保健福祉の現場から

感じるままに

療養病床の行方

2015年01月30日 | Weblog
キャリアブレイン「慢性期の医療需要推計方法は次回以降に」(http://www.cabrain.net/management/article.do?newsId=44812)。<以下引用>
<厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大経済学部長)は29日、都道府県が4月から策定する地域医療構想(ビジョン)で必要な病床機能ごとの医療需要の推計方法についての議論を続けたが、慢性期と在宅医療を一体として推計する方法で意見がまとまらず、次回以降に結論を持ち越した。ビジョン策定の具体的な手順については、ビジョンを実現するために医師会や病院団体などの関係者が話し合う、いわゆる「協議の場」をビジョン策定前に設置することも可能とした。>

地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=216011)の29日会合(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000072577.html)では、医療資源投入量による各入院医療機能の需要の推計(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000072566.pdf)で「地域の実情に応じた慢性期と在宅医療等の需要推計の考え方」が示され、「慢性期の医療需要については、医療機能の分化・連携により、現在では療養病床で入院している状態の患者のうち一定数は、2025年には、在宅医療等で対応するものとして推計する。」「医療資源投入量とは別に、地域が、療養病床の患者を、どの程度、慢性期機能の病床で対応するか、在宅医療・介護施設で対応するかについて、目標を定めることとして、患者数を推計する。その目標としては、現在、療養病床の入院受療率に地域差があることを踏まえ、この差を縮小しつつ、地域が一定の幅の中で目標を設定することとする。」とある。療養病床の都道府県別の性・年齢階級調整入院受療率(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000072570.pdf)をみれば、大きな受療率格差があることがわかる。その要因分析(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000072574.pdf)では「在宅支援病院数とは弱い正の相関関係がある。看取り実施件数とは弱い負の相関関係がある。」「介護保険施設や有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅の定員数との相関関係は見られない。」「要介護認定率、訪問介護利用者数等との相関関係は見られない。」「高齢単身世帯割合とは弱い正の相関関係がある。」とある。療養病床の受療率格差の要因は複雑なのかもしれない。しかし、一口に「療養病床」といってもピンキリである。中医協資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000031001.pdf)p65では、回復期リハビリテーション病棟入院料算定の49.5%が療養病床で、一般病床よりも多いことが出ていた。また、平成26年度診療報酬改定(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000032996.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000039891.pdf)p38の地域包括ケア病棟入院料は、「療養病床については、1病棟に限り届出することができる」とされ、地域包括ケア病棟を考える療養病床も出てくる。「療養病床=慢性期」ではない。ところで、従来から、急性期⇒回復期⇒慢性期の構図が描かれるが、実際には、急性期⇒慢性期も少なくない。例えば、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/siryou1_1.pdf)p11~13にある「都道府県医療介護連携調整実証事業」は現在9府県の二次医療圏において、保健所保健師が中心的な役割を果たして、病院ネットワーク+ケアマネネットワーク+病院・ケアマネ協議によって、適切な退院支援を行い、要支援・要介護の入院者をケアマネにつなぐよう図られているが、医療介護連携は急性期病院の退院支援ルールがポイントになっている。そして、療養病床を論じる際にもう一つ気になるのは精神病床である。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000046397.pdf)p5「1年以上精神病床に入院している75歳以上の精神疾患患者の47.3%が認知症」、資料(http://dasc.jp/wp-content/uploads/2014/05/6f0f6c627d0dab6b66d88dcca7183aa7.pdf)p29では、認知症疾患を主傷病名とする入院患者の病床別割合で平成23年には精神病床が69%とある。地域医療構想では精神病床については協議されないのであろうか。
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多休、多動、多接

2015年01月29日 | Weblog
例年2月の生活習慣病予防週間(http://www.seikatsusyukanbyo.com/monthly/2015/)の今年のテーマは「多休(休養をしっかりとる)」とのことである。そういえば、平成25年「国民健康・栄養調査」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000067890.html)結果概要(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000068070.pdf)p14~睡眠の質で、20代、30代では高齢者に比べて「睡眠時間が足りなかった」「睡眠全体の質に満足できなかった」「日中、眠気を感じた」の割合が高い。睡眠の質は肥満、運動、欠食等との関連も気になるところかもしれない。健康づくりのための睡眠指針(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000042800.pdf)があるが、ボディクロック(http://nemgym.com/bodyclock/)を意識すべきかもしれない。ところで、生活習慣病予防週間(http://www.seikatsusyukanbyo.com/monthly/2015/)の昨年のテーマは多動(身体を活発に動かす)、来年は多接(活動的な生活)であるが、多休、多動、多接はセットで進めたいものである。
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医療扶助の適正化

