がいたが、14年3月に1人が退職し、出産対応を停止した。その後は残った医師1人で婦人科診療のみ続けていた。14年度の利用者は外来が1日当たり13人、入院は同0・8人だった。この医師が3月に定年退職するが、後任を補充できなかった。患者には他の病院を紹介している。藤田桂輔事務長は「常勤でなく週に何回かだけでも医師に来てもらえないかと思ったが、後任のめどが立たない。地域の病院にとって産婦人科は看板。医師確保に努めたい」と話した。13の県立病院では、産婦人科以外にも4病院の8診療科が医師不足のため、休止している。>

資料「産婦人科医師の動向と確保について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000101499.pdf)p11都道府県別の「10年後の分娩施設医師数増減の試算」が出ているが、都道府県内でも地域格差が大きいように感じる。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では周産期医療は柱の一つ(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000096049.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000096051.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000096053.pdf)であり、「周産期医療の医療体制構築に係る現状把握のための指標」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)は医療圏ごとで継続的に把握・共有されるべきであろう。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p50~病床機能報告の「公表しなければならない項目」には、助産師数、分娩件数、院内の出生、ハイリスク分娩管理加算、ハイリスク妊産婦共同管理料Ⅱがあり、都道府県公表の病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000095664.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)で医療機関ごとに出ているのでみておきたい。周産期医療体制のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=292852)の資料「周産期母子医療センター整備の現状等について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000105601.pdf)p4「都道府県別出生1万あたりのNICU病床数」では目標に到達していないのは6県(岩手、茨城、埼玉、兵庫、広島、長崎)で、p9「出生1万あたりのMFICU病床数」では最大の栃木県(24.4床)は最小の長野県(3.7床)の6.6倍と大きな開きがある。資料「NICUの整備及びNICU勤務医師の充足に関する報告」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000105602.pdf)p8「都道府県別の千出生あたりの新生児医師数」では最小である茨城県と最大である香川県の間には4倍の格差があり、p16「NICU15床あたり常勤医師数(都道府県別)総合周産期センター」では千葉と京都では約4倍の格差がある。p18「NICUベッド数15床あたり、新生児専門医医師数として10名以上(+研修医)がめやすとなる。」と総括されている。資料「MFICUの施設基準・入院基準・地域格差等に関する検討」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000105603.pdf)p10「都道府県別MFICUの病床数(対出生1000)(総合・地域周産期母子医療センター合計)推測値との比較: 地域格差(平成26年厚生労働省医政局調査)」では「診療報酬で加算が取れているMFICUが0.89床/1000出生以上の都道府県数:16」で格差が大きい。p13「地域によっては搬送の工夫が必要(広域搬送等)」とされている。なお、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)と並行して進められている「公立病院改革」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)について、少子化対策として、各公立病院での「産科」希望が少なくないかもしれないが、晩婚化・出産高齢化の中で、それぞれの地域において、自治体の枠を超えてでも「ある程度リスクの高い出産に対応できる医療体制」を確保することこそが最低限必要と感じる。「分散化」よりも「集約化」を優先したい。状況に応じて妊婦の通院交通費助成(http://syougai.city.oyabe.toyama.jp/project/1124000/465/465_42.htm)も必要であろう。また、この際、産科医の確保には地域枠医師や自治医大卒医師の戦略的活用が図られてもよいのではないか、と感じる。「医療従事者の需給に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=315093)、「医師需給分科会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=318654)がスタートしているが、いくら医学部が新設されても、セットで地域偏在と診療科偏在の是正策が強力に講じられなければ、かえって弊害の方が大きくなるように感じる。