保健福祉の現場から

感じるままに

個別病院と地域全体のベンチマーク

2016年03月31日 | Weblog
キャリアブレイン「なぜ患者が減少し、病床稼働率が下がるのか-地域医療構想と病院の経営戦略(2)」(http://www.cabrain.net/management/article/48443.html)。<以下一部引用>
<■医療計画策定手法の方向性 地域医療構想や医療計画の策定手法の方向性として、地域や疾病単位で、罹患率、入院経路、医療機能ごとの資源投入量、患者の流出入を把握し、ベストプラクティス(あるべき診療プロセス)をベンチマークとして、必要医療資源を試算する方法が開発されるのではないか。先進諸国では、このような評価を地域単位で行い、医療の質や患者満足度に係る評価、地域の総額医療費等を含めて、地域単位で最適化を図るような枠組みが盛り込まれている。政府の「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」では、都道府県ごとの医療費目標の算定式の検討が始まっている。骨太方針では、2015年度中に算定式を示すとともに、地域医療構想の策定や外来診療の適正化等を通じて、都道府県別の1人当たり医療費の差を半減させることを目指すとしていた。医療費適正化基本方針については15年度中に策定し、算定式については今年夏ごろをめどに基本方針の一部改正を行い、反映する予定だ。このように、医療計画と医療費をリンクさせる政策が、今後進められていく点に留意する必要がある。■着実に進む患者の減少 昨年くらいから「患者不足」という言葉をよく耳にするようになった。病床の稼働率が軒並み低下しているというのだ。本稿では、進行する「患者不足」を検証してみたい。>

地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)では、「2025年の必要病床数」ばかりに脚光が当たっているように感じるが、急性期病床と慢性期病床の推計方法自体が異なり、急性期病床の過剰と慢性期病床の過剰の持つ意味と病院対応が異なることを認識する必要がある。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000080284.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p13にあるように、高度急性期・急性期・回復期の構想区域の2025年の医療需要=[当該構想区域の2013年度の性・年齢階級別の入院受療率×当該構想区域の2025年の性・年齢階級別推計人口]を総和したもので推計され、p23の必要病床数を計算する際の病床稼働率は、高度急性期75%、急性期78%、回復期90%である。急性期病床過剰と判断されるのは、市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)だけでなく、「病床利用率が低い一般病床」の存在が大きい(病院は休棟・休床にしている病床を除いて「見せかけの利用率」を出してはいけない!)。高齢化進展に伴い、一時的に医療需要が増えるような地域もあるが、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成25(2013)年3月推計)」(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson13/t-page.asp)の市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)をみれば、それほど遠くない将来、高齢者人口自体が減少してくる地域が少なくないことがわかる。日医総研「地域の医療提供体制の現状と将来─都道府県別・二次医療圏別データ集─(2015年度版)」(http://www.jmari.med.or.jp/research/research/wr_587.html)では医療圏ごとに2040年までの医療需要が出ており、将来の高齢者人口減少が反映されていることはぜひ知っておきたい。各都道府県職員等に対して研修が行われた「地域医療構想策定支援ツール(必要病床数等推計ツール、構想区域設定検討支援ツール)」では2025年以降の推計も出ており、地域医療構想調整会議等で情報共有されるべきである。例えば、急性期病院では、「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p4~6「一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直し」、p7「各入院基本料における該当患者割合要件の変更」、p8「「重症度、医療・看護必要度」の評価方法等の見直し」、p9~10「病棟群単位による届出」、p11「在宅復帰率の要件見直し」、p15「地域包括ケア病棟入院料の見直し」等を踏まえて、対応が検討されているであろう。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行して策定が進められている「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)でも今回の診療報酬改定の関心が高いようである。人口減少社会の中で、もはやどの病院も患者数を増やすというのは基本的にあり得ない。病院ごとの実績がオープンになっている「病床機能報告」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)や「医療機能情報」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)を踏まえて、現実的な対応が欠かせないであろう。例えば、各種外科手術の実績が小さい病院や高額医療機器の使用実績が少ない病院で、どこまで機能を確保すべきか、真剣に考える必要がある。医療法に基づく病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、病院ごとに、全身麻酔下の臓器別の手術件数や内視鏡手術件数(胸腔鏡、腹腔鏡、支援機器)が公表されており、急性期病院では内視鏡手術が当たり前のように実施されるようになっていることがわかる。また、各都道府県の医療機能情報ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)では、医療機関の病床種別の許可病床、前年度1日平均患者数、平均在院日数が公表されている。確かにDPC制度も大きいが、医療技術の進歩による平均在院日数の短縮化もあり、病床利用率が低下している急性期病院が少なくない。そういえば、「全国医政関係主管課長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114071.pdf)p85「地域医療構想の策定や、今後の構想を踏まえた調整会議での検討にあたっては、病床数の議論に終始せず、以下の検討を行った上で、調整会議等でしっかりと課題分析することが重要である。ア データを活用した分析を行う ①DPC データを活用した分析例 ・当該医療圏で欠けている医療機能はないかを確認(特に、5疾病5事業に関わる主要疾患) ・各病院の機能が年度間で安定しているかを確認 ・圏域内の各病院の機能分化の状況を把握 ②NDB データを活用した分析例 ・医療行為別の患者の流出入の把握 ③消防庁データを活用した分析例各二次医療圏や圏域をまたいだ救急搬送時間の把握。例えば、DPC データ等で補完することで、患者の医療機関へのアクセスに係る課題の分析が可能 ④ 年齢調整標準化レセプト出現比(SCR) を活用した分析例 ・地域ごとの疾患毎レセプトの出現状況を全国平均と比較 イ分析結果から課題を抽出する」とあった。これは、平成27年度全国厚生労働関係部局長会議(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/tp0115-1.html)の医政局資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/dl/tp0115-1-03-01p.pdf)p9~「地域医療構想策定に係る課題抽出の取組」として要請されていた。「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=216011)の資料「「地域医療構想の策定後の実現に向けた取組」における地域医療構想調整会議での議論の進め方について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115645.pdf)でも医療計画作成支援データブックによる分析データ(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115654.pdf)の活用が要請されている。平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では「地域医療構想の策定及び医療計画の作成に必要な情報については、ナショナルデータベース(NDB)等の情報を含む地域医療構想策定支援ツール及び医療計画作成支援データブック(以下「支援ツール等」という。)として都道府県へ配布しています。この支援ツール等から得られる情報については、地域医療構想の策定及び医療計画の作成に関わる多くの関係者で共有し、地域医療構想の策定や医療計画の作成のための議論に活用していただくことが求められています。そのため、医師会等の医療関係者や医療保険者等の地域医療構想調整会議及び都道府県医療審議会の委員から、支援ツール等から得られる情報を地域医療構想の策定又は医療計画の作成に参画するために提供してほしい旨依頼があった場合には、これに応じ、情報を提供していただくようお願いいたします。また、今般の医療法改正により、医療計画の作成又は変更を行う場合には、都道府県は保険者協議会の意見を聴くこととされており、地域医療構想調整会議には医療保険者が参画することとなっております。都道府県においては、地域医療構想調整会議や医療審議会の運営に当たり、保険者協議会にも、適宜情報を共有するなど、必要な連携を図っていただきますようお願いいたします。」とあったが、それぞれの地域において、どれほど情報共有されているであろうか。ここはまさに「都道府県の姿勢と力量」が問われるように感じる。
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医療機関立入検査

