保健福祉の現場から

感じるままに

近未来健康活躍社会戦略の気になる11点

2024年08月30日 | Weblog
R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42966.html)(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)が出ているが、気になる点が少なくない。
第一に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p2「創薬力の強化による革新的新薬の開発」「創薬イノベーション」について、R6.8.15日刊ゲンダイ「製薬企業リストラ相次ぎ、次の焦点に…小野薬品「オプジーボ」特許切れで生じる衝撃波」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/359078)で「成長機会を自ら摘み取るようなもの」と報じられる現実は考慮されているであろうか。

第二に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p2「アジア圏等における医療・介護の好循環の実現(インバウンド・アウトバウンドの推進等)」について、例えば、R6.7.22朝日「訪日外国人、医療費未払いの懸念 値切られることも「日常茶飯事」」(https://www.asahi.com/articles/ASS7N2QQ8S7NUTIL01TM.html?iref=pc_apital_top)、R6.8.1CBnews「外国人患者の受け入れ、未収金総額は平均50万円 前年度の2倍超に増加 厚労省」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20240801175820)が報じられているように、訪日外国人の医療費未払いが普遍化している現実は考慮されているであろうか。また、不払いではないが、H30.5.23PRESIDENT「「留学ビザ」で日本の医療費を食う中国人 「抜け道」を作った日本が悪いのか」(http://president.jp/articles/-/25207)も良くない。

第三に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p2「後発医薬品の安定供給体制の構築」について、R6.7.3Web医事新報「【識者の眼】「今秋、厚労省の政策によって未曾有のジェネリック不足に」坂巻弘之」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24620)の「後発品の需給に大きな影響をおよぼす自主点検、選定療養、薬価削除が10月、ほぼ同時に終了あるいは開始される。厚労省は、これらによって後発品の需要がどの程度拡大するのか、需要変化や他社の撤退に対応できる供給力があるのかどうかのシミュレーションを行わないまま、これらの仕組み導入を進めている。他方、後発品業界の再編など、供給不足への効果もないことに厚労省は無駄に議論の時間を費やしている。その間に事態はひっ迫しかねない。」と懸念される現実は考慮されているであろうか。

第四に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p3「国が先頭に立って、あらゆる手段を通じてマイナ保険証の利用を促進」について、R6.7.17東京「マイナ保険証利用率9.9% 現行保険証の廃止まで5カ月なのに1割に届かない 「無理矢理底上げ」指摘も」(https://www.tokyo-np.co.jp/article/340588)の「あの手この手で税金も使い、なりふり構わず、マイナ保険証を推し進める政府のやり方に、憤りと情けなさを感じる国民は多い」と報じられる現実がある。厚労省「マイナンバーカードの健康保険証利用について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08277.html)では「国家公務員共済組合の利用率」が掲載されているが、今年3月(https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001252339.pdf)でストップしたままである。医療保険部会(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28708.html)のR6.5.15「マイナ保険証の利用促進等について」(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001255485.pdf)p17「マイナ保険証の利用状況(国共済組合の利用状況) 令和6年3月利用実績」の「防衛省共済組合3.54%(R5,11月実績+1.04)」「外務省共済組合4.50%(R5.11実績+0.73)」「厚生労働省(第二)共済組合4.88%(R5.11実績+0.92)」のその後はどうなっているであろうか。R6.7.27FNN「「マイナ保険証が使われない理由はコレ!」現役医師が脚本、出演の動画が大バズり いま起きているリアルなトラブル」(https://www.fnn.jp/articles/-/735012)の「リアルなトラブル」(https://www.youtube.com/watch?v=faR8fckYa_Y)(https://www.youtube.com/watch?v=j_EfKupPBXc)をみると、R6.8.21弁護士jp「マイナ保険証“本格運用”まで4か月切る「いずれ致命的なトラブルが起きるのでは」 現役開業医が不安を吐露」(https://www.ben54.jp/news/1426)のような思いを抱く方が少なくないかもしれない。R6.8.30「「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律別表の主務省令で定める事務を定める命令の一部を改正する命令案及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第十九条第八号に基づく利用特定個人情報の提供に関する命令の一部を改正する命令案」に係る意見募集の結果について」(https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/1040?CLASSNAME=PCM1040&id=290406071&Mode=1)(https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000278925)について、R6.8.30毎日「マイナ保険証移行のパブコメに5万件超 「情報漏えい」など懸念多く」(https://mainichi.jp/articles/20240830/k00/00m/040/144000c)が報じられている。