とにかく、少子化対策の一環として周産期医療体制(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=292852)がしっかり位置づけられ、強力な施策が推進されるべきである。診療科偏在及び地域偏在の是正対応には、改正医療法で法定化された各都道府県の地域医療支援センター(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/chiiki_iryou/index.html)の果たす役割が小さくないであろう。また、正常妊娠・分娩は助産師、助産所の活用を積極的に図るべきであろう。平成26年度衛生行政報告例(https://www.e-stat.go.jp/)第7章医療5によれば、全国での助産所2822施設でうち分娩取扱施設は400施設に留まっている。例えば、産科医がいない病院でも、産科医がいる医療機関と連携した助産師外来が増えてもよいように感じる。周産期医療体制のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=292852)の資料「助産師の果たすべき役割と連携体制について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000101498.pdf)、「周産期医療体制における 助産師の活用」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000101585.pdf)もみておきたい。
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リビングウィル

2016年02月26日 | Weblog
キャリアブレイン「「リビングウィル法案」、今国会に提出を- 超党派議連会長」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48192.html)。<以下引用>
<終末期の意思を事前に書面などで示す「リビングウィル」の法制化を検討している超党派の「終末期における本人意思の尊重を考える議員連盟」(会長=増子輝彦・民主党参院議員)は25日、東京都内でシンポジウムを開いた。この中で増子会長は、「各党の手続きを終え、何とか今国会に法案を提出したい」と述べた。同議連は2005年に設立された「尊厳死法制化を考える議員連盟」が前身で、昨年2月に名称を変更。現在、衆参合わせて196人の議員が名を連ねている。国会への提出を目指しているのは、「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」(仮称)。同案では、15歳以上の患者が書面などで自分の意思を示し、2人以上の医師が回復の可能性がない「終末期」と認定した場合に限り、延命措置を受けない「尊厳死」を選ぶことが法的に認められるもので、担当医の免責規定も盛り込まれている。この日のシンポジウムでは、米国在住の内科医の大西睦子さんと、長野県須坂市の健康福祉部長の樽井寛美さんが、米国や自治体のリビングウィルの取り組みについてそれぞれ講演した。■自治体が独自にリビングウィル作成 米国では、カリフォルニア州でリビングウィルを認める法律が最初に作られた1970年代半ば以降、各州で法制化が進み、今では「尊厳死は自然死という形でとらえられている」(大西さん)という。ただ、死について話すことは米国でもタブー視され、リビングウィルを持つ米国人は全体の約3割にとどまっている。また、認知症を持つ高齢者の増加で、意思の表明が困難な事例も発生しており、大西さんは「米国でも一気に法制化が進んだわけではない。各州が試行錯誤しながら、今日まで議論が続いている」と述べた。一方、樽井さんは長野県内の須坂市、小布施町、高山村の3市町村による「医療福祉推進協議会」の取り組みを紹介。同協議会では、地域の在宅医療の関係者らが議論を重ねた末、2013年に独自のリビングウィルを作成し、これまで1800部が配布されているという。これに法的な拘束力はないが、樽井さんは「目指しているのは、元気なうちに自分の最期を考える文化。救急搬送の際、家族が『そういえば、こんなことを言っていたな』と思い出し、患者本人が後悔しない選択ができるようになれば」と話した。>

以前の朝日新聞「《12》「尊厳死」法案を考える」(http://www.asahi.com/apital/articles/SDI201512175439.html?iref=com_apitop)、朝日新聞「《11》 生命維持治療の中止は許されるのか?」(http://www.asahi.com/apital/articles/SDI201512104755.html?iref=com_apitop)、朝日新聞「《10》 認知症患者への胃ろう、どうしたらいい?」(http://www.asahi.com/apital/articles/SDI201512034245.html?iref=com_apitop)はぜひ一読しておきたい記事である。そういえば、平成24年4月に日本弁護士連合会「「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)」に対する会長声明」(http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2012/120404_3.html)に出ていた。まずは、厚労省「患者の意思を尊重した人生の最終段階における医療体制について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisyu_iryou/)や緩和ケア(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/gan_kanwa.html)について、それぞれの地域においてどういう状況になっているか、確認する必要があるように感じる。