保健福祉の現場から

感じるままに

消費税対応改定と地域ごとの介護関係職種の有効求人倍率の大きな差異

2018年10月16日 | Weblog
メディウォッチ「現在の処遇改善加算に「他職種にも充てられる加算」を上乗せする形も検討―介護給付費分科会(1)」(https://www.medwatch.jp/?p=22914)。<以下引用>
<来年(2019年)10月の消費増税に合わせて、「介護従事者の大幅な処遇改善」を行うが、その際には「経験や技能のある職員への重点化」と「他職種への柔軟な運用」とを両立させる必要があり、「現在の介護職員処遇改善加算」とは別の加算で対応することとしてはどうか―。 10月15日に開催された社会保障審議会・介護給付費分科会で、厚生労働省老健局老人保健課の眞鍋馨課長は、このような方針を提示しました。具体的な制度設計論議はこれからですが、例えば、「現在の介護職員処遇改善加算IからIII」に、新たな処遇改善加算を上乗せする仕組みなどが考えられそうです。「経験・技能のある介護福祉士」の職場定着が主目的 来年(2019年)10月に、消費税率が現在の8%から10%に引き上げられる予定です。その際、介護事業所・施設の控除対象外消費税負担を補填するための、特別の介護報酬プラス改定(以下、消費税対応改定)が行われます。公的介護の費用は消費税が非課税となっており、介護事業所・施設が物品等を購入した際に支払う消費税は、利用者等に転嫁できず、介護事業所・施設が負担しなければなりません。消費税率が上がれば、この負担が大きくなり、経営を圧迫してしまうため、消費税対応改定による補填が行われているのです。併せて安倍晋三内閣は、▼介護人材の確保▼介護人材の定着—の重要性を指摘し、「消費税対応改定において、介護職員の更なる処遇改善を行う」方針を決定。勤続10年以上の介護福祉士(およそ20万人)の賃金水準を全産業平均程度にまで引き上げる(月額8万円程度の引き上げ)ことを算定根拠に、1000億円の財源を確保(20万人×月額8万円→2000億円、これを保険料と公費負担で2分の1づつ負担するため、公費を1000億円確保)。具体的な検討が、介護給付費分科会で進められているのです。こう見てくると、「現在の介護職員処遇改善加算Iに、新たな要件を付加した、新【介護職員処遇改善加算I】を設け、現在加算は、順次『I→II』、『II→III』、『III→IV』としていくのか」とも思われます。しかし、今般の処遇改善においては、▼重点化▼柔軟な運用―のバランスという新たな要素を考慮することになっており、やや様相が異なります。前者の「重点化」は、「経験・技能のある職員」にターゲットを絞り、思い切った賃金引き上げを行うことを、後者の「柔軟な運用」は、「介護職員以外の他職種(看護職やリハビリ専門職、ケアマネジャーなど)」の賃金引き上げにも処遇改善加算を充てられる仕組みとすることを意味します。この2点のバランスをとる考えについて、介護給付費分科会委員は概ね賛同。それを受け眞鍋老人保健課長は、次の2つの対応方針案を提示しています。(1)更なる処遇改善の趣旨は、これまでの処遇改善への取り組みを一層進めるとともに、介護現場への定着促進であり(【重点化】の要請)、その趣旨を損なわない程度に、事業所内の配分に当たって、他の職員の処遇改善にも充てられるようにする(【柔軟な運用】の要請)(2)現行の介護職員の処遇改善とは別の加算で対応する このうち(1)からは、あくまでも「経験・技能のある介護職員(例えば介護福祉士)の処遇改善をすることで、キャリアを描けるようにする」が主目的であり、「他職種への柔軟な運用」は、主目的を損なわない範囲にとどめることが分かります。つまり、「全くの事業所の裁量によって処遇改善の対象職種、内容を自由に決められる」ものとはならない見込みです。この点、河本文夫委員(全国町村会政務調査会行政委員会委員、東京都奥多摩町長)は、【重点化】の視点を重視し、「例えば、事業所が取得した新たな処遇改善財源のうち、一定割合は勤続10年以上の介護福祉士に配分しなければならない、などの要件を設けてはどうか」と提案しました。一方、齋藤訓子委員(日本看護協会副会長)は、「訪問看護ステーションにおいてマネジメントを担当している看護師は、訪問業務とマネジメント業務の双方を担い負担が大きい」点を指摘し、【柔軟な運用】の視点も忘れてはならないとコメントしています。また(2)は、制度設計に関する考え方ですが、(2)の文言だけからは具体的な姿は見えず、今後、介護給付費分科会での議論を待つ必要があります。現時点、メディ・ウォッチでは、前述したような「新たな、要件を厳格化した介護職員処遇改善加算Iの創設」や、「現在の介護職員処遇改善加算I、II、IIIの上に、別途の【処遇改善加算】を上乗せする」などの仕組みが考えられるのではないかと推測しています。しかし、前者の「要件を厳格化した【新介護職員処遇改善加算I】の創設」では、「柔軟な運用」が難しく(新加算Iは他職種に活用できるが、従前の加算は活用できないことになってしまう)、また柔軟な運用を可能とするためには、他の加算にも手を入れなければならないという問題点があり、その可能性は低いと言えそうです。その点、後者では、「現在の介護職員処遇改善加算の要件を満たしている」、つまり処遇改善や職場環境改善を行っている介護事業所・施設に限定して、経験・技能を持つ介護福祉士や他職種に処遇改善等を行うことを評価する【更なる上乗せ加算】を設けるというイメージです。現在の【加算I】の要件をすべて満たすことは難しい事業所であっても、経験・技能を持つ介護福祉士への対応や、他職種への対応を行うことで、職場への職員定着を図れるというメリットも期待できそうです。今後の制度設計論議に注目が集まります。処遇改善にとどまらず、根本的な「介護職の人材確保・定着」策も並行して検討 また眞鍋老人保健課長は、今般の更なる処遇改善について、「これまで介護事業所・施設で進めてきたキャリアアップの仕組みとの整合性を確保する」ことや、処遇改善とは別途に▼離職防止▼人材育成▼雇用管理改善—などの人材「確保」支援を行うことの重要性も強調しています。特に後者については、東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)や江澤和彦委員(日本医師会常任理事)、堀田聰子委員(慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科教授)らから、「入口となる人材確保」の必要性が強く訴えられました。例えば介護福祉士養成施設の入学者数や定員充足率は年々減少しており、「まず、新たな人材を確保しなければ、職場定着にも至らない」と東委員や江澤委員は強調。田中滋分科会長(埼玉県立大学理事長)も、介護福祉士養成施設の状況に言及し、自ら「まず経験・技能のある介護福祉士、次いで介護福祉士を目指す介護職員、そのあとで他職種という順序で処遇改善を行うべきではないか」と異例の提言を行っています。また堀田委員は、最近の研究の中で、「自分(介護職員自身)が介護事業所・施設のサービスの質向上に役立っているとの実感、裏返せば、自分の職場・業務が自身のスキルアップにつながっているか」と「キャリアアップの仕組み」との双方がなければ職場定着に結びつかない、と判明してきていることなどを紹介。さらに石田路子委員(高齢社会をよくする女性の会理事、名古屋学芸大学看護学部教授)や東委員は、「介護職として40年間、勤め上げるとした場合のライフプランを描ける」「介護職が魅力のある業務である」仕組みとしたうえで、それを世にアピールしていくことが重要と訴えています。この点、江澤委員は「介護報酬改定率が厳しい中で、賃金のベースアップが難しい。こうした点もライフプランを描きにくい、魅力のなさの一因となっているのではないか」と指摘しています。なお、分科会委員からは「処遇改善を加算で行うことの是非」を、将来に向けて検討すべきとの指摘も相次いでいます。介護従事者の人材確保・定着に向けて、より幅広い総合的な視点に立った議論も並行して進められることになるでしょう。>

介護給付費分科会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126698.html)の「介護人材の処遇改善について」(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000365533.pdf)p9「地域別の状況(都道府県別有効求人倍率(平成30年8月);介護関係職種の有効求人倍率は、地域ごとに大きな差異」は認識したい。資料(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000365191.pdf)p25~27に示すように様々な介護人材確保策が講じられているが、「地域ごとの介護関係職種の有効求人倍率の大きな差異」がなぜ生じているか、理解されているのであろうか。厚労省「第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000207323.html)の「第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数(都道府県別)」(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12004000-Shakaiengokyoku-Shakai-Fukushikibanka/0000207322.pdf)をみればどの都道府県も需要が供給を大きく上回っているが、WAM「平成 29 年度「介護人材」に関するアンケート調査の結果について 」(http://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/180727_no.3.pdf)は自治体レベルでの実態把握が必要であろう。「保険者機能強化推進交付金」(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/info/saishin/saishinkako580_625.files/jouhou_622-1.pdf)(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/khf/ki/ki_v622.pdf)の都道府県評価指標がやはり注目され、地域包括ケア「見える化」システム(http://mieruka.mhlw.go.jp/)で、都道府県の介護人材確保策の「見える化」が期待される。資料(https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000349994.pdf)p26「総合的な介護⼈材確保対策」は給与面の処遇改善だけではないことは認識したい。日本医師会「平成30年医師会立助産師・看護師・准看護師学校養成所調査」(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20180801_2.pdf)p28「看護系大学、看護師・准看護師養成所の入学状況の推移」では、2011年~2017年にかけて、看護系大学+67校、3年課程養成所+42校の一方で、2年課程養成所-40校、准看護師養成所-20校であったように看護師は高学歴化が進み、また、病院での地位・報酬の向上が図られてきている。おそらく、介護福祉士も同様の取り組みが必要であろう。そういえば、厚労省「介護職員・介護支援専門員」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000054119.html)で、「入院時情報連携加算に係る様式例」「退院・退所加算に係る様式例」が出ているが、多職種連携には当然、介護職も入らなければならない。
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公立病院改革におけるデータ活用と制約

