保健福祉の現場から

感じるままに

がん診療連携拠点病院の行方

2011年01月31日 | Weblog
28日のがん対策推進協議会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n.html)が出ている。がん診療連携拠点病院の指定要件(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n-att/2r98520000011be3.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n-att/2r98520000011bdw.pdf)が焦点になっている。がん診療連携拠点病院は都道府県認定もあって状況が異なっている(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n-att/2r98520000011bdp.pdf)ことは理解したい。資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011b2n-att/2r98520000011bdw.pdf)p5のたたき台によると、拠点病院(地域、都道府県)では、一定規模以上の患者数受け入れ・患者サロン設置等、都道府県拠点病院では、臨床研究の推進等が要件になるなど、指定要件が再び引き上げられるようである。以前の資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000yj2r-att/2r9852000000yj7g.pdf)をみると、5大がんの手術実績がない拠点病院があることや、診療実績にかなり幅があることがわかるが、「一定規模以上の患者数受け入れ」の要件がどのようになるのか、注目される。昨年6月のがん対策推進基本計画中間報告(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_keikaku04.pdf)では、「がん拠点病院における医療の質の評価等が必要」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000wxts-att/2r9852000000wxyl.pdf)となされており、「一定規模以上の患者数受け入れ」が質の確保に不可欠なのかもしれない。診療報酬でがん診療連携拠点病院加算(http://sites.google.com/site/shinryoutensuu2010/ikasinryouhousyutensuhyou/nyuin/nyuinkasan/a232)やがん治療連携計画策定料(http://sites.google.com/site/shinryoutensuu2010/ikasinryouhousyutensuhyou/kankei-tsuuchi/03-toku-jieshinryou-ryou-no-shisetsu-kijun-tou-oyobi-sono-todokede-nikansuru-tetsudzuki-no-toriatsukai-nitsuite/-tsuuchi--betsu-tian1-toku-jieshinryou-ryou-no-shisetsu-kijun-tou/-tsuuchi--dai-11no-2-gan-chiryou-renkei-keikaku-sakutei-ryou---gan-chiryou-renkei-shidou-ryou)等があり、拠点病院の指定は経営上それなりの影響がある。なお、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_04.pdf)p95に、がん診療連携拠点病院の指定更新等に係る今後のスケジュールが示されている。
 
「都道府県の拠点病院、指定要件引き上げも- がん対策推進協で「たたき台」案」(https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=32168)。
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医療ツーリズム

2011年01月31日 | Weblog
先週、日本医師会が「各都道府県における医療ツーリズムの動向」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110126_2.pdf)(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1378.html)を発表している。医療ツーリズムは、日本医師会「医療における規制改革とTPPについての見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1379.html)(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110126_11.pdf)(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110126_12.pdf)に示されるように、「混合診療」や「株式会社」等とともに、警戒されるキーワードの一つである。医療ツーリズムについては以前ブログ(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/3aaf31c0db10d2d290cd6a8531d71d88)った。昨年の経済産業省医療産業研究会報告書(http://www.meti.go.jp/press/20100630001/20100630001.html)で、医療ツーリズムに関して記載されていた(http://www.meti.go.jp/press/20100630001/20100630001-4.pdf)(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1299.html)ように、医療というよりも経済産業的振興が強い。医療ツーリズムの推進にあたっては、そういう背景をしっかりと理解し、医療現場での懸念(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20101222_1.pdf)(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1372.html)を招かないようにしたいものである。
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医療連携

2011年01月31日 | Weblog
「病院と介護施設体系の再編は不可避」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/32173.html)。<以下一部引用>
<協議会が取り組む具体的な課題として、▽代表的慢性疾患の地域医療情報連携クリティカルパスモデルの検討と普及 ▽地域医療福祉連携コーディネーターの人材育成 ▽レセプト・義務的健診のナショナルデータベースの地域医療促進に向けた活用方法の探求-などを挙げた。会場では、「岩手県周産期医療情報ネットワークシステム“いーはとーぶ”」や「かがわ遠隔医療ネットワーク」など、全国各地で取り組まれている地域医療ネットワークのうち11の先進事例が紹介された。>