療養病床の一部では、療養病床の医療区分(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001e933-att/2r9852000001e9i6.pdf)を勘案して、胃瘻が中心静脈栄養に置き換わったような施設もみられるかもしれない。日本老年医学会(http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/)「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン ~人工的水分・栄養補給の導入を中心として~」(http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/guideline/index.html)について、医療・介護従事者に対して周知徹底が必要であろう。資料(http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/meeting/2013/wg4/kenko/151224/item2-2-2.pdf)p26「人生の最終段階における医療体制整備事業」では「H28年度 全国8ブロックで人材育成研修を実施」とあるが、ブロック単位に留まっているようでは厳しいかもしれない。平成18年3月の事件(http://www.fujitv.co.jp/b_hp/fnsaward/15th/06-342.html)から10年経った。
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遠隔診療

2016年02月26日 | Weblog
日本経済新聞「スマホ診療、事実上解禁 外来「7割不要説」も」(http://www.nikkei.com/article/DGXMZO97275590V10C16A2000000/)。<以下引用>
<スマートフォン(以下、スマホ)などのモバイル端末を活用した遠隔診療を実現する動きが、国内でにわかに活発化してきた。背景には、厚生労働省による「事実上の解禁」と捉えられる通達がある。“スマホ診療”の動きは、もちろん日本だけのものではない。同分野のイノベーションに造詣が深い早稲田大学 早稲田ビジネススクール 客員准教授の鶴谷武親氏に、遠隔診療の変化の兆しを解説してもらう。日本国内でも遠隔診療サービスを開始するベンチャー企業が登場し、にわかに活気づいている。実態としては、へき地医療や慢性疾患、在宅医療などを中心にこれまでも遠隔診療がなされてきたが、ここにきて厚生労働省が2015年8月10日に出した通達が、一部の関係者に「遠隔診療の事実上の解禁」として捉えられていることが大きい。いわゆる「平成9年遠隔診療通知」の解釈について、従来は「限定」として解釈されていた具体的利用環境や疾患について、「例示にすぎない」としたもの。結びとして「患者側の要請に基づき、患者側の利点を十分に勘案した上で、直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えないこととされており、直接の対面診療を行った上で、遠隔診療を行わなければならないものではない」としたのである。同時に、政府・与党のさまざまな会議や検討会、さらには「骨太の方針」などを通じて、「医療におけるICT(情報通信技術)の利活用」や、中には具体的に「遠隔診療」という言葉が発信されるなど、「政府・与党の意図」が伝わるようになったことも大きい。もちろん、止まらぬ医療費の増大という社会背景や、グレーゾーン解消など政府・関係者が地道に進めてきた改革のお膳立ても大切な要素であろう。これらの変化を敏感に捉え、まずはベンチャー企業が動き出した。自己採血ステーションの登場やドラッグストアにおけるさまざまな検査の実施、そしてついに遠隔診療が登場したのである。例えばIT(情報技術)関連企業のポートは、スマホなどを用いて医師の診療を受け、必要に応じて医薬品を受け取れる遠隔診療のサービス「ポートメディカル」を2015年11月に発表した。公教育と並び、“変化しない業界”と信じられてきた医療の現場も、少しずつ変わろうとしている。我々国民はその契機を前向きに捉え、社会の全体最適はもちろん、世界に先行する高齢社会として地球規模の貢献を目指すべきだろう。■外来診療の70%が不要に 医療のイノベーションの動きは日本に限ったことではない。むしろ、制度や文化など、市場環境の異なる世界各国では既にさまざまな「実例」が生まれつつある。例えば、最近リリースされたばかりのサービスに、「CliniCloud」がある。このサービスを手掛けるCliniCloudは、若い2人の医師によって設立されたスタートアップ企業である。ヘルスケアITであると同時に、「IoT(モノのインターネット)」の側面も持つ企業として注目されている。同社が開発・販売する製品は、小型の個人用デジタル聴診器とデジタル体温計である。スマホに接続することで心音、肺音、体温という基本的な健康データがスマホ上およびクラウド上に記録され、必要に応じてインターネットを通じて医師と共有し、遠隔医療サービスを受けられる、というものである。価格は149米ドル、日本円にして1万7000円程度である(2016年2月中旬時点)。興味深いのは、CliniCloudを購入すると、「Doctor On Demand」という名称の遠隔医療サービスの1回無料診察クーポンが付いてくるのである。このDoctor On Demandも、注目のベンチャーである。