2018年10月15日 | Weblog
朝日新聞「市立札幌病院の経営改善で報告書 「地域と役割分担を」」(https://www.asahi.com/articles/ASLBD4386LBDUBQU004.html)。<以下引用>
<4年連続の収支不足が続く市立札幌病院(札幌市中央区)の経営改善を議論する専門家検討会が10日夜開かれ、「高度急性期病院として、地域を支援する役割を十分に果たすことが経営改善への近道」などとする最終報告書をまとめた。今年度中にまとめられる次期中期経営計画に盛り込まれる見通し。 5回目となる検討会では、同院について、地域に任せるべき外来患者を多く抱えており、地域が担えない入院治療や検査などの役割が果たせていないと指摘した。改善策については、外来患者を地域に紹介する「逆紹介」をしたり、救急患者や入院治療を増やすために、救急病棟の入院患者を各病棟へ早期に移すなど、病院全体のベッドコントロールを強化したりして、地域に任せるところは任せ、地域が担えない患者の受け入れ態勢の整備を進めるよう提言している。検討会の金子貞男会長は9月発生の地震時に果たした病院の役割について「災害拠点病院として救急患者の受け入れや災害派遣医療チームを派遣し、検討の方向性に間違いはなかった」とした上で、「市民最後のとりでとして、断らない医療を高い使命感を持って実践してほしい」と総括した。同院の関利盛院長は「患者の受け入れ態勢など、指摘されたことをさらにブラッシュアップして、強化していきたい」と話した。>

m3「市立旭川病院:赤字続き、医師ら給与削減へ 市議会可決 /北海道」(https://www.m3.com/news/general/634584)。<以下引用>
<旭川市議会は10日、赤字が続く市立旭川病院の経営再建をするため、11月から2年間限定で医師や看護師らの給与を削減するための条例改正案を可決した。市は年約1億3000万円の経費削減を見込む。市によると、2017年4月以降の採用者らを除く約430人が対象。給料本体を削減するのは、管理職、課長補佐級を中心とした医師や看護師、薬剤師らで、削減割合は20~1・8%。ボーナスに当たる年2回の勤勉手当は、若手も含め0・5~0・25カ月分削減する。市はこうした方針を労組に提示し、8月に合意したという。同病院は近年、患者数の減少などで経営が悪化し、医師不足も深刻化。17年度の赤字は約6億2000万円に上り、立て直しが急務となっている。16年12月に旭川医大と連携協定を締結。60%台にとどまっていた病床稼働率は80%台まで向上してきたが、さらに給与削減に踏み込むとともに、高利率の起債を低利率へ借り換えるなどで黒字化を目指す。>

地域医療構想の前半のハイライトは平成32年度までの計画期間である「新公立病院改革プラン」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)と感じる。新公立病院改革プランが進まないのに、地域医療構想が具体的に進むわけがない。もはや、どの病院も「医師や看護師を増やして患者を増やす」という時代ではなく、「病院同士の患者の奪い合い」は避けなければならない。地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)に関して、地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p23に示すように、必要病床数を計算する際の稼働率は、高度急性期75%、急性期78%である。医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)では医療機関ごとに、「病床種別の許可病床数と前年度一日平均入院患者数」が出ていることは常識である。国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)」(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson18/t-page.asp)(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson18/3kekka/Municipalities.asp)では2045年までの市区町村の性・年齢階級推計人口が出ており、入院医療需要に影響するのは間違いない。公立病院の改革プランは、議会をはじめ、住民の理解と協力が不可欠であろう。「経済財政運営と改革の基本方針2018」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0615/shiryo_02.pdf)p56「地域医療構想の実現に向けた個別の病院名や転換する病床数等の具体的対応方針について、昨年度に続いて集中的な検討を促し、2018年度中の策定を促進する。公立・公的医療機関については、地域の医療需要等を踏まえつつ、地域の民間医療機関では担うことができない高度急性期・急性期医療や不採算部門、過疎地等の医療提供等に重点化するよう医療機能を見直し、これを達成するための再編・統合の議論を進める。」とあった。総務省通知(http://www.soumu.go.jp/main_content/000350493.pdf)p8では、「過去3年間連続して病床利用率が70%未満」である病院に対して、抜本的な検討が要請され、総務省資料(http://www.soumu.go.jp/main_content/000343695.pdf)p5「公立病院の運営費に係る地方交付税措置(病床当たり単価;707千円)の算定基礎を、許可病床数から稼動病床数に見直す」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000350493.pdf)となったことは常識としたい。「入院医療等の調査・評価分科会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo_128166.html)の資料(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000333642.pdf)p8、p13「急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料等の評価体系の見直しの影響について;調査内容:(1)各医療機関における入院料の届出状況、職員体制(2)重症度、医療・看護必要度の該当患者割合の状況(3)各入院料等における患者の状態、医療提供内容、平均在院日数、入退院支援、退院先の状況」は注目である。地域医療構想に関するワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000196004.pdf)p18「非稼働病棟に係る議論の進め方に関する留意事項」は当然として、民間病院も含めて、稼働率が極端に低い病棟の今後の方向について優先的に検討されるべきである。病院報告(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/80-1.html)、医療施設(静態・動態)調査・病院報告の年次統計(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/79-1a.html)は、それぞれの地域における「地域医療構想」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)、「公的医療機関等2025プラン」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20170804_01.pdf)、「新公立病院改革プラン」(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/hospital/hospital.html)に活用すべきであるが、そうなっていない。医政局の「医療計画作成支援データブック」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000115654.pdf)では、医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の通知(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159906.pdf)5疾病・5事業・在宅医療の評価指標やSCRが出ているが、平成30年4月3日付の厚生労働省医政局地域医療計画課の事務連絡「「平成29年度版」医療計画作成支援データブック」について」、平成29年8月9日付の厚生労働省医政局地域医療計画課医師確保等地域医療対策室の事務連絡「平成28年度版医療計画作成支援データブックの改訂について」、平成28年9月14日医政局地域医療計画課事務連絡「医療計画作成支援データブック【平成27年度版】の利用について」、平成27年7月28日医政局地域医療計画課事務連絡「地域医療構想策定支援ツール等から得られる情報の関係者間での共有等について」では「国が定める誓約書」による厳格な規制がかかっており、医療計画に直接かかわらない行政職員すら閲覧できないでいる。こうした規制は即刻撤廃すべきであろう。医療保険部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126706)の「レセプト情報・特定健診等情報データベース、介護保険総合データベース等の解析基盤の検討の進め方について(報告)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000204024.pdf)p9「総理指示;社会保障については、医療・介護分野における徹底的な『見える化』を行い、給付の実態や地域差を明らかにすることにより、より効果的で効率的な給付を実現していきます。」とあるが、徹底的な『見える化』は遠い道のりなのであろうか。医療政策上、一般的な入院・退院は2次医療圏で考えるものであり、「NDBオープンデータ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html)はせめて2次医療圏毎での集計にできないものであろうか。「第3回NDBオープンデータについて」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000174513.pdf)p2「2次医療圏毎での集計;作業負荷が高く第3回オープンデータでは対応困難。課題として引き続き対応を検討。」とあり、地域ごとの分析ができないでいる。
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AIと医療革命

2018年10月11日 | Weblog
保健指導リソースガイド「乳がん検診に「人工知能(AI)」を導入 マンモグラフィの欠点を克服」(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2018/007762.php)では「ディープラーニングでマンモグラフィ検査の精度を上げる」とある。すでに「コンピュータ乳がん検出支援システム デジタルマンモグラフィ CAD」(http://fujifilm.jp/business/healthcare/mammography/products/mammo_cad/)が普及しているが、さらなる診断能力の向上が期待される。朝日新聞「大腸ポリープ、AIが自動判別 内視鏡検査の見逃し防げ」(https://www.asahi.com/articles/ASL887TNTL88UBQU020.html?iref=com_apitop)、朝日新聞「心筋梗塞、AIで発見 2万件の検査画像活用、開発へ」(https://www.asahi.com/articles/ASL9M5J9FL9MTIPE01W.html?iref=com_apitop)が出ていたように、画像診断はAIの導入によって飛躍するのは間違いない。約40年前のCTや超音波の頃と似ているように感じるのは気のせいであろうか。
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膵がんの早期発見とがん検診

2018年10月10日 | Weblog
NEWSポストセブン「医師が恐れる膵臓がん 「0期発見」に反対する医療ムラの闇」(https://www.news-postseven.com/archives/20181010_773203.html)。<以下引用>
<今年、国立がん研究センターは初めて、がんの3年生存率を公表。膵臓がんの15.1%は、突出して低い。有効な治療や、早期発見の方法がないとされて、公的ながん検診の対象になっていない。だが、一つの可能性が拓けてきた。膵臓は、胃の裏側に位置する長さ約20センチの細長い臓器だ。早期発見が難しい理由を都立駒込病院・消化器内科部長の菊山正隆医師に聞いた。「膵臓がんが発生するのは、膵臓の中を通る“膵管”の粘膜です。太さは0.5ミリから1ミリしかありません。現段階では、内視鏡で胃がんや大腸がんを早期発見するような方法がとれないのです」 それゆえ、早期発見を諦める医師が多いのが現実だ。しかし、菊山医師たちのグループが状況を打破しようとしている。膵管の粘膜内にがんが留まっている段階を“0期”と呼ぶ。超早期と言える“0期”で摘出手術を行って、完治したケースも出てきた。それを可能にしたのが、エコー、MRI、そして最も重要なのが、超音波内視鏡だ。「先端に超音波装置がついている特殊な内視鏡です。これを使用すれば、患者の負担を少なくしながら“0期”の膵臓がんを発見できる機会が得られます」 超音波内視鏡は口から入れて、検査時間は約15分間。問題は、超音波内視鏡がまだ広く普及していないこと、操作には極めて高いスキルが必要なことだ。“0期”の膵臓がんという概念に否定的な医師もいる。菊山医師と、尾道総合病院の花田敬士医師らは、早期診断研究会というグループを立ち上げて、超音波内視鏡検査による早期発見の取り組みを進めているが、参加施設は全国に15しかない。膵臓がん摘出手術の第一人者である、本田五郎医師(新東京病院・消化器外科)。6年前に、本田医師の手術を受けた女性(75)から話を聞くことができた。「人間ドックのエコー検査で、気になるものが写っていました。私の弟が膵臓がんで亡くなっているので、心配した娘が本田先生のことを調べてくれたのです。膵臓と胆のうを摘出してもらいました。食事は以前と変わらず食べられますし、ゴルフもしていますよ」 この女性の膵臓がんはわずか5ミリ程度だった。執刀した本田医師はこう話す。「0期のがんを手術することに対して、過剰診断、過剰治療という批判もあります。しかし、膵臓がんは0期で摘出する以外に、根治が期待できない手強いがんです」 膵臓がんのリスク要因は、前述の女性のように、「家族に膵臓がん患者」がいる人、そして「過度な飲酒の習慣」だ。膵臓がんのリスクが高い人は、まずエコー検査やMRIを受ける。何らかの異常があれば、超音波内視鏡検査を受け、手術につなげる。そうした「膵臓がん検診」があれば、救われる命は数多くあるはずだ。>

