大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

J乙聯賽第18輪 愛媛FC 0-0 FC岐阜

2008-06-10 03:19:19 | サッカー全般
中断期間中は毎年J2の試合を見に行ったりしているが、今年は愛媛FCを選択。その前日、広島へ行き、今年で幕を閉じる市民球場で野球を見てから翌日フェリーで松山へ移動した。日ごろ遠征というと飛行機や新幹線が多いけども、まったりと船旅を楽しむのも悪くはないですね。

松山港からバスでJR松山駅に向かい、そこからスタジアム行きのシャトルバスに乗り換える。これでちょうど片道1000円。スタジアムは山の中にあるため、バスもしくは車でないと行くことができないが、地元の人たちは大抵車が多いように思える。実際帰りの駐車場の混雑回避の為に料金の前払いを呼びかけるアナウンスが流れていた。

スタジアムに着くと、まあ、いろんなものがスタジアム外で売っている。スタジアム内では自販機とビール販売以外は行っていないため、食べ物は外で購入することになっており、一度入場してからも再入場できる。その際、手の甲にスタンプを押してもらい、再入場の際に、機械でのみ読み取れるような透明な?スタンプ。これで外に出て、購入したのは「じゃこ勝つバーガー」というやつ。その他ポンジュースは蛇口からひねって自分で紙コップに注ぎ込むセルフサービスになっている。あと、毎日売り切れる地元では有名なコロッケも売っていたのだが、この日においてもやはり売り切れ。そんなに美味しいのなら全国展開すればいいのだろうけど、1日限定でしか売らないからこそ、密かな人気を呼んでいるに違いない。

さて、試合の方はといえば、互いに4-4-2を機軸としたシステムで臨んだが、岐阜がポゼッションサッカーを志向しているのに対し。愛媛は8枚のブロックを中心としたカウンターを意図しているため、概ね両者の思惑通りに進み、お互いチャンスはあったもののフィニッシュでもう一押しがなくスコアレスドロー。ガンバサポとしてはやはり気になっていたのが、レンタルで行っている岐阜の日野と愛媛の三木と横谷。日野の上手さは長居でも十分確認できたし、この日もフツーのシュートじゃ彼からはゴールを奪えないだろうと思っていたから安定感は相変わらず。

一方、愛媛に行っている二人はベンチスタートで途中出場で流れを変える役割。愛媛はカウンターを意図していたせいか、三木ではなく、裏へ飛び出すのを持ち味とする内村をスタメンで使っているのろうけども、あの試合の流れで、縦にボールを出してあとは何とかしてくれ、というだけでは内村もやはりキツい。周りであまりフォローがなかったら彼の飛び出す動きというのがあまり生かせない。一度内村の動きでよかったのが、前半右サイドに流れてボールを受けてチャンスを演出した時。この時も周りとの連携があったから彼もできたわけで、その他は、ボールを収めるタイプではないぶん、彼もチームも攻撃でチグハグだった感じがする。まあ、その中でも中盤の底に宮原が入っていて、いいパスを供給していたから、愛媛は宮原のチームとも言える。あと良かったのが、左サイドから突破を見せた江後。横谷と交代するまではサイドからいい攻めを見せていた。

でも、ガンバサポとして本当に盛り上がったのは、後半選手交代し出してからだろう。まず愛媛が田中俊也を入れて前線での起点を作る。その後三木を内村に替えて投入し、三木を見守っていたが、まあフツーに上手いですよ、この人は。最初のプレーで二人に囲まれながら右サイドでキープしてCKを誘ってしまうプレーを2回やる。その後ポストに入ってもボールがピタっと収まる。彼はバレーや播戸以上にポストプレーが上手いんじゃないかw まあ、さすがにフィニッシュの精度というのがイマイチなんだけども、シュートが枠に飛ばせていればもっと上のカテゴリーでプレーできると思うんだけどもね。2トップの組み合わせからすれば、三木・田中よりは、別のタイプの三木・内村の組み合わせの方がいいように思えるのだけどもどうだろう?

横谷について言えば、彼が入ってから愛媛にかけていた、中盤からのボールカット&素早いショートカウンターをもたらした。ボールを奪う玉際の強さと前へ出すスルーパスの精度にはセンスを垣間見るのであるが、試合終了直前に彼がペナルティエリア付近でFKを献上した時はヒヤリとした。まあ、岐阜にセットプレーのキッカーがいなかったので助かった。

ところで、今後ガンバが補強していく上で有効な方法はJ2へ修行に出した選手を呼び戻すという選択である。一応3選手について言及しておくと、

三木-大柄でありながら足元が美味く、ポストプレーがこなせる。05年にルーキーでいきなりシーズン終盤にスタメンで出場した実績から能力は高い。惜しむらくは、翌年サテの神戸戦でケガをしてその年を棒に振ってしまったこと。それでも、長身でターゲットにはなりうるが故に、2年後あたりに化けてくれれば面白いのだが、その時に彼はもう25歳。毎年ガンバはFWに代表クラス、ブラジル人、他チームのレギュラークラスを獲って来ているがその中で競争しなければならない。呼び戻せば、今のガンバにはないタイプ故に面白いとは思うけども、カントクの目に留まるかどうか・・・

横谷-ボランチの位置からボールを奪って展開できるプレーを持ち味としていた。まあ、今の愛媛は宮原がボランチに居座っているため、横谷が出場機会を得るにあたって宮原という壁が存在する。ガンバに戻ったらということであるが、大明神様が君臨し、控えにも武井が待ち構えている。それでも展開力を生かせれば面白いのであるが、2,3年後の復帰を目指してまずは愛媛で頑張って欲しいとは思う。

日野-ガンバでは控えのGKとしてくすぶっていたため、自分の居場所を見つけるためにレンタルという名の片道切符を渡されて岐阜へ行き、そこで正GKのポジションを得た。改めてガンバのGKのレベルというのを証明することができたのである。まあ、正直ガンバに戻る可能性はないし、試合に出られている以上、今のところに居るのが本人には一番いい。このままだと、なにわのブッフォンも日野と同じ道をたどるかもしれないけども・・・

<番外編>
内村 -元ガンバではなく、大分の選手であるが、06年のナビスコ予選で4得点を挙げてブレイクした飛び出し系。この人のプレーで筆者が今でも覚えているのが、一昨年九石でのガンバ戦での、幻のゴールであった。トラップして抜け出して決めたものだが、トラップの際に肩に当たっていた為にハンドを取られてゴールを取り消された。まあ、腕に直結する部分に当たって、ゴールに直結するプレーだったらハンドはむべなるかな、とは思うのだが、あれが彼のキャリアにおいてターニングポイントだったか。大分では梅崎や金崎、松橋兄弟の影に隠れてしまい出番を失ってしまったが、機会を与えれば再び輝けるかも。ただ、今の愛媛では縦にポンとボールを渡されてその場面で何とかせい、という状況であるが、サポートのないままで仕事をしろと言われるのは拷問に近い。けど、J1でチャンスをものにできなかったら、こういう形でしかサッカーができない(それはセレッソからカテゴリーを段々と下げて行っている米山みたいだが)という厳しい現実が待っており、そこでも結果が出せなくなると益々厳しい環境に身を落としてしまうことになる。

とまあ、見ていくと皆それなりに能力はある選手だが、上のカテゴリーでチャンスが与えられず(或いはモノにできず)に下のカテゴリーへ出されているというところに共通項がある。出来れば負のスパイラルに陥ることなく、再びJ1に返り咲いて欲しい選手ではあるのだけども。