大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

2007亞洲杯小組賽 日本 1-1 カ搭爾

2007-07-10 06:41:49 | サッカー全般
カタールという国の中国語表記をしようとしたらどうも文字化けを起こしてしまうので、なんかいい方法はないかと思案中です(ごあいさつ)。

前回のエントリで触れたトルシエの著作「オシムジャパンよ!」(アスキー新書)の中で、トルシエはオシムジャパンをリアクションサッカーだと喝破した。今の代表はW杯本選で格上の相手と当たることを想定した上で、相手にガツンと一撃を加えることを目指したサッカーをしている。実際、相手が前に出てきた時に、ボールを廻してかわし、その空いた背後のスペースを誰かが突いて攻め込むのが「走るサッカー」というものだ。事実そうした形でアジア杯緒戦のカタール戦でも幾度となくチャンスを作ったのだが、如何せん、フィニッシュに絡んだのが山岸と羽生じゃなあ・・・けどこの二人だからこそこういう動きができたということなのだろう。

ただ、国際試合で世界の強豪と対戦しようと思えば、その前にまず登竜門があることを確認しておこう。アジアにおける試合では相手が間違いなく引いてくる。そこをどう崩すか?ジーコに欠落していたのは、W杯本選で格上の相手に真っ向勝負しようとしたように、相手に応じて戦術を変える臨機応変さだ。ならばオシムにだって相手が引いてきた場合に如何にして崩すかという柔軟な対応が求められて然るべきだろう。そうなった時に、このチームの中盤には元来ボランチ出身のパサーが多く、ドリブルで仕掛けられる選手がいない。また、縦パス一本で抜けられるスピード系のFWが必要。オシムが播戸に拘ったのもその辺りが理由なのだろうが、いないのなら残り少ない時間でもいいから佐藤寿人を投入するなどして、その辺りの意図を交代という形で見せて欲しかった。

この試合、追加点が取れない、相手も攻撃の中でサイドからのクロスや縦に抜けるスピードしかないとすれば、点を取られるとすればそうした形の中でセットプレーを相手に与えてしまう場面だろう、と考えていたら正にその通りとなった。折角内容で相手を上回っていたのに残念な結果ではあった。だからこそ試合後のインタビューで御大は内容で相手を上回っていたことを強調していたのだが、1点しか取れない状況だと相手に1チャンスで追いつかれてしまうこともあるのがサッカーというものではないのか?J2において弱い方の大阪が攻撃でこれといった形を見いだせなくてもそれなりに健闘しているのは、失点を1以内に抑えていれば、J2屈指のセットプレーで点を取ることができて、引き分けを拾えるからである。

となると悔まれるのは残り少ない時間帯を1-0で守り切るという戦術が徹底できなかったことか?カタールのカウンターをケアし、暑さにバテないようなペース配分で前半を捨てて後半勝負に徹し、1点をもぎ取ればあとはドン引きに近い形で相手を零封してしまうとか、最終ラインに1対1に強い選手を入れるとかいうことも必要だったとは思う。けど、それをやろうとすれば、このチームのDFに長身CBは中澤独りしかいない。闘莉王が離脱した現在はせめて岩政ぐらいは呼んで欲しかったが、彼は予備登録にすら入っていない。今まで代表に呼ばれていなかったのだからいきなり呼ぶのはリスキーだというなら、予備登録に入った山口だって長らく呼ばれてはいない。まあ、1回でも呼ばれた選手の方がオシムのサッカーを理解できて使えるって言われればそれまでなんだけども・・・

ならば、今いるメンバーの中でもう一人本職のCBというなら坪井はどうだろう。基本的にマンマークは上手いのだけど、彼の場合チョコマカ系には案外モロいという印象があるんだけどね、万博で誰かさんにやられたみたいに・・・或いはかつて弱い方との対戦で大久保ごときに抜き去られたように・・・となるとこの試合セバスチャンみたいなスピード系に対して坪井という選択肢はハナからなかったと考えてよかったのだろうか?

代表監督はクラブの監督とは違い確かに選手を訓練して自分の戦術を浸透させるには時間が足らないとはよく言うものの、クラブの監督と違って許される贅沢は、必要な選手を随時各クラブから調達できるということではある。その意味でオシムジャパンの選考にも疑問を抱かせることが出来たのはこの試合の収穫だったか?結果は残念だったものの課題は見つかったのだから、この試合を教訓にして次の試合に生かして欲しいものである。