全国各地で様々な地域医療ネットワークが展開されている。その昔、保健所勤務時代に、研究事業の一環で先進事例を取材していたことがあったが、その当時、地域医療連携の課題として感じていたのは、①地域全体での面的な連携(複数の基幹病院や医師会を含む)、②医療と介護の連携(慢性期、在宅を含む)、③同一経営グループ以外での医療(介護)連携である。医療連携は、a.コミュニケーション、b.情報の共有化、c.チームマネジメントの3つの視点が基本で、a~cのためのツールの一つがIT連携であり、④IT連携が今後の大きな課題かもしれない。そういえば、以前の厚労省資料で「地域医療再生基金におけるIT活用による地域医療連携について」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/01/dl/s0125-9a.pdf)がでていたが、ここで紹介されている政府事業での医療連携システム導入は、現在どういう状況であろうか。政府の「新たな情報通信技術戦略工程表」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/100622.pdf)p22では「シームレスな地域連携医療の実現工程表」が示され、今後、行政施策としても推進されるのであろうが、やはり、ベースは「信頼関係に基づく顔のみえるヒューマンネットワーク」「患者・家族の視点重視」で、「きっかけとキーパーソンの存在、リーダーシップと民主的運営」が不可欠と感じないではない。地域住民の理解も重要である。ところで、昨年の地域保健対策検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000oj33.html)で、地域医療連携での保健所の役割が協議されていた。以前の厚労省資料「医療計画を通じた医療連携体制の構築」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/0/ac1f933679c0eb6c49257546000183c5/$FILE/20090122_1shiryou1_2.pdf)では、地域の医療連携の推進のための具体的な方策例として、a.地域lこおける医療の需給、患者の受療行動等の課題の抽出(医療の需要と供給を疾病ごとに可視化・データベース化など)、b.圏域連携会議等での地域の課題の議論、c.地域の患者・住民への働きかけ(住民向け講習会、パンフレット、相談窓口)、が示されていたが、①地域全体での面的な連携(複数の基幹病院や医師会を含む)、②医療と介護の連携(慢性期、在宅を含む)、③同一経営グループ以外での医療(介護)連携を推進する上で、行政の役割は小さくないと感じている。保健所を離れて以来、いろいろなところで保健所に対する期待の声を耳にするからである。なお、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000zap2-att/2r9852000000zasi.pdf)p3では全国40都道府県で医療計画に在宅医療(居宅等における医療の確保)が記載されているが、記載を義務化してもよいのではないか、と感じないではない。p52~在宅医療に関する各地の取組が紹介されているのでみておきたい。保健所現場でも地域連携コーディネーターの人材育成(http://www.jmps.co.jp/jmp_m/057.html)が急務かもしれない。
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2次医療圏データベース

2011年01月28日 | Weblog
「2次医療圏データベース」(http://www.wellness.co.jp/siteoperation/msd/)がネット公開されている。全国の2次医療圏の病院名、人口、面積、医師数、DPC対象病院数などの統計情報が無償でダウンロードできる。但し、統計情報は刻々と変わるものである(特に年度またぎで)。国家プロジェクトとして、「医療機能情報」(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/teikyouseido/index.html)や「介護サービス情報」(http://www.espa-shiencenter.org/preflist.html)に基づくデータベースの構築と活用(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/391e8019a0febaa9337e0e261fff0ea8)(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/ac2c8a7f991fe11c418a3f902ed67d1d)が図れないものであろうか。
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医療・介護現場における結核管理

2011年01月28日 | Weblog
参議院で「結核の感染を防ぐための日本人援助要員に対するクォンティフェロン検査に関する質問主意書」(http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/177/syup/s177018.pdf)が出ているので、みておきたい。昨年の国内の結核新規患者は26,078人(http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/idwr/idwr2010/idwr2010-51-52.pdf)p38で、前年の24,170人(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou03/09.html)から、2千人近く増加している。70歳以上が新規患者の過半数を占めている(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou03/09.html)ように、高齢者の結核再発はこれからも続く。日本結核病学会予防委員会の「クォンティフェロン(R)TB-2Gの使用指針」(http://www.kekkaku.gr.jp/ga/ga-35.html)では、医療関係者の結核管理について、「職業上,結核感染の曝露の機会が予想される職場に就職・配属される職員について現在は二段階ツ反検査と,患者接触時のツ反検査が勧奨されてきたが,今後はツ反検査を廃止してQFTを行うべきである。この検査で陰性の者が,不用意に結核感染に曝露された場合にはQFT検査を行い,陽性者に化学予防を行う。二段階ツ反は不正確であり,またブースター現象を免れない。QFTにはそれらの問題はない。」とされている。そういえば、「医療機関で結核集団感染 各地で医療従事者の感染事例相次ぐ」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201011/517273.html)という記事が出ていた。海外援助要員もそうであるが、国内の医療・介護現場における結核管理が少々気になるところかもしれない。
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日本の医療が危機にさらされている