同社の経営メンバーにも医師が名を連ねるが、実質的な創業者は取締役会議長のJay McGraw氏である。現在36歳。少年の頃から啓発本のベストセラーを書くなど、著名な文化人型セレブ(有名人)である。テレビ制作会社のCEO(最高経営責任者)を務め、有名なテレビ番組の制作や司会などをしてきた。ちなみに、彼の父親は「Dr. Phill」として全米で知られる、著名医師のPhill McGraw氏。彼の名前自体がテレビ番組名になるほどの著名人で、2015年の年収は7000万ドル(約80億円、同)と、『Forbes』誌の世界高収入ランキングで15位となった人である。米国医師会の推測では、オンラインによる医療サービスを充実させることで、外来診療の70%が不要になるという。70%の精度は不明だが、日本の医療現場における実感とも決してかけ離れていない見込みであろう。医療資源の不足や偏在が叫ばれて久しいが、社会環境・技術環境の変化を捉え、さまざまな改善や役割分担を進めていけば、“崩壊寸前”と言われる日本の医療制度もまだまだ継続可能かもしれない。■医師不足の現状改善へ 日本の安全を考える際、民間の警備会社の存在は欠かせない。人手による警備だけでなく、いわゆる「警備システム」による常時監視とアラーム発報時の一次対応が重要であるためだ。仮に、こうしたインフラがなければ、現状25万人程度の警察官は、数倍は必要になるといわれている。現状、国内で約30万人も不足しているといわれる医師も、技術を駆使した常時監視と1次医療対応の役割分担により、状況は改善される可能性がある。>

昨年8月、事務連絡「情報通信機器を用いた診療(いわゆる「遠隔診療」)について」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20150810_01.pdf)が出され、「平成9年遠隔診療通知の「2 留意事項(3)ア」において、「直接の対面診療を行うことが困難で、ある場合」として、「離島、へき地の患者」を挙げているが、平成9年遠隔診療通知に示しているとおり、これらは例示であること。」「平成9年遠隔診療通知の「別表Jに掲げられている遠隔診療の対象及び内容は、平成9年遠隔診療通知の「2 留意事項(3)イJに示しているとおり、例示であること。」「平成9年遠隔診療通知の「1 基本的考え方Jにおいて、診療は、医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本であるとされているが、平成9年遠隔診療通知の「2 留意事項(3)ア」又は「2 留意事項(3)イ」に示しているとおり、「2 留意事項(1)及び(2)」にかかわらず、患者側の要請に基づき、患者側の利点を十分に勘案した上で、直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えないこととされており、直接の対面診療を行った上で、遠隔診療を行わなければならないものではないこと。」とされた。「規制改革実施計画」(http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kaigi/publication/150630/item1.pdf)p9「遠隔モニタリングの推進」があり、事務連絡はその一環であろう。「有用な遠隔モニタリング技術の評価」「遠隔診療推進のための仕組みの構築」も注目である。平成28年度診療報酬改定の中医協答申(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000111936.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000112306.pdf)p167「心臓ペースメーカー等の遠隔モニタリングの評価」も関連するかもしれない。
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対策型と任意型のがん検診

2016年02月26日 | Weblog
Medical Tribune「住民検診として「推奨」でも,国は「推奨しない」?? 第2回健康診査等専門委員会」(https://medical-tribune.co.jp/news/2016/0225050025/)。<以下引用>
<「自治体にあるPSA検診の推奨ポスターを見て,自分もそろそろ受けた方がいいと思っていた。今,"厚労省は推奨していない"と聞いて戸惑っている」―2月19日,厚生労働省で開かれた第2回健康診査等専門委員会(委員長=東北大学公衆衛生学分野教授・辻一郎氏)でのひとコマだ。大阪大学環境医学教授の祖父江友孝氏によるがん検診の有効性評価に関する解説を聞いた有識者委員が同氏らに詳しい説明を求めた。委員は「住民検診のポスターは厚労省がつくっていると思っていた」とも。いったい,どういうことだろうか?? 祖父江氏によると,がん検診の目的は一般に「がんの早期発見で,がん死亡を防ぐこと」。がん検診の政策導入に当たっては,国際的に標準化された手法に基づく過程が完成していると述べた。こうした手法に基づき,厚労省が現在,「検診によるがん死亡の減少が確実」として推進する対策型検診は①胃がん(胃部X線など)②子宮がん(細胞診など)③肺がん(胸部X線など)④乳がん(マンモグラフィなど)⑤大腸がん(便潜血検査)―の5つ。ただし,これは健康増進法に基づく市町村事業にのみ拘束力を持つもので,職域のがん検診や人間ドックなどは対象とならない。がん検診の評価で重要な項目としては,がん死亡の減少を含む「利益」の他,①偽陰性者の治療遅延②偽陽性者への不要な検査③検診に伴う合併症④寿命に比べ意味のないがんの診断治療(広義の過剰診断)がある―と同氏。