2015年01月29日 | Weblog
生活保護の医療扶助実態調査(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020101.do?_toGL08020101_&tstatCode=000001024563)の26年分データ(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&listID=000001129112&requestSender=estat)が出ている。都道府県・指定都市・中核市別にデータが出ているのでみておきたい。若い世代の「精神・行動の障害」での入院が多く、長期入院の割合が高い状況がわかる。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syakai/z-fukushi/gyosei/gyousei05.html)では、「精神入院患者の2割が生活保護受給」とされている。市町村同意による医療保護入院の多くが生活保護医療扶助であろうが、精神障害者対策は生活困窮者自立支援の面からの取り組みが必要と感じる。資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2014/01/dl/tp0120-12-01d.pdf)p24~「新たな生活困窮者自立支援制度について」を理解したい。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000046438.pdf)p198に出ているように、生活困窮者自立支援法は平成27年4月1日施行であり、生活困窮者自立支援法(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000046438.pdf)の関心をもっと高める必要があるように感じる。また、26年分データ(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&listID=000001129112&requestSender=estat)では都道府県・指定都市・中核市別の医療扶助における後発医薬品割合が出ているが、自治体によって格差がある。昨年5月の全国福祉事務所長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000046357.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000046422.pdf)にあるように、医療扶助の適正化の指定医療機関制度の見直しの施行は平成26年7月1日で、後発医薬品の使用促進は昨年1月から施行されている。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000046422.pdf)p43に出ているように、医療保険に比べて生活保護の後発品使用割合が低いことは認識したい。生活保護受給者に後発医薬品を普及できないようであれば、厚労省の「後発医薬品の使用促進」での1兆円の医療費抑制目標(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401250-Hokenkyoku-Iryouhitekiseikataisakusuishinshitsu/0000019922.pdf)はとても達成できないであろう。そういえば、キャリアブレイン「生活保護、後発薬との差額を自己負担に- 財務省案、490億円削減効果」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44098.html)が出ていた。ところで、財務省資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia241022/01.pdf)p36に出ているように、生活保護医療扶助ではタクシーを利用した受診も交通費として認められ、1片道通院当たりの支給額の全国平均は1,170円であるが、主要都市の平均1片道通院当たりの交通費支給額では、奈良市12,149円、宮崎市10,981円と片道1万円超えていた。医療扶助では「受診はできるだけ身近な医療機関」を原則にすることは本人にとってもメリットがあるのではないか。医療扶助の適正化の余地は小さくないように感じる。
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医師の偏在拡充と地域医療支援センター

2015年01月28日 | Weblog
朝日新聞「医師、増えても都市部に集中 32都県で地域差拡大 総務省勧告」(http://apital.asahi.com/article/news/2015012800007.html)。<以下引用>
<医師は増えているのに都市部に偏り、地域差が拡大している――。総務省行政評価局は27日、こんな行政評価をまとめ、厚生労働省に対し、地域医療を志す医師を支援するよう勧告した。行政評価局によると、医療機関で働く医師は2012年は約28万9千人で、08年と比べ約1万7千人増えた。しかし、都道府県内に3~21ある「2次医療圏」ごとに人口10万人あたりの医師数を比べたところ、32都県で最多と最少の差が拡大していた。鹿児島県では、08年に最多の医療圏(鹿児島市など)が318・8人、最少の医療圏(曽於市など)が101・7人だったが、12年は最多345・3人、最少92・8人と差が広がった。>

総務省「医師等の確保対策に関する行政評価・監視<調査結果に基づく勧告>」(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/91719.html)が出ている。勧告(http://www.soumu.go.jp/main_content/000334420.pdf)p1「二次医療圏別人口10万対医療施設従事医師数を都道府県ごとに平成20年と24年で比較したところ、)47都道府県中32都道府県において医師数の較差(最大値/最小値)が拡大し、)33都道府県において医師数の変動係数が大きくなっている。このように、都道府県内の医師の偏在は拡大しており、依然として解消されていない。」、p2「26年度の地域枠入学定員は500人となっている。」「平成23年度から、都道府県に対する国庫補助事業として、「地域医療支援センター運営事業」を実施」、p3「地域枠による医師は、平成28年度以降に順次医療現場に輩出されることになっており、これら地域医療を志向する医師を地域の医療機関で活用していくためには、医師のキャリア形成支援を中心とした地域医療支援センターの機能をより一層発揮させることが重要な課題となっている。」、p5「地域医療支援センター運営事業により設置されたものが平成26年3月末現在で30センターあるほか、地域医療再生基金や都道府県独自の事業により設置された同種のものが6センターある。」「平成26年6月の医療法(昭和23年法律第205号)の一部改正(平成26年10月1日施行)により、「地域において必要とされる医療を確保するための拠点」として、地域センターの機能が同法に位置付けられ、都道府県による地域センターの設置が努力義務化」は理解したい。自治体は医師不足を強調するのも悪くないが、自分たちの地域医療支援センターの活動実態や自治医大・地域枠卒業医師の状況はどれほど知られているであろうか。ところで、現在、東北薬科大学(http://www.tohoku-pharm.ac.jp/new/index.cgi)で医学部新設が進められ、東京圏国家戦略特別区域会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/tokyoken/dai2/shiryou.html)では成田市における「国際的な医療人材の育成のための医学部等の新設に関する検討について「極めて重要かつ緊急性が高い」とされているが、医師養成がいくら増えても偏在が拡充してはいけないであろう。東京圏国家戦略特区における医学部新設問題について、全国医学部長病院長会議の反対声明(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20141224_g2.pdf)、日本医師会の記者会見資料(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20141224_g1.pdf)もみておきたい。
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新型インフルエンザのプレパンデミックワクチン

2015年01月28日 | Weblog
19日「Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China」(http://www.who.int/csr/don/19-january-2015-avian-influenza/en/)に続いて、27日「Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China」(http://www.who.int/csr/don/27-january-2015-avian-influenza/en/)が出た。「Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China」(http://www.who.int/csr/don/19-january-2015-avian-influenza/en/)では15例の感染報告でケース9「The patient has no history of exposure to live poultry.」とあり、今回の「Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China」(http://www.who.int/csr/don/27-january-2015-avian-influenza/en/)では、「had no direct contact with poultry.」とある。限定的なヒト-ヒト感染は否定できないであろう。なお、新型インフルエンザ専門家会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128526)の昨年6月24日資料「H7N9ワクチンの臨床試験の実施について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000049141.pdf)では「現時点では、大量生産や備蓄を行うのではなく、今後必要に応じてワクチンを生産・備蓄できるよう、試験的に少量を製造した上で非臨床試験を実施するなど、H7N9ワクチンの開発を進めていく必要がある。当面、治験用のH7N9ワクチンを製造し、非臨床試験まで実施する。国内での臨床試験の実施について、国内での非臨床試験の結果や海外での臨床試験の結果など各種の情報を踏まえて検討する。」とあった。H7N9ワクチンの臨床試験はどうなるか、少々気になるところである。プレパンデミックワクチンの備蓄(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000052083.pdf)はH5N1だけのようである。
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主治医機能の評価