第五に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p4「医師偏在是正に向けた総合的な対策」の「保険医制度における取扱い等の規制的手法」はどのようなものであろうか。財政制度分科会(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/index.html)のR6.4.16財務省資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20240416/01.pdf)p64「医師数の適正化及び偏在対策」の「今後の主な改革の方向性」では「経済的インセンティブ;診療所の報酬単価の適正化、診療コストにきめ細かく対応する地域別単価の導入」「規制的手法;外来医療計画における都道府県知事の権限強化、自由開業・自由標榜の見直し」が示され、「診療コストにきめ細かく対応する地域別単価の導入」はp69「診療所の偏在是正のための地域別単価の導入」とあったが、どうなるであろうか。

第六に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p5「後発医薬品の安定供給等を実現する産業構造改革」について、「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_ryutsu-yakka_00002.html)のR6.5.22報告書(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40339.html)について、R6.5.16Web医事新報「【識者の眼】「産業構造を理解していない後発医薬品産業構造検討会報告書」坂巻弘之」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24319)、R6.7.8Web医事新報「【識者の眼】「『医薬品業界の不正・不祥事は決してなくならない』という知恵」小野俊介」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24644)が出ているが、医薬品不足解消につながるのであろうか。

第七に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p6「女性の健康や疾患に特化した研究や診療機能の充実等を図るなど、女性が健康に働き続けられるよう支援」について、例えば、「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36255.html)のR6.7.19「一般定期健康診断における女性の健康に関する健診項目について」(https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001277114.pdf)p4「「一般健康診断問診票」改訂案  質問32:女性に関連する健康問題で職場において困っていることがありますか。①はい、②いいえ、③どちらとも言えない  質問33:(質問32に「はい」と回答された方)職場において相談したいこと(配慮してほしい こと)がありますか。①はい、②いいえ、③どちらとも言えない」が示されているが、R6.7.19「一般定期健康診断における女性の健康課題に関する議論の概要」(https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001277113.pdf)をみると慎重な意見が少なくないようで、「受診と事後措置の義務は課さず」(保健衛生ニュース8月5日号)とある。また、「フェムテック(femtech)」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A0%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF)のデジタルヘルス機器に関して、R6.8.1東京大学大学院新領域創成科学研究科「働く女性の健康管理を目的としたIoTおよびアプリの利用実態が明らかに―日本人女性1万人にアンケート調査を実施―」(https://www.k.u-tokyo.ac.jp/information/category/press/11069.html)では「働く女性の健康問題を改善するためのIoT/アプリなどのデジタルヘルス機器の普及が進んでいない」という現実がある。

第八に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p6「適切な外国人材の確保が図られるよう、その受入れ・就労環境の整備を推進」「海外からの介護人材の確保に積極的な介護事業者の支援」について、例えば、R6.8.29CBnews「介護福祉士国試、パート合格導入への懸念」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20240827193154)の「スキル担保の方向性と逆行」の懸念を感じる方が少なくないかもしれない。「外国人介護人材の受入れ」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28131.html)(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syakai_225506_00001.html)(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38935.html)も良いが、R6.7.4NHK「介護事業者の倒産 ことし6月までに81件 上半期では過去最多に」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240704/k10014500651000.html)が報じられる現実がある。