報道の「まずエコー検査やMRIを受ける。何らかの異常があれば、超音波内視鏡検査」は、がん検診のあり方に関する検討会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou_128563.html)の資料(https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000342249.pdf)の「がん検診の基本条件」の7項目に全く反しているわけではないであろうが、ネックは、①超音波内視鏡検査の普及度のほか、②検診料金、③精度管理などであろう。一昨年、「がん検診のあり方に関する検討会における議論の整理」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000147203.html)が出ているが、医療技術の進歩を踏まえて、任意型検診に関するエビデンスの蓄積や情報公開も必要と感じる。今後、MRIによるDWIBS法(http://tarorin.com/dwibs/)も注目されるかもしれない。さて、「がん検診の現状」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000137848.pdf)p6~7「国の指針以外の市区町村がん検診の実施状況」をみれば、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000137851.pdf)に位置づけられていないがん検診が広く実施されていることがわかる。がん検診のあり方に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128563)の「がん検診における過剰診断」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000137845.pdf)p15「対策型検診と任意型検診の比較」、p16「利益・不利益バランス」にあるように、任意型のがん検診では個人レベルで判断することになる。一部自治体では、PETによるがん検診が行われているが、日本核医学会(http://www.jsnm.org/)の一般向け「PET検査Q&A改訂第4版」(http://jsnm.sakura.ne.jp/wp_jsnm/wp-content/themes/theme_jsnm/doc/petkensa%20q_and_a_2015.pdf)Q12「PET検査でわからないがん」(早期胃癌、前立腺癌、腎癌、膀胱癌)、Q14「PET検査の弱点」(乳癌・前立腺癌の骨転移、肝臓癌・腎臓癌等)とあることは知っておきたい。甲状腺がんはPET検査等の特殊検査でかなり発見されやすいがん(http://www.pet-toyama.jp/seiseki.htm)であり、「がん検診のために被ばくして、がんの原因をつくりたくない」と感じる方は少なくないかもしれない。一方で、がんを防ぐための新12ヵ条(http://www.fpcr.or.jp/pdf/12kajou.pdf)では、「ウイルスや細菌の感染予防と治療」が柱の一つであることから、平成25年のヘリコバクター・ピロリ感染の診断・治療の保険適用拡大(http://www.hospital.or.jp/pdf/14_20130221_01.pdf)は、胃がん対策の柱になってもよいのではないかと感じる。しかし、それ以前に、「市町村別 がん検診に関するお問い合わせ先」(https://www.gankenshin50.go.jp/campaign_27/screening/contact.php)で、市町村が実施しているがん検診の種類、自己負担単価、検診日程・実施場所等が公表されるべきであろう。「職域におけるがん検診に関するマニュアル」(http://www.hospital.or.jp/pdf/16_20180329_01.pdf)p8「がん検診の精度管理指標」が職域がん検診でどうなっているかも気になるところである。
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看護職員需給推計に注目

2018年10月10日 | Weblog
看護職員需給分科会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_338805.html)が先月、2年ぶりに再開されている。「今後の進め方(案)」(https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000360599.pdf)では、年末に「都道府県に推計ツールを発送」、年度末に「都道府県推計の集約」とあるが、需給推計(https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000360601.pdf)は都道府県ごとに公表されるべきであろう。資料(https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000360602.pdf)p8「都道府県別にみた人口10万対看護師・准看護師数」が出ているが、都道府県内でも偏在(施設・地域間)が小さくないかもしれない。日本医師会「地域医療情報システム」(http://jmap.jp/)、日医総研「地域の医療介護提供体制の現状 - 市区町村別データ集(地域包括ケア関連) - (2017年度)」(http://www.jmari.med.or.jp/research/working/wr_637.html)、「地域の医療提供体制の現状 - 都道府県別・二次医療圏別データ集 - (2017年度版)」(http://www.jmari.med.or.jp/research/working/wr_636.html)では、医療と介護について、詳細な提供状況の偏差値と将来推計が出ており、参考になる。
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社会保障改革の不思議

2018年10月10日 | Weblog
読売新聞「「かかりつけ医」以外受診は負担増…財務省提言」(https://www.yomiuri.co.jp/economy/20181009-OYT1T50110.html?from=ytop_main5)。<以下引用>
<財務省は9日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、かかりつけの医師以外で受診した場合に患者の自己負担を増やす制度や、新薬の保険適用の際に費用対効果の検証を導入することなどを提言した。少子高齢化で膨張する社会保障費を抑制する狙いがある。財政審は今後、防衛や公共事業など各分野について議論を重ね、11月にも2019年度予算編成に関する建議(提言)を取りまとめる。政府は、医療費を押し上げる要因となる過剰な通院や受診を減らすため「かかりつけ医」や「かかりつけ薬剤師」への受診を推奨している。改革案では「少額の受診に一定程度の追加負担を求めていくべきだ」とした。医療の高度化で医療費が増加する要因となっている新たな医薬品の保険適用については、承認された医薬品全てを対象とするのではなく「安全性・有効性に加え、費用対効果や財政影響などの経済性の観点から」判断することを明記した。>

メディウォッチ「病床過剰地域で「ダウンサイジング」が進むよう、効果的な方策を検討せよ―経済財政諮問会議」(https://www.medwatch.jp/?p=22824)。<以下引用>
<(1)予防・健康づくりの推進(2)効率的な医療介護制度、地域医療構想等の実現(3)社会保障サービスにおける産業化の推進(4)生涯現役時代の制度構築を通じた経済活力の向上—を柱として社会保障改革を進めよ。とくに(2)では、「病床過剰地域でのダウンサイジング」を進める必要がある―。10月5日に開催された経済財政諮問会議では、有識者議員からこういった提言が行われました。新内閣(第4次安倍改造内閣)の発足に伴い、安倍晋三内閣総理大臣は「少子高齢化に真正面から立ち向かい、全ての世代が安心できる社会保障制度へと改革を進めていく」考えを強調しており、今後も活発な議論が行われると予想されます。少子化を見据えて、「生産性向上」「タスクシフト」なども進めよv2025年には、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となることから、今後、医療・介護ニーズが急速に増加していきます。その後、その後、2040年にかけて高齢者人口の増加の程度は鈍化するものの、「生産年齢人口」が急激に減少していくため、社会保障制度の基盤が極めて脆くなっていきます。このため、給付と負担の見直しにとどまらない「社会保障改革」が求められているのです。経済財政諮問会議の有識者議員(▼伊藤元重議員:学習院大学国際社会科学部教授▼高橋進議員:日本総合研究所チェアマン・エメリタス▼中西宏明議員:日立製作所取締役会長兼執行役▼新浪 剛史 サントリーホールディングス代表取締役社長)は、まず2019年度の社会保障関係予算について「高齢化の伸びが緩和される」点を指摘。つまり、2018年度までよりも「伸びを抑制する」、厳しい改革を行うよう強調しています。その上で、改革の視点として(1)予防・健康づくりの推進(2)効率的な医療介護制度、地域医療構想等の実現(3)社会保障サービスにおける産業化の推進(4)生涯現役時代の制度構築を通じた経済活力の向上—の4点を掲げました。まず(1)の「予防・健康づくり」(生活習慣病、認知症予防等への重点的取組)に関しては、関係府省が地方自治体・医師会等と協力して、▼現役世代への「特定健診受診、健康増進等のインセンティブ」として、ポイント制度の導入を促進する▼自治体の判断で「包括的・広域的な民間委託の仕組みを導入する」など、多様なPPP(Public Private Partnership:官民連携)/PFI((Private Finance Initiative:公共施設等の建設、管理、運営等に、民間の資金、経営能力等を活用する仕組み)の活用手法を推進する▼認知症対策について、「予防モデル構築に向けて官民を挙げて取り組む重点プロジェクト」の規模・民間資金受け入れの仕組みを具体化する▼ACP(Advanced Care Planning)や、在宅看取りを推進する―よう提案しています。厚労省では、すでに高齢者の保健事業と介護予防を一体的に実施する仕組みの構築に向けた検討を進めており、今後、とかく縦割りと言われる「行政内部での連携」も重要課題となってくると考えられます。また(2)の「効率的な医療介護制度、地域医療構想等の実現」では、「病床過剰地域におけるダウンサイジング支援に向けて、民間病院等の誘因になる効果的な追加方策を検討する」よう求めている点が注目されます。地域によっては、すでに「人口減少」が進んでいます。こうした状況の下では、新規患者の獲得が困難で、「病院等の病床の稼働率を維持するために、退院を伸ばす(つまり在院日数を短縮させない)」という操作が行われがちです。不要な在院日数の延伸は、医療費の高騰につながる(現在の入院料は1日当たりで設定されているため)だけでなく、▼ADLの低下や院内感染のリスクを向上させる▼患者の社会復帰・職場復帰を遅らせ、経済的な困難をもたらす―という弊害もあります。「本当にその病床規模が必要なのか」を、公立・公的病院だけでなく、民間病院も含めて検証する必要があるでしょう。さらに(3)の「社会保障サービスにおける産業化」に関しては、▼「マイナンバー」「被保険者番号の個人単位化」を活用し、健康関連データの蓄積と活用を推進する▼AIを活用した予防、健診、治療の最適化に向けて、改革工程を具体化する▼医療システム全体のデジタル化を推進し、関連サービスにおける産業化を推進する▼医療関係者の業務分担の見直し・効率的な配置、多様な人材の活用を進め、負担軽減と生産性向上を実現する―といった幅広い改革を求めています。少子高齢化の進行は、「社会保障費の増大」→「保険料等負担の増加」だけではなく、「医療・介護現場等で働く人材が不足する」ことを意味します。「保険あってサービスなし」という事態が、日本全国で生じる可能性も否定できず、「タスクシフト・タスクシェア」「AI等最新技術を用いた生産性の向上」に向けた取り組みを早急に進める必要があるでしょう。さらに、社会保障改革で重視しなければならないのが、いわゆる「元気高齢者」にも支え手になっていただくという視点です((4)の「生涯現役時代の制度構築を通じた経済活力の向上」)。年金制度改革はもちろん、元気高齢者が「医療・介護」サービスの周辺部分を支えることで、「人材不足」に一定の効果が期待できます。この点、臨時議員として出席した根本匠厚生労働大臣は、「高齢者の『若返り』が見られ(日本老年学会・日本老年医学会も指摘するように、「10-20年前と比べ、5-10歳程度の若返りが生じている」(加齢に伴う身体機能変化の出現が遅れている))、就業率も上昇している」点を強調し、今後、国民誰もが、より長く、元気に活躍できるよう、▼多様な就労・社会参加の環境整備▼健康寿命の延伸▼医療・福祉サービスの改革による生産性の向上▼給付と負担の見直し等による社会保障の持続可能性の確保—に向けた検討を進めていく考えを示しています。>