2015年01月28日 | Weblog
日経メディカル「「地域包括診療加算」24時間対応の実態は?」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/eye/201501/540391.html)。<以下引用>
<急性期病床の大幅縮小が話題となった2014年度診療報酬改定で、すっかり陰に隠れた感はあるが、共に目玉とされた新設項目があった。200床未満の中小病院や診療所を対象とした「地域包括診療料」(月1回1503点)と「地域包括診療加算」(1回20点)の新設だ。これらの点数は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、認知症のうち2疾患以上を持つ患者について、他医療機関からの処方薬を含めて服薬管理し、健康診断を促して介護保険の相談にも応じる──といった「主治医機能」を果たした場合に算定する。この主治医報酬、表1にあるように算定要件の厳しさが話題となった。とりわけ注目されたのが、算定患者に対する24時間対応の実施だ。では、主治医報酬を算定している診療所の実態はどうなのだろうかと、改定から少したった昨年秋、関西地方のC診療所を訪ねた。C診療所は小児科や内科を標榜する無床の診療所で、小児科医のA院長と消化器外科医のB氏が切り盛りしている。「これといった特色のない当院のような診療所は、微々たる額でも新設項目は積極的に取っていかないと経営的に不利になるのではないかと考え、地域包括診療加算の算定を決めた」とB氏は経緯を話す。高血圧や糖尿病など該当する疾患を2つ以上持つ患者に対して、「万が一、夜中に突然心筋梗塞を起こしたときに、普段どんな治療をしているかがすぐ分かるよう、24時間連絡が取れるようにしています」などと説明して、同意を得た28人の患者で地域包括診療加算を算定し始めた。C診療所は、地域包括診療加算の算定開始に合わせて時間外対応用の携帯電話を用意し、算定患者にその電話番号を伝えた。さらに、算定患者が診療所に電話を掛けた場合にも応じられるよう、時間外に診療所に掛かってきた電話は全て携帯電話に転送するようにした。B氏はその携帯電話を24時間持ち歩いている。時間外に掛かってきた電話の中身とは? さて、24時間対応の実態はどうだろうか。B氏は、「地域包括診療加算の算定患者から時間外に掛かってきた電話は、半年ほどで1件のみだった」と明かす。「熱が下がらない」という問い合わせが午前診と午後診の間にあり、午後に受診してもらった。地域包括診療加算は外来患者を対象としているので、在宅患者とは異なり、時間外に緊急の対応を要する事態となることは少ないのだろう。この程度なら診療所にとってあまり負担にならないはずだ。ところが、話はこれで終わらなかった。「毎日4~5件ほど、事務的な問い合わせの電話が時間外に携帯に掛かってくるようになった」とB氏は続ける。「どのように受診したらよいですか」「内視鏡検査は受けられますか」といった受診に関する問い合わせや、業者からの電話営業がほとんどだという。医療上の判断が求められる電話ではないとはいえ、非常勤の事務員や看護師に24時間の電話対応まで任せることはできず、B氏が応対を続けている。算定患者からの問い合わせにきちんと答えるべく体制を整えたのだが、フタを開けてみたらほとんどが算定患者以外からの事務的な電話。「医師が24時間携帯電話を持ち歩いてそうした問い合わせに答えることには疑問を感じる」とB氏は嘆息する。C診療所の場合、クリニックに掛かってくる時間外の電話全てを携帯電話に転送したためにこのような事態になった。地域包括診療加算の算定に際してこのような状況を避けるには、算定患者に時間外対応用の携帯電話番号を伝えるだけでとどめるのも一考の余地があるだろう。>

日本医師会から「かかりつけ医機能と在宅医療を中心とした診療所調査結果」(http://www.med.or.jp/shirokuma/no1831.html)(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20141217_3.pdf)が出ていたが、主治医機能の評価として導入された「地域包括診療料/加算」は2014年9月末時点で診療料を算定した診療所0.1%、同加算6.5%にとどまる(医事新報1月10日号)と報道されている。平成26年度診療報酬改定資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000039891.pdf)のp51~「主治医機能の評価」(糖尿病、高血圧症、脂質異常症、認知症の4疾病のうち2つ以上を有する患者が対象)について、資料(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20141217_3.pdf)p7「地域包括診療料・加算は、院内処方を原則」であるが、p6「院内処方の診療所の割合は全体で37.5%」である。これもネックの一つであろう。平成26年度診療報酬改定(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000032996.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000037464.pdf)p49~「紹介率・逆紹介率の低い(紹介率40%未満かつ逆紹介率30%未満)500床以上の病院における初診料・外来診療料・処方料の適正化」の今年4月実施や、「医療保険制度改革骨子」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/pdf/kettei_h270113_1.pdf)に出ているように、今後の医療保険制度改革では紹介状なしで大病院を受診した際の負担金の新設が予定されている。かかりつけ医療機関を中心に医療連携を本当に推進するのであれば、主治医機能の評価を限定的にすべきではないであろう。また、かかりつけ医における、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、認知症等の診療の質の確保・向上が不可欠であるのはいうまでもない。
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後発医薬品の品質確保