2016年03月31日 | Weblog
メディウォッチ「医療法の看護師等配置標準を満たす病院、前年度から0.2ポイント減少し98.8%に―2013年度立入検査結果」(http://www.medwatch.jp/?p=8296)。<以下引用>
<2013年度に医師配置の標準を満たしている病院は94.5%で前年度に比べて0.9ポイント改善しており、また薬剤師配置は96.0%で0.4ポイント改善している。その一方で、看護師・准看護師については98.8%で0.2ポイントとわずかながら悪化してしまった―。このような状況が、厚生労働省が30日に発表した2013年度の「医療法第25条に基づく病院に対する立入検査結果」から明らかになりました。医師・薬剤師配置に関しては適合率が年々上昇していますが、看護師・准看護師配置は2012年度から悪化傾向にあります。医師配置については全国的に改善、中小病院の努力が目立つ 都道府県都知事や、保健所設置市の市長、特別区の区長は毎年度、医療法第25条の規定に基づいて医療機関に対する立入検査を実施し、人員配置や構造設備などが医療法の規定に適合しているかどうかをチェック。厚生労働省が全国の状況を取りまとめて発表しています。2013年度は、全8532病院(当時)のうち8108病院に立ち入り検査が行われ、実施率は95.0%(前年度から0.2ポイント向上)となりました。まず医師の配置状況について見てみましょう。医療法では、▽一般病床は16対1▽療養病床は48対1▽100床以上などの精神病院では16対1―などの医師配置の標準が定められています。この標準数を満たしているかどうかを見ると、2013年度は7661施設・94.5%の病院が満たしていることが分かりました。前年度は93.6%でしたので、0.9ポイント改善しています。医師配置の適合率は年々改善していることが分かります。地域別に見ると、近畿(98.5%)や関東(97.0%)では高いものの、北海道・東北では87.9%、北陸・甲信越では91.1%、四国では92.2%と低く、地域間の格差があります。前年度に比べて、中国地方では0.4ポイント悪化しましたが、他の地域では上昇しており、各病院の努力が伺えます。また病床規模別に見てみると、▽500床以上では98.9%(前年度に比べて0.2ポイント低下)▽400-499床では97.5%(同0.2ポイント上昇)▽300-399床では96.8%(同0.1ポイント上昇)▽200-299床では96.5%(同0.5ポイント上昇)▽150-199床では94.9%(同0.9ポイント上昇)▽100-149床では94.3%(同1.5ポイント上昇)▽50-99床では92.9%(同0.8ポイント上昇)▽20-49床では90.5%(同1.8ポイント上昇)―となっています。規模の小さな病院ほど医師確保に苦労していることが分かりますが、小規模病院の改善努力が如実に現れています。なお、病院全体の94.5%にあたる7661病院では、医師を標準よりも多く配置していますが、その一方で、標準の50%に満たない医師しか配置できていない病院も4施設(0.05%)あります。看護師配置は2012年度・13年度と連続して悪化、地方での職員確保が困難 次に、看護師・准看護師の配置状況を見てみましょう。医療法では、▽一般病院の一般病床は3対1▽同じく療養病床は4対1(2017年度まで6対1を認める経過措置あり)▽特定機能病院は2対1―といった標準配置数が定められています(病棟)。この適合状況を見ると、13年度は98.8%の病院で医療法標準を満たしています。2012年度には対前年度で0.4ポイント悪化、13年度も0.2ポイント悪化しており、看護職員確保に全国レベルで苦労している状況が伺えます。関東と近畿を除く、すべての地域で適合率は悪化しており、特に中国(1.2ポイント悪化)、と北海道・東北(0.7ポイント悪化)で適合率の大きく落ちており、地方部での看護師確保が一層難しくなっていると言えそうです。病床規模別に見ると、▽500床以上では99.8%(前年度から増減なし)▽400-499床では99.7%(同0.3ポイント低下)▽300-399床では99.0%(同0.6ポイント低下)▽200-299床では99.2%(同0.4ポイント低下)▽150-199床では99.3%(同0.1ポイント低下)▽100-149床では98.6%(同0.5ポイント低下)▽50-99床では98.2%(同0.2ポイント上昇)▽20-49床では98.0%(同0.6ポイント低下)―となっており、500床以上の大病院以外では、看護師・准看護師の確保が難しいことが分かります(関連記事はこちら)。なお、全体の98.3%にあたる7967病院では、看護師・准看護師を標準よりも多く配置していますが、標準の60%に満たない看護師・准看護師しか配置できていない病院も2施設あります。なお、50%未満の看護師・准看護師配置となっている状況(2012年度は2施設)は、2013年度には解消されています。薬剤師配置も年々改善、中国や九州で確保が困難 薬剤師については、医療法上、▽一般病院の一般病床は70対1▽同じく療養病床は150対1▽特定機能病院は30対1―などといった標準配置数が定められています(病棟)。この適合状況を見てみると、2013年度は96.0%の病院で医療法標準を満たしていることが分かりました。前年度と比べて、0.4ポイント改善しています。薬剤師配置も医師と同じく年々改善していることが分かります。地域別に見ると、北陸・甲信越と北海道・東北では前年度よりも適合率が悪化していますが、ほかの地域では維持または改善となっています。適合率が低いのは、中国(92.9%)、九州(93.8%)、北海道・東北(94.1%)などです。病床規模別に見ると、▽500床以上では98.0%(前年度から0.1ポイント上昇)▽400-499床では97.2%(同0.3ポイント低下)▽300-399床では97.0%(同0.2ポイント低下)▽200-299床では96.9%(同1.4ポイント上昇)▽150-199床では95.5%(同0.1ポイント上昇)▽100-149床では97.3%(同0.2ポイント低下)▽50-99床では96.2%(同0.3ポイント上昇)▽20-49床では90.6%(同0.9ポイント上昇)―となっています。四国や関東で、病室定員を超える入院(超過入院)が多い 最後に、病室定員の適合率(超過入院をさせていないかどうか)を見ると、98.8%の病院では定員を遵守しています(前年度から増減なし)。地域別に見ると、北陸・甲信越(99.7%)や近畿(99.5%)では適合率が高く、四国(96.4%)と関東(98.5%)で適合率が低いことが分かります。ちなみに四国では、2012年度に5.2ポイント増の大幅改善となりましたが、2013年度は1.2ポイント悪化しています。病院全体で法令遵守の度合いが芳しくないのは、低い順に(1)職員の健康管理(適合率90.7%)(2)医師数(同94.5%)(3)医療法許可の変更(94.8%)(4)その他の医薬品の管理(同95.4%)(5)薬剤師数(同96.0%)(6)感染性廃棄物処置(同96.4%)―などといった項目です。地域による医療従事者の偏在が大きな課題としてクローズアップされており、厚労省は医師・看護職員の将来需給について詳細な検討を始めています(関連記事はこちらとこちらとこちら)。今後の状況にも注視すると同時に、よりミクロの視点での検証も必要でしょう。>

「医療法第25条に基づく病院に対する立入検査結果(平成25年度)」(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000118770.pdf)が出ている。全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p128~に医療監視が出ているのでみておきたい。部局長会議(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/tp0115-1.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/dl/tp0115-1-03-01d.pdf)p16「医療機関における組織的な医療安全の確保を図るため、平成19年4月施行の改正医療法においては、全ての医療機関に対して、安全に関する職員の研修の実施などを義務付け、その充実強化を図ったところである。各都道府県等におかれては、医療機関への立入検査等を通じて、管下医療機関における医療安全の確保について適切な指導をお願いしたい。」とあり、病院に限定したものではない。昨年10月から始まった医療事故調査制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061201.html)もそうである。総務省「医療安全対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000245532.pdf)p34で「診療所に対する立入検査の実施頻度については、特段の規定がないことから、都道府県等によって区々となっている。調査した37都道府県等(診療所を立入検査の対象としていない1都道府県等を除く。)のうち、有床診療所に対しては、3年に1回としているところが21都道府県等、無床診療所に対しては、特に規定していないところが15都道府県等、5年に1回としているところが14都道府県等となっている。」とあるように、自治体における立入検査の実施状況はかなり異なっている。以前の全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000039688.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000039685.pdf)p95で「平成26年度は、全ての病院に対して少なくとも年1回は立入検査ができるよう、100%となっていない自治体は特に計画的に実施されるようお願いする。また、診療所・助産所への立入検査についても、3年に1回程度の立入検査を実施するようお願いする。」とあった。医療機関立入検査(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20150420_01.pdf)は医療安全対策(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/i-anzen/index.html)の一環であるが、地域包括ケアシステムを進めるための行政側と医療機関側のコミュニケーションとしても活用してもよいのではないか、と感じないではない。
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介護保険外サービスの活用

2016年03月31日 | Weblog
キャリアブレイン「介護保険外サービス、先進事例を紹介- 日本総研がシンポジウム」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48439.html)。<以下引用>
<日本総合研究所が主催するシンポジウム「地域包括ケアシステム構築に向けた公的保険外サービスの創出・活用」が29日、開かれた。この日は、先進的な介護保険外サービスを展開する5事業所の関係者が、それぞれの取り組みについて紹介した。日本総合研究所では、厚生労働省などと連携し、介護保険外サービスに関する厚生労働省老人保健健康増進等事業を進めている。今回のシンポジウムは、その一環として実施された。「やさしい手」(東京都目黒区)のおまかせ事業部の担当者は、緊急通報や随時の電話相談を受ける「ケアコール」端末を利用した見守りサービスに、家事サービスなどを組み合わせる私費サービスについて説明。公的な介護予防サービスである「元気が出る学校」を運営する「くまもと健康支援研究所」(熊本市)の関係者は、「元気が出る学校」での取り組みを終えた利用者が、理学療法士らの指導の下、運動トレーニングなどを行える自費サービス「元気が出る大学」の概要を紹介した。さらに「ホスピタリティ・ワン」(東京都港区)の関係者は、公的保険の訪問看護に、転院や旅行への付き添い、ターミナルケアのための24時間対応サービスといった自費の看護サービスを組み合わせる取り組みについて解説した。■BtoBの保険外サービスの紹介も シンポジウムでは、介護事業所や一般企業を対象とした介護保険外サービスも取り上げられた。「日本ケアサプライ」(東京都港区)の関係者は、主に通所介護事業所との連携を前提とした冷凍弁当の新たな販売モデルについて説明した。介護事業所に冷凍弁当を一括配送した後、利用者宅には、通所介護の送迎車などを使って届ける仕組みで、訪問介護などとの連携も可能という。また、「エムダブルエス日高」(群馬県高崎市)の関係者は、自社のケアマネジャーらが一般企業での介護離職防止のための相談業務などに取り組む産業ソーシャルワーカー制度を紹介した。>

「『日本再興戦略』改訂2015-未来への投資・生産性革命-」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/)(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/dai2_3jp.pdf)p144「地域包括ケアシステムと連携した民間サービスの活用を促進するため、生活支援・介護予防サービス・介護食の分野において、事業者及び地方自治体が公的保険外サービス創出にあたって参考とする「保険外サービス活用促進ガイドブック(仮称)」を策定し、地域に展開する。」とあった。介護保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126734)が先月再開されており、検討事項(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000112918.pdf)が今年中に意見がまとめられるという。財政制度等審議会 財政制度分科会(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/index.html)の資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia271009/02.pdf)p9「経済・財政一体改革における社会保障の改革検討項目」の44項目は注目である。資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia271009/02.pdf)p8~「改革の工程表」では、p17「介護保険65~74歳について原則2割に見直し」の「遅くとも29年通常国会に所要の法案を提出」、p18「軽度者に対する生活援助の原則自己負担(一部補助)化」「福祉用具貸与・住宅改修に係る価格及びスペックの見直し、原則自己負担(一部補助)化」「要介護1・2への通所介護サービス等について、自治体の予算の範囲内で実施する仕組み(地域支援事業)へ移行」の方向性案が示され、「福祉用具貸与及び住宅改修に係る価格及びスペックの見直しについては、速やかに関係審議会等において制度の実現・具体化に向けた検討を開始し、28年末までのできる限り早い時期に結論を得て、速やかに実施」「生活援助及び福祉用具貸与、住宅改修に係る原則自己負担(一部補助)については、速やかに関係審議会等において制度の実現・具体化に向けた検討を開始し、28年末までのできる限り早い時期に結論を得て、その結果を踏まえ、遅くとも29年通常国会に所要の法案を提出」とあった。厚労省「第6期計画期間・平成37年度等における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000083954.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12303500-Roukenkyoku-Kaigohokenkeikakuka/shuukei.pdf)が出ているが、介護保険料の上昇を踏まえると、公的介護保険サービスだけで考える時代ではないように感じる。例えば、認知症ケアパス(http://www.pref.toyama.jp/branches/1273/hoken/nintisyousiengaido.pdf)では保険外サービスを含めなければ対応できないであろう。
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介護人材確保

2016年03月30日 | Weblog
キャリアブレイン「介護職員処遇改善加算で1.3万円給与増-「ベア」実施は17.9%、厚労省調査」(http://www.cabrain.net/management/article/48447.html)。<以下一部引用>
<厚生労働省は30日、社会保障審議会介護給付費分科会に、2015年度の介護従事者処遇状況等調査の結果を報告した。それによると、介護職員処遇改善加算のうち、算定できる単位数が最も多くなる「I」を取得した事業所では、常勤の介護職員の平均給与(月給)が約1.3万円増えていた。一方、給与などの引き上げ方法では、給与表を改定して賃金水準を引き上げる方式(ベースアップ、ベア)を採用した事業所は17.9%にとどまった。>