財政制度等審議会(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/index.html)の「社会保障について」(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia301009/01.pdf)p38「今後の社会保障制度改革について」の検討マニューは、参考資料(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia301009/02.pdf)とともに理解しておきたい。経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の「新内閣において重点的に取り組むべき今年後半の課題について」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/1005/shiryo_01-1.pdf)にある「全世代型社会保障改革の一体的取組; 「生活習慣病対策」、「認知症予防」を軸とした、地域間、保険者間での差異の見える化や比較、上位団体等の改革努力の目標としての活用、予防・健康づくり等の先進・優良事例の具体化と全国展開   医療費・介護費の動向やインセンティブ改革をはじめとした制度改革の評価・分析と より効果の高い仕組みの検討   地域医療構想の実現に向けた具体的対応方針の策定促進など医療・介護提供体制の効率化   ビッグデータとそれを活用したデジタル・トランスフォーメーション等を通じた予防・健康づくり、遠隔診療・服薬指導など、社会保障サービスにおける産業化に向けた課 題の洗い出しと工程化 l 予防・健康づくりにも資する生涯現役時代の実現を後押しする雇用改革の具体化を 踏まえた社会保障制度の在り方(被用者保険の適用等)や経済財政への影響についての検証」は目新しいものではない。資料(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/1005/shiryo_02-2.pdf)p5「かかりつけ医等と連携して生活習慣病の重症化予防に取り組む自治体人口の割合(2018年)」で各都道府県の位置づけが出ているが、人口が多い政令市・中核市の取り組み如何にかかっているといえるかもしれない。さて、「地域医療構想」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)に関しては、地域医療構想に関するワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)で推進方策が検討されているが、いくら国で政策が打ち出されても都道府県で取り組まれなければ全然意味がない。医療計画に係る都道府県職員研修(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000194369.html)が繰り返し開催されているが、これまでの受講者は異動している方も少なくないかもしれない。医療政策専門官として継続的に関わる体制が不可欠と感じる。ところで、経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の重点的に取り組む課題に「精神科長期入院者の地域移行」がないのは不思議である。資料「社会保障改革の推進に向けて(参考資料)」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0412/shiryo_01-2.pdf)p4「基準病床と比べた既存病床数の割合(精神病床) ~全ての都道府県で過剰~」、日医総研「医療費の地域差について (都道府県別データ)」(http://www.jmari.med.or.jp/research/research/wr_644.html)(http://www.jmari.med.or.jp/download/WP405.pdf)p23「都道府県人口10万人当たり精神病床数と1人当たり年齢調整後入院医療費に対する精神及び行動の障害の寄与度」、中医協総会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128154)の「平成30年度診療報酬改定に関する1号側(支払側)の意見」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000188942.pdf)p7「精神病棟に入院する必要がない患者が在宅復帰できない状況の改善に向け、障害福祉サービスと連携して適切に対応することが求められる。」などがすでに出ているではないか。「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=141270)の取りまとめ(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000051138.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000051135.pdf)で示された「病院の構造改革」が避けられないはずである。医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)では、精神疾患も柱の一つであるが、なぜか地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)での機能別必要病床数では精神病床は除外されている。また、医療法に基づく病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)は一般病床と療養病床を有する医療機関だけであって精神病床は対象外である。「国民の健康確保のためのビッグデータ活用推進に関するデータヘルス改革推進計画・工程表」及び「支払基金業務効率化・高度化計画・工程表」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170011.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000170005.pdf)では、平成32年度に「ビッグデータ利活用のための保健医療データプラットフォーム構築(NDB、介護総合DB等)」とあるが、今後、データヘルス(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/)には障害福祉サービスの分析も含めるべきであろう。
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児童虐待防止

2018年10月09日 | Weblog
児童虐待防止(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/index.html)に関して、児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会 (https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126713.html)ではこれまで14年にわたって報告書が繰り返し出ていることは認識したい。児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000212239_00002.html)(https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000336226.pdf)p4「中核市・特別区における児童相談所の設置支援促進;中核市・特別区において、適切な人材確保、都道府県との調整等が円滑に行えるよう、財政面・制度面における国の支援策について、あらゆる機会を通じて周知し、児童相談所の設置に向けた働きかけを行う。」とあった。資料(https://www.mhlw.go.jp/content/000339275.pdf)p11「児童相談所の設置に向けた検討状況(平成30年6月時点)」では、中核市は54市あるが、「横須賀市、金沢市は児童相談所設置済み」、「「設置する方向」(2ヶ所) :明石市、奈良市」「「設置の方向で検討中」(2ヶ所) :船橋市、豊橋市」「「設置の有無を含めて検討中」(19ヶ所) :旭川市、盛岡市、秋田市、郡山市、いわき市、宇都宮市、高崎市、川越市、柏市、豊中市、枚方市、姫路市、和歌山市、呉市、久留米市、長崎市、佐世保市、大分市、鹿児島市」であり、極めて低調といえる。「中核市・特別区等における児童相談所設置に必要な支援の実施」と国がいくら予算化しても自治体で取り組まれなければ意味がない。また、資料(https://www.mhlw.go.jp/content/000339275.pdf)p15「市区町村子育て世代包括支援センターの実施状況」、p17「市区町村子ども家庭総合支援拠点の設置状況」が出ているが、一体的な運営が期待されるとともに、資料(https://www.mhlw.go.jp/content/000339275.pdf)p18「市区町村における子育て支援施策及び母子保健施策」について、市区町村ごとの取り組みの「見える化」が必要と感じる。里帰り分娩が多いことや分娩施設がない市町村の存在を考慮すれば、広域的な情報共有が不可欠であろう。今年8月30日の全国児童福祉主管課長・児童相談所所長会議資料は厚労省「児童虐待防止対策」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/index.html)に、なぜ掲載されないのであろうか。情報公開の徹底を期待したい。
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PFMと地域包括ケア病棟の差別化

2018年10月09日 | Weblog
メディウォッチ「地域包括ケア病棟の質向上を目指し、「急性期大病院の地域包括ケア病棟」の実態把握が必要―地ケア病棟協・仲井会長」(https://www.medwatch.jp/?p=22775)。<以下引用>
<「急性期の大病院内に設置された地域包括ケア病棟」の中にも、「自院の急性期後患者の受け入れ」だけでなく、「在宅や介護施設からの患者受け入れ」に力を入れているところがあるかもしれない。地域包括ケア病棟でもっとも重要な「在宅復帰支援・在宅医療提供」をより充実・向上させるため、実態を把握し、細分化などを検討する必要がある―。 地域包括ケア病棟協会の仲井培雄会長は10月4日に定例記者会見に臨み、こういった要望を厚生労働省に宛てて行ったことを明らかにしました。200床以上の急性期ケアミクス型の地域包括ケア病棟では、質の低下が懸念される 2018年度の診療報酬改定では、入院料の再編・統合が行われ、地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料(以下、地域包括ケア病棟入院料)についても、例えば次のような見直しが行われました。(1)200床未満の病院に設置され、診療実績が高い(自宅等からの入棟患者割合:10%以上、自宅等からの緊急患者受け入れ件数:3か月で3人以上、在宅医療の提供など)病棟については、高額の基本報酬を設定する(入院料1・3)(2)救急・在宅等支援病床初期加算(1日につき150点)を、急性期病棟からの患者受け入れを評価する【急性期患者支援病床初期加算】(1日につき150点)と、在宅や老健施設、介護医療院などからの患者受け入れ、治療方針に関する患者・家族等の意思決定を支援することを評価する【在宅患者支援病床初期加算】(1日につき300点)とに区分する(3)在宅復帰先から「老人保健施設」を除外する 仲井会長は、とくに200床未満の病院に設置された地域包括ケア病棟等では、「在宅復帰先が狭まった」(3)ことや、「在宅患者の受け入れを強化して高い加算を取得する」(2)ことが、post acute患者のより積極的な受け入れと、在宅復帰促進・在宅医療提供につながり、結果として「診療実績の充実」(1)に結びついている状況を説明。これらはすべて関連して、地域包括ケア病棟において最も重要な「在宅復帰支援・在宅医療提供機能」が充実してきていると分析しています。ところで、地域包括ケア病棟協会では、かねてから地域包括ケア病棟を次の3つに分類(独自分類)し、それぞれの動向を調査するとともに、進むべき方向等を模索しています。▼急性期一般入院料(従前の10対1・7対1)病棟と併設し、病院全体で急性期機能を最重視している【急性期ケアミクス型】▼施設全体として、他病院からの「高度急性期・急性期の治療を終えた患者」が概ね半分以上を占める【post acute連携型】▼急性期ケアミクス型・post acute型のどちらでもない【地域密着型】 このうち【地域密着型】との【post acute連携型】は、ほとんどが200床未満の病院に設置されており(地域密着型の9割、post acute型の8割5分弱)、上記の2018年度改定の効果が如実に現れています。地域包括ケア病棟協会の調査(500病院が回答)では、【地域密着型】の76.9%、【post acute連携型】の75.4%が、上記(1)の入院料1・3取得または取得予定となっています。在宅復帰に力を入れ、かつ在宅医療等に力を入れることで診療実績を高め、高い基本報酬を算定するものです。今後も、在宅復帰支援・在宅医療提供に力を注いでいくことが期待されます。一方、【急性期ケアミクス型】では、200床以上の病院も多く(4割強)、また「自院の高度急性期・急性期病棟での治療を終えた患者」が大半を占めているため、上記(1)の入院料1・3を取得または取得予定の病院は46.8%と半数に届きません。さらに(2)の【在宅患者支援病床初期加算】も取得していない場合には、「在宅復帰支援・在宅医療提供などの実態が見えず、post acute機能に関する検証が行われない。結果として機能・質の低下が懸念される」と仲井会長は不安視します。この点、そもそも【急性期ケアミクス型】には、「地域の急性期基幹病院で、旧7対1(現在の急性期一般入院料1)を維持するために重症度、医療・看護必要度の低くなった患者を、回復期機能等の他院に転院させたいが、医療資源が少ない(近隣に病院がない)ため、それが叶わない。そこで、自院の急性期病棟の一部を地域包括ケア病棟に転換した」という病院が多く、新設された入院料1・3との親和性は低いようにも思えます(大規模で、自院の急性期病棟からの転棟患者がほとんど)。しかし、仲井会長は、「200床以上の病院では入院料1・3を取得できず、これは『在宅復帰支援』機能などの地域包括ケア病棟の質を評価・検証していないに等しく、機能・質が低下してしまいかねない」「200床以上の病院でも、在宅復帰機能を強化し『ときどき入院、ほぼ在宅』を支える病院もあるのではないか」と推測。今後、200床以上の急性期ケアミクス型病院の実態を詳しく調べた上で、▼診療実績▼質の評価―を検討してはどうか、と厚労省に提言を行っています。200床以上病院の地域包括ケア病棟でも、在宅や介護施設で急変した患者を積極的に受け入れ、上記(2)の【在宅患者支援病床初期加算】(1日につき300点)を算定することは可能です。しかし、この加算の取得よりも「自院の急性期一般入院料1(旧7対1)の維持のほうが、より重要である」と考え、事実上、自院の急性期後患者の受け入れのみに特化する病棟では、地域包括ケア病棟に求められる機能の1つ(sub acute機能:地域の急変患者の受け入れ機能)を満たしていないことになります。これでは、2014年度の診療報酬改定で地域包括ケア病棟が創設された際の、▼post acute機能(急性期後患者の受け入れ)▼sub acute機能(地域の急変患者の受け入れ)▼在宅復帰支援機能―の「すべてを提供することが求められる」との厚労省保険局医療課の創設趣旨に反することになってしまいます。今後の実態調査により、例えば「200床以上の急性期ケアミクス型の中にも、sub acute機能に力を入れている病棟がある」ことなどが明らかになった暁には、上記(1)(2)とは異なる、別途の評価の道が整備される可能性も出てくることでしょう。今後の、地域包括ケア病棟協会の調査に注目が集まります。>