2015年01月27日 | Weblog
ガジェット通信「安いジェネリック医薬品、デメリットは?」(http://getnews.jp/archives/788122)で、「ジェネリック医薬品が、先発医薬品と同等の薬効があるかが重要です。米国では、患者に投与して、薬の血中濃度など生物学的同等性のデータが公表されていますが、日本では試験管において薬剤が同等に溶けるか(溶出試験)ということしかありません。さらに、このような溶出試験の問題点は、ジェネリック医薬品メーカーが実施・判定し、申請されているため、必ずしも同じ条件で評価されているわけではないということです。そのため、同じ薬剤であるはずなのに、ジェネリック医薬品間のばらつきが認められることがあります。」とあるのが、目にとまった。一昨年8月の厚生労働省「国民の健康寿命が延伸する社会」に向けた予防・健康管理に関する取組の推進」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000019326.html)では、「後発医薬品の使用促進」で1兆円の抑制目標(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401250-Hokenkyoku-Iryouhitekiseikataisakusuishinshitsu/0000019922.pdf)が掲げられていた。以前、「ケアネット、医師1,000人に一般名処方に対する意識を調査 “一般名処方加算”導入後1年超、半数以上の医師は現在も一般名処方を行っていない」(http://www.atpress.ne.jp/view/36514)が出ていたが、最近はどうなっているであろうか。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/h240806_4-2.pdf)p15で都道府県別後発医薬品割合等の推移が示され、医療費適正化資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000061516.pdf)p59に出ているように「後発医薬品の地域差」は小さくない。昨年3月の総務省「医薬品等の普及・安全に関する行政評価・監視 <調査結果に基づく勧告>」(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/000071649.html)では、後発医薬品の普及の促進が勧告(http://www.soumu.go.jp/main_content/000213386.pdf)(http://www.soumu.go.jp/main_content/000213385.pdf)され、「市町村別の後発医薬品数量シェアを把握・公表し、都道府県に周知すること。」と厚労省に対して勧告されており、早急に実施すべきであろう。医療費適正化で短期的に効果が大きいのは「後発医薬品の促進」と思われ、医療費適正化計画(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000061275.pdf)においてもっと強調される必要がある。キャリアブレイン「生活保護、後発薬との差額を自己負担に- 財務省案、490億円削減効果」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/44098.html)と出ているが、昨年5月の全国福祉事務所長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000046357.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000046422.pdf)にあるように、後発医薬品の使用促進は昨年1月から施行されている。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000046422.pdf)p43に出ているように、医療保険に比べて生活保護の使用割合が低いことは認識したい。しかし、後発医薬品の普及を推進するのであれば、後発医薬品の品質確保(http://www.nihs.go.jp/kanren/iyaku/20140214-drug.pdf)が不可欠である。最近の「後発医薬品品質確保対策事業」検査結果報告書(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000016052.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002i7jd.html)にも目を通しておきたい。とにかく「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002z7fr.html)は徹底したい。
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非正規労働者の健康管理

2015年01月27日 | Weblog
読売新聞「外国人研修生17人ら計26人、結核に集団感染」(http://www.yomiuri.co.jp/national/20150124-OYT1T50028.html)。<以下引用>
<富山市保健所は23日、同市内の製造工場と、その宿舎アパートで結核の集団感染が発生したと発表した。同保健所によると、結核に感染したのは工場で研修を受けていたアジア国籍の外国人研修生17人と、その関係者など20~70歳代の計26人。このうち外国人研修生6人を含む計10人が発病した。発病者はいずれも快方に向かっており、感染拡大の恐れはないという。昨年9月、外国人研修生の30歳代の女性が、市内の医療機関を受診し、結核と診断された。その後、関係者の健康診断が実施され、集団感染が判明したという。>

先週、富山市「結核の集団感染事例の発生について」(http://www.city.toyama.toyama.jp/fukushihokenbu/hokensho/hokenyoboka/kekkakunoshuudannkannsenn.html)が発表されたが、初発患者は30代女性・外国籍とある。気になるのは、労働安全衛生規則に基づく雇い入れ時と定期健康診断(http://tochigi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tochigi-roudoukyoku/seido/eisei/teiki.pdf)がどうであったか、である。例えば、派遣労働者の健康診断について、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/091130-1f.pdf)p31「派遣労働者の健康管理については、派遣元と派遣先が連携をとりながら実施する必要がありますが、一般的な健康管理等については派遣元が、就業に係る健康管理については派遣先が実施しなければなりません。一般健康診断の実施義務は派遣元となっていますので、健康診断に要する費用は派遣元の負担となります。なお、派遣先が自ら雇用している労働者について実施する一般健康診断の日程に併せて派遣労働者も実施することで受診率も向上するので、派遣元と派遣先で調整を行うことが望まれますが、このような場合も派遣労働者の一般健康診断に要する費用は派遣元の負担となります。」、資料(http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/091130-1g.pdf)p60「一般健康診断の実施義務は派遣元にありますが、派遣先が自ら雇用する労働者に実施する一般健康診断に併せて派遣労働者にも受診させることは、派遣労働者の受診率を向上させるためには望ましいことです。」とあるが、実施状況はどうなのであろうか。「外国籍」の特殊事例で片付けてはいけないように感じる。
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介護職員の処遇改善と人材確保