特に④は,①~③に見られる「どこかで誤った判断が関与している」のと違い,「亡くなるまでには症状が発現しないがんを検診で発見することにより,早期発見と治療が行われ"良かった"となり,全く間違いはない。ただし,結果的にはどうかということ」と説明する。こうした過剰診断が起こる要因として「余命がある程度限定的」「がんの滞在時間が非常に長い」ことがあると指摘した。個々のがんが過剰診断かどうかを判断するのはほぼ不可能だが,集団においては罹患率が期待以上に増え,不要な精密検査や治療の負担が増える。実際に過剰診断が問題となった例として同氏は米国では1990年代に前立腺がん罹患率が,韓国では女性の甲状腺がんの罹患率だけが2006~12年ごろにかけて急激に上昇したことを紹介。「米国では同じ時期にPSA検診が広く普及したこと,韓国では乳がん検診と同じプローブを用いた甲状腺検診が普及したことがその要因と考えられている」と同氏。韓国の場合,専門家らが超音波検査による甲状腺がん検診を行わないよう推奨し,その後甲状腺がんの手術件数が減少したと述べた。厚労省「自治体事業の検診として推奨せず」,学会「住民検診を推奨」 祖父江氏は市町村事業として行われる対策型検診だけでなく,それ以外の任意型検診についても利益と不利益のバランスに基づく実施の判断が重要と指摘。日本のがん検診の課題について「不利益の部分の情報が非常に不足しており,サービスとしてのバランス決定の論理も未成熟」と指摘。さらに受診率が低いだけでなく,市町村や職域,医療機関での検診受診率を包括的に評価できるシステムがない,対象年齢の範囲が示されていない,検診間隔の検討が十分に行われていないといった問題もあると話した。同氏の説明を受け,ある委員からは「職域での検診の場合,侵襲を伴う検査よりも腫瘍マーカーを優先してしまい,後で余分な精密検査が必要になっているケースもある。不利益の情報がより明確になった方がそうした問題が生じにくくなるかもしれない」といった意見も出された。別の委員からは「自治体にはPSA検診のポスターが掲示されているが,厚労省は対策型検診として推奨していないと聞き,戸惑っている。どう捉えればよいのか」との質問も出された。同氏は「現在の同学会の立場を確認しているわけではない」と前置きした上で,米国での動きを参考情報として紹介。それによると,政府の諮問委員会(米国予防医療サービス対策委員会;USPSTF)が2012年,PSA検診を「不利益が利益を上回るので推奨しない」と表明。当時,50歳以上の男性の多くが同検診を受けている状態だったため,大きな議論が巻き起こった。しかし,その後,米国泌尿器科学会(AUA)などはUSPSTFの推奨に沿ったガイドラインを出すなど「かなり抑制的な対応が取られた」(同氏)。現在,米国では「50歳代,60歳代は医療従事者と相談して判断すること,50歳以下や70歳以上には推奨されていない」と話す。日本では,厚労省研究班がPSA検診を対策型検診として「推奨しない」との見解を示すのに対し,日本泌尿器科学会は2011年時点の見解で「住民検診として 50歳以上からの受診」を推奨。学会と厚労省で立場が異なっている。同氏は「日本ではかなりの割合の市町村が独自の事業でPSA検診を行っている」と指摘。「実施に当たっては十分な情報を得た上で判断して頂きたい」と述べた。厚労省事務局は「PSA検診は,今のところ推奨していない。昨年(2015年)12月に取りまとめた"がん対策加速化プラン"では,一部の自治体で厚労省の指針に基づかないがん検診が行われている実情を踏まえ,推奨する対策型検診だけでなく,"推奨しない"検診にも言及するなどの提言が盛り込まれている」と応じた。>

健康診査等専門委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=311909)で「がん検診の考え方」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000104585_3.pdf)が出ている。「科学的根拠に基づくがん検診推進のページ」(http://canscreen.ncc.go.jp/)もあるが、がん検診ハンドブック(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_kenshin04.pdf)p5で解説される「任意型検診」のがん検診もあることは認識したい。がん検診のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128563)の資料「平成27年度市区町村におけるがん検診の実施状況調査集計結果」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112904.pdf)p13「その他のがんの検診の実施状況」、p6~「検診項目」をみれば、胃がん検診(ペプシノゲン法、ヘリコバクター・ピロリ菌抗体検査)、肺がん検診(胸部CT検査)、大腸がん検診(内視鏡検査)、乳がん検診(超音波検査)、子宮頸がん検診(HPV検査)をみれば、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年2月)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112895.pdf)にはない「がん検診」が普遍的に実施されていることがわかる。一口に「がん」といっても様々なものがあることを認識すべきであろう。例えば、甲状腺がんは特殊検査でかなり発見されやすいがん(http://www.pet-toyama.jp/seiseki.htm)である。前立腺がんにもラテントがん(生前、検査や診察などでがんが見つからず、死後の解剖により初めて確認されるがん)がある(http://ganjoho.jp/public/cancer/prostate/)。