保健福祉の現場から

感じるままに

AI時代の医療と地域保健

2024年08月29日 | Weblog
R6.8.29現代「病理医の診断との誤差、なんと「たったの数パーセント」…AI診断による「近未来のがん治療」の激変ぶりが驚愕的だった」(https://gendai.media/articles/-/136382)が出ているように、内視鏡検査、X線検査、病理検査のほか、治療選択にもAI技術が急速に普及してきている。R4.1.7日本医学放射線学会「人工知能技術を活用した放射線画像診断補助ソフトウェアの臨床使用に関する管理指針」(http://www.radiology.jp/guideline_a/20220107_01_02.html)が示され、R6.5.29日本医学放射線学会「AIソフトウェア認証一覧」(https://www.radiology.jp/member_info/ai_softwear_ninsyou.html)は普遍化してきており、近い将来、がん検診(X線、内視鏡)の二重読影は不要になるかもしれない。医療現場では、R6.8.27朝日「乳がん患者の質問にいつでも答えるAI 大阪国際がんセンターなど」(https://www.asahi.com/articles/ASS8V2SQWS8VPLBJ00BM.html?iref=pc_apital_top)のような対話型説明生成AIも活用され始めている。R6.6.17AERA「AIは医師と患者との「情報ギャップ」を埋める 医師の教育やトレーニングにも活用」(https://dot.asahi.com/articles/-/225219)の「対話型で診断を支援するシステムも今後普及」「隆盛が予想されるAIは、業務の負担軽減につながるもの」「医師の教育やトレーニングに使うシステムも出てくる」の一方で「患者との情報ギャップを正しく理解し、かみ砕いて伝えるコンサルテーション能力は、今後、人間の医師側により強く求められるようになるはず」は理解したい。R6.8.23日刊ゲンダイ「AIが進化すればするほど人間対人間の医療が見直されるだろう」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/359476/)は素晴らしい記事のように感じる。一方で、保健福祉分野はどうなのであろうか。R5.9.1日経XTECH「「保護率39%」で救えなかった命、人生を左右するAIをどう使うべきか」(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00989/082700126/)が出ていたが、R6.3.15虐待防止対策課資料(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/17dee8fe-58f0-4471-a15b-24dd6b6dc7ee/8a024be7/20240322_councils_kodomoseisaku-syukankacho_17dee8fe_15.pdf)p153「児童相談所におけるAIを活用した緊急性の判断に資する全国統一のツール」は 、「子ども虐待による死亡事例等の検証」(https://www.crc-japan.net/info/local_government_report/#verification)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198645.html)のケースではどうなのであろうか。児童虐待防止対策(https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai)では、将来AIが欠かせないツールにされても良いように感じる。デジタル行財政改革会議(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_gyozaikaikaku/index.html)のR6.6.18「デジタル行財政改革 取りまとめ2024」(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_gyozaikaikaku/pdf/torimatome_honbun.pdf)p20「(福祉相談業務のDXの促進)きめ細かな相談支援を行える体制を構築するため、都道府県がイニシアティブを発揮し、デジタル田園都市国家構想交付金TYPESを活用して、高齢者福祉分野、障害者福祉分野、こども家庭福祉分野、生活困窮者福祉分野等の相談支援に統一・共通的に使える、デジタル技術を活用したソリューションの共同調達や、重層的支援体制整備事業において多様な関係者間の情報共有を行うための相談記録プラットフォームのプロトタイプの開発を2024年度中に進める。 その成果も踏まえながら、厚生労働省は、重層的支援体制整備事業における相談支援業務のDXの活用を検討する。福祉相談業務のDXの促進に当たっては、地方公共団体が福祉分野において 幅広く活用できるよう地方公共団体の意見を丁寧に聞きながら進めていく。」は期待できるであろうか。地域保健(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/tiiki/index.html)のR5.3.27「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001117675.pdf)でもDX推進・AI技術活用が打ち出されても良いように感じる。何も母子保健に限らず、保健所や保健センターでは記録自体がデジタル化・統一されていないことが多い。例えば、全国バラバラ様式の紙ビジブルによる結核管理は原始時代の感がある。コロナの「HER-SYS」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00129.html)はいろいろあったが、教訓をいかして、全国共通の感染症患者管理システムが普遍化される必要がある。また、食品衛生や環境衛生のほか、医事・薬事などもDX推進・AI技術活用すべきことが多いように感じる。地域保健(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/tiiki/index.html)の分野で、まずはどういう業務に全国共通化・DX推進・AI技術活用が図れるのか、予備調査のようなものが期待されるところかもしれない。
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