社会保障審議会介護給付費分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126698)の資料がでればみておきたい。今年5月に介護事業経営概況調査(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000112262.pdf)が実施される。12月公表であり、注目である。「介護人材の確保について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/jinnzai.pdf)p4「介護人材確保対策のPDCAサイクルの定量的指標(イメージ);基本的にはアウトプット指標について全国統一的な設定をしていただくことを想定」とあり、それぞれの自治体における取り組みが注目される。厚労省「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000088998.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12004000-Shakaiengokyoku-Shakai-Fukushikibanka/270624houdou.pdf_2.pdf)p3「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)(都道府県別)」をみれば、どの自治体も需給ギャップが大きいことは認識しなければならない。労働政策審議会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-rousei.html?tid=126982)の資料「介護労働の現状」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000071241.pdf)p9「都道府県別の介護分野の有効求人倍率」、p10「都道府県別の介護関係職種の職業紹介状況」をみれば大きな格差が出ていることがわかる。
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精神病床の機能分化

2016年03月30日 | Weblog
キャリアブレイン「精神病床の機能分化、厚労省が論点提示- 分科会で議論、医療体制の在り方も」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48433.html)。<以下引用>
<厚生労働省は29日、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会の分科会に対し、新たな地域精神保健医療体制で想定される論点を提示した。「精神病床のさらなる機能分化」など3つの論点を挙げており、今後、有識者などからヒアリングを行い、検討会で議論すべき論点を整理する方針だ。■医療体制の在り方など3つの論点を整理へ この日の分科会で、厚労省の担当者は、精神障害者に対する医療の提供を確保する指針を取り上げ、「入院医療中心の精神医療から地域生活を支えるための精神医療の実現という理念が掲げられている」と説明。地域医療構想についても「策定するに当たっては、地域における精神科医療も含め検討することが必要であるということが明記されている」と述べた。また、厚生労働科学研究で、長期入院の実態調査を実施したことや、精神障害者の重症度判定や重症患者の治療体制の研究が行われ、「重度かつ慢性」の暫定基準案を作成し、その妥当性の検証などの研究が継続中であることを説明。次回以降の会合で、研究の取りまとめを明らかにする方針を示した。こうした状況などを踏まえ、分科会では、厚労省が示した「機能分化」や「精神障害者を地域で支える医療の在り方」、「多様な精神疾患等に対応できる医療体制の在り方」について意見を交わした。■「機能分化の議論は尽くされた」、精神科病院で設備投資の動きも 機能分化については、病院や医師が患者を手放すことは難しいとの見解を示し、「診療報酬とシステムで病院がやらざるをえないような形にしないと変わらない」といった意見が出た一方、「精神科病院側から見た機能分化の議論は尽くされている」とし、急性期の精神科病院で設備投資の動きが広がりつつあると指摘する委員もいた。医療体制の在り方については、身体合併症の精神疾患患者に対する検討が十分なされていないといった意見に加え、医療計画の中で精神医療の記載が不十分との指摘も出た。来月下旬に開かれる次回会合では、こうした論点などについて、有識者から意見を聞く予定。>

キャリアブレイン「3時間以上かかる救急出動、精神疾患が最多- 消防庁検討会、報告書に対応策記載」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48448.html)。<以下引用>
<救急車が出動してから帰署するまで3時間以上かかった事案では、精神疾患患者の件数が最も多かったことが、総務省消防庁の救急業務のあり方に関する検討会がまとめた報告書で分かった。報告書には、実際に救急隊や消防本部が行った対応策のポイントを提示。医療機関やメディカルコントロール協議会などとの連携の必要性を挙げている。報告書では、出動から帰署するまで2時間以上かかった事案(2014年)のうち、要因別に分類できた搬送件数を記載。2-3時間では「精神疾患患者」が「在宅独居・施設入所の高齢者」に次いで多かったが、3-4時間では「精神疾患患者」が半数近くを占めて最多となった。4時間以上では、全体の6割近くを「精神疾患患者」が占めた。こうした状況を踏まえ、報告書には、対応に苦慮した要因や傷病者の背景といった対応策のポイントを提示。例えば、身元不明で精神疾患の疑いのある30歳代(推定年齢)の男性のケースでは、病院に受け入れを依頼した際、いったんは「市職員が身元の引き受けをするのであれば受け入れ可」との回答を得た。しかし、市側が精神疾患の有無の診断が必要との見解を示したため、病院側から「精神科医師不在のため受け入れ不可」と断られた。このケースについては、メディカルコントロール協議会で検証後、行政の福祉関係窓口一覧を作成し、医療機関との連携を図ったという。また、アルコール依存症で精神疾患のある80歳代の男性のケースでは、家族からの救急要請で出動したが、本人が医療機関での受診を拒否。保健福祉事務所と協議し、保健師に引き継いだ。こうした福祉的な対応が必要な事案については、「日ごろから消防と福祉担当部局が会議を重ね、対応方法を協議しておくことで適切な対応が可能となる」としている。>

「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=321418)の資料が出ればみておきたい。資料「精神保健医療福祉施策の現状について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000108754_11.pdf)p19に「地域医療構想策定ガイドラインにおける精神科医療の位置づけについて」が示されているが、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)ではどれほど精神疾患について協議されているであろうか。現状の病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は一般病床と療養病床を有する医療機関だけであって精神病床は対象外である。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)で示す必要病床数も一般病床と療養病床だけである。この点は、地域医療構想の重要なステルスポイントと感じる。例えば、内閣府「障害者政策委員会」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/)の資料「欧州諸国との比較からみる我が国の精神科強制入院制度の課題」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_25/pdf/s1.pdf)p2「認知症の人の精神科入院(医療保護)の急増」、論点(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_26/pdf/s1-4.pdf);p4「認知症に関しては、精神科医療での社会的入院の実態が容認されているが、その状況を改める必要がある。」とあり、以前の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000046397.pdf)p5「1年以上精神病床に入院している75歳以上の精神疾患患者の47.3%が認知症」とある。認知症患者の精神科病院への非自発的入院が普遍化しており、精神科病院の一部には療養病床のようなところもみられるであろう。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では、精神疾患は柱の一つであり、別表(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)別表5「精神疾患の医療体制構築に係る現状把握のための指標例」が通知されている。国立保健医療科学院の「地域医療構想策定研修(都道府県職員研修)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo02.html)・「地域医療構想策定研修(専門家連携編)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo03.html)で各都道府県職員等に対して実践研修が行われた医療計画作成支援データブックでは、資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/01/dl/tp0115-1-03-01p.pdf)p13「NDBデータを利用した患者の流出入」、p16「レセプトを利用した医療提供体制の評価」は精神疾患についても出ているが、どれほど活用されているであろうか。なお、精神科病院の実態については、630調査(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/vision/data.html)で把握されており、それをもとにした精神病床機能報告のようなものがあってもよいかもしれない。医療法に基づく医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の「一定の情報」(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1031-6a.pdf)では精神科・精神病床は例外ではなく、NDBとリンクした情報公開はどうであろうか。ところで、平成26年度衛生行政報告例の概況(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei_houkoku/14/index.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei_houkoku/14/dl/kekka1.pdf)で、平成26 年度の「医療保護入院届出数」は170,079 件で、前年度に比べ41,901 件(19.8%)減少していることは認識したい。これは、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/dl/20140307_01_05.pdf)p4にあるように、平成26年4月、改正精神保健福祉法が施行されたことが大きいであろう。社会保障制度改革推進会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou_kaikaku/)の資料(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/syakaihosyou_kaikaku/dai5/siryou1.pdf)p15では、今後の課題の一つとして「精神科レセプトの分析」があったはずであるが、財政制度等審議会 財政制度分科会(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/index.html)の資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia271009/02.pdf)p8~「経済・財政一体改革における社会保障の改革検討項目」から除外されてしまっている。とにかく、精神病床を「聖域」にしてはならない。精神病床の機能分化がない地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)では不完全と感じる。平成30年度から、医療計画(6年間)、障害福祉計画(3年間)、介護保険事業計画(3年間)、医療費適正化計画(6年間)が揃うことを重視すべきである。障害保健福祉関係会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/index.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000114716.pdf)p16「精神科救急医療体制」は医療計画の中でもしっかり協議されるべきであろう。
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同時改定と医療介護連携

2016年03月30日 | Weblog
メディウォッチ「来年度から2018年度の診療報酬・介護報酬の同時改定に向けた議論を開始―日病協」(http://www.medwatch.jp/?p=8250)。<以下引用>
<2018年度に予定される診療報酬・介護報酬の同時改定に向けて、来年度(2016年度)から早くも議論をしていく必要がある―。このような考えが、日本病院団体協議会の次期議長となる神野正博現副議長から発表されました。日病協の議長は1年が任期、来年度は神野正博氏が議長に 日本病院団体協議会(日病協)は、日本病院会や全日本病院協会、全国公私病院連盟、日本医療法人協会など12の病院団体で構成される組織で、主に診療報酬改定において病院サイドの要望を実現するために議論・提言などを行っています。日病協の会長は1年が任期とされており、来年度(2016年度)の議長には、現在、副議長を務める神野正博氏(董仙会恵寿総合病院理事長)が就任します。神野副議長は、来年度の活動方針について「2018年度に予定される診療報酬・介護報酬改定の方向性は2017年の9月、10月頃には固まってしまう。したがって、可能であれば2017年度を待たず、来年度(2016年度)から同時改定に向けた議論を開始したい」との考えを25日の定例記者会見で述べました。また2017年4月に消費税率が10%に引き上げられるのであれば、それに伴う診療報酬改定なども考えられるので、「日病協としても対応していかなければならない」とも述べています。一方、2016年度改定に向けて日病協の議論を取り仕切った楠岡英雄議長(国立病院機構大阪医療センター院長)は、今回改定について「中央社会保険医療協議会で議論が先に進み、改定基本方針が後ろからついていく形になった」と振り返った上で、「社会保障審議会・医療部会では多くの委員から『医療部会で基本的な方向性を議論し、それをベースに社会保障審議会・医療保険部会で保険の面から議論し、最終的に中医協で点数設計を行うべきである』というクレームが出ていた。今後の改定では、こうした点を踏まえて改定論議を進めていくことが必要となる」とコメントしています。なお前述のように日病協には、現在12団体が加盟していますが、4月から地域医療機能推進機構(JCHO)が日病協に加盟し13団体となります。楠岡議長は、「日病協への加盟規定などはなく、その団体の役割などを考慮し、『一緒にやっていこう』と代表者会議で了承されれば参加していただく形である。例えば大きな病院団体の一部が独立して名乗りを上げたような場合には、参加は認められないのではないか。ケースバイケースで議論していくことになる」と説明しています。>

