こう言っては失礼だけども、試合前には正直遼寧宏運というチームにはあまり期待はしていなかった。リーグ戦再開後には勝ち星から見放されていた。一方の山東は目下3連勝中と首位を突っ走ってノリに乗っている。この状況で迎える試合ならばアウェイでも山東が勝つだろうし、その山東のアウェイでの戦い方を見てみようと思っていた。そしてイヴァンコヴィッチがどのようなチームに仕上げているのかも見たいと思っていた。
実際試合が始まると先制されるまでは山東のペースだったし、先制されてからも試合が終わるまで山東はボールを持ち続けていた。いや、正確に言えばボールを持たされていたという言い方が正しいかもしれない。山東は、4-4-2を基調としているのは言うまでもないが、今までと違うところは、ビルドアップ時に、2CBと6番のアンカー周海濱(ジョウ・ハイビン)の3枚で組み立て、両サイドバックはワイドに大きく張り出しているところと、ラインを高く押し上げて前後をコンパクトに形作っているところだった。
これを見て筆者は、今まで中国に欠けていたものをイヴァンコヴィッチはきちんと形作っているな、という感想を抱いた。ただ、その一方で、4失点したプレーを振り返ってみると、遼寧の前プレに引っかかって高いラインの裏を取られてしまったわけなんだから、もう少し後ろにビルドアップ能力があればな、と思ったりもした。
ところが終わってみれば、遼寧宏運はそんなに攻めた印象はないんだけども、4-1の圧勝に終わっているんだからサッカーって本当に不思議なものだ。今回のジャイキリを演出したのは、NKKでプレーしたこともある、遼寧宏運の馬林(マー・リン)監督だったわけですな。
キックオフの時点でコイントスに勝ってから、エンドを変えたところから、何かやってくるなという予感はしていた。実際試合が始まれば山東にボールをある程度持たれるのはしゃあないとしても、押し込まれた中からカウンターを繰り出したいのだな、という意図は試合開始10分で大体判った。それが前半13分に山東の裏に飛び出た遼寧の楊旭(ヤン・シュー)が倒れると主審はPKを宣告。そこで遼寧のPKを山東のGK楊程(ヤン・チョン)が一旦弾くもののポストに跳ね返ってゴールイン。この人も中国代表の李蕾蕾(リ・レイレイ)を差し置いてゴールマウスを守っているから反応はさすがだったんだけどもね・・・
その後も山東が前がかかったところをしっっかりと遼寧は守っていた。山東がサイドで仕掛けても逆サイドのSBが絞って、山東のFWに対して数的優位を保つやり方でゴール前ににボールが入っても決定的な仕事をさせない。両ワイドだって、SBとSHでしっかりとサンドイッチで守る。後半になると5バックで一人最終ラインで余らせるという、リードを守り切る徹底した守備的布陣が効いた。
逆に山東は、前がかりになって逆襲を食らうのはある程度しゃあないとしても、もう少しSBが積極的に上がるとか、2トップの韓鵬(ハン・ポン)や李金羽(リ・ジンユ、この人元遼寧の選手でこの日一番ブーイングや罵声を浴びていた)のうちどちらかがサイドに開いて中のスペースを作りセントラルMFが飛び出してくる、というような攻撃の引き出しが必要じゃないかと思ったんだけどもね・・・
まあ、周がアンカー役をやるというのは仙台で言うところのリャンのQB大作戦を思い出してしまうんだが。周とボランチで相方だったアンタールはパスミスが多く、前への推進力もない。これじゃあ浦和が取らなかったはずだわ。
遼寧宏運は現在リーグ5位につけており、ACL圏内の4位を狙えるところにいるが、この試合のように割り切った戦い方が選択出来るのであれば、ACLでは案外面白い存在かもしれない。ただ、日本や韓国のクラブの対戦となると後ろの選手の足下の技術は上がっているわけだから、却って走らされるということも考えられるかもしれないが。今までのACLで割り切った戦いをやっていたのは北京国安だけだったけども、この戦術を取られると結構手強いかもと思ってしまう。それが今回の視察で判った一番の成果か。
山東は、イヴァンコヴィッチによってかなり組織的にモダンなスタイルに推し進められており、高いラインコントロールなんていうのは今までの中国にはなかったスタイルではある。ただ、中国国内では、割と縦に長く蹴ってくるチームが多いのが現状で、だから今までこういうコンパクト志向というのが定着しなかったと思われる。対戦相手の研究が進んだ時にこれが維持出来るかが鍵だとは思うのだけども。
更に筆者は一つの仮説を持っている。それは、皮肉なことにイヴァンコヴィッチのサッカーが浸透してくるにつれて、今季の山東ってACLで結果を出せなくなったんじゃないかというものだ。広島との対戦でもBAではアウェイの戦術で勝利をもぎ取ったが、それは就任して間もない期間の中で短期間で突貫工事が功を奏していたからだとも言える。逆に2戦目済南でやった時はホーム故にマトモにやろうとしたのが敗因ではなかったか・・・まあ、これは帰国してからHDDに保存している録画を見てみよう。
ところで、イヴァンコヴィッチって本当に監督業をやりたがっている場所は中国ではなく日本じゃないかと思えるんだけどもね。イラン代表監督時代から日本のことをよく知っているわけで、山東で今やっているサッカーというのはスタイル的にJリーグでも合うようには思える。あ、代表監督だって一応チャンスがあるんだっけ?w