第九に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p7「保険収載も進めつつ、民間保険の活用も含めた保険外併用療養費制度の見直しの検討」について、R6.5.23経済財政諮問会議(https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/0523/agenda.html)の厚労相資料(https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/0523/shiryo_06.pdf)p7「民間保険(先進医療特約等)の活用も関係省庁と連携して検討」が進められるようであるが、例えば、R6.7.2Web医事新報「「AIによる治療提案」サービスをがん中核病院などに無償提供─SBGが米TEMPUSと合弁会社設立」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24598)では「標準治療で手を尽くした後にしか遺伝子検査を受けられない日本のがん医療の現状を変えたい」が出ている。R6.4.9Web医事新報「【識者の眼】「高額な医療技術・医薬品の『保険外し』論には多面的な議論を」坂巻弘之」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24072)の「がんや稀少疾患などで効果(臨床上の便益)があるものを、高額であるから、あるいは費用対効果が悪いから公的保険から外すというのは、共助でリスクに備える公的保険の役割そのものの否定ともいえる。自由診療や混合診療においては、情報の非対称性により、設定価格の妥当性を患者(消費者)が正しく判断できず、かえって不利益につながりかねないこともある。であるなら、公的保険のもとで管理し、適正使用をさせるべきであろう。」に賛同する方が少なくないかもしれない。

第十に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p9「新型コロナについて入国者を含めた重層的なサーベイランスを継続、さらに下水サーベイランスを拡充」について、いつまで行われるのであろうか。R5.1.20FNN「新型コロナ“5類”に引き下げへ 専門医「重症化しなければ感染やむなし」マスク撤廃も賛成【静岡発】」(https://www.fnn.jp/articles/-/473648)の「新型コロナができる前に、人に風邪を引き起こすコロナウイルスは4種類ありました。これまでと同じように今回の新型コロナは5番目の風邪になるはずです。」とあり、いずれ「5番目のコロナかぜ」あるいは「武漢かぜ」と呼んでも良いかもしれない。R5.12.13Web医事新報「【識者の眼】「COVID-19ワクチンとCOVID-19根絶、これからの課題に関する考察」西條政幸」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=23287)の「オミクロン株によるCOVID-19はCOVID-19にあらず、COVID-21あるいはCOVID-22などの名前に変更すべきではないか」に賛同する方が少なくないかもしれない。

第十一に、R6.8.30「近未来健康活躍社会戦略」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001295098.pdf)p9「予防接種データベースを整備し、接種情報やレセプト情報等との連結解析等により、予防接種の有効性・安全性の更なる分析を行う体制の構築」について、新型コロナウイルス感染症予防接種健康被害審査部会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-shippei_127696_00006.html)(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-shippei_127696_00001.html)のR6.8.22審議結果(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001293594.pdf)p3「これまでの進達受理件数:11,773件、認定件数:7,970件」「死亡一時金または葬祭料進達受理件数:1,464件、認定件数:777件」「障害年金進達受理件数:589件、認定件数111件」等は、これまでの予防接種行政(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/index.html)ではみられなかった異様な光景であり、まずは、コロナワクチン(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html)で試行されるべきと感じる方が少なくないかもしれない。そういえば、予防接種基本方針部会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_127714.html)のR6.3.13「予防接種事務デジタル化及び接種記録の保存期間について」(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001224835.pdf)p39「事務局案;予防接種に関する記録について、予防接種のデジタル化に合わせ、現状の5年間から延長することとしてはどうか。」とあるが、R4.9.23毎日「関東の2市がコロナワクチン接種記録の保存期間を延長した理由」(https://mainichi.jp/articles/20220921/k00/00m/040/127000c)はあくまで一部の自治体に留まる。
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少子化加速と年金財政検証