「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p42~p44「退院支援に関する評価の充実」での「退院支援加算1」新設には、「医療機関間の顔の見える連携の構築(連携する医療機関等(20か所以上)の職員と定期的な面会を実施(3回/年以上)」の要件があるが、連携する機関には、「居宅サービス事業者、地域密着型サービス事業者、居宅介護支援事業者、施設サービス事業者」も含まれている。これは介護報酬改定でも注目される。介護報酬には、入院時情報連携加算(http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/242/447/02-11-14nyuuinnjijyouhourennkei.pdf)、退院退所加算(http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/345/867/02-15-21taiinntaisho.pdf)、地域連携情報提供加算(http://rehatora.net/%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E9%80%A3%E6%90%BA%E8%A8%BA%E7%99%82%E8%A8%88%E7%94%BB%E6%83%85%E5%A0%B1%E6%8F%90%E4%BE%9B%E5%8A%A0%E7%AE%97%E3%81%AE%E7%AE%97%E5%AE%9A%E8%A6%81%E4%BB%B6%EF%BC%88%E8%80%81%E5%81%A5/)等があるが、介護報酬改定でも医療介護連携が強力に推進される必要があるように感じる。
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認知症予防

2016年03月30日 | Weblog
毎日新聞「認知症 結核薬に予防効果…マウスで確認 大阪市立大」(http://mainichi.jp/articles/20160329/k00/00e/040/177000c)。<以下引用>
<結核やハンセン病の治療薬として使われる抗生物質の「リファンピシン」に認知症の発症を防ぐ効果があることがマウスの実験で確認されたとの論文を富山(とみやま)貴美・大阪市立大准教授(脳神経科学)らの研究グループがまとめた。認知症予防薬の開発につながる成果で、英神経学雑誌の電子版に29日、掲載された。富山准教授らは、マウスを円形プール(直径約1メートル、水深約30センチ)で泳がせ、足場に到着するまでの時間を計る実験を行った。リファンピシンを与えたアルツハイマー病のマウスは、周囲の風景を記憶して、5日目の実験で、健康なマウスとほぼ同じ20秒程度で足場にたどり着くことができた。一方、与えなかった同病のマウスは倍近くの時間がかかった。富山准教授らはハンセン病患者に認知症が少ないことに着目した。アルツハイマー病などの「変性性認知症」は、特殊なたんぱく質が脳内で集まることによって発症するとされるが、富山准教授らはリファンピシンがたんぱく質の凝集を抑える働きがあることを解明していた。 ヒトでは既に発症した患者に投与しても進行を止めることはできないが、たんぱく質の凝集が始まってから認知症を発症するまで約20年かかるため、この間に投与すれば発症を抑えられる可能性があるという。>

「全国高齢者医療主管課(部)長及び国民健康保険主管課(部)長並びに後期高齢者医療広域連合事務局長会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=252919)の高齢者医療課説明資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000113628.pdf)p17「平成28年度から、後期高齢者医療広域連合において、市町村の地域包括支援センター、保健センター等を拠点として栄養指導等の高齢者の特性に応じた保健事業を実施することを推進。」、p21「高齢者の虚弱(「フレイル」)に対する総合対策[平成28(2016)年度、栄養指導等のモデル事業を実施。食の支援等、順次拡大]」、p23「平成28年度から、栄養、口腔、服薬などの面から、高齢者の特性にあった効果的な保健事業として、専門職による支援をモデル実施。心身機能の包括的なアセスメント手法、効果的な支援方法を検討。※効果検証を行い、平成30年度からの本格実施を目指す。」とある。一方で介護予防(http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/tp0501-1.html)について、介護保険部局では「地域づくりによる介護予防推進支援事業」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/3_gaiyo.html)(http://www.mri.co.jp/project_related/roujinhoken/uploadfiles/h26/h26_07_tebiki.pdf)や「介護予防・日常生活支援総合事業」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000074126.html)が実施されている。3年毎に各市町村で実施されている「日常生活圏域ニーズ調査」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/osirase/hokenjigyou/06/dl/s1-2.pdf)の結果をみればフレイル対策ニーズがかなり大きいことがわかるであろう。国民健康・栄養調査企画解析検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128610)の「国民健康・栄養調査の重点テーマについて(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000113289.pdf)では、平成29年度の重点テーマは「高齢者の健康・生活習慣に関する実態把握」であり、「食事、身体活動、睡眠、身体状況(筋肉量等)、咀嚼・嚥下に関する実態把握」がポイントとされる。健康増進計画(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_01.pdf)では、「高齢者の健康」に関する目標値として、「介護保険サービス利用者の増加の抑制」「認知機能低下ハイリスク高齢者の把握率の向上」「高齢者の社会参加の促進(就業又は何らかの地域活動をしている高齢者の割合の増加)」等も掲げられており、介護予防は健康増進計画の推進の一環でもある。フレイル対策は、後期高齢者医療と介護保険と健康増進の担当部局が縦割りで進めるものではないであろう。なお、医療費適正化対策推進室説明資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000113807.pdf)p12「平成30年度~後期高齢者広域連合;各広域連合の取組等を特別調整交付金に反映、国保(市町村、都道府県);保険者努力支援制度を創設」とあるが、介護保険でのインセンティブはどうなのであろうか。そういえば、道路交通法改正(http://www.jtsa.or.jp/new/koutsuhou-kaisei.html)で認知症対策が強化されているが、昨年6月、「高齢ドライバー免許更新時、「認知症の恐れ」があれば受診義務化へ【道交法改正】」(https://info.ninchisho.net/archives/4559)と出ていたように、新たな改正道交法(2年以内に施行)では、「免許更新時に「認知症の恐れ」と判定された場合に医師の診断を義務づけ、正式な診断が出れば、免許停止か取り消しとなる」ことは認識したい。この際、認知症の簡単チェック(http://fishbowlindex.net/matsudon/sZEbVLn3F7X5TWM6jLzFvQ/menu.pl)を普及させなければならないであろう。朝日新聞「糖尿病と認知症の悪循環を断て」(http://www.asahi.com/articles/SDI201511110830.html?apital)、「認知症患者の脳に糖尿病の特徴が」(http://www.asahi.com/articles/SDI201512074453.html?iref=com_apitop)も出ていた。厚生労働省「行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000052978.html)以前が重要であろう。
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サテライト型の訪問看護

2016年03月30日 | Weblog
メディウォッチ「サテライト型の訪問看護、山間部や過疎地では特に積極的な活用を―厚労省」(http://www.medwatch.jp/?p=8270)。<以下引用>
<医療ニーズのある中重度の要介護者に必要なサービスを提供できるよう、特に山間部や過疎地では「サテライト型の訪問看護」を積極的に活用してほしい―。厚生労働省は25日に発出した事務連絡「訪問看護事業所の出張所(いわゆる「サテライト」)の設置について」の中で、このように要望しています。訪問看護は医療ニーズある中重度者が在宅生活を送るために必要 介護保険にはさまざまな居宅・地域密着・施設サービスが用意されており、利用者(要介護者・要支援者)の状態や希望、地域の状況などに応じて必要なサービスを提供することが求められます。そうした中で、厚労省は今般、訪問看護について「特に医療ニーズのある中重度の要介護者が住み慣れた地域における在宅での療養生活を継続するために必要なサービス」であることを強調しています。ところで、訪問看護事業所は原則として「事業所」単位で指定されます。このため、必要な設備、人員の配置が求められ、これを満たせない場合には介護保険の指定を受けられません(市町村が一定の基準を満たしていると判断した場合には、基準該当サービスとして介護保険給付の対象となるケースもある)。ただし、次の要件を満たす場合には、指定された訪問看護事業所の出張所(サテライト)として、一体で介護保険の指定を受けることが可能です。厚労省は、例えば山間部や過疎地など介護サービス提供体制が手薄な地域では、このサテライト型の訪問看護を積極的に活用してほしいと要望しています。【サテライト型訪問看護の要件】(1)利用申し込みに係る調整、指定訪問看護の提供状況の把握、職員に対する技術指導が一体的に行われる(2)職員の勤務体制、勤務内容などが一元的に管理されており、必要な場合に、随時、主たる事業所や他の出張所との間で相互支援が行われる体制(例えば、主たる事業所から急遽、代替要員を派遣できるような体制)にある(3)苦情処置や損害賠償などに際して、一体的な対応ができる体制にある(4)事業の目的や運営方針、営業日や営業時間、利用料などを定める同一の運営規定が定められる(5)人事、給与、福利厚生などの勤務条件などによる職員管理が一元的に行われる>

中医協総会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128154)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000103907.pdf)p64「都道府県別の訪問看護ステーション数」、p65「都道府県別の訪問看護利用者数」、p66「都道府県別の訪問看護従事者数」をみれば都道府県格差が大きい。しかし、訪問看護は訪問看護ステーションだけではない。3年ごとに全国の保健所が実施している「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の一般診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_ippan.pdf)、病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)をみれば、医療機関による医療保険・介護保険での訪問看護の状況が把握できる。「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p61「病院・診療所からの訪問看護の評価」、p64「複数の実施主体による訪問看護の組合せの整理」、p46「退院直後の在宅療養支援に関する評価」は理解しておきたい。健康保険法による保険医療機関は介護保険法による医療系サービスの事業者として指定されたとされる「みなし指定」(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/iryouminasi.html)も含めて考えたいものである。患者は医療保険の訪問看護の厚生労働大臣が定める疾病(http://www.zenhokan.or.jp/pdf/new/tuuti77.pdf)とは限らないからである。訪問看護は介護保険、医療保険の両方(http://www.kna.or.jp/supportcenter/covered_insuarance.php)があり、訪問看護の指示書を出す医師(病院も含めて)がしっかり理解しておくべきである。なお、病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)では、一般病床・療養病床を有する医療機関ごとに、退院先別患者数(在宅復帰率)、退院後の在宅医療必要量と提供、在宅復帰支援状況が公開(毎年更新)されており、みておきたい。中医協「入院医療(その7)について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000106597.pdf)p49「7対1から10対1入院基本料に変更する場合に 一時的に複数の入院基本料の届出を認めた場合のイメージ」にあるように、7対1から10対1入院基本料に変更された場合、病院病棟の看護職員の雇用数が大幅に減ることになるが、例えば、医療機関での訪問看護経験者は訪問看護ステーションの即戦力となるかもしれない。看護職員需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=338805)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000117666.pdf)では「訪問看護事業所等(病院・診療所が行う訪問看護を含む) / 介護サービス」の需要推計もなされる。
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新生児聴覚検査と乳幼児医療費助成