2015年01月27日 | Weblog
朝日新聞「「介護福祉士」取得しても待遇は… 仕組みは次々変更」(http://www.asahi.com/articles/ASH1Q65CKH1QULFA029.html)。<以下引用>
<「介護福祉士」の資格は、待遇を大きく変えてはくれなかった。埼玉県内の介護福祉士の男性(55)は昼はデイサービス事業所に勤め、夕方からはスーパーでアルバイトをする生活が続いている。介護福祉士は、介護の専門的な知識や技術を持つ人に与えられる国家資格で、1989年に始まった。介護職員の中核になって高齢者を世話する人たちだ。男性は機械の整備・販売業を営んでいるが、業績が伸び悩んで厳しくなり、約5年前から介護職員として働くようになった。介護福祉士は3年の実務経験があれば受けられるため、昨年春に国家試験を受けて合格した。ところが、資格をとっても給料は変わらなかった。デイサービス事業所からの月給は手取りで10万円ほど。これでは夫婦2人で暮らせないため、スーパーのアルバイトで月に手取り5万円ほどを稼いでいる。「実務経験を積み、試験も9割正答したが、なんのための資格かわからない。もっと評価される資格にならないと意味がない」。男性はそう言う。昨年春に試験を受けたとき、会場に集まった受験者は同じ年配が多かった。若い人は少なかったという。介護福祉士は国家試験のほか、専門学校などの介護の養成学校を卒業すれば資格がとれる。厚生労働省の検討会は、介護福祉士の質を一定以上にするため、2017年から卒業生にも国家試験を義務づけることができるかを議論してきた。だが、昨年8月、先延ばしする方針を決めた。関係者によると、養成学校などから、介護を学ぼうとする若い人がさらに減ってしまうという声が出たという。■「段位」登場に現場困惑 資格は本来、就職や昇給に役立つものだ。だが、資格づくりや仕組みの変更ばかりが目立ち、逆に現場をとまどわせる例もある。12年秋、東日本大震災の被災地で「キャリア段位制度」が始まった。介護職員の技術や能力を七つの段位(レベル)に認定する仕組みだ。しかし、その年、当時の民主党政権による「事業仕分け」で早々に「廃止」という結論が出た。すでに介護福祉士などの資格があり、ちがいがはっきりしなかったからだ。それでも段位制度は廃止されず、13年秋からは全国に広がった。入浴や食事、トイレの介助など実技の評価に重点を置くようにして、これまでの資格とすみわけることにしたという。段位を認定するのは、社団法人のシルバーサービス振興会(東京都)だ。元厚労事務次官の水田邦雄氏が理事長を務めている。段位はまず、介護施設の職員が振興会の講習を受けて評価者になる。この評価者がほかの職員の仕事ぶりをみて段位を決め、振興会に認定してもらう。東北地方にある介護施設では、評価者になった職員が昨年5月から同僚1人の評価を始めた。3カ月で終わる予定だったのに、半年以上たったいまも終わるめどさえたたない。チェックするのは約150項目に及ぶ。たとえば、食事の介助では献立を説明するなどの声かけ、食べたいものを聞いているか、食事や水分の量の記録をしたかなど多岐にわたる。評価者は自分の仕事をこなしながら、同僚について回ってチェックしなければならない。「ただでさえ人手が足りず、評価の時間をとれない。休日を使って評価することもある。約80人の職員の評価には何年かかるんだろうか」という。厚労省は、職員の給料を引き上げるなどの待遇改善の条件を満たした施設には、介護報酬に加算をしている。その条件のひとつが段位制度の利用だ。14年度は、評価者の講習費用などのために振興会に約1億5千万円の予算をつけた。15年度からは予算をつけず、講習費は施設が負担する。振興会に段位を認定してもらうのも、1回につき7100円かかる。しかし、段位は七つあるのに、いまのところ具体的な基準が整っていて認定を受けられるのは下から4段階までだ。評価に手間もかかるので、振興会が認めた評価者は約8千人いるのに、段位を認定された人は200人余りしかいない。「段位に応じて給料を上げようにも、手間がかかって昇給できないようでは本末転倒だ」。東京都内にある特別養護老人ホームの施設長はそう指摘する。>

読売新聞「外国人介護職、入国時は日本語能力「4級」で可」(http://www.yomiuri.co.jp/national/20150126-OYT1T50141.html)。<以下引用>
<外国人技能実習制度に介護分野を加える方針を決めていた厚生労働省は26日、実習生の受け入れ要件などを盛り込んだ報告書を有識者検討会に提示、大筋で了承を得た。受け入れは2016年度に始まる見通し。焦点だった実習生の日本語力の要件が当初より引き下げられ、「ハードルを低くして多くの実習生を入れたい」という国の意向が反映された形だが、介護の質の確保に関する懸念も出ている。報告書では、具体的な要件として、国際交流基金などが実施している日本語能力試験の3級(日常的な日本語をある程度理解できる)程度を基本としつつ、入国時(1年目)は、より簡単な4級程度とした。2年目も働き続ける場合には、3級程度を要件にした。>