医療介護情報局(https://caremap.jp/cities/search/facility)では、地域包括ケア病棟入院料・地域包括ケア入院医療管理料1~4(地包ケア1~4)を算定しているか、容易にわかることは知っておきたい。すでに「B007 退院前訪問指導料」(https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_2_1/b007.html)、「B007-2 退院後訪問指導料」(https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_2_1/b007-2.html)、A246 入退院支援加算」(https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_1_2_2/a246.html)、「B005-1-2 介護支援等連携指導料」(https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_2_1/b005-1-2.html)、「B004 退院時共同指導料」(https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_2_1/b004.html)など、急性期病院も在宅医療に深く関わる時代である。平成30年度診療報酬改定説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000196352.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000198532.pdf)p23~24「地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料の再編・統合」が行われ、p22~23「地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料1・3における実績要件(新規);【地域包括ケアに関する実績部分】(200床未満の病院に限る。)・自宅等からの入棟患者割合・自宅等からの緊急患者の受入れ・在宅医療等の提供・地域医療機関との連携・介護サービスの提供・看取りに対する指針」、p26「救急・在宅支援病床初期加算の見直し;地域包括ケア病棟入院料及び療養病棟入院基本料の救急・在宅等支援病床初期加算について、急性期医療を担う一般病棟からの患者の受入れと、在宅からの受入れを分けて評価」で、在宅のバックアップの要素が強化されている。平成30年度診療報酬改定(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411.html)の「疑義解釈資料の送付について(その3)」(http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=549505&name=file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000204681.pdf)の「問5 地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料の1及び3の施設基準において、介護保険法第8条第2項に規定する訪問介護等を提供している施設が「当該保険医療機関と同一の敷地内にあること」とされているが、当該保険医療機関が介護保険法における保険医療機関のみなし指定を受けて、施設基準で求められている訪問看護等を提供している場合も、要件を満たすと考えてよいか。」「(答)保険医療機関がみなし指定を受けて、訪問看護等を提供している場合も、施設基準をみたす」とあることは認識したい。「外来から入院、退院、在宅までを通して患者のマネジメントを行うPFM(Patient Flow Management)」が経営面からも重要になっており、病床機能報告(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)による病院・病棟ごとの「入院前・退院先の場所別の患者数」をみる必要がある。地域医療構想に関するワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)の「平成30年度病床機能報告の見直しについて(その2)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000207107.pdf)p5「入院患者の状況;①1年間の新規入棟患者数(予定入院・緊急入院別)、在棟患者延べ数、退棟患者数、②1年間/月間の新規入棟患者数(入棟前の場所別)、③1年間/月間の退棟患者数(退棟先の場所別、退院後の在宅医療の予定別)」は理解すべきである。「地域医療構想」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)の具体的推進のためには、病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)の報告結果ページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/open_data.html)で、エクセルファイルの病院・病棟ごとデータをダウンロードし、病棟単位で分析することによって、地域包括ケア病棟の差別化が必要であろう。
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上手な医療のかかり方

2018年10月09日 | Weblog
メディウォッチ「「ここに行けば正しい医療情報が得られる」サイト構築等の検討を―厚労省・上手な医療のかかり方広める懇談会」(https://www.medwatch.jp/?p=22797)。<以下引用>
<患者・国民が「正しい医療の情報」を入手するためのサイトなどを構築することで、患者側も安心でき、不要・不急な医療機関受診などを減らし、医師の負担軽減が一定程度はかれるのではないか。ただし、「分かりやすく」「おしゃれなデザイン」であることが必要不可欠であり、国・医療機関・患者団体・マスメディアなどが協働していくことが求められる―。厚生労働省が10月5日に開催した「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」(以下、懇談会)の初会合で、構成員からこういった意見が多数出されました。「医師の働き方改革」と同時に、国民に「適切な医療のかかり方」を広めることが必要 医師の過重労働を減らし、医療の質の維持・向上を図り、医療安全を確保するために「医師の働き方改革」が求められています。その際、患者側が「上手に医療機関にかかる」ことが同時に求められます。「医師の時間外労働の上限を●時間までとする」「医師の業務の一部を他職種に移管する」などの制度的手当を行っても、患者・国民側が「医療機関が空いているので、夜間に受診しよう」などと考えていたのでは、医師が過重労働からは解放されないからです。10月5日の懇談会では、こうした患者側の意識・行動変容をどう促していくか、と言う観点で自由討議が行われました。そこでは、「適切な医療情報提供」の必要性を指摘する声が数多くでています。医療情報が氾濫する中で、「正しい情報」を入手できるサイト等の必要性高まる 医療に関する情報はネット上にあふれるほどあります。しかし、実態は玉石混交で「何が正しい情報なのか」「どこに知りたい情報が掲載されているのか」が極めて分かりにくくなっています。佐藤尚之構成員(ツナグ代表取締役)は、「震災の折に行政からは非常に重要な情報が発信されたが、検索しにくく、かつ表現が難しすぎた。そこで、コピーライターにわかりやすく翻訳してもらい、『助け合いジャパン』のサイトに載せるなどした」旨の経験を紹介。また鈴木美穂構成員(マギーズ東京共同代表理事)も、「●●という疾病にはこういうタイプがあり、こういう治療法がある、などの情報を整理し、ワンストップで提供できるようなサイトが必要」と指摘。ただし、鈴木構成員は「おしゃれで、分かりやすい」サイトにしなければ国民側はアクセスしないとも述べています。さらに医療提供者の代表として参画する城守国斗構成員(日本医師会常任理事)も、こうした意見に賛同し、「ここに行けば正しい医療情報が入手できる」というサイトを、行政・医療機関・国民が協働して構築すべきとコメントしました。ところで、医療機関情報を網羅的に入手できるツールとして、各都道府県の「医療機能情報提供制度」(医療情報ネット)があり、ここの医療機関検索サイトでは、都道府県内の病院・診療所の詳細な情報(機能、設備、診療報酬の届け出状況など)を入手できます。まさに、構成員が提案する「正しい医療情報」サイトと言えるものです。しかし、当該サイトの認知度はあまりに低く、また厚労省や各都道府県のコーポレイトサイト(ホームページ)のトップページから当該サイトにたどり着くことは、そう容易ではありません。「情報の正しさ」「既存資源の活用」などを考えれば、「医療機能情報提供制度」(制度内の医療機関検索サイト)のリニューアルが現実的な選択肢となり、今後の予算確保などが期待されます。もっとも、佐藤構成員は「SNSのコアユーザーは900万人程度と推計され、実は1億人あまりの日本国民は、それほど活用していない。インターネットの検索サイトも、地方ではあまり活用されていないというデータもある。ネットを過信してはいけない」とも指摘。また吉田昌史構成員(宮崎県延岡市健康福祉部地域医療対策室総括主任)は、「高齢者の中にはネットを使いこなせない人も少なくない。世代に応じた情報提供方法を検討する必要がある」とコメントしており、適切な医療情報の提供に当たって、「ネット情報は医療情報を提供する1つのツールに過ぎない」点をきちんと認識しておくことが重要です。なお、いかに「おしゃれで」「わかりやすい」医療情報サイトを構築したとしても、その運用には多くの苦労が伴います。たしかに新サイト等の構築時には、関係者も熱心に参画します。しかし運用段階になると、その「熱」も冷め、一部の人のみが運用に携わりますが、限界もあり、「情報の更新などが疎かになる」→「利便性が下がる」→「利用者・閲覧者が減る」→「運用担当者のモチベーションが下がる」→「さらに情報更新が疎かになる」という負のスパイラルに陥りがちです。こうした点についても、事前に十分に検討しておくことが必要でしょう。さらに、いかに優れたサイトを構築・運用しても、「本当に見てほしい、知ってほしい無関心層」に情報を確実に届けることは非常に難しいのが実際です。こうした「情報提供の限界」も踏まえた議論が期待されます。まず#8000、#7119のPRを充実してはどうか 不要・不急の医療機関受診を適正化するために、国と各都道府県は「子ども医療電話相談事業(#8000)」と「救急相談センター(#7119)」を開設しています。例えば、夜間に子どもの具合が悪くなった際、「様子を見るべきか、医療機関を受診すべきか、救急車を要請すべきか」が一般人にはなかなか判断できず、「大事に至ってはいけない」と考え、救急搬送の要請等をしてしまいがちです。その際、まず#8000に電話することで、担当の小児科医・看護師から「どう対応すればよいか」の指示を得られるものです。この仕組みについても認知度が低く、デーモン閣下構成員(アーティスト)は「厚労省から聞いて初めて知った。まず、この素晴らしい仕組みのPR・周知を行うべきではないか」との考えを述べています。なお、「医師の負担軽減のために、患者にも上手な医療機関へのかかり方を考えてもらう」となれば、一部の患者や国民は「受診抑制をするのか」と誤解しがちです。この点、根本匠厚生労働大臣は「決して受診抑制を目指すものではない」と強調していますが、豊田郁子構成員(患者・家族と医療をつなぐ特定非営利活動法人架け橋理事)は、「都市部で医師不足ではない地域で、『医師の負担が過重』と伝えても患者や国民には理解されにくい。丁寧に説明していくことが必要」と訴えました。豊田構成員は「高齢者等ではインターネットを十分に活用できない人も少なくない。医療機関の多職種による患者支援を充実する必要がある」とも指摘しています。懇談会では、月1回程度のペースで議論を深め、今年(2018年)12月頃に議論の経過などを「医師の働き方改革に関する検討会」に報告する予定です。その際、例えば都道府県の「医療機能情報制度における医療機関検索サイト」のリニューアル案などができていれば、そうした成果物を報告することなども考えられそうです。>