2011年01月28日 | Weblog
26日に日本医師会が、「医療における規制改革とTPPについての見解」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1379.html)を発表している(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110126_11.pdf)(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110126_12.pdf)ので、ぜひ目を通しておきたい。表紙「日本の医療が危機にさらされている」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110126_11.pdf)とは、大変な危機感である。政府の唱える「開国」の意味するキーワードは、「混合診療」、「株式会社」、「外国人医師」、「医療ツーリズム」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20110126_12.pdf)らしいが、「TPP念頭に規制改革の素案」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110126/k10013626731000.html)と報じられているように、政府では医療がTPP重点の一つと位置づけられている。しかし、日本医師会からの「政府のTPP参加検討に対する見解」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20101201_1.pdf)(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1354.html)では、(1)日本での混合診療の全面解禁(事後チェックの問題を含む)による公的医療保険の給付範囲の縮小、(2)医療の事後チェック等による公的医療保険の安全性の低下、(3)株式会社の医療機関経営への参入を通じた患者の不利益(A.医療の質の低下 B.不採算部門からの撤退 C.公的医療保険の給付範囲の縮小 D.患者の選別 E.患者負担の増大)の拡大、(4)医師、看護師、患者の国際的な移動による医師不足・医師偏在に拍車をかけ、さらに地域医療を崩壊させる―の4点が強く警戒されていることは認識しておきたい。「年度内に閣議決定」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/32123.html)とのことであるが、果たして、このままでよいかどうか。「医療が自由価格で提供されるようになれば、本当にお金がなければ医療が受けられない時代が来てしまう。外国資本の営利企業は、日本に自由価格の医療市場を迫っており、『混合診療の全面解禁』『医療ツーリズム』『株式会社参入』『外国人医師』は、その象徴である。」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1379.html)とは、ドキュメンタリーの『シッコ SiCKO』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%B3)の世界がイメージされ、ある程度の国民の不幸はやむを得ないことになってしまいかねない。それが「最小不幸社会」なのか。どこまでの不幸が最小なのか。
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肝炎ウイルス検査に思うこと

2011年01月28日 | Weblog
厚労省HP(http://www.mhlw.go.jp/)のトップページで、B型肝炎・C型肝炎ウイルス検査受診が呼びかけられているのであるが、血液凝固因子製剤(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/07/h0701-2/index.html)やフィブリノゲン製剤(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/01/h0117-2/index.html)によるものである。これは薬害肝炎(http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/hcv/)として社会的な注目を浴びた。しかし、B型肝炎訴訟(http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/hbv/)で、集団予防接種が大きな話題になりつつある。平成14年度から肝炎ウイルス検査が広く行われている。40代、50代のB型肝炎感染者率がC型肝炎感染者率を上回っている(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0304-1a.pdf)のは、集団予防接種が大きな原因の一つであることは否定できないであろう。一昨日ブログ(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/5f2e0042c67cd9e00b88fbaf4ffe998f)ったが、政府対応案とされる1948年から1988年の満7歳までの集団接種(1941年から1981年の出生者)経験者が肝炎ウイルス検査を受けると、かなりの感染者数が明らかになる。和解案受入で「今後30年間に最大で3兆2千億円」というのは、政府がそれなりの感染者数を推計しているからである。先週の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_02.pdf)p15、資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_03.pdf)p23~24、資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_04.pdf)p121~122に出ているように、平成23年度予算案で、国民の安心を守る肝炎対策強化推進事業として、健康増進事業の肝炎ウイルス検診に個別勧奨メニューの追加(①40歳以上の5歳刻みの者を対象とした個別勧奨;市町村が実施主体となって行う健康増進事業の肝炎ウイルス検診において、受検に関する通知を対象者に直接送付、②検査費用に係る自己負担分の負担軽減;個別勧奨対象者の肝炎ウイルス検査の自己負担分を軽減;無料も可)とともに、特定感染症検査等事業の肝炎ウイルス検査に出張型検査の追加による受検促進の強化が図られている。しかし、まずは、1941年から1981年の出生者に対して、過去の集団予防接種による肝炎ウイルス感染の可能性があることを周知徹底することが不可欠と感じる。また、市町村の肝炎ウイルス検査(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0304-1a.pdf)は以前老人保健事業であったため、勤務者以外が中心であったが、健康増進事業による肝炎ウイルス検診の個別勧奨メニューについて、勤務の有無に関係なく、なされるべきではないか、と感じる。これは女性特有のがん検診推進事業による無料クーポン(http://www.jcancer.jp/archive/document/kyokaiho1007.pdf)と同様で、受検者は大幅に増えるであろう。それは財政的にも大変かもしれないが、今回、集団予防接種に係る訴訟の和解が行われることの意義は重大である。行政側が財政的困難を強調しすぎると、公務員給与を引き下げてでも実施すべき、という意見が巻き起こらないとも限らない。これはがん検診についてもいえるが、健康増進事業は「納税者に対するサービス」の観点が必要と感じる。果たして、厚労省HPのトップページでの肝炎ウイルス検査呼びかけの表現は変わるであろうか。厚労省「フィブリノゲン製剤等による肝炎問題・相談窓口について」(http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/fivu.html)がまたまた更新されている。
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慢性期医療の行方