平成27年度厚生労働省予算案の主要事項(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/15syokanyosan/shuyou.html)の「安心で質の高い医療・介護サービスの提供」(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/15syokanyosan/dl/shuyou-03-03.pdf)p42では、「平成27年度介護報酬改定においては、介護職員の処遇改善、物価の動向、介護事業者の経営状況、地域包括ケアの推進等を踏まえ、▲2.27%の改定率とする。;改定率▲2.27%(処遇改善:+1.65%、介護サービスの充実:+0.56%、その他:▲4.48%)」とあるが、介護職員の処遇改善は進むであろうか。キャリアブレイン「介護報酬大幅削減「地域経済にも影響大」- 厚労省の三浦老健局長」(http://www.cabrain.net/news/article/44234.html)、キャリアブレイン「「事業所が半分つぶれる介護サービスも」- 日慢協・武久会長、財務省の改定案に」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43968.html)と報道されており、「介護報酬大幅削減」が介護現場の人手不足に拍車をかけないか懸念される。また、介護分野の人材確保として外国人の受入れを促進するようであるが、どうなるであろうか。そういえば、「24年度の調査研究では都道府県・指定都市で介護職員の需要推計を行っているのは12件、介護保険事業計画に反映しているのは7件」(保健衛生ニュース1月26日号)とあったが、今年度策定の各都道府県の第6期介護保険事業支援計画ではどうなっているであろうか。昨年6月20日に「介護・障害福祉従事者の人材確保のための介護・障害福祉従事者の処遇改善に関する法律」(http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/housei/pdf/186hou10siryou.pdf/$File/186hou10siryou.pdf)(http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/youkou/g18601010.htm)(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43056.html)が成立していることを踏まえたい。以前、福祉人材確保対策検討会「介護人材確保の方向性について~中間整理メモ~」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000055433.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/seirimemo.pdf)で打ち出された、1.3つの魅力~「深さ」と「楽しさ」と「広さ」~の発信、2.若者に選ばれる業界への転換、3.女性や中高年齢者層の参画、4.他業界に負けない採用戦略、5.多様な働き方や機能に応じたキャリアアップの実現、6.介護福祉士の専門性と社会的評価の向上、7.介護福祉士資格取得方法見直しに向けた取組、8.小規模事業所の共同による人材育成支援、9.マネジメント能力・人材育成力の向上、10.学校・企業などあらゆる主体と連携する「場」の創設による地域ぐるみの人づくり、11.グランドデザインの構築が打ち出されいたが、基本的に介護職員の処遇改善は避けて通れないであろう。
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認知症施策推進総合戦略

2015年01月27日 | Weblog
厚労省「「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)」について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000072246.html)が出た。国の意気込みが自治体レベルではどうなのか、が問われるように感じる。例えば、各自治体からの地域包括ケア「見える化」システム(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/sankou5_1.pdf)(http://mieruka.mhlw.go.jp/)への日常生活圏域ニーズ調査(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-2.pdf)のデータ送信がごく一部に留まっているようではいけない。また、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12304500-Roukenkyoku-Ninchishougyakutaiboushitaisakusuishinshitsu/01_1.pdf)p9では「生活習慣病(糖尿病)の有病率が認知症の有病率に影響する」とあるが、認知症予防は健康増進計画との一体的展開を打ち出してもよいのではないか。
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保健事業と介護予防事業との連携

2015年01月27日 | Weblog
社会保障審議会医療保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126706)の1月9日資料「その他の改革項目(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000070667.pdf)で、「保健事業と介護保険による介護予防との連携;後期高齢者医療における保健事業について、市町村の協力を得て、介護保険による介護予防の取組等と連携を図ることとする。」とあった。例えば、平成27年度厚生労働省予算案の主要事項(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/15syokanyosan/shuyou.html)安心で質の高い医療・介護サービスの提供(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/15syokanyosan/dl/shuyou-03-03.pdf)p54「後期高齢者医療広域連合が実施する高齢者の特性を踏まえた歯科健診の実施等について支援」や社会保障制度改革推進本部「医療保険制度改革骨子」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/pdf/kettei_h270113_1.pdf)p3「平成28 年度から、後期高齢者医療広域連合において、栄養指導等の高齢者の特性に応じた保健事業を実施」等は介護予防の取り組みとの連携は当然であろう。平成27年度からの新しい総合事業(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000064533.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000064538.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000064538.pdf)による介護予防事業は、保健部門と介護・福祉部門の連携を図る好機と感じる。「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(医療介護総合確保促進法)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000052238.pdf)第二条では、「この法律において「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう。」とあり、地域包括ケアシステムには「予防」も重要な視点の一つである。「フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント」(http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20140513_01_01.pdf)では、「Frailtyとは、高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態で、筋力の低下により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的問題を含む概念である。」とされるが、「フレイル」(高齢者が要介護状態になる前段階)について、今年度までに全国各地の自治体で実施された日常生活圏域ニーズ調査(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-2.pdf)を踏まえた実態評価が不可欠で、老健局「地域包括ケア見える化システム」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/sankou5_1.pdf)(http://mieruka.mhlw.go.jp/)による比較評価も活用したい。しかし、予防は「高齢者から」ではない。国民生活基礎調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/index.html)では、介護が必要となった主な原因の構成割合(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/4-2.html)をみると、脳卒中が21.5%を占め、第一位で、特に要介護4、5では脳卒中が3割以上を占めている。「国保データベース(KDB)システム活用マニュアル」(https://www.kokuho.or.jp/hoken/public/lib/kdb_manual_ver.1.1.pdf)p46にある生活習慣病患者が罹患する重篤合併症分析やp48~50に出ている分析を行い、疾病予防に役立てたい。健康増進計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_01.pdf)では、「高齢者の健康」に関する目標値として、「介護保険サービス利用者の増加の抑制」「認知機能低下ハイリスク高齢者の把握率の向上」「高齢者の社会参加の促進(就業又は何らかの地域活動をしている高齢者の割合の増加)」等も掲げられており、介護予防は健康増進計画の推進の一環でもある。そういえば、社会保障制度改革推進本部「医療保険制度改革骨子」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shakaihoshoukaikaku/pdf/kettei_h270113_1.pdf)では、医療計画・地域医療構想と医療費適正化計画との整合性が打ち出されているが、健康増進計画との整合性も不可欠と感じる。
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緩和ケアの普及啓発を