「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_01514.html)が開催されている。医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_335126.html)では、「医療機能情報」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)の見直しが検討されており、公的な医療機関の情報提供の基本といえるかもしれない。「障害福祉サービス等情報」(http://www.wam.go.jp/sfkohyoout/COP000100E0000.do#)、「薬局機能情報」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kinoujouhou/index.html)、「サービス付き高齢者向け住宅情報」(http://www.satsuki-jutaku.jp/index.php)、「介護サービス情報(http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/)」のような資源の見える化は、基本フォーマットを統一・情報公表サーバーを国で一元的に管理・データベース化すべきである。すでに「病床機能報告制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)がそうなっている。現状では、「医療機能情報」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)は各都道府県のサーバー管理で、公開項目もバラバラで効率が悪いように感じる。ところで、「平成29年度「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000213116.html)、平成28年度「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」結果(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000169981.html)、平成27年度「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」結果(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000126115.html)、平成26年度「乳幼児等に係る医療費の援助についての調査」結果(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000078806.html)をみれば全国各自治体で年々拡充されている。やはり、「子ども医療電話相談事業(#8000)」や「#7119 救急相談センター」(http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/soudan-center.htm)(https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html)の普及も必要であろう。子ども医療費助成(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000213116.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000169981.html)(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000126115.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000078806.html)による子ども医療費の無料化の一方で、保険者に対する高額療養費請求(https://www.kaike1.com/deduction/medical-d2/high-medical-system-request2055)が適切に行われてきたか、も少々気になるところかもしれない。
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障害福祉サービス等情報

2018年10月05日 | Weblog
障害福祉サービス等情報公表検索サイト(http://www.wam.go.jp/sfkohyoout/COP000100E0000.do#)が開設されたが、①医療機能情報(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)、②薬局機能情報(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/kinoujouhou/index.html)、③サービス付き高齢者向け住宅情報(http://www.satsuki-jutaku.jp/index.php)、④介護サービス情報(http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/)も含めて、基本フォーマットを統一・情報公表サーバーを国で一元的に管理し、データベース化すべきである。
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画像診断とAI

2018年10月04日 | Weblog
朝日新聞「囲碁の次は…AIで乳がん診断 画像学習で兆候見つける」(https://www.asahi.com/articles/ASLB44D16LB4UBQU00C.html?iref=com_apitop)、朝日新聞「乳がんの見落とし、人工知能で防ぐ 大阪市立大が開発」(https://www.asahi.com/articles/ASL4C22S8L4CUBQU003.html?iref=com_apitop)、朝日新聞「大腸ポリープ、AIが自動判別 内視鏡検査の見逃し防げ」(https://www.asahi.com/articles/ASL887TNTL88UBQU020.html?iref=com_apitop)、朝日新聞「心筋梗塞、AIで発見 2万件の検査画像活用、開発へ」(https://www.asahi.com/articles/ASL9M5J9FL9MTIPE01W.html?iref=com_apitop)が出ていたように、画像診断はAIの導入によって飛躍するかもしれない。しかし、日本医学放射線学会「画像診断報告書の確認不足等に関する医療安全対策についての見解」(http://www.radiology.jp/jrs_about/message.html)をみるとシステム上のチェック体制の強化が必要といえるであろう。
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気になる身元保証相談

2018年10月04日 | Weblog
今年8月、「市町村や地域包括支援センターにおける 身元保証等高齢者サポート事業に関する相談への対応について」(http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000797665.pdf)では「各市町村や地域包括支援センターにおける、身元保証等高齢者サポート事業に関する相談を受けた場合の取扱い」が示され、「介護保険施設に対する指導・監督権限を持つ都道府県等におかれては、管内の介護保険施設が、身元保証人等がいないことのみを理由に入所を拒むことや退 所を求めるといった不適切な取扱を行うことのないよう、適切に指導・監督を行うようお願いする。」とされたが、どうなっているであろうか。いまだに医療・介護現場では身元保証が大きな問題になっているという声が聞かれる。身元保証(http://kourei-shien.or.jp/surety/)(http://sl-g.jp/)(http://se-life.jp/lp/)について、みずほ情報総研「介護施設等における身元保証人等に関する調査研究事業報告書」(https://www.mizuho-ir.co.jp/case/research/pdf/mhlw_kaigo2018_04.pdf)、消費者委員会(http://www.cao.go.jp/consumer/)の「身元保証等高齢者サポート事業に関する消費者問題についての建議」(http://www.cao.go.jp/consumer/about/kengi_teigen_iken.html#kengi_20)、医政局医事課長通知「身元保証人等がいないことのみを理由に医療機関において入院を拒否することについて」(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20180427_01.pdf)が出ていた。「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(住宅セーフティネット法)(http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000165.html)では「地方公共団体による住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の供給促進計画の策定」が規定されており、生活困窮者自立支援制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000059425.html)とセットで対応すべきである。「社会福祉法に基づく市町村における包括的な支援体制の整備に関する指針」(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/hourei/H171213Q0020.pdf)、通知「地域共生社会の実現に向けた地域福祉の推進について」(http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T171213Q0010.pdf)で要請されている「地域福祉計画」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/c-fukushi/index.html)では、住宅セーフティネット(http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000165.html)が盛り込まれなければならないように感じるが、どうなっているであろうか。厚労省「成年後見制度利用促進」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000202622.html)は「日常生活自立支援事業」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/chiiki-fukusi-yougo/)と密接な連携が必要なのはいうまでもない。
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介護施設の安全管理

2018年10月04日 | Weblog
メディウォッチ「特養ホームや老健での介護事故、インシデントとアクシデントに分けて調べるべきか―介護給付費分科会・研究委員会」(https://www.medwatch.jp/?p=22767)。<以下引用>
<10月3日に開催された、社会保障審議会・介護給付費分科会の「介護報酬改定検証・研究委員会」(以下、検証・研究委員会)でこういった議論が行われました。
 松田晋也委員長(産業医科大学教授)が、委員から出された意見・提案などを整理して調査票を修正し、近く開催される介護給付費分科会に報告。そこでの了承を待って調査を実施し、年明け(2019年)3月頃には結果速報が報告される見込みです。2021年度の次期介護報酬改定に向け、2018・19・20年度に「2018年度改定」の効果検証 介護報酬・診療報酬改定の目的の1つに「介護、医療現場の課題を解決し、介護・医療の質を向上させる」ことがあります。このため、ある年度の改定においては「前回改定で、課題解決に向けて行った見直し(改定内容)の効果・影響はどうであったか」を見極め、それをベースに考えていくことになります。例えば、訪問看護において、「機能強化に向けて、重度者・重症者をより多く受け持つ訪問看護ステーションに加算を設ける」との改定が行われたとして、改定後に「加算の取得は十分に進んでいるか、逆に進み過ぎていないか」「加算創設によって、目的である『機能強化』が進んでいるか、想定とは別の方向に進んでいはしないか」を調査し、その結果をもとに「加算の継続・修正・廃止」などを検討していくことになります。例えば、想定をはるかに超えた加算取得が進んでいれば「要件が緩すぎた」可能性が、想定とは異なる方向に進んでいれば「要件内容を読み間違えた」可能性が伺え、次期改定に向け、「要件の厳格化」や「異なる要件の設定」などを考えていく必要があるのです。さらに、改定論議には時間・財源の制約などもあるため、「●●まで議論したかったが、今回は○○で抑えておこう」という判断も必要となります。この場合には「次期改定に向けて●●に向けた検討をする必要がある」との宿題が残されます。この点、介護給付費分科会では、次期2021年度介護報酬改定に向けて、2018年度には次の7項目の調査を行うことを固めています(まず改定の効果・影響が出やすい項目や、2018・19・20と継続調査を行う必要なある項目など)。2019年度・20年度の調査内容は別途、介護給付費分科会で検討されます。(1)介護保険制度におけるサービスの質の評価(2)介護ロボットの効果(3)居宅介護支援事業所・介護支援専門員の業務等の実態(4)福祉用具貸与価格の適正化(5)介護医療院におけるサービス提供事態等(6)介護老人福祉施設における安全・衛生管理体制等の在り方(7)介護老人保健施設における安全・衛生管理体制等の在り方 10月3日の検証・研究委員会には、厚生労働省から調査票案が提示され、これに基づいた議論が行われました。例えば、(5)の介護医療院については、▼類型(I型・II型などで、どの報酬区分を届け出いているか)▼併設する医療機関の有無と種類(病院か、診療所か)▼併設医療機関の病床種別(一般病棟入院基本料、地域包括ケア病棟入院料、療養病棟入院基本料などのいずれを届け出ているか)▼実施している居宅介護サービス▼母体法人などが開設している施設・地域密着サービス▼臨床検査の委託状況―などの基本情報のほか、次のような点を調べます。▽職員配置▽介護医療院への転換を決めた理由(理念、利用者の状況、報酬など)▽開設準備状況(パーテーションなどの購入状況、助成金の活用状況、経過措置の活用状況など)▽生活施設としての環境を整えるための工夫▽介護医療院の課題(医療提供、職員のモチベーション、利用者・家族への説明など)▽入所者の状況(医療区分、ADL区分、要介護度、寝たきり度(日常施かつ自立度)、認知症高齢者の日常生活自立度など)▽実施した医療処置、リハビリテーション▽ACP(Advanced Care Planning)への取り組み状況▽ターミナルケアの実施状況 また(6)(7)の安全・衛生管理体制は、「国として実施する初めての調査」となります。介護保険施設で、生じることの多い▼転倒▼転落▼誤嚥▼異食▼褥瘡▼離設▼誤薬▼医療的ケア関連(チューブ抜去など)—といった介護事故について、どのように把握、市区町村に報告しているかを調べ、今後の安全管理体制構築につなげる狙いがあります。ほかに、▼ヒヤリ・ハット事例の取扱いに関する施設内ルール(取り決めの有無、記録するか否か、分析するか否か、など)▼クレーム対応体制(整備しているか否か、窓口はどこか)▼事故防止のための研修状況(実施しているか、研修内容など)—も調べることになります。この点、検証・研究委員会では、介護事故を「▼インシデント(ミスをしたが、事故には至ってない)▼アクシデント(事故に至ってしまった、過誤)—に分けて調査すべき」といった提案が、藤井賢一郎委員(上智大学准教授)をはじめ複数の委員からなされました。医療においても、「事故」と「ヒヤリ・ハット(ミスに気付いたインシデント)」に分けて事例を収集・分析しており、「入所者に実際に害が及んだか、害はどの程度か」「害が及ばないインシデントにとどまった場合、その要因は何か」といった詳細な分析をベースとすることで、的確な再発防止策を講じることができるため、こうした指摘には十分に頷けるものがあります。しかし、介護分野においては、「用語の定義についてすら施設間でバラつきがある」との指摘もあり、仮にインシデントとアクシデントを分けて調査したとしても、不十分な内容に終わる可能性があると福井小紀子委員(大阪大学大学院教授)や小坂健委員(東北大学大学院私学研究科国際歯科保健学分野)は説明。また粟田主一委員(東京都健康長寿医療センター研究所 自立促進と介護予防研究チーム研究部長)は「インシデントなのか、アクシデントなのかは、収集・解析の段階で明らかになることもある」とも指摘しています。厚労省と松田委員長とで、こうした意見を整理し、調査の趣旨に沿って調査票・内容の修正を行うべきか否かを検討することになりました。「国で実施する安全管理体制等に関する初の調査」であることを踏まえると、当初は「大づかみ」に調査内容を設定し(例えば、今回はアクシデント・インシデントを分けず、各施設の考える「介護事故」を収集する、など)、その分析結果を踏まえて「精緻化」を行っていく(介護事故をインシデントとアクシデントに明確に分け、両者をきちんと定義づけた上で、今後、両者を別個に調査する、など)といったやり方も考えられそうです。厚労省では近く介護給付費分科会を開催し、そこに修正した調査票案を提示。そこでの議論・了承を待って、調査を実施し、年明け(2019年)3月頃に結果速報が明らかにされる見通しです。>

