キャリアブレイン「透析防ぐ自己管理「守っていなかった」4割」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/39134.html)。<以下一部引用>
<人工透析に入るのを防ぐための医師の指示を「守っていなかった」とする人が44%いることが、全国腎臓病協議会(全腎協)の大規模な患者調査で分かった。全腎協は、症状が出ない間の管理について、意識が低い人が多い可能性を指摘している。 全腎協は、慢性透析患者の3分の1に当たる約10万人の患者でつくる患者団体。調査はほぼ5年に1度実施しており、今回は2011年10月に実施。1万252人を対象とし、7784票を分析対象とした。透析導入を防ぐための自己管理については、今回初めて聞いた。「腎臓の病気の原因となる疾患の治療のため、医師から指示されていた生活指導を守っていましたか」という質問に、「きちんと守っていた」「まあ守っていた」と答えた人は47.9%、「あまり守っていなかった」「まったく守っていなかった」「医師からの指示はなかった」との回答が43.9%だった。>
全国腎臓病協議会(http://www.zjk.or.jp/)が、透析予防の実態について調査されたことは注目される。(社)日本透析医学会 統計調査委員会(http://docs.jsdt.or.jp/overview/index.html)の資料では、2011年末の透析患者は30万4592人で増加の一途である(http://docs.jsdt.or.jp/overview/pdf2012/p03.pdf)。協会けんぽ資料では都道府県別人工透析患者数の対加入者数割合(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-095025.pdf)の都道府県格差がかなり大きい。また、昨年7月の健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_02.pdf)p52の都道府県別糖尿病腎症による新規透析導入患者の状況、p54の血圧変化による糖尿病患者の透析導入リスクは理解したい。昨年6月に、日本腎臓学会が「CKD診療ガイド2012」(http://www.jsn.or.jp/guideline/ckd2012.php)を出しており、ガイドライン(http://www.jsn.or.jp/guideline/pdf/CKDguide2012.pdf)ではCKD 患者の診療には,かかりつけ医と腎臓専門医の診療連携が重要とされ、紹介基準・頻度が示されていることは知っておきたい。「CKD診療ガイドライン2012」の紹介(http://j-ckdi.jp/event/2012/06/01/ckd%e8%a8%ba%e7%99%82%e3%81%ae%e3%82%a8%e3%83%83%e3%82%bb%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%a8ckd%e3%81%ae%e9%87%8d%e7%97%87%e5%ba%a6%e5%88%86%e9%a1%9e%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e8%a8%98%e8%80%85/)では、「わが国にはCKD患者が1330万人おり、成人の8人に1人がCKD患者です。CKDは透析導入の原因であるだけでなく、心筋梗塞、脳卒中のリスクであることが知られています。」とされ、「新しCKD診療ガイドでは原疾患名を記載し、全ての患者において尿蛋白とGFRを評価するようになりました。これを日本の診療に当てはめるために、アルブミン尿と蛋白尿の区分を新たに設定しました。さらに、GFR45mL/min/1.73m2で従来のCKDステージ3を2分割し、G3aとG3bに変更しました。重症度はG4A2のように記載し、色により重症度 が分かりやすく示されています。また、CKD患者の血圧管理法が変わります。成人において、これまでの尿蛋白1g/日以上で125/75mmHg未満という基準は撤廃され、わが国では全て130/80mmHg以下に統一されました。さらに、CKDの第一選択薬はACE阻害薬、ARBだけでしたが、尿蛋白がない、非糖尿病患者で第一選択薬はなく、患者の状態に合わせて治療するように改定されました。また、CKD患者の貧血に対する管理基準も変わりました。」とある。協会けんぽ資料(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-095025.pdf)p10に示されるように、人工透析患者1人当たり人工透析医療費は月額50万円弱であり、透析導入予防は医療費適正化対策としても重要である。とにかく、早期介入による重症化予防が欠かせないが、そのためには糖尿病や高血圧等の管理が適切に行われる必要がある。そういえば、平成24年度診療報酬改定関連通知の一部訂正(http://hodanren.doc-net.or.jp/news/iryounews/120718-6)で、糖尿病透析予防指導管理料に係る報告書があり、算定患者の中で、HbA1c、腎機能、血圧の維持・改善割合が報告されることも知っておきたい。ところで、一昨年には、WHOでNCD(Noncommunicable Chronic Diseases)サミットも開催されたらしい(http://www.japan-who.or.jp/event/2011/110202-1.html)が、「がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPD」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002c3vx-att/2r9852000002c3xe.pdf)対策において、慢性腎臓病(CKD)をもっと前面に出せないものであろうか。