2024年08月30日 | Weblog
厚労省「各種統計調査」(https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/toukei/)の人口動態調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html)の速報は、R6.8.30「人口動態統計速報(令和6年6月分)」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2024/dl/202406.pdf)まで出ているが、出生数は昨年を下回って推移しており、今のところ“サッパリ”で、R6.8.30時事「今年上半期の出生数35万人 5.7%減、過去最少―厚労省」(https://www.jiji.com/jc/article?k=2024083000791&g=soc)と報じられている。全世代型社会保障構築会議(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/index.html)のR5.10.4資料4(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai14/siryou4.pdf)p10では2023年推計の「2024年の出生数反転見通し」であるが、厳しくなっているであろう。さて、全世代型社会保障構築会議(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/index.html)のR5.10.4資料4(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai14/siryou4.pdf)p10「出生数の推計と実績」をみると、2017年推計から実績は大きく外れていることがわかる。R6.6.12現代「東京都は0.99と過去最低の出生率! 岸田政権は若者の苦しみがわかっていない 国の予測がはずれ続ける理由」(https://gendai.media/articles/-/131524)の「2010年代後半からの激しい落ち込み」(https://gendai.media/articles/-/131524?page=2)は重要な指摘である。そういえば、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」(https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2023/pp_zenkoku2023.asp)について、R5.5.17President「出生率は2023年で底を打って回復へ…楽観見通しの理由を一切説明しない厚労省に働く政治的バイアス ほぼ毎回想定が外れているのに…なぜ甘い見通しを出し続けるのか」(https://president.jp/articles/-/69407)が報道されている。そういえば、R6.7.5日刊ゲンダイ「年金目減り不可避「高齢者8割就労」の無間地獄…“都合良い数字”で検証する厚労省の姑息」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/357132)の「合計特殊出生率を1.36に設定しているが、昨年は統計を取り始めて最低の1.20という惨状だった」について、年金部会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126721.html)のR6.7.3「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しの関連試算 ー 令和6(2024)年オプション試算結果 ー」(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001270565.pdf)p3~「試算における人口の前提は、中位推計(出生中位、死亡中位、入国超過数16.4万人)」とあり、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」(https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2023/pp_zenkoku2023.asp)(https://www.ipss.go.jp/pp-zenkoku/j/zenkoku2023/pp2023_Report2c.pdf)p13「出生仮定」の「合計特殊出生率」は中位「令和16(2030年)1.30、令和52(2070年)1.36」とある。R6.7.31マネーポスト「【岸田政権「年金財政検証」のまやかし】「将来も安泰」の根拠はあまりにも楽観的な将来人口推計 「日本人人口は50年後に半減する」衝撃データ」(https://www.moneypost.jp/1172470)の「根本的な理由はこの政権が「日本が直面する問題から目を背け続けている」ことにある。」について、国立社会保障・人口問題研究所(https://www.ipss.go.jp/)の姿勢も問われるかもしれない。
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体外受精・顕微授精による出生児

2024年08月30日 | Weblog
R6.8.30共同「体外受精児、10人に1人 保険適用で増加か」(https://www.47news.jp/11411032.html)で「2022年に実施された不妊治療の体外受精で誕生した子どもは、過去最多の7万7206人」「治療件数は54万3630件」とある。R5.11.17中医協総会「個別事項(その4) 不妊治療」(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001171707.pdf)p12「体外受精・顕微授精による出生児数の推移」では2007年(H19)から2021年(R3)まで出ているが、総出生児数が減り続けるなかで、「体外受精・顕微授精による出生児数の割合」は高まる一方である。令和6年度診療報酬改定(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html)のR6.3.5「令和6年度診療報酬改定の概要【医療技術】」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001224808.pdf)p12「一定の病態における精子の凍結に係る技術の評価」、p18「抗ミュラー管ホルモン(AMH)について、検査の目的の見直し;調節卵巣刺激療法における治療方針の決定⇒卵巣の機能の評価及び治療方針の決定」が行われていることは知っておきたい。R6.8.6日刊ゲンダイ「赤ちゃんが欲しいなら「AMH検査」…妊娠できる残り時間を推測」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/358672)が報じられている。R6.4.18日刊ゲンダイ「将来的な妊娠を見据えて広まりつつある「卵子凍結」の実態」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/356314)もセットでみておいた方が良いかもしれない。そういえば、R6.1.20NHK「終わりが見えない不妊治療 私は「卵子提供」を選んだ」(https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic058.html)、R6.1.30NHK「“卵子提供”国内で広がる背景は」(https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4868/)の特集が出ているが、「ルールが整備されないまま広がる卵子提供」で良いのであろうか。R4.3.6文春「《精子提供訴訟の意外な事実》「学歴至上主義、無責任、自業自得」と批判された原告女性が“経歴詐称を許せなかった知られざる真実”」(https://bunshun.jp/articles/-/52303)が出ているように、精子提供にもいろいろあるのかもしれない。
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85歳以上の高度医療

