大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

世界バスケに見る、NBAとMLBの世界戦略の相違

2010-09-05 07:46:22 | Weblog
4年前には日本で開催されていた世界バスケ。あの時はジノビリとパーカー見たさに仙台まで行ったっけ。パーカーが直前に怪我で自体したのは残念やったけども、ジノビリの存在感というのは圧倒できやったなあ。

ということで、昨日は仕事で代表戦は後半途中から見ていない代わりに、世界バスケの米国vsチュニジアの試合観戦。チュニジアも前半は3ポイント連発で善戦していたけども、やっぱり後半になるとコーチKが仕込んだマンツーマンの窒息ディフェンス(なにしろボールサイドにディフェンスがどんどんスライドしていくんでパスが出せなくなる)に手も足も出ない状態となって終わってみれば30点以上の大差で米国の圧勝。ただ、同じ圧勝でも、92年バルセロナ五輪で初代ドリームチームが見せたような開始早々からの圧倒という試合が今大会では少ない。同じ圧勝でも、スター選手の寄せ集めの中で攻守も即興に頼っていた初代に比べると今はコーチKがディフェンスをしっかり仕込んだ中でやっている中でのものだから、米国とその他の国々との差は縮まってきていることは確かではある。

個人的には米国、というかNBAが国際大会にずーっとNBA選手を送り続けるというのが、NBAの戦略のポイントではあるにしても、世界的な競技の普及という観点からするとマイナスかもしれないと思うところがある。反対に野球ではMLBはドーピングの問題があるにしても、NHLみたいにシーズン中断してまで五輪に最強メンバーを送り込むということはしていないし、WBCにしても米国の本気度というのは?だったりする。

早い話、MLBは五輪やWBCにおいて米国以外の国を上手く「泳がせて」いるわけです。それにまんまと泳がされているのが、日本や韓国、それにキューバといった代表至上主義が色濃く残る国々であるわけなんですがね。それで後進国を盛り上げさせておいて、人材はしっかりと自分たちのところで吸収してしまう。世界一の称号は「ワールドシリーズ」において争う、というのがMLBの世界戦略の柱ではある。つまり、国別対抗におけるお祭りでは他国に譲っても、MLBが野球において世界最高峰であることには変わりはない。

これに対してバスケットではどうか?実は初代ドリームチームは、ソウル五輪でリトアニアに米国が破れてから、プロを出さないとマズイことになる、という危機感もあったが、その他にも、オールスターでも一緒にプレーしたことがなかった、マジックやジョーダンといったスター選手が一つのチームでプレーするという「夢」を叶えたのがドリームチームという名称であったわけですね。それで世界的にNBA人気というのを高めることが出来たけども、それ以降、NBAのプロモーションという観点からするとイマイチ決め手を欠いているようには思える。

それでも今回何らかの意味があるとしたら、デュラント、オドム、デリック・ローズといった若手スターの売り出しに加えて、「2軍」であっても世界ではこれだけ強いんだぜ、というNBAがの底力をアピールすることだろう。負けたとしても、コービー、レブロン、カーメロ・アンソニーらが出ていなかった、という言い訳だって出来るわけでwその方が、欧州でバスケ不毛の地である英国での次の五輪に彼らを出しやすいわけですからね。

バスケにおいて他国を泳がすことが出来ない理由というのを考えてみると、一つには既に欧州でもバスケットはサッカーに次いでの人気競技となっており、ユーロリーグによって一つの大きな市場になりつつあり、選手らの報酬も悪くはない。欧州の選手たちにNBAにチャレンジする気持ちにさせるには、やはり米国がNBA選手を送り込むしかないということなのだろうか?