護給付費分科会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126698.html)の資料が出ればみておきたい。今年1月、官庁通信社「介護施設での事故、全国規模の調査を実施へ 再発防止策を検討 厚労省」(http://www.joint-kaigo.com/article-5/pg137.html)が報道されていたが、来年3月に調査結果が出るようである。「介護保険施設における介護事故の発生状況に関する分析」(http://jssm.umin.jp/report/no30-2/30-2-13.pdf)の論文も出ているが、「医療事故情報収集等事業」(http://www.med-safe.jp/index.html)のような仕組みが期待される。また、三菱総研「特別養護老人ホームにおける介護事故予防ガイドライン」(https://www.mri.co.jp/project_related/hansen/uploadfiles/h24_05c.pdf)、全老健共済会「誤飲・誤嚥を防止するために」「転倒・転落等の事故を防止するために」「入浴時の事故を防止するために」(https://www.roken.co.jp/business/)などが出ているが、医療安全支援センター(http://www.anzen-shien.jp/center/index.html)のような、介護事故防止に関する専用サイト・対応窓口の設置が必要であろう。また、医療機関への立入検査(http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20180730_02.pdf)と同様に、「介護医療院」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000196478.html)も含めて、介護施設に対する立入検査も重要であろう。総務省「医療安全対策に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000245532.pdf)が出ていたが、介護施設に対しても必要であろう。医療と介護の連携が強調される割には、安全管理の取組格差が大きいと感じる方は多いかもしれない。
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電子カルテの標準化、互換性確保

2018年10月03日 | Weblog
メディウォッチ「「電子カルテの早期の標準化」要望に、厚労省は「まず情報収集などを行う」考え―社保審・医療部会」(https://www.medwatch.jp/?p=22712)。<以下引用>
<電子カルテを初めとする病院情報システムについて、データの互換性などを確保する取り組みを早急に進めるべきである―。9月26日に開催された社会保障審議会・医療部会では、こういった強い指摘が複数の委員から出されました。厚生労働省医政局研究開発振興課の伯野晴彦課長は、「まず現状把握などから進める」考えを示しています。医療部会の委員から、改めて「」を強く求める声 9月26日に開催された医療部会では、(1)医師の働き方改革(2)救急・災害医療提供体制の強化(3)ACP(Advanced Care Planning)(4)2019年度予算概算要求―について、現在の検討状況が厚生労働省から報告され、これに基づいた議論を行いました。このうち(4)に関連して、「電子カルテの標準化」に向けた要望が複数の委員から出されました。7月27日の前回会合でも、同様の指摘が出ており、今後の動向に注目が集まります。山崎學委員(日本精神科病院協会会長)は、「電子カルテを初めとする病院情報システムについて、ベンダー間の互換性がないことが度々指摘されている。ベンダーに任せていては『囲い込み』があり動かない(互換性があれば他社製品への乗り換えが容易になる)。厚労省が互換性の確保などに向けて動く気はないのか」と指摘。また中川俊男委員(日本医師会副会長)も、「将来的には、『我が国の標準規格』を定めることになるであろうから、早く標準化するほど費用が低廉で済む。一刻も早く、厚労省はもちろん、政府全体で標準仕様の整備を進めるべき」と強調しました。こうした指摘を受け、厚労省の伯野研究政策振興課長は、「簡単な話ではないが、まず有識者から意見をいただき、我が国の実態、海外の状況を含めて、情報を収集し、課題の整理を行うことから始めたい」との考えを示しています。前回同様、永井良三部会長(自治医科大学学長)も「電子カルテの標準化」の必要性を指摘しており、また同日(9月26日)の四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)の総合部会でも議題となり、「電子カルテの標準仕様制定に向けて、病院団体でも積極的に提案・協力などしていく方針が確認されています。医師の働き方改革、「地域医療への影響」「医師の育成」など複合的視点で検討を また(1)の医師の働き方改革について、これまでの「医師の働き方改革に関する検討会」における議論の状況が報告されました。検討会では、「医師における時間外労働規制の特例」だけではなく、▼患者の受診の仕方(医療のかかり方)▼他職種へのタスクシフト▼医療の特殊性(応召義務)▼宿日直や自己研鑽―など総合的な検討が必要であることを確認するとともに、これまでに次のような大きな方向を確認しています。▽宿日直許可基準(医療機関の管理者が、労働基準監督署の許可を得て、勤務医が宿日直の間にも「特定の軽微な業務」を処理することを可能とする基準)を、現代の医療現場にマッチしたものに見直す ▽自己研鑽とされるものの中に、「本来の業務に近いもの」(労働時間となる)から「純粋な自己研鑽と言えるもの」(労働時間に該当しない)までさまざまあり、整理を行っていく ▽「応召義務」について医療現場が厳格すぎる捉え方をし、これが長時間労働に結びついている可能性があるため、ケースごとに「応召義務に該当する場面と、該当しない場面」を整理していく(裁判等で事後に「応召義務違反でない」との判断を待つのではなく、事前に「こういう場面では、診療を断っても応召義務違反にならない」という判断を可能とする) 医療部会でもこの方向に異論は出ておらず、今後、「医師の働き方改革に検討会」でさらに詳細に詰めていくことが確認されました。ただし、「医師の働き方改革」そのものについて、山崎委員は「医師の時間外労働が制限されれば、同じ医療提供を行うために、より多くの医師が必要となる。労働基準監督署が急性期病院に入り指導をした結果、土曜日の外来診療を取りやめたり、医師数の少ない診療科の医師が当直に入れなくなるなど、医療提供が弱くなっている病院がある。急速に働き方改革を進めれば、医療提供体制が崩壊してしまう」と危惧。また相澤孝夫委員(日本病院会会長)も「将来的には、『医師の長時間労働是正』と『医療の質確保』とを一致させなければならないが、当面は、『できるだけ早く実施すべきこと』と『時間をかけて、しっかりと議論すべきこと』とを分けて考える必要がある。今の働き方改革論議では『指導医の下で、若手の医師に患者を実際に診療させ、教えていく』という医師育成の視点が欠けているように思える」と警鐘を鳴らしています。この点、厚労省医政局の吉田学局長は、「単に時間外労働の特例だけを検討するのではなく、地域医療への影響はもちろん、タスクシフト、患者の医療のかかり方も含めて複合的な観点で議論をしてもらう」ことを説明し、山崎委員や相澤委員らの指摘も踏まえた検討が「医師の働き方改革に関する検討会」で行われていることを紹介しています。北海道地震で電力供給がストップ、在宅での人工呼吸器バッテリーが重要課題の1つに また(2)の救急・災害医療提供体制については、厚労省医政局地域医療計画課の鈴木健彦局長から「救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会」で、これまでに次のような方向が見出されていることが報告されました。とりわけ、今年(2018年)には大きな自然災害が各地で発生しており、2019年度予算概算要求でも項目立てが行われています。▽DMAT事務局の人員増強、事務局の在り方の見直し、DMAT支援団体による応援体制の確立、人材育成のため の研修事業創設など ▽災害時を想定した「平時における燃料等の供給手段の確保」に向けて、医薬品等と同様の優先的な提供体制の確保など▽ドクターヘリやドクターカーなどの「病院前医療」を効率的に提供するための地域での協議実施や、安全性確保のための教育、情報提供など(2018年7月に関連通知を発出済) 先の北海道大地震(北海道胆振東部地震)においては、全道で電力供給がストップし、医療提供等に大きな影響が出ました。この点、北海道庁で陣頭指揮に当たった厚労省大臣官房の迫井正深審議官は、「全域で電力供給がストップし、燃料供給ができなくなり、結果として水の供給もできなくなるという初めての経験をした。医療提供にもさまざまな影響があり、例えば、在宅で人工呼吸器装着をしている患者について、バッテリーが切れ、家族が病院を訪れ、外来医療の現場が混乱するという事態にも直面した。局をあげて、遺漏のないような対応を検討し、実施していく」考えを強調しています。多くの病院では、非常用の電源設備を用意していますが、燃料が切れた場合、発電機を稼働することができなくなり、電力の確保ができなくなってしまいます。相澤構成員は「船で燃料を運ぼうと考えたが、『安全面で不可能』と却下されてしまうというケースもあったと聞く。緊急事態にもかかわらず、こうした対応を取られてしまうのは、我が国のガバナンスの大きな課題ではないか」と指摘し、厚労省だけでなく、政府全体で危機管理対応を見直す必要があると強調しています。>