2016年03月30日 | Weblog
厚労省通知「新生児聴覚検査の実施に向けた取組の促進について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000118192.html)では、新生児聴覚検査について、「検査結果を把握している市区町村は、65.1%(1,133/1,741市区町村)」「検査結果を把握し、かつ、受診人数を集計している市区町村における出生児に対する初回検査の実施率は、78.9%(130,720人/165,649人)」「初回検査について公費負担を実施している市区町村は、6.3%(109/1,741市区町村)であった。」とある。そういえば、「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=293586)の「これまでの議論の整理(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000113733.pdf)が出ていた。厚労省「平成26年度「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000078806.html)では、乳幼児にはすべての都道府県で何らかの医療費助成が実施されているのみならず、多くの市区町村が都道府県の補助に加えて独自に上乗せしているが、「新生児聴覚検査」のような施策にも光をあてるべきと感じる方が少なくないかもしれない。
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地域包括ケアと災害時対策

2016年03月30日 | Weblog
全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000115521.html)の「平成27年度認知症初期集中支援チーム配置予定市町村一覧」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000115503.pdf)、「平成27年度認知症地域支援推進員配置予定市町村一覧」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000115504.pdf)、「平成26年度認知症カフェ設置市町村一覧」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000115506.pdf)、「平成26年度市民後見推進事業実施市町村一覧」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000115509.pdf)、「平成27年度権利擁護人材育成事業実施予定市町村一覧」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000115510.pdf)をみても、在宅医療・介護連携推進に係る全国担当者会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=190816)の「平成27年度在宅医療・介護連携推進事業実施状況調査結果(速報値)(都道府県別の状況)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000102541.pdf)をみても、取り組みの自治体間格差は大きい。平成27年度からの第6期介護保険事業計画(http://www.mhlw.go.jp/topics/2015/02/dl/tp0219-06-01p.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000076407.pdf)における地域支援事業の目玉として、「認知症対策」や「在宅医療・介護連携推進事業」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000102540.pdf)があるが、「市町村主体」といっているだけでよいはずがない。例えば、認知症に関して、内閣府「障害者政策委員会」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/)の資料「欧州諸国との比較からみる我が国の精神科強制入院制度の課題」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_25/pdf/s1.pdf)p2「認知症の人の精神科入院(医療保護)の急増」とあり、以前の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000046397.pdf)p5「1年以上精神病床に入院している75歳以上の精神疾患患者の47.3%が認知症」とあるが、市町村サイドでは認知症の精神病床入院はどれほど認識されているであろうか。また、3年ごとに全国の保健所が実施している「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の一般診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_ippan.pdf)、病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)、歯科診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_shika.pdf)をみれば、医療保険・介護保険での在宅医療の取り組み状況と実績の詳細が把握できるが、市町村サイドは知っているであろうか。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では在宅医療も柱の一つであり、通知「別表」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)別表11在宅医療の体制構築に係る現状把握のための指標例には唯一のアウトカム指標として「在宅死亡者数(市区町村別)【人口動態統計(個票解析)】」がある。それは国立保健医療科学院の「地域医療構想策定研修(都道府県職員研修)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo02.html)・「地域医療構想策定研修(専門家連携編)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo03.html)で各都道府県職員等に対して実践研修が行われた医療計画作成支援データブックに出ている。市町村サイドではデータブックによる在宅医療関係の分析データを知っているであろうか。平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では医療計画・地域医療構想関係者に限定されている。本当にここは何とかならないものであろうか。国家戦略として、地域包括ケアにかかる分析情報の取り扱いの規制緩和が不可欠と感じる。全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114071.pdf)p99「地域医療構想ガイドライン(平成27年3月) 在宅医療施策に関する内容」をぜひ踏まえたい。医療介護総合確保促進会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken.html?tid=206852)の「総合確保方針の改定に向けた論点(たたき台)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000115473.pdf)には医療計画と介護保険事業(支援)計画の一体的策定が課題になっている。最近、地域保健の現場では災害時対策が話題になっているが、平素から、都道府県と市町村が連携・協働して地域包括ケアに取り組んでいないのに、災害時対策はできないであろう。それは激甚災害を経験された地域(http://www.bousai.go.jp/taisaku/gekijinhukko/list.html)では実感されたはずである。
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地域包括ケア病棟の行方

2016年03月30日 | Weblog
キャリアブレイン「地域包括ケア病棟に突き付けられた課題-今こそ考える地域包括ケア病棟(5)」(http://www.cabrain.net/management/article/48420.html)。<以下一部引用>
<2016年度診療報酬改定では、地域包括ケア病棟入院料は据え置きのまま、手術・麻酔の出来高払いが導入されました。既に地域包括ケア病棟を導入した病院、今後の導入を検討中の病院にとって歓迎すべきことでしょう。しかし、この変更は「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)の見直しと併せて、「DPC病棟で扱うべき疾患と手術、地域包括ケア病棟で扱う疾患と手術を明確に切り分けよ」という大きな課題を突き付けられたように感じているのは私だけではないと思います。地域包括ケア病棟が多くの中小病院、特に地方の中核病院において病院運営上、必要不可欠な存在になりつつある中、今改定を積極的にとらえていくのか、静観するのかによって、病院の今後に大きな違いが生じるのかもしれません。最終回の今回は、▽DPC病棟と地域包括ケア病棟、手術や患者をどうすみ分けるか ▽地域包括ケア病棟は急性期なのか、回復期なのか ▽包括入院料の点数は長期的にどうなるのか―の3つの視点から、地域包括ケア病棟の今後を考えてみたいと思います。■手術・麻酔の出来高払い導入で、病棟運用に混乱も? 今回の中央社会保険医療協議会(中医協)での議論や各種団体の意見などでは、「DPC病床と療養病床は手術が出来高なのに、地域包括ケア病棟では包括払いであることが、シームレスな機能分化を行う上で支障になっている」と指摘されていました。これに沿って考えると、地域包括ケア病棟で想定される手術は「回復期の手術」。つまり、胃瘻造設や輸血、抜釘、高齢者のペースメーカー移植術、内視鏡止血術、がん終末期の対症療法的な手術、持ち込み褥瘡に対する手術などが頭に浮かぶでしょう。一方、新設の看護必要度C項目を見ていると、「DPC病床で行われるべき手術とはC項目の対象手術である」というメッセージにも受け取れてしまいます。例えば、短期滞在手術3の対象手術(白内障や大腸ポリープなど)は日帰り手術に移行するか、他病棟もしくは他医療機関で実施されるべきだというものです。>

医療介護情報局HP(http://caremap.jp/)では、「医療機関届出情報(地方厚生局)」がデータベース化(http://caremap.jp/cities/search/facility)されており、どこの医療機関が「(地包ケア1)地域包括ケア病棟入院料1及び地域包括ケア入院医療管理料1」「(地包ケア2)地域包括ケア病棟入院料2及び地域包括ケア入院医療管理料2」(http://www.pt-ot-st.net/contents2/cat_medical_treatment26/19)を算定しているかわかる。医療法に基づく病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)に関して、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000088510.pdf)p50~「公表しなければならない項目」には、病棟単位の「算定する入院基本料・特定入院料の届出病床数・レセプト件数」「病室単位の特定入院料の届出病床数・レセプト件数」があり、各病院の詳細な状況が公表されていることは常識としたい。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000102535.pdf)p4「地域包括ケア病棟の主な役割」として、①急性期からの受け入れ、②在宅・生活復帰支援、③緊急時の受け入れ、が位置づけれており、回復期としての地域包括ケア病棟が主にイメージされている感じがする。しかし、厚労省「特定の機能を有する病棟における病床機能報告の取扱」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115828.pdf)では、地域包括ケア病棟入院料は、急性期と回復期が実線、慢性期が点線で結ばれている。「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p15「地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む。)の包括範囲から、手術、麻酔に係る費用を除外する。」とされ、急性期を選択する地域包括ケア病棟も少なくないかもしれない。特に混合病棟では様々な患者像がみられるであろう。「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p15「500床以上の病床又は集中治療室等を持つ保険医療機関において、地域包括ケア病棟入院料の届出病棟数を1病棟まで」は理解したい。管内の病院でも地域包括ケア病棟が増えているが、機能分化・連携とセットで進める必要がある。なお、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)を踏まえて、各自治体において「新公立病院改革プラン」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)の策定が進められており、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)を先導するものとして「地方議会」において積極的に協議される必要があるように感じる。財政制度等審議会 財政制度分科会(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/index.html)の資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia271009/02.pdf)p15「診療報酬体系における7対1入院基本料算定要件の一層の厳格化、病床4機能と整合的な点数・算定要件の設定;28年度(又は30年度)診療報酬改定において措置」とあり、「病床4機能と整合的な点数・算定要件」は今回の改定だけではないことは認識したい。
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中核市の児童相談所

2016年03月30日 | Weblog
NHK「虐待防止へ 児童福祉法など改正案を閣議決定」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160329/k10010460091000.html?utm_int=news_contents_news-main_006)。<以下引用>
<政府は29日の閣議で、児童虐待の防止に向けて、児童相談所を中核市と東京23区でも設置できるよう必要な措置を講ずるほか、児童相談所に原則、弁護士の配置を義務づけるなどとした、児童福祉法などの改正案を決定しました。それによりますと、現在、都道府県と政令指定都市にのみ設置が義務づけられている児童相談所について、法律の施行後5年後をめどに、人口20万人以上の中核市と東京23区でも設置できるよう、専門家の育成や財政支援などの必要な措置を国が講ずるとしています。また、児童相談所の体制強化に向けて、法律の知識が必要な事案にも迅速に対応できるよう、原則として弁護士の配置を義務づけるとしています。さらに、虐待などで家庭にいられなくなった子どもが暮らす「自立援助ホーム」を利用できる対象を、これまでの20歳未満から、大学生などの場合は22歳にまで拡大するほか、国や地方自治体の役割と責任をより明確にし、適切な養育に必要な情報提供や支援は国が、子育て支援や保育への対応は市区町村が、それぞれ責任を持って行うなどとしています。全国の児童相談所が把握した昨年度の児童虐待の件数は、これまでで最も多い8万8000件余りに上っていて、政府は法案を今の国会に提出し、早期に成立させたいとしています。>