最後に遼寧宏運のホームである鉄西体育場であるけども、市内からタクシーで30分程度のところにある。場所にもよるけども、30-50元程度で行ける。帰りは、タクシーの運ちゃんが何人かの客を乗り合わせるのに、あと一人探していたところに上手く便乗してホテルまで戻ることが出来たけども、30元というのは前の客が料金払って降りた場所からすると結構ボリすぎやったな・・・
実際試合が始まると先制されるまでは山東のペースだったし、先制されてからも試合が終わるまで山東はボールを持ち続けていた。いや、正確に言えばボールを持たされていたという言い方が正しいかもしれない。山東は、4-4-2を基調としているのは言うまでもないが、今までと違うところは、ビルドアップ時に、2CBと6番のアンカー周海濱(ジョウ・ハイビン)の3枚で組み立て、両サイドバックはワイドに大きく張り出しているところと、ラインを高く押し上げて前後をコンパクトに形作っているところだった。
これを見て筆者は、今まで中国に欠けていたものをイヴァンコヴィッチはきちんと形作っているな、という感想を抱いた。ただ、その一方で、4失点したプレーを振り返ってみると、遼寧の前プレに引っかかって高いラインの裏を取られてしまったわけなんだから、もう少し後ろにビルドアップ能力があればな、と思ったりもした。
ところが終わってみれば、遼寧宏運はそんなに攻めた印象はないんだけども、4-1の圧勝に終わっているんだからサッカーって本当に不思議なものだ。今回のジャイキリを演出したのは、NKKでプレーしたこともある、遼寧宏運の馬林(マー・リン)監督だったわけですな。
キックオフの時点でコイントスに勝ってから、エンドを変えたところから、何かやってくるなという予感はしていた。実際試合が始まれば山東にボールをある程度持たれるのはしゃあないとしても、押し込まれた中からカウンターを繰り出したいのだな、という意図は試合開始10分で大体判った。それが前半13分に山東の裏に飛び出た遼寧の楊旭(ヤン・シュー)が倒れると主審はPKを宣告。そこで遼寧のPKを山東のGK楊程(ヤン・チョン)が一旦弾くもののポストに跳ね返ってゴールイン。この人も中国代表の李蕾蕾(リ・レイレイ)を差し置いてゴールマウスを守っているから反応はさすがだったんだけどもね・・・
その後も山東が前がかかったところをしっっかりと遼寧は守っていた。山東がサイドで仕掛けても逆サイドのSBが絞って、山東のFWに対して数的優位を保つやり方でゴール前ににボールが入っても決定的な仕事をさせない。両ワイドだって、SBとSHでしっかりとサンドイッチで守る。後半になると5バックで一人最終ラインで余らせるという、リードを守り切る徹底した守備的布陣が効いた。
逆に山東は、前がかりになって逆襲を食らうのはある程度しゃあないとしても、もう少しSBが積極的に上がるとか、2トップの韓鵬(ハン・ポン)や李金羽(リ・ジンユ、この人元遼寧の選手でこの日一番ブーイングや罵声を浴びていた)のうちどちらかがサイドに開いて中のスペースを作りセントラルMFが飛び出してくる、というような攻撃の引き出しが必要じゃないかと思ったんだけどもね・・・
まあ、周がアンカー役をやるというのは仙台で言うところのリャンのQB大作戦を思い出してしまうんだが。周とボランチで相方だったアンタールはパスミスが多く、前への推進力もない。これじゃあ浦和が取らなかったはずだわ。
遼寧宏運は現在リーグ5位につけており、ACL圏内の4位を狙えるところにいるが、この試合のように割り切った戦い方が選択出来るのであれば、ACLでは案外面白い存在かもしれない。ただ、日本や韓国のクラブの対戦となると後ろの選手の足下の技術は上がっているわけだから、却って走らされるということも考えられるかもしれないが。今までのACLで割り切った戦いをやっていたのは北京国安だけだったけども、この戦術を取られると結構手強いかもと思ってしまう。それが今回の視察で判った一番の成果か。
山東は、イヴァンコヴィッチによってかなり組織的にモダンなスタイルに推し進められており、高いラインコントロールなんていうのは今までの中国にはなかったスタイルではある。ただ、中国国内では、割と縦に長く蹴ってくるチームが多いのが現状で、だから今までこういうコンパクト志向というのが定着しなかったと思われる。対戦相手の研究が進んだ時にこれが維持出来るかが鍵だとは思うのだけども。
更に筆者は一つの仮説を持っている。それは、皮肉なことにイヴァンコヴィッチのサッカーが浸透してくるにつれて、今季の山東ってACLで結果を出せなくなったんじゃないかというものだ。広島との対戦でもBAではアウェイの戦術で勝利をもぎ取ったが、それは就任して間もない期間の中で短期間で突貫工事が功を奏していたからだとも言える。逆に2戦目済南でやった時はホーム故にマトモにやろうとしたのが敗因ではなかったか・・・まあ、これは帰国してからHDDに保存している録画を見てみよう。
ところで、イヴァンコヴィッチって本当に監督業をやりたがっている場所は中国ではなく日本じゃないかと思えるんだけどもね。イラン代表監督時代から日本のことをよく知っているわけで、山東で今やっているサッカーというのはスタイル的にJリーグでも合うようには思える。あ、代表監督だって一応チャンスがあるんだっけ?w
最後に遼寧宏運のホームである鉄西体育場であるけども、市内からタクシーで30分程度のところにある。場所にもよるけども、30-50元程度で行ける。帰りは、タクシーの運ちゃんが何人かの客を乗り合わせるのに、あと一人探していたところに上手く便乗してホテルまで戻ることが出来たけども、30元というのは前の客が料金払って降りた場所からすると結構ボリすぎやったな・・・