2024年08月30日 | Weblog
「高齢者のがん薬物療法ガイドライン」(https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00518/)(https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202208031B-sonota6_0.pdf)は出ているが、現状では、PMDA「最適使用推進ガイドライン(医薬品)」(https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/p-drugs/0028.html)のような革新的薬剤が80代、90代に投与されることが少なくないであろう。R6.8.30現代「「治療内容がわかってない」「退院後に、まさかの寝たきり」…高齢がん患者は「積極的な治療をしない」ほうがいいこともある!医療者の本音と判断基準」(https://gendai.media/articles/-/136390)の「高齢者の身体機能や生理機能についての評価基準も、がん治療の基準となる標準治療も確立されていません。」(https://gendai.media/articles/-/136390?page=2)に対して、重点的に対応されるべきと感じる。そういえば、「新たな地域医療構想等に関する検討会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_436723_00010.html)のR6.8.26「新たな地域医療構想を通じて目指すべき医療について」(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001294917.pdf)p6「2040年の医療需要について;医療・介護の複合ニーズを有する85歳以上の高齢者が増加することが見込まれる。2020年から2040年にかけて、85歳以上の救急搬送は75%増加し、85歳以上の在宅医療需要は62%増加することが見込まれる。」とあるが、85歳以上に対する高度医療のあり方は勘案されているであろうか。なお、85歳以上の高度医療供給がこのまま伸びれば、高額療養費制度(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html)の見直しが避けられないかもしれない。「全世代型社会保障構築会議」(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/index.html)のR5.12.22「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_shakaihosho_kochiku/dai10/siryou2-2.pdf)p13「医療・介護の3割負担(「現役並み所得」)の適切な判断基準設定」、p15「高額療養費自己負担限度額の見直し」の行方が注目される。これは、「年金繰り下げ」(https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html)や「社会保険適応拡大」(https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/index.html)とも関連してくるが、逃げてはいけないように感じる。まずは、85歳以上の高度医療供給の実態の見える化が必要と感じる。
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ChatGPT

2024年08月30日 | Weblog
R6.8.30Web医事新報「「ChatGPTによるヤマカガシ抗毒素の問題点分析の妥当性」一二三 亨」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24970)の「ChatGPTを利用する場合には、コイントス以上の確率で起こりうる不確かさを自分で修正できる状態であれば有効に利用できそう」が目にとまった。今のところ、臨床現場ではChatGPT利用には気をつけなければいけないということであろう。そういえば、R5.9.1日経XTECH「「保護率39%」で救えなかった命、人生を左右するAIをどう使うべきか」(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00989/082700126/)が出ていたが、R6.3.15虐待防止対策課資料(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/17dee8fe-58f0-4471-a15b-24dd6b6dc7ee/8a024be7/20240322_councils_kodomoseisaku-syukankacho_17dee8fe_15.pdf)p153「児童相談所におけるAIを活用した緊急性の判断に資する全国統一のツール」は 、どれほど信頼できるであろうか。しかし、囲碁・将棋の世界ではAIの実力急速進化が実感されているであろう。近い将来、ChatGPTの「コイントス以上の確率で起こりうる不確かさ」はかなり小さくなっているかもしれない。一方で、R6.8.29読売「生成AIの普及に国民の半数が「不安」…安全性確保が急務」(https://www.yomiuri.co.jp/column/opinionpoll/20240827-OYT8T50008/)は認識したい。
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機能性表示食品による健康被害