2011年01月27日 | Weblog
先月、慢性期医療についてブログ(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/e7427bd11f3c1b6edca2853d86d0a763)ったが、本日の慢性期入院医療の包括評価調査分科会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000113wd.html)には目を通しておきたい。昨年の厚労省「医療施設・介護施設の利用者に関する横断調査」結果(http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/hoken/dl/seido02_5.pdf)に続いて、今回の調査(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000113wd-att/2r985200000114f1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000113wd-att/2r985200000114hn.pdf)の行方に注目である。慢性期医療は、平成24年度の診療報酬・介護報酬同時改定における注目の一つかもしれない。今年5~7月に報告書が出るとされている(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000113wd-att/2r9852000001140e.pdf)。

「【中医協】決算データでコスト調査実施へ」(https://www.cabrain.net/news/article/newsId/32155.html)。
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がん患者・家族のための行動マップ

2011年01月27日 | Weblog
「がん判明後、何すれば… 市民団体が行動マップ作成中」(http://mytown.asahi.com/areanews/hiroshima/OSK201101260088.html)。<以下一部引用>
<がんと告げられた後に必要な情報や心得、地域の専門機関を紹介する「行動マップ」を、広島市の市民団体「高齢社会をよくする女性の会広島」が作っている。「治療や介護サービスなど、必要なことを自分で選択する際の一助に」というのが狙いだ。 行動マップは、がん患者が直面する場面を想定し、段階に応じた助言や情報を盛り込んでいる。(中略) 2月中に完成させ、希望者に有料で配る予定。問い合わせは同会(月・水曜午後=082・245・1250)へ。>
 
行動マップの作成について報告会が開催されている(http://www.wabashiroshima.org/)。おそらく、作成された行動マップは、病院スタッフの間でも参考にされ、それが病院サービス向上につながるように感じる。また、行動マップに基づき、適切な行動がなされれば、病院側も助かる場合が多いかもしれない。例えば、選定療養(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%B8%E5%AE%9A%E7%99%82%E9%A4%8A)によって、200床以上の急性期病院では紹介状がないと初診時に別料金が必要になる場合がある(http://www.hosp.go.jp/~eastt/02_02_gairai/gairai04.html)(http://hosp.city.chigasaki.kanagawa.jp/shinryo/006834.html)が、受診者が理解していないことが少なくないという話も聞く。行動マップは、患者会の活動が活発なところでは要望が強いかもしれない(既に作成されているかも?)。本当に役立つものであれば、他地域での作成や他疾患(糖尿病、脳卒中など)にも拡がるであろう。なお、行動マップはやはり地域レベルのものでなければいけない。行動マップの作成において、行政側の積極的な協力・支援が期待され、そうなれば、行政機関のサービス向上にもつながるかもしれない。
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医療の非営利性が転換されようとしている

2011年01月27日 | Weblog
「ライフイノベWGの改革案に待った―四病協が委員会設置へ」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/32123.html)。<以下一部引用>
<ライフイノベーションWGの改革案は、一定の要件を満たした再生事例に限定して「非営利性維持を妨げない範囲」で、営利法人の役職員が医療法人の役員に加わることなどを容認すべきとする内容。西澤氏は会見で、「(改革案の内容は)非営利性を完全に否定するものだ」と述べた。改革案は年度内に閣議決定される可能性があり、それまでに何らかの対応を行うという。委員会には各団体から2-3人ずつが参加する見通しだ。>

昨日、「TPP念頭に規制改革の素案」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110126/k10013626731000.html)が報じられているように、政府では医療がTPP重点の一つと位置づけられているようである。しかし、先般の日本医師会からの「政府のTPP参加検討に対する見解」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20101201_1.pdf)(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1354.html)では、(1)日本での混合診療の全面解禁(事後チェックの問題を含む)による公的医療保険の給付範囲の縮小、(2)医療の事後チェック等による公的医療保険の安全性の低下、(3)株式会社の医療機関経営への参入を通じた患者の不利益(A.医療の質の低下 B.不採算部門からの撤退 C.公的医療保険の給付範囲の縮小 D.患者の選別 E.患者負担の増大)の拡大、(4)医師、看護師、患者の国際的な移動による医師不足・医師偏在に拍車をかけ、さらに地域医療を崩壊させる―の4点が強く警戒されていることは認識しておきたい。仮に、医療の非営利性が転換された場合、どのようなことが起こりえるのか、もっと議論され、社会一般に周知されるべきではないか、と感じる。現在9カ国(アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、チリ、ペルー)による協定が進められているTPP(Trans-Pacific Partnership)について、「交渉・締結国に日本を加えた10カ国のGDPを比較すると、その9割以上を日米2カ国が占めるため、実質は日米FTAとも見られている」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%B0%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E6%88%A6%E7%95%A5%E7%9A%84%E7%B5%8C%E6%B8%88%E9%80%A3%E6%90%BA%E5%8D%94%E5%AE%9A)とされている点がかなり気になる。極端にいえば、ドキュメンタリーの『シッコ SiCKO』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%B3)のイメージが強い。それにしても「年度内に閣議決定される可能性」というが、性急な感じがするのは、気のせいであろうか。
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B型肝炎訴訟和解と肝炎ウイルス検査