全国児童福祉主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-koyou.html?tid=129064)の虐待防止対策室資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000113637.pdf)p4「児童福祉法等の改正について「新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会」の議論を踏まえて、整理することとしている。」とされ、「新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会報告(提言)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000116162.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000116161.pdf)では、(1)就学前の保育・教育の質の向上、(2)市区町村における地域子ども家庭支援拠点の整備、(3)通所・在宅支援の積極的実施、(4)母子保健における虐待予防の法的裏付け、(5)特定妊婦等への支援、(6)児童相談所を設置する自治体の拡大、(7)児童相談所の強化のための機能分化;(ア)虐待関連通告・相談電話(189)窓口の一元化、(イ)調査・保護・アセスメント・措置機能の強化、(ウ)支援マネージメント機能の強化、(エ)一時保護・アセスメント機能の整備、(8)子ども家庭福祉への司法関与の整備、(9)子ども家庭福祉に関する評価制度の構築が打ち出されていた。社会保障審議会児童部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126709)の資料「児童福祉法等の改正について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000060781_6.pdf)は理解しておきたい。「子育て世代包括支援センター」は母子保健法の規定で、法律上は、「母子健康包括支援センター」という名称である。「新たな子ども家庭福祉のあり方に関する専門委員会報告(提言)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000116162.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000116161.pdf)p11「原則として中核市及び特別区には児童相談所機能をもつ機関の設置を求め、財政的理由や専門職の確保の困難さから設置をためらうことがないよう、国及び都道府県は中核市及び特別区の人的・物的基盤を積極的に援助する必要がある。」、p12「5年を目途として、中核市や特別区が児童相談所を設置することができるよう、国として専門職の育成等の必要な支援を行うべきである。」は注目である。「児童相談所関係資料」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000104093.pdf)をみれば、中核市で児童相談所を設置しているのは金沢市と横須賀市だけであることがわかる。児童福祉法(http://www.ron.gr.jp/law/law/jido_fuk.htm)第五十九条の四で、平成18年度から中核市も設置できるようになった(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv-soudanjo-kai-honbun1.html)が設置されていない市が多い(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%90%E7%AB%A5%E7%9B%B8%E8%AB%87%E6%89%80)ことは認識したい。警察庁「児童虐待及び福祉犯の検挙状況( 平成27年1~12月)」(https://www.npa.go.jp/safetylife/syonen/jidougyakutai_fukushihan_kenkyoH27.pdf)によると、最近、児童虐待が急増している。
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在宅医療・介護連携の推進戦略

2016年03月29日 | Weblog
メディウォッチ「在宅医療・介護連携の推進、市町村と医師会との連携が不可欠―社保審・介護保険部会」(http://www.medwatch.jp/?p=8223)。<以下引用>
<市町村の新たな地域支援事業の中に「在宅医療・介護連携推進事業」が位置付けられています。しかし、市町村サイドには「ノウハウ不足」や「医師会との連携不足」といった課題があるため、在宅医療・介護連携事業を推進するために国や都道府県がどのようにサポートしていけばよいか、入退院時の医療介護連携をどのように進めていけばよいか―。25日に開かれた社会保障審議会の介護保険部会では、次期介護保険制度の見直しに向けて、このようなテーマに関する議論を行いました。市町村は「在宅医療・介護連携のノウハウ不足」などが課題と感じている いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となる2025年に向けて、医療・介護連携が重要課題となっています。このため2014年の介護保険法改正では、市町村に新たな地域支援事業(介護予防や日常瀬勝支援など)を行うことを義務付け、その中で「在宅医療・介護連携の推進」も市町村事業に位置付けられました(2018年4月までに全市町村で実施する)。しかし、在宅医療の推進は、これまで専ら都道府県の事業(医療計画の重要事項の1つ)とされていたことから、市町村が「在宅医療・介護連携事業」を行うにあたり次のような課題があると指摘されています。▽事業実施のためのノウハウが不足している ▽行政と関係機関(医師会、病院、歯科医師会など)との協力関係の構築 ▽事業推進を担う人事在の確保 ▽地域の医療・介護資源の不足 ▽事業の存在や必要性を医療・介護関係者などに認知してもらうこと ▽事業実施状況のばらつき(市町村は原則として「地域の医療・介護資源の把握」「在宅医療・介護連携の課題抽出と対応策の検討」「切れ目のない在宅医療・在宅介護の提供体制の構築」「医療・介護関係者の情報共有の支援」「在宅医療・介護連携に関する相談支援」「医療・介護関係者の研修」「地域住民への普及啓発」「在宅医療・介護連携に関する関係市町村の連携」の8事業を行うことが求められるが、2015年8月1日時点で8事業すべてを実施できているのは全体の2.5%に止まっている) また、市町村サイドは都道府県に対して▽医師会など関係団体との調整▽広域的な医療介護連携(退院調整など)に関する協議▽在宅医療・介護資源に関するデータの提供▽先進事例などの情報提供や研修―といった点でのサポートを希望していることも厚生労働省の研究事業から明らかになっています。こうした状況を踏まえ、厚労省老健局老人保健課の佐原康之課長は、次期介護保険制度改正に向けて、次のような点を議論してほしいと求めています(論点提示)。(1)国や都道府県(保健所)の役割をどう考えるか (2)病院の入退院時など、複数市町村のまたがる広域的な医療介護連携の推進を図る上で、都道府県(保健所)および医療介護に関わる関係機関の役割をどう考えるか (3)医療計画と介護保険事業計画を整合的に策定するために、どのような視点が必要か 委員から「形だけなく、中身のある在宅医療・介護連携事業の実施」を求める声も (1)は、上述のような市町村が認識している課題、希望している支援にどう応えるべきかというテーマです。この点について鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は「都道府県医師会や郡市区医師会との連携が鍵になる。市町村はまず医師会に相談してほしい」と強く述べました。佐原老人保健課長も「医師会との連携なしに在宅医療・介護連携はうまく進まない」とコメントしています。また武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)は、在宅医療・介護連携を進める上では急変時などに入院できる後方病床(バックベッド)の重要性を指摘。地域の中小病院やクリニックを中心として地域包括ケアシステムを構築し、その中で在宅医療・介護の連携を進めるべきと述べています。一方、良廣委員(日本商工会議所社会保障専門委員会委員)や齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、「国と都道府県(保健所)の役割を介護保険法などの明記することを提案。法的裏付けを持って市町村サポートを行うことの必要性を述べています。また伊藤彰久委員(日本労働組合総連合会総合政策局生活福祉局長)や土居丈朗委員(慶應義塾大学経済学部教授)は、「市町村が行う在宅医療・介護連携は形だけではなく、意味・中身のあるものではなければならない」と指摘。例えば「現場の課題抽出」に当たっては必ずメンバーに現場で実務を行っている人を参加させるなど、具体例も挙げています。病院の入退院時にケアマネと情報共有することで、円滑な在宅療養が可能に (2)は、例えば「A市民病院に入院、または退院する患者の中にはA市の住民もいれば、B市、C市の住民もいる。このため、A市単独で退院支援などのルールを設けるのではなく、統一的な退院支援などのルールを少なくとも2次医療圏単位で構築する必要があるのではないか」といった問題意識を論点に落とし込んだものと言えます。「入院時、退院時にケアマネジャーと病院職員とが情報を共有することで、切れ目ない在宅医療・介護が提供できる」という指摘を受け、厚労省は「都道府県の調整の下で、入退院時のルール(情報提供など)を策定する事業」(都道府県医療介護連携調整実証事業)を行っています。その中で前述のような問題が出てきたのです。また要介護認定を受けていない人、あるいは要介護度の低い人では、病院とケアマネジャーの連携が不十分であることも分かっています。こうした点について、武久委員は「ケアマネジャーには医療知識の少ない方が多く、入院時にどの病院職員に情報提供をすればよいか分からず、そもそも病院の敷居が高いと感じている」と指摘。医師会の協力を得て、ケアマネジャーの医療知識向上を目指すべきと提案しています。なお、2016年度の診療報酬改定では、これまでの退院調整加算の要件を厳格化した「退院支援加算1」が新設されました。退院支援加算1では「顔の見える継続的な連携関係」が盛り込まれ、具体的には▽20か所以上の医療機関や介護施設・事業所との年3回以上の協議▽ケアマネジャーと連携した退院調整を評価する介護支援連携指導料の算定が100床当たり年間15回以上(療養病棟などでは10回以上)―などが施設基準に規定されています。佐原老人保健課長は「退院支援加算1の新設によって、医療機関とケアマネジャーとの連携が進む」ことに期待を寄せています。介護療養などの移行先、新設する特別部会で具体的に議論 25日の介護保険部会には、25対1医療療養や介護療養の新たな移行先を具体的に議論するための特別部会設置案も報告されました。これについて鈴木委員は「検討会では介護療養などの経過措置再延長を第1選択肢とすべきと主張してきた。特別部会ではこうした点も議論すべきである」との見解を述べています。なお、介護保険部会の今後のスケジュールについて厚労省老健局総務課の日原知己課長は、「夏までに検討課題を一通り議論し、秋以降に2巡目の議論をしてもらう。年内に意見を取りまとめてほしい」と説明しています。>

キャリアブレイン「在宅医療の需要は地域包括ケアでつくり出す-リポート・地域医療構想【埼玉県】」(http://www.cabrain.net/management/article/48403.html)。<以下一部引用>
<2025年には県全体で病床が約4000床不足するとされる埼玉県。在宅医療のニーズも大幅に増加するとみられ、在宅医療の提供体制の強化が全圏域で共通する課題となっている。しかし、医療現場では入院医療や在宅医療のニーズが増加する実感はまだなく、地域医療構想の策定へ向けた議論の中でも、増床や在宅医療の拡充に対しては懐疑的な声が根強いという。構想区域を二次医療圏単位とし、今年の秋ごろまでの策定を目指す埼玉県を取材した。■在宅医療のニーズをつくり出すのは市町村 「これから各市町村が地域包括ケアシステムをつくることで、在宅医療のニーズをつくり出せるか、それが重要なポイント」 埼玉県保健医療部保健医療政策課副課長の武井裕之氏(医学部調査・政策企画担当)は、そう話し、在宅医療の推進と地域包括ケアシステムの構築は同時進行で取り組むべきと強調する。>