2024年08月30日 | Weblog
R6.8.30朝日「機能性表示食品、どう変わる? 二つの義務化で安全性は」(https://www.asahi.com/articles/ASS8X2GM8S8XUTFL00DM.html?iref=pc_apital_top)。

R6.8.27「「機能性表示食品等に係る健康被害の情報提供について」等について(周知)」(https://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2024/240829_5.pdf)p1「「いわゆる「健康食品」・無承認無許可医薬品健康被害防止対応要領について」(令和6年8月23日付け健生食監発0823第4号・医薬監麻発0823第1号)の別紙様式(情報提供票)に則り、「症状」、「詳細(診断名等)」、「重篤度」等の情報提供を行う上で必要な情報を、診断した医療機関へ聞き取りを行いますので、適宜ご協力いただくほか、管轄の保健所による調査に対してご協力いただくよう、貴会会員へ周知をお願い申し上げます。」とされており、食品「医師・医療機関向け情報」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/iryou/index.html)でも周知される必要がある。それにしても、国立健康・栄養研究所「「健康食品」の安全性・有効性情報(HFNet)」(https://www.nibiohn.go.jp/eiken/info/hf.html)の「素材情報データベース(仮サイト);●現在、メンテナンス中です ●有効性情報は、仮サイトにて、情報公開します」から変わっていないことについて、R6.4.12NEWSポストセブン「【紅麹問題で高まる消費者不安】厚労省所轄「国立健康・栄養研究所」ホームページから健康食品の「安全性」に関する情報が不自然に消えていた」(https://www.news-postseven.com/archives/20240412_1955879.html)で「厚労省に聞くと「情報が削除されていることは確認している」(担当者)と認めたが、その経緯や理由については「調査中で回答できない」の一点張りだった。」「その後、データベースを公開する国立健康・栄養研究所に確認すると、2023年3月以降、「安全性」情報が削除されたことがわかった。」とあり、おかしい。R6.6.7President「このままでは「サプリによる死亡事故」は防げない…機能性表示食品の「悪質な売り文句」を国が黙認する根深い事情 消費者の安全より「6000億円の市場」を優先している」(https://president.jp/articles/-/82416)で「食品安全委員会の専門家が「安全性を確認できない」と判断した物質が、機能性表示食品においては事業者自身の「安全だ」という判断のみで市販に至っている、というような問題も一顧だにされていません。」(https://president.jp/articles/-/82416?page=3)とあり、R6.8.1現代「「自然由来」「無添加」でも健康被害が起きるのはナゼ? 小林製薬「紅麹」問題でわかった《サプリ・健康食品》の恐ろしすぎる落とし穴」(https://gendai.media/articles/-/134787)の「機能性表示食品は医薬品と異なり、事業者が安全性と機能性に関する科学的根拠などを消費者庁に届け出れば、審査を受ける必要は一切ない。」と「機能性表示食品」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/)の枠組みが変わらないのであれば、せめて情報公開を徹底すべきである。
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学校健康診断

2024年08月30日 | Weblog
「学校健康診断」(https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1383897.htm)について、R6.1.22「児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境整備について(通知)」(https://www.mext.go.jp/content/20240123-mxt_kenshoku-100000617_5.pdf)が発出されていたが、R6.8.30AERA「学校健診で「炎上」はなぜ起こる 「子どもの裸」をどう守るかと医師が「脱衣」を重視する理由」(https://dot.asahi.com/articles/-/232488)で「現在、日本医師会と文科省は協議して、学校医の業務について配慮すべき内容をまとめた説明資料の作成を進めている」(https://dot.asahi.com/articles/-/232488?page=3)とある。R6.6.30毎日「重大疾患発見につながる学校健診 群馬の問題で「後退」懸念」(https://mainichi.jp/articles/20240629/k00/00m/040/036000c)で「思春期早発症」(https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=86)について触れられ、R6.6.19朝日「日医「診察は妥当だが事前説明必要」 児童健診問題で文科省と協議へ」(https://www.asahi.com/articles/ASS6M41DSS6MUTFL017M.html?iref=pc_apital_top)と「診察は妥当」とされるが、「健康診断マニュアル」(https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/1383847.htm)において問診も含めて標準化された方が良い。R6.6.20CBnews「小学校の健診、全児童への二次性徴の診察「想定外」 学校医が配慮すべき内容周知する仕組み検討へ 日医」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20240620103848)の「学校医を務める医師に対し、学校側に配慮すべきことを周知する何らかの仕組みが必要」は当然であろう。R6.6.23President「女児の陰毛を診察した「専門医」は、なぜ「今後も見る」と開き直ったか…元大学教授がトンデモ行動に出る根本原因 問題の本質は「変態医師だから」ではない」(https://president.jp/articles/-/82931)もみておきたい。
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腸管出血性大腸菌感染症