報道にある米国や韓国の経験も参考になるかもしれない。一部自治体では、PETによるがん検診が行われているが、日本核医学会(http://www.jsnm.org/)からの一般向け「PET検査Q&A改訂第4版」(http://www.jsnm.org/system/files/petkensa%20q_and_a_2015.pdf)Q12「PET検査でわからないがん」(早期胃癌、前立腺癌、腎癌、膀胱癌)、Q14「PET検査の弱点」(乳癌・前立腺癌の骨転移、肝臓癌・腎臓癌等)、Q15「PET検査の被ばく」ではPET/CTの被ばく「PET検査3.5mSv+CT検査5~14mSv程度」とあることを認識したい。なお、「PET検査Q&A改訂第4版」(http://www.jsnm.org/system/files/petkensa%20q_and_a_2015.pdf)のQ6「PET検査の健康保険適用」、Q7「脳のPET検査」、Q8「心臓のPET検査」にあるように、PET検査は「がん」だけではないことは常識としたい。以前の日米投資イニシアティブ報告書(http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/n_america/us/data/0606nitibei1.pdf)p10「米国政府は、日本では血液検査の外部委託により、かなりの効率化が図られたことを指摘した上で、リスクの低い医療行為、特にMRIやPET、CTスキャン等反復性のある医療行為については、株式会社に柔軟に外部委託できるよう要請した。」とあったが、血液検査の外部委託と違って、PET検査は実施施設に患者が検査を受けに行かなければならない。しかも、薬剤の筋肉への生理的な集積があるため検査前には身体をあまり動かせないという制限がある(http://tsukuba.adic.or.jp/scan/01-2_pet-attention.html)。また、現在、医療法人は医療法(http://www.ron.gr.jp/law/law/iryouhou.htm)第54条で剰余金の配当が禁じられていることは認識しておきたい。
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市町村がん検診単価と精度管理

2016年02月26日 | Weblog
がん検診のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128563)の資料「平成27年度市区町村におけるがん検診の実施状況調査集計結果」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112904.pdf)p14で各がん検診の市区町村の平均検診単価と平均自己負担単価が出ており、例えば、「乳がん検診(視触診+乳房エックス線検査) 検診単価7,471円 自己負担単価1,619円、子宮頸がん検診 検診単価6,752円 自己負担単価1,396円」とある。保健指導リソースガイド「がん検診の最新情報 費用の目安は2,000円以内 自治体の広報活動に期待」(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2016/004961.php)で解説されている。しかし、これはあくまで平均であって、「市町村別 がん検診に関するお問い合わせ先」(https://www.gankenshin50.go.jp/campaign_27/screening/contact.php)に確認すればわかるが、集団検診と施設検診によっても単価はかなり異なっているであろう。この際、国立保健医療科学院特定健診データベース事務局「特定健康診査機関・特定保健指導機関データベース」(https://kenshin-db.niph.go.jp/kenshin/)も参考に、「市町村別 がん検診に関するお問い合わせ先」(https://www.gankenshin50.go.jp/campaign_27/screening/contact.php)で、市町村が実施しているがん検診の種類、自己負担単価、検診日程・実施場所等を公表してもよいのでないかと感じる。毎年市町村が広報しているがん検診の案内が掲載されるだけである。さて、国立がん研究センター「がん登録・統計」(http://ganjoho.jp/reg_stat/)では「がん検診受診率データ(市区町村による地域保健・健康増進事業報告データ)」だけではなく、「都道府県別がん検診プロセス指標データ」(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/dl/index.html#a27)が公表されていることは常識としたい。都道府県別の「要精検率、精検受診率、精検未受診率、精検未把握率、がん発見率、陽性反応適中度」の格差は小さくないことがわかる。都道府県別に地域保健・健康増進事業報告(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001030884)のデータ分析が公開されている意義は大きい。以前の全国がん対策関係主管課長会議(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/vAdmPBigcategory40/55B8BBAD23EFE2AA492577BA00268F95?OpenDocument)では、都道府県が行うべき精度管理として、①県の水準を著しく下げる自治体への具体的指導。②項目毎に、実施できていない自治体を特定し、その原因をヒアリングする。