介護保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126734)の「在宅医療・介護の連携等の推進」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000112916_1.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000112923_1.pdf)は、「在宅医療・介護連携推進に係る全国担当者会議」資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=190816)とセットでみておきたい。在宅医療・介護連携に保健所が関与する主な理由は、①市町村で完結しない広域的医療介護連携システム、②医療計画・地域医療構想との連動、③精神・難病・薬事等との連携である。保健所長が原則医師であることも大きい。保健師助産師看護師法(http://www.ron.gr.jp/law/law/kangofu.htm)第三十六条で「保健所長による管内保健師に対する指示」が規定されており、それは保健所長による地元の医師会長や病院長等への働きかけ・調整とセットであると認識したい。保健所長から地元医師会長や病院長等に対しての働きかけ・調整があれば、保健師も取り組みやすいであろう。なお、3年ごとに全国の保健所が実施している「医療施設静態調査」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/index.html#00450021)の一般診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_ippan.pdf)、病院票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_byouin.pdf)、歯科診療所票(http://www.mhlw.go.jp/toukei/chousahyo/dl/iryoushisetu/H26_seitai_shika.pdf)をみれば、医療保険・介護保険での在宅医療の取り組み状況と実績の詳細が把握できる。また、国立保健医療科学院の「地域医療構想策定研修(都道府県職員研修)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo02.html)・「地域医療構想策定研修(専門家連携編)」(https://www.niph.go.jp/entrance/h27/course/short/short_iryo03.html)で実践研修された「医療計画作成支援データブック」における在宅医療に関する分析データや指標も活用できる。「医療計画作成支援データブックの中の「電子データブック」では、医療計画において記載することになっている5疾病5事業及び在宅医療に係るおよそ400の指標を見ることができる。」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115645.pdf)は常識としたい。もはや、地域における情報分析なしに、在宅医療・介護連携を進める時代ではないであろう。介護保険法(http://www.ron.gr.jp/law/law/kaigo_ho.htm)第38条「保健所による技術的事項についての協力その他市町村に対する必要な援助」は認定業務に限定されている点が気になるところである。「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p42~p44「退院支援に関する評価の充実」での「退院支援加算1」新設には、「医療機関間の顔の見える連携の構築(連携する医療機関等(20か所以上)の職員と定期的な面会を実施(3回/年以上))「介護保険サービスとの連携実績」の要件があり、戦略的に医療介護連携に取り組むチャンスである。
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診療報酬改定と医療機能分化・連携

2016年03月29日 | Weblog
m3「地域医療構想が先、診療報酬が後- 宮嵜雅則・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.3 経済誘導は機能分化ゆがめる恐れ」(https://www.m3.com/news/iryoishin/409061)。<以下引用>
<――地域包括ケア病棟入院料については、包括点数の範囲から、手術と麻酔が除外されました。この狙いと現状の届出数をどう受け止められているのか、お聞きかせください。宮嵜雅則課長は「DRG-PPSの導入まで一気に、という話にはならない」と語る。届出数が多いか少ないかを言うのは難しい問題。届出数を増やすかどうかという視点からの議論は、今回はしていません。現在、地域医療構想の策定が各地域で進められています。各地域でさまざまな構想が出てきた時に、地域包括ケア病棟入院料の届出数もにらみながら、2018年度の改定で対応することになると思っています。その一方で、届出数の問題とは別に、地域包括ケア病棟入院料をせっかく前回改定で新設したものの、本来期待されている役割を発揮できているかという問題があります。急性期後の患者さんを受け入れるなど、当初想定した役割を果たしている病院はもちろんあります。しかし、例えば、整形外科疾患が多いといった患者さんの疾患や、行われている診療行為が偏っていたり、在宅で急変した患者さんを診る役割も期待されていますが、その割には手術などの実施数はかなり少ない病院もありました。これらが議論のきっかけとなり、手術や麻酔は包括外にした方がいいという結論になりました。――診療報酬体系と病床機能報告制度を連動させることについては、どうお考えですか。 地域医療構想を踏まえて、各地域でそれぞれの医療機関が役割分担と連携を進めていく際に、診療報酬にはそれを支えていく役割が求められると思っています。確かに、「診療報酬で評価して、少ない医療機能を増やした方がいい」と言う方もいます。診療報酬には、経済誘導という政策的な側面があるのも事実ですが、地域医療構想については今まさに議論している最中なので、診療報酬によって議論がゆがめてはいけません。したがって、今回は、診療報酬と病床機能報告制度を連動させるような改定は行っていないつもりです。今年の終わりぐらいには、各地域の地域医療構想が出揃ってくると思います。それを受けて、2018年度改定でどう対応するのかが大きな流れになります。――従来とは異なり、地域医療構想の策定がまず先にある。 はい。例えば、「地域包括ケア病棟を増やすべき」と言って、高い点数を付ければ、全国に広がるかもしれません。しかし、増えすぎて、各地域の地域医療構想や病院の役割分担と連携がうまく行かなくなるのは、本意ではありません。数は議論の俎上には載せず、あくまで地域包括ケア病棟が本来の役割を果たしているかという視点から今回は検討したわけです。――DPCは次回の2018年度改定で調整係数をなくす方針です。 今回の改定では、調整係数の75%を置き変えています(『DPC見直し決定、診療実態をより評価した体系へ』を参照)。新しい指数を、機能評価係数IIに入れたりしていますが、激変緩和措置の対象となる病院は出てくるでしょう。次回改定で調整係数の置き換えを75%から、一気に100%まで進めることができるかは本当に難しい問題で、今後の2年間、相当丁寧に議論しなければいけないと考えています。次回改定で調整係数を完全に廃止する場合、従来の激変緩和措置は使えなくなります。他にいい指数あるいは置き換え方法が見いだせればいいですが、「赤字になる病院はそのままつぶれてください」と言うわけにはいきません。――DPCのI群、II群、III群分けの基本的な考え方は、大きく変わるものではない。 I群の大学病院本院についても、精神病床を持たない病院の指数を下げるなど、若干見直していますが、I群は大学病院本院という考え方は、基本的には変わらないと思います。まだ議論があるのは、II群の在り方だと思います。その選定要件についてI群の病院の外れ値を除外した最低値を用いることとしていますが、「I群の出来によって、II群の基準が変わるのはおかしい」という意見もあり、引き続き議論が必要です。――DPCは「1日当たり」の定額制ですが、「1入院当たり」の定額制への変更についてどうお考えですか。 個人的な考えですが、恐らく近い将来は入らないと思います。DPCは非常に日本的というか、中庸的な発想の点数です。出来高制と(1入院当たりの)DRG-PPSの中間と言えます。DPCは、出来高制ではなく、「1日当たり」の包括ですが、入院期間を加味した3段階の設定になっているなど、「1入院当たり」の包括制よりも、きめ細かく評価しています。DPCの制度の見直しはあっても、DRG-PPSまで一気に、という話にはなかなかならないと思います。>

「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p4~6「一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の見直し」、p7「各入院基本料における該当患者割合要件の変更」、p8「「重症度、医療・看護必要度」の評価方法等の見直し」、p9~10「病棟群単位による届出」、p11「在宅復帰率の要件見直し」、p15「地域包括ケア病棟入院料の見直し」等を踏まえて、対応が検討されているであろう。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)と並行して策定が進められている「新公立病院改革プラン」http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zaisei06_02000103.html)でも今回の診療報酬改定の関心が高いようである。財政制度等審議会 財政制度分科会(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/index.html)の資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia271009/02.pdf)p15「診療報酬体系における7対1入院基本料算定要件の一層の厳格化、病床4機能と整合的な点数・算定要件の設定;28年度(又は30年度)診療報酬改定において措置」とあり、「病床4機能と整合的な点数・算定要件」は今回の改定だけではないことは認識したい。さて、「特定の機能を有する病棟における病床機能報告の取扱」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115828.pdf)では、地域包括ケア病棟入院料は、急性期と回復期が実線、慢性期が点線で結ばれている。「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p15「地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む。)の包括範囲から、手術、麻酔に係る費用を除外する。」とされ、急性期を選択する地域包括ケア病棟も少なくないかもしれない。特に混合病棟では様々な患者像がみられるであろう。医療介護情報局HP(http://caremap.jp/)では、「医療機関届出情報(地方厚生局)」がデータベース化(http://caremap.jp/cities/search/facility)されており、どこの医療機関が「(地包ケア1)地域包括ケア病棟入院料1及び地域包括ケア入院医療管理料1」「(地包ケア2)地域包括ケア病棟入院料2及び地域包括ケア入院医療管理料2」(http://www.pt-ot-st.net/contents2/cat_medical_treatment26/19)を算定しているかわかる。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000102535.pdf)p4「地域包括ケア病棟の主な役割」として、①急性期からの受け入れ、②在宅・生活復帰支援、③緊急時の受け入れ、が位置づけれており、回復期としての地域包括ケア病棟は、急性期病床の転換先の一つの方向であろう。「平成28年度診療報酬改定」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html)説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000112857.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf)p15「500床以上の病床又は集中治療室等を持つ保険医療機関において、地域包括ケア病棟入院料の届出病棟数を1病棟まで」は理解したい。「病院完結から地域完結」に誘導するためには、大病院での地域包括ケア病棟を抑制せざるを得ないように感じる。以前の中医協資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000088491.pdf)p3「急性期病床の機能分化をさらに進めるためには、急性期の大病院は高度急性期から急性期医療に特化できるようにすべきではないか。急性期の大病院の一部で、空床を埋めるために中小病院のようなケアミックス化や病院の分割を行うような動きもあるが、むしろ病床を削減して診療密度を上げるべきではないか。」とされていた。
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看護職員の需給