2024年08月30日 | Weblog
「感染症法に基づく医師の届出」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/kekkaku-kansenshou11/01.html)では「腸管出血性大腸菌感染症」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-03-03.html)(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ta/ehec.html)は3類感染症であり、感染症疫学センター(https://www.niid.go.jp/niid/ja/from-idsc.html)の「IDWR速報データ」(https://www.niid.go.jp/niid/ja/data.html)の全数報告では、R6.8.14上毛新聞「腸管出血性大腸菌 群馬県内で88人が感染 2024年は過去20年で2番目の多さ」(https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/514775)、R6.8.15南日本新聞「鹿屋市の1歳女児が腸管出血性大腸菌O103に感染 同じ施設で3人目」(https://373news.com/_news/storyid/199678/)のように、届出が増えている県がみられる。R6.7.4AERA「味付け「冷やしキュウリ」にO157が大増殖するメカニズム100本中1本でアウト「食中毒」のコワい実態」(https://dot.asahi.com/articles/-/226889)が出ているように、食中毒疑いで届出(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/iryou/index.html)されることも少なくない。厚労省「腸管出血性大腸菌O157等による食中毒」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/daichoukin.html)の更新がしばらく途絶えているが、「冷やしキュウリによる腸管出血性大腸菌O157食中毒」(https://www.niph.go.jp/h-crisis/archives/84326/)(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000078249.pdf)は掲載されないのであろうか。食中毒調査支援システム(NESFD)ではパルスネット(http://www.nih.go.jp/niid/ja/ehec-m/2055-bac1/related/713-ehec-bac1-pulsenet.html)の結果が随時公表されており、全国ネットでの疫学調査の強化・充実との連動が必要であろう。なお、R5.10.13Web医事新報「腸管出血性大腸菌感染症[私の治療]」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=22900)の「2~20%の患者は重篤な合併症である溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome:HUS)を合併し,急性期死亡率は約2~5%に及ぶ。死因は脳症,心不全,消化管穿孔等が多い。」 とある。日本腎臓学会「HUSの診断・治療ガイドライン」(https://jsn.or.jp/academicinfo/hus2013.php)は知られているであろうが、急性脳症治療は万全であろうか。R6.8.30Web医事新報「腸管出血性大腸菌感染症[私の治療]」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24949)では「HUSを発症した場合に,痙攣,意識障害,脳症を合併することがあり,小児や高齢者では,死亡する可能性が青壮年に比べて高くなる。」とある。以前のユッケ事件(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000025ttw-att/2r98520000025tz2.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000025ttw-att/2r98520000025tzb.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000025ttw-att/2r98520000025tzk.pdf)では「今回の事件では、HUS発症者、脳症発症者が高い割合で発生し、うち5名が死亡(10歳未満2、10代1、40代1、70歳以上1)している。いずれも急性脳症を発症し死亡したと考えられ、他にも昏睡など中枢神経症状を発症した患者がいた。」とある。臨床現場において溶血性尿毒症症候群(HUS)はともかく、腸管出血性大腸菌による急性脳症はどれほど認識されているであろうか。
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