2011年01月26日 | Weblog
「B型肝炎救済に基金設置案 「特別な財源措置」必要と明記 」(http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819695E0E4E2E3848DE0E4E2E3E0E2E3E39180E2E2E2E2)。<以下一部引用>
<集団予防接種での注射器使い回しが原因とされるB型肝炎訴訟で、政府は26日、被害者救済のために基金を設置する案をまとめた。裁判所が認定した救済対象者に、札幌地裁の和解案に沿った金額を給付する仕組み。基金に必要な「特別の財源措置を講ずる」と政府として初めて明示し、議員立法などの対応が必要と強調している。政府案を民主党は了承、自民・公明両党は検討するとしている。政府は早ければ週内にも和解案受け入れを正式表明する。(中略) 政府案は薬害肝炎救済法と同様に、現在は未提訴の被害者についても、裁判所の認定によって救済対象とする方式を採用。給付金請求には一定の期限を設定する。給付は札幌地裁が示した和解案に従い、1948年から88年までの集団接種で満7歳までに感染した人が対象。金額は死亡や肝がん・重症肝硬変は3600万円、軽症肝硬変は2500万円、慢性B型肝炎は1250万円とし、感染したが未発症の「無症候性キャリアー」は50万円とした。>

「B型肝炎訴訟和解向け新たに基金設置へ 」(http://www.mbs.jp/news/jnn_4634776_zen.shtml)。<以下一部引用>
<対応案では今後30年間に最大で3兆2千億円とみられる、救済費用を捻出するため、特別の財源措置を講じるほか、新たに基金を設置して給付することなどを盛り込んでいます。また、対象となる患者は1941年から1981年までに出生し、予防接種が原因でB型肝炎に感染した人で救済費用の請求には裁判所の認定が必要としています。>

「B型肝炎訴訟:未発症者に和解金50万円 札幌地裁が提示」(http://mainichi.jp/select/science/news/20110112k0000m040069000c.html)。<以下一部引用>
<B型肝炎訴訟の和解協議が11日、札幌地裁であり、石橋俊一裁判長は未発症者(キャリアー)に対して国側が50万円の和解金を支払うことなどを盛り込んだ所見(和解案)を提示した。国側は「各種論点で国の意向が反映された」(政府関係者)として、和解案を受け入れる方針。原告側は「満点ではない」としつつ全員救済の枠組みは示されたと受け止めており、次回2月15日の協議までに合意の方向でまとまれば、訴訟は解決に向け大きく前進する。(中略) 厚労省によると、この和解案でかかる費用の試算は、今後30年間で3兆円超という。予防接種を受けたことの証明については、母子手帳がない場合も、本人や親族らの当時の状況などの陳述書でも判断が可能だとした。また母子感染ではないことを示すために、母親が死亡している場合は年上のきょうだいの血液検査結果でも認めるとした。予防接種を受けた女性の子供などの2次感染者は「協議を継続する」とした。◇札幌地裁の和解案の骨子 ・和解金は▽死亡、肝がん、重度の肝硬変の原告に3600万円 ▽軽度の肝硬変に2500万円 ▽慢性肝炎に1250万円 ・未発症者(キャリアー)には、過去の定期検査などに要した費用として和解金50万円を支払うほか、今後の検査費や交通費、将来生まれた子や新たに同居する家族への検査費を上限つきで助成する ・予防接種を受けた証明は、母子手帳などがない場合、本人や医師の陳述書などで裁判所が総合的に判断する ・2次感染者は基本合意の対象とせず、協議を継続する>