③生活習慣病検診等管理指導協議会などで、チェックリスト実施率改善のための検討を継続的に行う。④検討結果を定期的に自治体ヘフィードバックする。⑤その他:例えば都道府県のホームページヘ掲載など、が示されていた(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/55b8bbad23efe2aa492577ba00268f95/$FILE/20101012_1shiryou4.pdf)が、どうなっているであろうか。がん対策推進協議会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-gan.html?tid=128235)の4月22日会合(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000083545.html)では、生活習慣病検診等管理指導協議会を活用して検診の精度管理強化すべきとの意見(保健衛生ニュース平成27年5月4日号)が出たという。がん検診の精度管理は直接的に命にかかわるといえる。ちなみにがん検診の質評価はがん発見率だけではいけない。極端なことをいえば、受診者全員を要精検とすれば、がん発見率は高くなるであろうが、それでは全く検診としてのスクリーニングの意味はない。がん検診には、検査機器、スタッフ、情報管理など精度を維持するためには一定のコストがかかる。単価を抑制するために精度を犠牲にしてはならない(特に情報管理もしない「やりっぱなし」の検診ではダメ)。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=147922&name=0000013913.pdf)p2に出ているように、集団検診に比べて単価の高い個別検診の方が情報管理が悪いことは非常に問題である。昨年12月のがん対策加速化プラン(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000112903.pdf)p3「検診受診率のみならず、精密検査受診率等についても目標値を設定する。」、p5「職域においても、検診受診率のみならず、精密検査受診率等に関する目標値を設定する。」とあることは認識したい。
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ジカウイルス感染症

2016年02月25日 | Weblog
NHK「ジカ熱 リオ五輪控え帰国者の診断へ態勢強化」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160226/k10010422241000.html)。<以下引用>
<リオデジャネイロオリンピックを8月に控え、ジカ熱が流行しているブラジルなどへの旅行者が増えると予想されることから、国立感染症研究所は帰国者が感染していた場合に迅速に診断ができるよう、検査に使う試薬を全国の地方衛生研究所に配布するなど検査態勢の強化を進めています。WHO=世界保健機関によりますと、ジカ熱の流行は中南米を中心に30以上の国や地域に広がっています。国立感染症研究所は、リオデジャネイロオリンピックを8月に控え、流行地となっているブラジルなどへの旅行者が今後増えると予想されることから、全国79の地方衛生研究所に対し、今月、遺伝子レベルでウイルスを検査するのに使う試薬を配布し、国内での検査態勢を強化しました。また、この検査は発熱などの症状が治まったあとはウイルスの検出が難しくなるため、6か月程度までは感染の有無を確認できる別の検査の準備も進めていて、来月には必要な材料を配布できるということです。一方、10分ほどあれば医療現場で感染の有無が判定できるカナダ製の簡易検査キットについても、アメリカのCDC=疾病対策センターが有効性を確認すれば、国内での配布を検討したいとしています。国立感染症研究所の高崎智彦室長は「今後国内で新たなジカ熱の感染者が出ても検査できる態勢は十分に整いつつある。しかし、小頭症との関連などまだ分からないこともあるので、流行地に行った人は蚊に刺されないようしっかりと対策をしてほしい」と話しています。>

キャリアブレイン「ジカ熱を疑う症例要件、厚労省が提示- 都道府県に医療機関への周知求める」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48183.html)。<以下引用>
<ジカ熱の検査や診断を的確に実施するため、厚生労働省は、感染が疑われる症例の要件をまとめた。これまでの知見などを踏まえたもので、都道府県や保健所設置市、特別区に対し、医療機関に周知するよう求めている。ジカ熱は、ジカウイルスを蚊が媒介する感染症で、現在、中南米やカリブ海地域で流行している。ブラジルでは、今回の流行で妊娠中のジカウイルス感染による胎児の小頭症との関連が疑われている。日本国内でもジカ熱に対する警戒を強化しており、15日に施行された感染症法施行令の改正政令で、医師が保健所に届け出ることが義務付けられている4類感染症となった。国立感染症研究所がまとめたリスクアセスメントでは、臨床所見や感染経路、診断方法、WHO(世界保健機関)や諸外国の対応などを提示。臨床所見については、38.5度以下の軽度の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛、疲労感、血小板減少などが認められるとしていた。厚労省の要件では、(1)発疹または発熱を認める(2)関節痛、関節炎、結膜炎(非滲出性、充血性)のうち少なくとも1つ以上の症状を認める(3)流行地域の国から出国後2-13日以内に(1)と(2)の症状を呈している-の全てに該当し、他の感染症や病因であることが明らかでない場合、「ジカ熱が疑われる」としている。>