2015年01月26日 | Weblog
今月発表された「がん対策に関する世論調査」(http://survey.gov-online.go.jp/h26/h26-gantaisaku/index.html)では、緩和ケアに対する認知度が上昇(http://survey.gov-online.go.jp/h26/h26-gantaisaku/2-4.html)しているが、自分たちの自治体で行われている緩和ケアの状況はどれほど知られているであろうか。そういえば、がん対策推進協議会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-gan.html?tid=128235)の15日資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000068684.html)で、「緩和ケア分野」の進捗管理指標(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000068671.pdf)が出ていた。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の「在宅医療の体制構築に係る現状把握のための指標例」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)では「在宅死亡者数(市区町村別)【人口動態統計(個票解析)】」がアウトカム指標とされており、各市町村における実態把握が必要である。保健所が行っている「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/oshirase/140627.html)の調査票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/oshirase/dl/rei02.pdf)では、各医療機関の在宅医療サービスの実施状況(往診、訪問診療、訪問看護・指示書交付、訪問リハビリ、在宅看取り等の実施件数)が把握できる。しかし、あまり在宅死亡に拘りすぎてもいけないように感じる。医事新報平成26年6月14日号で、地域包括ケア研究会「地域包括ケアシステムを構築するための制度論等に関する調査研究事業報告書」について解説されており、「在宅と医療機関の両方での看とりを強調;死亡直前まで住まいで過ごし、最期の2週間程度を医療機関等で過ごして看取る形態が今後とも増加」、介護療養型医療施設について「居宅で生活する医療依存度の高い要介護者に対する短期療養も含めた支援拠点としても期待される」とあった。「病床機能報告制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html))の報告項目として、「在宅療養支援病院、在宅療養支援診療所、在宅療養後方支援病院の届出の場合の医療機関以外での看取り数、医療機関での看取り数」「退院調整部門に勤務する人数」「在宅患者緊急入院診療加算」「退病先の場所別患者数」「有床診療所の医療機関以外での看取り数、医療機関での看取り数」等があることは知っておきたい。この際、「何が何でも在宅看取り」ではなく、「死亡直前まで住まいで過ごし、最期の2週間程度を医療機関等で過ごして看取る形態」も推進したいものである。そのためには住民への普及啓発が欠かせないように感じる。住民に対する普及啓発は、地域住民が、①在宅医療・介護にかかる地域の実情を知る、②在宅医療・介護に従事する職種の機能や役割を知る、③在宅医療・介護で利用できるサービス内容(コスト含む)や相談場所を知る、④療養場所として「在宅」が選択肢にあることを理解する、⑤自分のこととして終末期医療について考えられる、を目的(「24時間365日 安心して暮らし続けられる地域に向けて ---看護がすすめる地域包括ケア」参考(http://mokuseisya.com/pg339.html)とし、それぞれの地域における継続的な事業展開が必要と感じる。平成26年3月20日の新たな財政支援制度にかかる都道府県担当者会議(http://nk.jiho.jp/servlet/nk/release/pdf/1226651633445)で例示された54事業の中で、11番の「住民に対する広報活動」があるが、それぞれの地域において、積極的な実施を期待したい。
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新たな難病対策

2015年01月26日 | Weblog
全国保険医団体連合会「難病法、児童福祉法の一部改正に基づく関係法令」(http://hodanren.doc-net.or.jp/news/iryounews/2015nanbyo/index.html)は役に立つ。今月から、新たな難病医療費助成がスタートしている(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000062437.html)。気になる点が4点ある。①厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000052384.pdf)p5、p7にあるように、既認定者には3年間の経過措置があり、かなり自己負担額が抑えられるが、経過措置後のことも周知される必要がある。自己負担額だけではない。新たな指定難病要件(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000062437.html)により、助成対象疾病(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000061955.pdf)であっても、各疾患の重症度分類で一定以上でなければ助成にはならない。すなわち、経過措置後は助成対象から外れる場合が少なくない。②指定医の研修については、厚労省資料(http://www.hospital.or.jp/pdf/16_20140723_01.pdf)p1に出ているように、「法施行時の経過措置として、5年以上診断・治療経験があり指定難病の診断等に従事したことがある者については、平成29年3月31日までに研修を受けることを条件に難病指定医になることができる」ことになった。指定医の指定に関しては便宜が図られたことになったが、これも経過措置である。③患者データ登録について、厚労省平成27年度概算要求ポイント(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/15syokan/dl/02-03.pdf)p14「難病対策の推進のための患者データ登録整備等(一部新規) 【7億円】;難病患者データの質の向上・有効活用を図るため、患者・医療現場に成果を還元できる患者データ登録システムを構築するとともに、更なるデータの蓄積等を行う。」とあった。指定医からの患者データ登録は制度改革の目玉の一つであるが、どうなるのであろうか。以前、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002udfj-att/2r9852000002udib.pdf)p22「特定疾患調査解析システム入力率」では入力率の都道府県格差が著しい状況が出ていたが、指定医からの患者データ登録に大きな格差があってはいけないであろう。④難病対策は医療費助成だけではない。難病医療法(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nanbyou/dl/140618-01.pdf)第32条「難病対策地域協議会」(関係機関・団体、難病患者・家属、医療・福祉・教育・雇用関係者等で構成)、第28条「療養生活環境整備事業」(難病患者・家族等からの相談対応・情報提供・助言等、保健医療サービス・福祉サービス提供者に対する指導等)、児童福祉法第19条の22「小児慢性特定疾病児童等自立支援事業」(http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18605025.htm)等もあり、自治体の実施状況についてチェックが必要であろう。
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気になる新型インフルエンザ