「札幌地裁の基本合意書案、「政府として前向きに検討」-B型肝炎訴訟で細川厚労相」(https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=31878&freeWordSave=1)。<以下一部引用>
<集団予防接種での注射器の使い回しでB型肝炎に感染したとして、患者などが国に損害賠償を求めている訴訟をめぐり、細川律夫厚生労働相や野田佳彦財務相ら関係閣僚は1月14日の閣議前に会合を開き、11日に札幌地裁から示された和解に向けた「基本合意書(案)」について、政府として前向きに検討する方針で合意した。閣議後の記者会見で、細川厚労相が明らかにした。細川厚労相は会見で、「政府としては厳しいところもあるが、司法の判断を重く受け止め、基本的には前向きに対応していく」と述べた。その上で、「提訴されている方だけでなく、未提訴の方々への対応も視野に入れ、財源確保のあり方も含めた全体の枠組みを固めておくことが不可欠」との見解を示した。>

先週、全国原告団から声明(http://www.bkan-tokyo.info/wp-content/uploads/2011/01/121df4a7540ce1951c1bdf2376c3dc01.pdf)が出されている。C型肝炎救済特別措置法に基づく給付金(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000uk0m.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000uk0m-att/2r9852000000uk2c.pdf)とは違って、今般のB型肝炎訴訟の和解は、「集団予防接種での注射器の使い回し」によるものである。その昔、集団予防接種での注射器の使い回しは日常的に行われており(http://questionbox.jp.msn.com/qa5037147.html)(https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=30013)、記憶にある方が多いであろう。和解勧告を受け入れた場合に、どのような手続き・運用がなされるのか、注目である。ところで、これまでの肝炎ウイルス検診(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0304-1a.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0617-8az.pdf)で発見されたキャリアの方々は適切にフォローされているであろうか。肝炎ウイルス検査について、市町村が行っている「健康増進事業における肝炎ウイルス検診等の実績」は、平成19年度はB型、C型それぞれ100万人以上の受診者であった(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/dl/h0304-1a.pdf)が、20年度は、それぞれ70万人を下回っている(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/08/dl/date03.pdf)。また、「平成20年度特定感染症検査等事業による肝炎ウイルス検査件数」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/dl/s0617-8az.pdf)をみると、保健所実施が127,635件、医療機関委託実施が786,018件である。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_02.pdf)p15で、来年度政府予算案で、「肝炎検査受検状況実態把握(1億円)」が計上されているが、集団予防接種で注射器の使い回しを受けた世代でも、肝炎ウイルス検査を受けていない方には、職業柄しばしば出会う。なお、厚労省策定予定の「肝炎対策の推進に関する基本的な指針案」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000v94i-att/2r9852000000v97t.pdf)では、肝炎検査の実施体制及び検査能力の向上に関する事項として、「すべての国民が、少なくとも一回は肝炎ウイルス検査を受けることが可能な肝炎ウイルス検査体制を整備する。すべての国民が、少なくとも一回は肝炎ウイルス検査を受けることが必要であることについての普及啓発を徹底するとともに、肝炎ウイルス検査受検勧奨を行う。」とされており、肝炎ウイルス検査が一層推進されるのは間違いない(特に1941年~1981年までの出生者)。さて、先週の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_02.pdf)p15、資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_03.pdf)p23~24、資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_04.pdf)p121~122に出ているように、平成23年度予算案で、国民の安心を守る肝炎対策強化推進事業として、健康増進事業の肝炎ウイルス検診に個別勧奨メニューの追加とともに、特定感染症検査等事業の肝炎ウイルス検査に出張型検査の追加による受検促進の強化が図られている。このうち、個別勧奨メニューの追加は、①40歳以上の5歳刻みの者を対象とした個別勧奨(市町村が実施主体となって行う健康増進事業の肝炎ウイルス検診において、受検に関する通知を対象者に直接送付)、②検査費用に係る自己負担分の負担軽減(個別勧奨対象者の肝炎ウイルス検査の自己負担分を軽減;無料も可)とされる。市町村が行う健康増進事業は、国1/3、都道府県1/3、市町村1/3の負担であるが、それぞれの自治体では、どのように対応されるのか、B型肝炎訴訟和解の動向とともに注目されるところである。今後、肝炎ウイルス検査が社会的注目を浴びるような気がしないでもない。
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医療分野はTPP重点の一つと位置づけられている