NHK「ジカ熱の感染を確認 川崎市の10代男性」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160225/k10010421881000.html)。<以下引用>
<ブラジルから帰国し発熱や発疹の症状を訴えていた川崎市の10代の男性が、ジカ熱に感染していることが確認されました。中南米を中心に流行が始まった去年以降、国内で患者が確認されたのは初めてで、厚生労働省は感染経路の特定を進めるとともに、国内で感染が広がるおそれはないとして冷静に対応するよう呼びかけています。ジカ熱への感染が確認されたのは川崎市に住む10代の男性で、24日、発熱や発疹の症状を訴えて県内の医療機関を受診しました。厚生労働省によりますと、男性は今月20日まで家族と共にブラジルに滞在していたということで、25日、国立感染症研究所で男性の尿を調べたということです。男性の容体は落ち着いていて自宅で療養しているということです。ジカ熱は蚊が媒介する感染症で、発熱や頭痛、発疹などの症状が1週間ほど続きます。日本国内では3年前に、当時ジカ熱が流行していたフランス領ポリネシアから帰国した27歳の男性が発症するなど、これまで渡航歴のある3人の男女の感染が確認されていますが、ブラジルなどの中南米で流行が始まった去年以降、確認されたのは初めてです。男性はブラジルで蚊に刺されたかどうか覚えていないと話しているということで、厚生労働省は感染経路について詳しく調べるとともに、帰国後にどこに滞在したかについても聞き取りを行って、蚊が発生する可能性がある場所の調査や駆除を行うことにしています。厚生労働省結核感染症課の浅沼一成課長は、「現在、国内は蚊の活動期ではないため国内で感染が拡大するリスクは極めて低い」としたうえで、「妊婦は流行地域への渡航を控えるとともに、性交渉による感染リスクも指摘されていることから、流行地域から帰国した男性で、妊娠中のパートナーがいる場合は性行為の際にコンドームを使用してほしい」と呼びかけました。また、感染症の問題に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「国内で患者が見つかったとしても、今はウイルスを媒介する蚊が活動していないため、感染が広がるリスクは非常に低い。冷静に対応することが必要だと思う」と話しています。冬は蚊が活動せず 感染広がる可能性低い ジカ熱は、「ジカウイルス」を持つ蚊に刺されることで発症する、ウイルス性の感染症です。感染すると、3日から12日間ほどの潜伏期間のあと、発熱や頭痛、それに関節痛などの症状を引き起こします。ワクチンや特効薬はなく、対症療法が中心となりますが、同じように蚊がウイルスを媒介する「デング熱」と比べると、比較的症状は軽く、多くの場合、1週間ほどで回復します。また、感染しても、実際に症状が出る人は4人に1人程度という報告もあります。ウイルスを媒介するのは主に熱帯や亜熱帯に生息する「ネッタイシマカ」や、日本にも生息する「ヒトスジシマカ」です。去年5月以降にブラジルで感染が確認されて以降、中南米を中心に24の国や地域に広がり、アメリカやヨーロッパでも流行地を訪れた人たちが帰国後にジカ熱を発症するケースが報告されています。一方で、ジカ熱は、患者の血液からウイルスを検出できる期間が僅か数日なことや、ほかの蚊を媒介とする感染症と症状が似通っていて、区別が難しいため、正確な患者数を把握するのは難しいのが実態です。日本国内では3年前に、当時ジカ熱が流行していたフランス領ポリネシアから帰国した27歳の男性が発症するなど、これまで渡航歴のある3人がジカ熱と診断されていますが、国内で感染した例はありません。専門家は、仮に流行地で感染した人が帰国したとしても、国内では冬の時期、蚊は活動していないため、感染が広がる可能性は低いと指摘しています。一方で、流行地に渡航する場合は、蚊に刺されないよう、皮膚を露出しないように長袖を着ることや、虫よけのスプレーの使用、それに蚊帳の中で寝るなどの対策を徹底することが必要だとしています。ジカ熱の感染がブラジルなど中南米で広がっていることを受けて、厚生労働省は今月、ジカ熱をデング熱や日本脳炎と同様に「四類感染症」に位置づけ、全国の医療機関に対して、患者を診察した場合、保健所を通じて国に届け出るよう義務づけました。また、空港の検疫所で中南米から帰国した人などを対象に、サーモグラフィと呼ばれる特殊な機器を使って体温を調べ、水際での対策を強化したほか、検査キットを全国の都道府県の衛生研究所に配布しています。>

ジカウイルス感染症(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html)は過去にも輸入例があるが、やはり今年はリオ五輪が懸念されるであろう。「ジカウイルス感染症 を疑う症例の要件」(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000113709.pdf)では「ただし、医師がジカウイル ス感染症を疑う例については、この限りでない。」を周知しておきたい。ジカウイルス感染症のリスクアセスメント(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000112638.pdf)では「不顕性感染が感染者の約8割を占める」とあり、要件の(1)(2)が揃わない可能性もある。「日本国内に広く分布するヒトスジシマカがデングウイルスと同様にジカウイルスにも感受性がある」とされており、以前のデング熱のようなことが起こらないとも限らない。
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