<人工透析に入るのを防ぐための医師の指示を「守っていなかった」とする人が44%いることが、全国腎臓病協議会(全腎協)の大規模な患者調査で分かった。全腎協は、症状が出ない間の管理について、意識が低い人が多い可能性を指摘している。 全腎協は、慢性透析患者の3分の1に当たる約10万人の患者でつくる患者団体。調査はほぼ5年に1度実施しており、今回は2011年10月に実施。1万252人を対象とし、7784票を分析対象とした。透析導入を防ぐための自己管理については、今回初めて聞いた。「腎臓の病気の原因となる疾患の治療のため、医師から指示されていた生活指導を守っていましたか」という質問に、「きちんと守っていた」「まあ守っていた」と答えた人は47.9%、「あまり守っていなかった」「まったく守っていなかった」「医師からの指示はなかった」との回答が43.9%だった。>
全国腎臓病協議会(http://www.zjk.or.jp/)が、透析予防の実態について調査されたことは注目される。(社)日本透析医学会 統計調査委員会(http://docs.jsdt.or.jp/overview/index.html)の資料では、2011年末の透析患者は30万4592人で増加の一途である(http://docs.jsdt.or.jp/overview/pdf2012/p03.pdf)。協会けんぽ資料では都道府県別人工透析患者数の対加入者数割合(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-095025.pdf)の都道府県格差がかなり大きい。また、昨年7月の健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_02.pdf)p52の都道府県別糖尿病腎症による新規透析導入患者の状況、p54の血圧変化による糖尿病患者の透析導入リスクは理解したい。昨年6月に、日本腎臓学会が「CKD診療ガイド2012」(http://www.jsn.or.jp/guideline/ckd2012.php)を出しており、ガイドライン(http://www.jsn.or.jp/guideline/pdf/CKDguide2012.pdf)ではCKD 患者の診療には,かかりつけ医と腎臓専門医の診療連携が重要とされ、紹介基準・頻度が示されていることは知っておきたい。「CKD診療ガイドライン2012」の紹介(http://j-ckdi.jp/event/2012/06/01/ckd%e8%a8%ba%e7%99%82%e3%81%ae%e3%82%a8%e3%83%83%e3%82%bb%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%a8ckd%e3%81%ae%e9%87%8d%e7%97%87%e5%ba%a6%e5%88%86%e9%a1%9e%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e8%a8%98%e8%80%85/)では、「わが国にはCKD患者が1330万人おり、成人の8人に1人がCKD患者です。CKDは透析導入の原因であるだけでなく、心筋梗塞、脳卒中のリスクであることが知られています。」とされ、「新しCKD診療ガイドでは原疾患名を記載し、全ての患者において尿蛋白とGFRを評価するようになりました。これを日本の診療に当てはめるために、アルブミン尿と蛋白尿の区分を新たに設定しました。さらに、GFR45mL/min/1.73m2で従来のCKDステージ3を2分割し、G3aとG3bに変更しました。重症度はG4A2のように記載し、色により重症度 が分かりやすく示されています。また、CKD患者の血圧管理法が変わります。成人において、これまでの尿蛋白1g/日以上で125/75mmHg未満という基準は撤廃され、わが国では全て130/80mmHg以下に統一されました。さらに、CKDの第一選択薬はACE阻害薬、ARBだけでしたが、尿蛋白がない、非糖尿病患者で第一選択薬はなく、患者の状態に合わせて治療するように改定されました。また、CKD患者の貧血に対する管理基準も変わりました。」とある。協会けんぽ資料(http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/59728/20101227-095025.pdf)p10に示されるように、人工透析患者1人当たり人工透析医療費は月額50万円弱であり、透析導入予防は医療費適正化対策としても重要である。とにかく、早期介入による重症化予防が欠かせないが、そのためには糖尿病や高血圧等の管理が適切に行われる必要がある。そういえば、平成24年度診療報酬改定関連通知の一部訂正(http://hodanren.doc-net.or.jp/news/iryounews/120718-6)で、糖尿病透析予防指導管理料に係る報告書があり、算定患者の中で、HbA1c、腎機能、血圧の維持・改善割合が報告されることも知っておきたい。ところで、一昨年には、WHOでNCD(Noncommunicable Chronic Diseases)サミットも開催されたらしい(http://www.japan-who.or.jp/event/2011/110202-1.html)が、「がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPD」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002c3vx-att/2r9852000002c3xe.pdf)対策において、慢性腎臓病(CKD)をもっと前面に出せないものであろうか。