2011年01月26日 | Weblog
「TPP念頭に規制改革の素案」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110126/k10013626731000.html)。<以下引用>
<政府は新成長戦略に沿った経済成長を実現するため、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への参加も視野に、農協の経営改革などを盛り込んだ規制・制度改革の素案をまとめました。政府の規制・制度改革に関する分科会は、新たな成長戦略に沿った経済成長を実現するため、アジア太平洋での自由貿易圏作りを目指すTPPへの参加も視野に、環境や医療、それに農業などの分野を重点に規制改革の素案をまとめました。それによりますと、規制改革の対象として、およそ250の項目を挙げたうえで、特にTPPを念頭に置いた農業分野の改革について、農協の経営を強化する必要性を強調しています。具体的には、農協の原点である農業事業を再生する必要があるとして、信用・共済事業から農業事業への赤字補填(ほてん)を段階的に減らすとともに、農業事業のコストを削減し自立を進めていく、としています。また、薬のネット販売について、購入量の制限など、一定の安全性を確保するといった販売ルールを制定することで規制を緩和するとしているほか、店舗での販売についても、薬剤師から、常時、情報提供を受けられる体制が確保されれば、薬剤師などが常駐する義務を撤廃するとしています。政府は、26日の規制・制度改革に関する分科会で、この素案を示して了承を得たうえで、事業仕分けの手法を用いた「規制仕分け」を経て、ことし3月に政府案を決定することにしています。>

先般、TPPと医療問題についてブログ(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/3a1982625a564ba3ca60242750b6815b)った。「TPPに賛成か反対か」、という単純二元論ではなく、政府が医療分野をTPP重点の一つと位置づけていることについて、社会一般に周知されるべきではないかと感じる。TPPに関して、マスコミ報道では、農業問題ばかりが目に付くのは気のせいであろうか。

「TPPはトロイの木馬」(http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/01/tpp_5.html)。

「規制・制度改革に関する分科会(第6回)」(http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/meeting/2010/subcommittee/0126/agenda.html)。
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がん検診には安心がある

2011年01月26日 | Weblog
そういえば、第5回乳がんに関する女性の意識調査(http://research.goo.ne.jp/database/data/001080/)では、どのような環境であれば乳がん検診を「受けに行こう」と感じるか?という問いに対し、「検診価格が安いこと」と回答する人が全体の74.5%でダントツトップであった。また、がん検診企業アクション事務局が出した「がん検診に関する意識調査」(http://www.gankenshin50.go.jp/pdf/research_100324.pdf)では、「職場でがん検診が実施されるなら、受けたいと思いますか。」という問いに対し、「検診費用が無料なら受診したい」が66.9%で圧倒的であった。がん検診費用が無料というのは、確かに大きな受診促進になる。「平成21年度 女性特有のがん検診推進事業の実施状況」(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/0/c68a0629dc526349492577b500238692/$FILE/20101007_4shiryou2.pdf)によると、乳がん検診、子宮がん検診の無料クーポン事業の利用率は2割台であった。これを低いといえないこともないが、昨年度のこの事業は、補正予算で秋から開始されたにもかかわらず、全国的に大幅に受診者数が増えていること(http://www.jcancer.jp/archive/document/kyokaiho1007.pdf)は理解したい。とはいえ、無料クーポンだけでは弱いかもしれない。ノバルティス ファーマのマンモグラフィ体験キャラバンアンケート調査結果(http://www.novartis.co.jp/news/2010/pr20100930_02.html)によると、マンモグラフィ検診の重要性の理解度は高いが、受診を促す「きっかけ」が重要とされる。未受診理由では、「自己チェックで異常がない」「忙しいから」「通常の定期検診に必須メニューとされていない」「痛いと聞くから」「なんとなく」が上位5位となっていることが注目される。昨夜、乳がん経験者や専門看護師の方々から話を聞く機会があった。しこりに気づいたものの病院受診せず、皮膚病変が出て皮膚科を受診したのは、「がんを否定して欲しかったから」だそうである。また、進行がんの治療で家庭や職場に重大な負担をかけたケースや金銭的負担が大変なケースについても聞いた。やはり、がんは、怖い、恐ろしいイメージが強い。しかし、だからこそ、早期発見・治療のためのがん検診をもっと推進させなければならない。さて、平成23年度予算案(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_02.pdf)p23で、「働く世代への大腸がん検診推進事業」として、大腸がん検診の無料クーポン券が配布される。勤務の有無にかかわらず、対象年齢(40~60歳の5歳毎節目)全員に配布され、希望者には検査容器が送付される画期的な事業である。自分のためにも、家族のためにも、職場や社会のためにも、がん検診を受けておきたい。がん検診(GANKENSHIN)には安心(ANSHIN)があることは認識したいところである。


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新人保健師研修ガイドライン

2011年01月25日 | Weblog
「第8回新人看護職員研修に関する検討会資料」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000010u41.html)。