2016年03月28日 | Weblog
メディウォッチ「2025年に看護職員はどれだけ必要か、高度急性期や急性期の機能ごとに推計―看護職員需給分科会」(http://www.medwatch.jp/?p=8241)。<以下引用>
<いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年に向けて、看護職員はどれだけ確保されていればよいのか、またその数をどのように推計していくべきなのか―。こういったテーマについて、医療従事者の需給に関する検討会「看護職員需給分科会」で検討が始まりました。年内(2016年内)にも報告書を取りまとめる予定です。地域医療構想や医療従事者の偏在是正を見据え、必要な看護職員数を推計 社会保障・税一体改革において、国は2025年には看護職員の必要数は「約200万人」と推計しました。しかし、2014年時点の看護職員数は約160万人、年間3万人のペースで新たな看護職員を確保したとしても、2025年時点で約7万人(さまざまな前提を置くと約3-13万人)不足します。そこで安倍内閣は2015年6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2015」の中で、地域医療構想などとの整合性や地域間での医療従事者の偏在を是正する観点などを踏まえて、より詳細に「医師・看護師などの需給について検討する」ことを厚生労働省に指示しています。この指示を踏まえて、28日に開催された看護職員需給分科会の初会合では、厚生労働省から看護職員の需要と供給を推計するための手法の大枠が示されました。手法はまだ固まっていませんが、年内に新たな看護職員の必要数が推計される見込みで、これが社会保障・税一体改革で推計された「約200万人」から、どこまで増減するのかが注目されます。この推計値如何によっては、今後の看護職員確保・定着促進に向けた取り組みにも一定の影響が出てくる可能性があります。地域医療構想をベースに病床数・患者数を推計し、必要な看護職員数を推計 ベースとなる考え方は、「将来の医療需要(患者数)」に対し、どの程度の看護職員が必要となるかを推計する(都道府県が厚労省から配付されるツールを用いて推計を行い、それを集計して全国ベースの推計を行う)というもので、医師の需給推計と同様です。ただし、看護職員については「1人の看護職員がさまざまな業務を兼務している」「現在でも負担が過重である」といった固有の事情があることから、これらをどう考慮していくかが重要なポイントとなります。厚労省が28日に示した需要推計の大枠を見てみると、例えば次のような考え方が示されています。【一般病床・療養病床】▽現在の看護職員数を地域医療構想の4機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)に按分し、地域医療構想と同じ手法で推計した「医療機能ごとの病床数」を用いて、機能ごとに必要な看護職員数を推計する▽各機能のどれだけの看護職員を配置するかについては、▽入院基本料や特定入院料の施設基準▽病床機能報告にある実際の看護職員配置▽医療資源投入量―などを参考に検討する 【精神病床】▽性・年齢階級別の入院受療率や将来の性・年齢階級別推計人口、患者調査、社会医療診療行為別調査を用いて、機械的に医療需要(病床数)を推計し、いくつかの仮定(入院期間に応じた機能区分を行い、それぞれで看護職員配置に傾斜を付けるなど)を置いた上で将来必要となる看護職員数を推計する 【無床診療所】▽性・年齢階級別の外来受療率や将来の性・年齢階級別推計人口、患者調査、社会医療調査を用いて、機械的に医療需要(患者数)を推計し、いくつかの仮定を置いた上で1施設当たりの看護職員数などを推計する 【訪問看護】▽介護保険事業計画における見込み量や、性・年齢階級別の利用件数や将来の性・年齢階級別推計人口を用いて、医療・介護それぞれの看護職員数などを推計する 【介護サービス】▽介護保険事業計画における見込み量を用いて、将来の看護職員数などを推計する また、病棟以外(手術室、外来、看護管理者、教育部門、検査部門、材料部門、地域医療連携部門など)の医療需要については、地域医療構想と同様の手法で医療需要を推計してよいか、また地域医療構想では「慢性期医療の需要の一部を将来的に在宅医療や介護施設で賄う」旨の考え方が示されているが、これをどのように反映させるべきか、といった論点も示されています。一方、看護職員の供給数については、▽新規就業者数、再就業者数、離職率を用いて「年次の増減数」を算出する▽年次増減数を最新値に積み上げて、将来の看護職員供給数を推計する―との考えが示されています。ここでは、厚労省が進めている「復職支援の強化」「定着促進・離職防止」に向けた取り組みをどのように見込むかも重要なポイントとなります。6月の次回会合で、より詳細な「看護職員の需給推計方法」を提示 こうした考え方に対し、28日の分科会ではさまざまな意見が委員から出されました。例えば勝又浜子構成員(日本看護協会常任理事)は、「看護管理者などは高度急性期や急性期の4機能にどのように按分するのか」と疑問を提示。また、太田圭洋構成員(日本医療法人協会副会長)は、「現場では、診療報酬の施設基準よりも看護職員を多く配置している。また病床機能報告では、例えば回復期にどの程度の看護配置が必要かなどが固まっていない。これらが固まる前に推計をすれば、実態とは食い違ったものになってしまうのではないか」と指摘しています。この点について厚労省医政局看護課の担当者は、「実情に即することが重要と考えており、慎重に検討したい」と答えています。ただし、小林美亜構成員(千葉大学医学部附属病院病院長企画室地域医療連携部特任准教授)は、「病床機能報告制度で、現在、どの機能の病棟にどれだけ看護職員を配置しているかは分かる。ある程度の仮定を置くことで、実態を把握できるのではないか」との考えを示しました。また太田圭洋構成員は「夜勤に従事する看護職員数も推計すべきテーマではないか」と指摘。これについて厚労省看護課の担当者は「難しい課題である。どのように推計すべきか知恵を絞りたい」と述べるにとどめています。一方、島崎謙治構成員(政策研究大学院大学教授)は、「医師の需給推計は大学医学部の入学定員設定に活用されるが、看護職員の需給推計はどのように活用するのか。都道府県が行える看護職員確保の取り組みには限界がある。これまで7回にわたって看護職員の需給見通しを推計しているが、それと実態とをすり合わせた検証などを行っているのか」とコメント。また伏見清秀構成員(東京医科歯科大学医療政策情報学教授)も、これに関連し「都道府県が何をすべきなのかがやや不明確である。厚労省は集計ツール配付するとしているが、例えば『慢性期医療と在宅医療の役割分担』などは、かなり詰めなければ都道府県レベルでの推計は難しい」と指摘し、今回の需給推計において都道府県が行う取り組みをより明確にすべきと強調しています。厚労省は、委員から出された意見を踏まえて、より具体的に「看護職員の将来需給を推計する手法」を詰め、6月開催予定の次回会合に示す見込みです。>

キャリアブレイン「看護職員の需給、各都道府県で推計へ- 厚労省が考え方提示、精神病床も検討」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/48423.html)。<以下引用>
<厚生労働省は28日、医療従事者の需給に関する検討会、看護職員需給分科会に対し、団塊の世代が後期高齢者となる2025年の看護職員の需給推計を行うことなどを提案した。今後、推計方法を決めた上で、各都道府県の需給推計をまとめ、職員の確保対策と共に報告書に盛り込む見通しだ。■「2025年に約200万人」、1年当たり3万人増でも未達「都道府県の需給推計ツールを策定し、各都道府県で需給推計を実施してはどうか」。この日の分科会の会合で、厚労省の担当者は、看護職員の需給推計について、こう提案した。委員への説明の中で、「25年に約200万人」とした社会保障・税一体改革による看護職員の必要数の試算を提示。14年に160万人だった看護職員の就業者数が1年間当たり3万人のペースで増加した場合でも、200万人に届かないことを挙げ、医療機関の勤務環境改善といった職員の定着・確保対策を引き続き進めていく必要があるとした。こうした状況を踏まえ、厚労省は看護職員の需給推計の考え方について、地域医療構想との整合性の観点から、2025年における看護職員の需給推計を行うことに加え、看護職員の固有の事情に配慮することを提案。12月をめどに取りまとめる報告書には、「都道府県集約版」を基にした看護職員の需給推計を記載したい考えを示した。ただ、地域医療構想の未策定などの理由で、12月時点で需給推計が完了してない都道府県がある場合、全国ベースで需給を試算したものを活用して「暫定版」を策定する方針も示した。■精神病床の将来推計、受療率や推計人口で試算も 需給推計の基本的な方法として、厚労省は、医療需要(病床、患者数)当たりの看護職員数を基に、看護職員の需要推計を行うことなどを提示。一般病床と療養病床については、「地域医療構想と同様の手法で集計された、25年の医療需要に基づく」とした。一方、地域医療構想で示されない精神病床の看護職員数の将来推計については、性・年齢階級別の受療率や推計人口を使って試算を行うことを提案。また、推計する際は、患者調査や社会医療診療行為別調査を活用し、受療実態や診療実態の推移などを分析する必要性を示した。こうした厚労省の考え方に対し、委員からは「今後の人口構成がどうなるかを念頭に置きながら25年の需給見通しを考えていかなければならない」といった指摘に加え、今後は後期高齢者が増えることを挙げ、訪問看護にかかわる看護師の需給見通しなどを検討するよう求める意見も出た。>

看護職員需給分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=338805)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000117666.pdf)では「一般病床及び療養病床(病院の病棟、病棟以外、有床診療所) / 精神病床/ 無床診療所/ 訪問看護事業所等(病院・診療所が行う訪問看護を含む) / 介護サービス/保健所・市町村・学校養成所等」の施設類型ごとに需要推計がなされる。「看護職員需給分科会の今後の進め方(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000117664.pdf)では、今年8月に「需給推計方法を確定後、都道府県の需給推計ツールを策定し、各都道府県で需給推計を実施。」、今年10月に「都道府県推計の集約」、今年12月に「12月時点で地域医療構想の未策定等により需給推計が完了していない都道府県がある場合は、都道府県の需給推計を集約した暫定版を策定。各都道府県の需給推計が出揃い次第、確定。」である。全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=327739)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000114072.pdf)p365「都道府県の地域医療構想策定予定時期【1月調査】」をみれば、いくつか遅れそうな県が出てくるかもしれない。中医協「入院医療(その7)について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000106597.pdf)p49「7対1から10対1入院基本料に変更する場合に 一時的に複数の入院基本料の届出を認めた場合のイメージ」にあるように、7対1から10対1入院基本料に変更された場合、病院病棟の看護職員の雇用数が大幅に減ることになる。また、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000109360.pdf)p10に示すように、療養病床転換は看護職員の配置にも影響が出てくるのは間違いない。訪問看護事業所等(病院・診療所が行う訪問看護を含む) / 介護サービスの需給推計が注目である。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では在宅医療も柱の一つであるが、医政局長通知「「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」の一部の施行について」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20150331_02.pdf)p7にあるように、「構想区域における将来の居宅等における医療の必要量」として、①慢性期入院患者のうち医療区分Ⅰの70%相当数、②慢性期入院受療率の地域差解消による需要、③医療資源投入量175点未満の入院患者、④訪問診療患者推計、⑤介護老人保健施設入所者推計の合計数とすることが示されている。
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