社会保障審議会・医療部会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126719.html)の会合資料(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000210433_00002.html)では「電子カルテの標準化、互換性確保」に関する部分が出ていない。そういえば、総務省資料(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/health/dai3/sankou1.pdf)p2「全国に約270の地域医療連携ネットワーク(EHR)が存在するが、多くは一方向の情報閲覧であること、運用コストが大きいこと等から、参加施設及び患者の参加率が低く、活用が十分進んでいない。」とあった。また、総務省資料(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/health/dai3/sankou1.pdf)p5「医療・介護データ標準化の推進について(H30要求);「医療機関・介護施設間で情報をやりとりする際のデータ標準がない(データ項目、形式等がバラバラ)。⇒効果的な施設間の連携を阻害するとともに、データ連携やシステム更新にかかるコストが高くなっている」とあった。以前の地域医療再生基金(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saiseikikin/index.html)や地域医療介護総合確保基金(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000068065.html)による莫大なコストを使って、それぞれの地域・企業で開発競争するのではなく、標準規格によるICT連携の普及・普遍化を図る必要性を強く感じる。「電子カルテの標準化、互換性確保」は医療連携、医療介護連携の基礎となるであろう。ところで、「国民の健康確保のためのビッグデータ活用推進に関するデータヘルス改革推進計画・工程表」及び「支払基金業務効率化・高度化計画・工程表」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170011.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000170005.pdf)では、平成32年度に「ビッグデータ利活用のための保健医療データプラットフォーム構築(NDB、介護総合DB等)」とあり、医療・介護を含めたデータヘルス(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/)が飛躍するのは間違いない。
「データヘルス改革推進本部」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-jyouhouseisaku_408412.html)、「医療等分野情報連携基盤検討会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_537922.html)、「医療・介護データ等の解析基盤に関する有識者会議」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken_553056.html)、「要介護認定情報・介護レセプト等情報の提供に関する有識者会議」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=520284)、「科学的裏付けに基づく介護に係る検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=485753)などはセットで動向が注目される。
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看護師特定行為

2018年10月01日 | Weblog
メディウォッチ「看護師の特定行為研修、「在宅」や「周術期管理」等のパッケージ化を進め、より分かりやすく―看護師特定行為・研修部会」(https://www.medwatch.jp/?p=22701)。<以下引用>
<「特定行為に係る看護師の研修制度」について、在宅や介護分野などの看護師の参加を促すべく、例えば「在宅領域の研修パッケージ」「介護領域の研修パッケージ」「周術期管理領域のパッケージ」など領域別の研修プログラム設定を行い、重複するカリキュラムの整理などを行ってはどうか。あわせて、質の向上を目指し「行為別の目標設定」などを行ってはどうか―。
 9月28日に開催された医道審議会・保健師助産師看護師分科会の「看護師特定行為・研修部会」(以下、部会)で、こういった議論が行われました。今年(2018年)12月に具体的な制度見直し案を詰め、年明け(2019年)2月に省令改正案を審議。4月以降に省令改正、関係通知の発出などが行われる予定です。領域別のパッケージ化をし、併せて研修項目の重複等を整理 一定の研修(特定行為に係る研修、以下、特定行為研修)を受けた看護師は、医師・歯科医師の包括的指示の下で、手順書(プロトコル)に基づいて38行為(21分野)の診療の補助(特定行為)を実施することが可能になります。これまでの制度運用状況を眺めると、▼研修修了者は2018年3月時点で1006名▼指定研修機関は87施設(大学10、大学院9、大学病院6、一般病院52、医療関係団体等10)—となっていますが、「2025年度までに研修修了者を10万人とする」との目標には、まだまだ道のりは厳しく、さらなる「推進方策」が待たれています。また、この制度の根拠となる地域医療介護総合確保法(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律、2014年)では「法公布後5年を目途として、特定行為研修制度の施行状況などを勘案し、必要があれば所要の見直しを行う」と規定されており、来年度(2019年)に見直しを行うことが必要です。こうした状況を踏まえて厚生労働省は、次の3点の見直しを行うことを9月28日の部会に提案しました。(1)領域別のパッケージ化を行うとともに、重複する研修項目を整理する(2)研修および看護師の質向上を目指し、「行為別の目標設定」などを行う(3)制度の周知等を拡充するとともに、事務負担の軽減等を図る このうち(1)は、21分野ごとに行われている研修について、例えば▼在宅医療(訪問看護)▼慢性期入院医療▼外科▼周術期管理―などの領域別にパッケージ化をした「一連の研修プログラム」を設定してはどうかという提案です。たとえば訪問看護の領域で求められる行為をまとめ、それに向けた研修を1施設で完遂できれば、看護師を研修に送り出す病院側にも分かりやすく(理解が進むことで協力体制が強化される)、看護師の能力向上も期待されます。その際、研修の内容について重複があれば、それを整理していくことで総研修時間を圧縮でき、看護師・病院双方にとって負担軽減も図られます。特定行為を実施可能な看護師は、さまざまな分野での活躍が期待されていますが、とくに在宅や介護の現場での活躍に注目が集まっています。一方で、特定行為研修を修了した看護師の就業場所を見ると、病院がほとんどで(84%)、訪問看護ステーションでの就業は5%、介護施設での就業は1%にとどまっています。より分かりやすい研修制度とし、かつ負担軽減を図ることで、訪問看護ステーションや介護施設に勤務する看護師の研修参加を促せないか、と厚労省は考えています。こうした見直し方向に部会の委員も賛同。例えば神野正博委員(全日本病院協会副会長)は、「『医師の働き方改革に関する検討会』では、日本麻酔科学会から特定行為研修を修了した看護師へのタスクシフトが提案されている。これを期に制度の定着を一気に進めるべき」旨をコメント。また、萱間真美部会長代理(聖路加国際大学教授)も「各研修を修了した看護師の性格が明確になる」と賛成しています。今後、厚労省で▼パッケージの具体化▼重複項目の整理―などが進められ、12月の部会に見直し案が提示される見込みです。この点に関連して、厚労省医政局看護課看護サービス推進室の習田由美子室長は「現時点では、1施設内(協力施設を含む)で研修を完遂できる仕組みを考えており、(協力施設は別にして)複数施設で一連の研修を行うことは想定していない」とコメントしています。例えば、「A病院で●●行為を研修し、B病院で◆◆行為を研修する」という在宅パッケージなどは認められない模様です。すると、病院単位での研修には限界も出てくるため、萱間部会長代理は「国が研修センターのようなものを設置することも検討課題に入れてはどうか」と提案しています。なお現在、「胃ろうカテーテルもしくは腸ろうカテーテルまたは胃ろうボタンの交換」と「膀胱ろうカテーテルの交換」とは、「ろう孔管理関連」分野としてまとめられていますが、現場の意見を踏まえて別分野に整理される見通しです(見直し後は22分野・38行為となる予定)。特定行為の分野・行為の見直しについて、厚労省は「ろう孔管理関連」のみとする考えですが、委員からは「さらなる見直し」を求める声も出ています。質向上を目指し、「38行為別の到達目標」を設定 現在、特定行為研修の内容は、各分野・行為に共通する【共通科目】と、▼栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連▼呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連▼ろう孔管理関連▼創傷管理関連―の【区部別科目】に分かれており、それぞれに研修時間と到達目標が定められています。必要な時間の研修を受講し、目標に到達したと指定研修機関で評価されてはじめて、研修修了となります。しかし、指定研修機関側では、「目標到達」の水準がやや曖昧であるとの指摘もあり、厚労省は、新たに(2)のように「行為別(38行為)の到達目標」を定める考えを示しています。前述のとおり、領域別のパッケージ化が行われ、研修時間が圧縮されるとなれば、併せて「質の維持・担保、向上」が求められることになり、今般の「行為別の到達目標」設定は、まさに質の向上を目指す方向に沿ったものと言えるでしょう。また、医療現場において、特定行為研修制度を発展させていくための重要テーマとして「効果」や「安全性」などを掲げる意見が多数でていることが、自治医科大学看護学部の村上礼子教授の研究から明らかになっています(研修を修了した看護師の75%弱、施設管理者(病院長など)の5割弱が、特定行為研修制度の効果や安全性の重要性を指摘)。「行為別の到達目標」設定は、こうした医療現場の考えにもマッチするものです。さらに厚労省は、「質向上」の一環として、▼指定研修施設におけるフォローアップ研修の実施▼修了者同士の情報交換の場の設定▼調査・研究—などを継続的に行っていくことの重要性も指摘しています。一度研修を修了しても、症例が少なければ技術は錆びてしまいますし、また医療・看護の技術水準等は日々進歩しています。フォローアップ研修などが積極的に開催されることが期待されます。こうした方向に部会委員は異議を唱えておらず、厚労省で詳細を詰めていくことになります。ただし、特定行為研修制度への考え方には、委員間で若干の温度差があるようです。例えば、神野委員は、「特定行為研修を修了した看護師の団体などを作るような段階にはない。個別指定研修機関のフォローアップなどを充実するにとどめるべき」と主張。また、太田秀樹委員(全国在宅療養支援診療所連絡会事務局長)は「情報の一元的な『提供』『吸い上げ』を行うために、【連絡会】程度の組織を設けてはどうか」と提案しています。また、関連して「特定行為研修を修了した看護師」の名称についても、「統一した名称・呼称を考えてはどうか」と提案する委員もいます。高木誠委員(日本病院会常任理事)は「統一名称を定めることで認知度も上がるのではないか」と、また桐野高明部会長(東京大学名誉教授)も、「領域別のパッケージ化を行い、例えば【在宅領域特定看護師】などの名称を付けると、一気に研修制度が広まる」と見通しています。ただし、こうしたテーマについては議論がまだまだ煮詰まっていません。例えば、21分野・38行為の研修をすべて修了した看護師も、一部のみの研修を修了した看護師も、現在は同じ「特定行為研修を修了した看護師」となりますが、名称を統一する場合、両者は区別しなければならなくなるでしょう。順を追って慎重に検討していく必要がありそうです。さらに見直し内容の(3)として、普及啓発の推進(ポータルサイトの拡充など)・事務負担の軽減(研修申請や指定研修機関の事務作業軽減)も提案され、委員はこれを歓迎しています。なお、滋賀県では、地域医療介護総合確保基金を特定行為研修制度にも活用しているなど、都道府県独自の優れた取り組みも少なくありません。神野委員らは、こうした取り組みの周知・横展開も重要であると強調しています。厚労省では委員の意見も踏まえて、具体的な見直し案を詰め、12月の部会に提示する予定としています。>

「看護師特定行為・研修部会」(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-idou_206419.html)の資料(https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000361777.pdf)p4「特定行為研修を行う指定研修機関の状況」、p7「都道府県別 特定行為研修修了者就業状況」をみれば地域間格差が大きいことがわかる。特定行為に係る看護師の研修制度(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077077.html)に関して「看護師の特定行為研修制度普及促進のためのポータルサイト」(https://www.nurse.or.jp/nursing/education/tokuteikenshu/portal/index.html#)には、都道府県別のデータ・資料が掲載されるべきであろう。そういえば、第7次医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の別表9「周産期医療の医療体制構築に係る現状把握のための指標例」(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159906.pdf)の評価指標(ストラクチャー)には「アドバンス助産師数」(http://josan-hyoka.org/personalidentification/namelist/)があるが、資料(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159906.pdf)p11「在宅医療評価指標」には「特定行為研修修了看護師数」を位置付けても良いかもしれない。
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