「新人保健師の研修ガイドラインなど大筋了承―厚労省検討会」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/32069.html)。<以下一部引用>
<厚生労働省の「新人看護職員研修に関する検討会」(座長=石垣靖子・北海道医療大看護福祉学部教授)は1月24日、同省が示した同検討会の報告書案を大筋で了承した。(中略) 報告書は2月上旬にも各都道府県などに送付、公表される見通し。(中略) 新人保健師の研修ガイドラインは、新人保健師の就労先が多岐にわたることや研修体制の多様さ、研修内容に保健師特有のものがあることなどを踏まえ、「新人看護職員研修ガイドライン―保健師編―」の案として作成された。到達目標については、個人、集団、組織、地域に対する活動の計画と展開、社会資源の活用、具体的な施策化などに関する内容を設定。「組織人としての能力」5項目、「専門職としての能力」36項目、「自己管理・自己啓発に関する能力」5項目の計46項目から成っている。技術指導の例は、新人保健師が現場で実施することが多い「家庭訪問」と「地域診断におけるアセスメント」について作成した。>

先週の厚労省保健指導室資料p99~(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_04.pdf)はみておきたい。「平成18年度から実施してきた「保健指導技術高度化支援事業」について、平成23年度予算(案)では、「地域保健従事者現任教育推進事業」と改称し、都道府県及び指定都市が地域保健従事者の人材育成の中核となる保健所等を中心として現任教育体制を構築するとともに、当該中核となる保健所がそれ以外の保健所等の研修内容の把握及び評価を行い、必要により助言等を行う内容に組み替えることとしている。ついては、各都道府県・指定都市においては、地域保健従事者に係る階層別の人材育成計画や人材育成ガイドライン等の作成・総点検を行うなど、研修体制の充実強化を図っていただくようお願いする。」とされている。昨年8月の地域保健対策検討会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000oj33-att/2r9852000000oj5w.pdf)では保健師の人材育成にあたって教育保健所構想が示されており、いよいよ本格化するらしい。人材育成の中心となる保健所(教育保健所)は、都道府県本庁や大学・保健師等養成機関関係団体と連携をとって、他保健所を支援するという。教育保健所の研修責任者の役割は少々重い感じがするが、保健師助産師看護師法(http://www.ron.gr.jp/law/law/kangofu.htm)第三十六条で規定される、保健所長の役割も期待したいところである。また、本庁研修担当者、教育保健所研修責任者、他保健所研修担当者の役割認識と信頼関係が重要であろう。保健師研修は従来から実施されてきたわけであって、あまり力が入りすぎるとまずいかもしれない。今回、新人保健師研修ガイドラインが示されるのであるが、まずは中堅保健師の方々が、どの程度その到達目標(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000010u41-att/2r98520000010yds.pdf)をマスターしているかが、気になるところかもしれない。さて、「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」の改正にあわせて、「地域における保健師の保健活動指針」(平成15年10月10日付厚生労働省健康局総務課保健指導官事務連絡)が見直されるという。しかし、先週の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_02.pdf)p50では。「平成23年2月~(予定)地域保健対策検討会による議論を再開、平成23年夏頃・地域保健対策検討会の取りまとめ」とされている。そういえば、昨年10月に保健師活動領域調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/139-1.html)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hoken/katsudou/09/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hoken/katsudou/09/gaiyou-01.html)が出ていた。保健師がどの部門(母子保健、成人保健、精神保健、障害者福祉、高齢者福祉、児童福祉、企画調整部門等)に所属するかによって、業務がかなり異なっている。各都道府県・指定都市の教育保健所の活動がどのようなものになるか、注目である。
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協会けんぽの保険料率

2011年01月24日 | Weblog
「来年度保険料率、都道府県間の差が拡大- 協会けんぽ」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/32202.html)。

協会けんぽの平成23年度の全国平均保険料率は9.50%となるらしい。平成21年度8.20%→22年度9.34%に続いてのアップである(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-094733.pdf)。今月6日、厚生労働省が全国健康保険協会本部に事務連絡を送付し、協会けんぽの都道府県単位保険料率の激変緩和措置について平成23年度は保険料の上昇・下降の幅を2/10にする方針とのことである(保健衛生ニュース1月24日号)。22年度は全国平均保険料率9.34%との差を1.5/10に抑制されており、23年度には都道府県格差が若干拡大することになる。平成23年度計画案(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-094857.pdf)では様々な対策が予定されているが、今後の保険料率の推移に注目である。何も協会けんぽに限ったことではないが、保険者だけの努力ではない。被保険者は保険料率引上げに対する不満を述べるだけではなく、被保険者としての役割があることを認識したい。ところで、都道府県別人工透析患者数の対加入者数割合(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-095025.pdf)の都道府県格差が目についた。平成23年度から試行的に行われる「レセプト情報・特定健診等情報データベース」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000thao-att/2r9852000000thdp.pdf)の門戸開放(http://blog.goo.ne.jp/miraikibou/e/7aad232a0760b4e40375c1bb82d518b9)によって、医療費の地域間格差・保険者間格差に関する分析が推進されるかもしれない。
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