2015年01月23日 | Weblog
NHK「新型インフルで緊急事態を想定し訓練」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150123/k10014911303000.html)。<以下引用>
<政府は、新型インフルエンザの感染者が国内で相次いで見つかったという想定の訓練を行い、安倍総理大臣が「緊急事態宣言」を行ったうえで、国民生活や経済への影響を最小限に防ぐための対策に万全を期すよう各閣僚に指示するなど、対応を確認しました。この訓練は、新型インフルエンザが発生した場合の政府などの対応を定めた特別措置法に基づいて行われ、新型インフルエンザの感染者が国内で相次いで見つかったという想定のもと、政府や都道府県などが参加しました。総理大臣官邸では23日午前、すべての閣僚をメンバーとする政府対策本部の会合が開かれ、感染拡大の状況が報告された後、安倍総理大臣が国民生活や経済に重大な影響が出る恐れがあるとして、「緊急事態宣言」を行いました。そのうえで、安倍総理大臣は「医療関係者、地方公共団体、ライフラインを担う指定公共機関等としっかり連携し、社会全体として万全を期すため、政府の総力を挙げて対策を講じなければならない。関係閣僚は、国民の安全・安心の確保に全力を挙げて取り組んでほしい」と指示しました。訓練について、内閣官房の担当者は「新型インフルエンザが大流行した場合、最悪のケースで64万人が死亡するという推計もあり、訓練を通じて自治体や指定公共機関の対応能力を高めていくことが重要だ」と話しています。>

WHOのGlobal Alert and Response(http://www.who.int/csr/don/archive/year/2015/en/)で、MERS-CoVやavian influenza A(H7N9)が出ており、特に「Human infection with avian influenza A(H7N9) virus – China」(http://www.who.int/csr/don/19-january-2015-avian-influenza/en/)は隣国での15例感染事例であるが、国内報道はどうなっているであろうか。新型インフルエンザ等対策特別措置法(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002jjhx-att/2r9852000002jjzm.pdf)(http://www.cas.go.jp/jp/influenza/pdf/120511houritu_gaiyou.pdf)に基づく行動計画が策定されるだけではいけない。そういえば、昨年6月にキャリアブレイン「鳥インフルH7N9ワクチン、臨床試験開始- 来月にも国立病院機構でステージ1実施」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43085.html)と報道されていたが、ワクチン開発状況も含めて、情報公開・報道徹底が不可欠と感じる。海外報道;ロシアの声「中国 鳥インフルエンザで2人死亡 15人感染」(http://japanese.ruvr.ru/news/2015_01_17/282179493/)に頼るのは寂しい。
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分散型広域食中毒

2015年01月23日 | Weblog
平成27年度厚生労働省予算案の主要事項(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/15syokanyosan/shuyou.html)の「健康で安全な生活の確保」(http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/15syokanyosan/dl/shuyou-03-04.pdf)p65「大規模かつ広域的な食中毒及び異物混入等事件発生時には、自治体による初動調査が迅速かつ的確に行われるよう担当官を現地に派遣するなど、事件の早期収束に努める。」とあった。食品流通の広域化、保存技術の進歩によって、分散型広域食中毒;Diffuse Outbreakのリスクは高まっている。国立感染症研究所病原微生物検出情報月報;IASR(http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr.html)の2014年5月号で腸管出血性大腸菌感染症が特集されているので見ておきたい。「2013年に広域において見出された同一PFGEタイプを示す腸管出血性大腸菌O157およびO26について」(http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2295-related-articles/related-articles-411/4640-dj4119.html)では「広域分離株の探知のためには、迅速な情報還元を可能とするMLVA法が有効」とされ、期待したい。以前にも「2011年に人から広域に分離された腸管出血性大腸菌O157およびO26 のPFGEパターンのクラスター解析」(http://www.nih.go.jp/niid/ja/ehec-m/ehec-iasrtpc/2118-surveillance/iasr/related-articles/related-articles-387.html?start=12)が出ていた。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000040087.pdf)p65で「一般に食品を媒介とする病原体(サルモネラ属菌、腸管出血性大腸菌、細菌性赤痢、A型肝炎等)を検出したときは、食中毒の広域散発発生との関連性の有無を確認するため、菌株等を国立感染症研究所へ迅速に送付すること。」について資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000040088.pdf)p183~通知とあわせて理解したい。分散型広域食中毒;Diffuse Outbreakは、保健所ネットワーク(http://www.phcd.jp/03/)による広域的な連携調査によって、今後ますます増えるであろう。地域保健法(http://www.ron.gr.jp/law/law/hokenjo.htm)第4条に基づく「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」(http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1344472453581/files/zenbun.pdf)p16では、「近年広域化している食中毒等飲食に起因する事故に対して、食中毒調査支援システム等を活用し、国、他の都道府県等及び関係部局と連携を図り、必要に応じて実地調査を行う疫学の専門家等の支援も得ながら、原因究明、被害拡大防止、再発防止対策等の一連の措置を迅速かつ的確に行うことができるよう体制を整備すること。」とある。一つの自治体で完結しないことはしっかり認識したい。食中毒調査支援システム(NESFD)が運用されている(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/nesfd/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/gyousei/dl/100413_01.pdf)のであるが、食中毒が疑われなければ、役に立たない。感染症として扱われる場合(腸管出血性大腸菌、細菌性赤痢等)でも食中毒の可能性は念頭に置く必要がある。
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