わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

続 電動轤上達法(削り作業2)

2011-03-06 23:02:08 | 轆轤の上達方法
削り作業は、慣れない人に取っては、轆轤挽きと同程度に、苦労する作業で、時間も、轆轤挽き

以上に、かかる事も、珍しくありません。

2) 作品を電動轆轤の中央に据える。

 ① 轆轤上に据えるやり方は、幾つかの方法が有ります。

   直に、轆轤上に据える。ドーナツ状の土を轆轤上に敷き、その上に、作品を据える。

   更には、シッタ(湿台)を轆轤上に置き、その上に作品を据える方法です。

 ② どの方法を採用するかは、作品の歪みの有無、背の高さ、口径の大小によって、変わります。

  狂いが有ると、轆轤に描いた円に置いても、削りたい部分は、大きく偏芯し、首を振って仕舞い

  ます。 この場合どうすれば、良いかと言う事に成ります。

  ) 轆轤上に直に作品を伏せて据える。

     皿の様に、高さが低く、口径の大きな場合には、この方法が多いです。
   
     轆轤上に鉛筆で、口径よりやや大き目の、円を描くきます。

     この円の中心にくる様に、作品を据えます。

   ・ 具体的には、鉛筆で描いた円と、口径の円の隙間が、一定になれば、O K だす。

     これで、ほとんど、真ん中に置けています。凸凹も、ほとんど影響ありません。

  ) 軟らかい土を、薄く伸ばして、ドーナツ状にし、轆轤の上に敷く。

     更に、ドーナツの上部が、平らに成る様に、「かんな」などで、削り取ります。

     このドーナツの上に、口径よりやや大きな円を、針で描きます。

     それから、逆さにした作品を置きます。

   ・ ドーナツ状の土を置く理由は、作品の口縁が、凸凹していたり、作品が全体に傾いで

     いる場合に、軟らかい土に、作品の一部を、押し込み、調整する物です。

   ・ 目安として、伏せた底が、水平になる様にします。そうする事により、倒れや、凸凹の

     影響を、取り除く事が出来ます。

  ) シッタ(湿台)を轆轤上に置き、その上に作品を据える

      口径の狭い物や、鶴首の様に、逆さにすると、不安定になる作品の場合に、多く

      使用します。

    ・ シッタには、内シッタと、外シッタの二通りの方法が有ります。

      作品の内側に、シッタを置く場合で、器の内側を、支えます。外側に置く方法では、

      鶴首の様な作品は、肩の部分で支えます。

       (当然、肩の部分も、しっかり乾燥する必要があります。)

    ・ 又、全ての作品を、シッタを使って、削り作業を、行う場合も有ります。

      数多くの作品を、削る時にには、便利な方法です。

 ③ 削りたい底付近を、中心に置く

   上記②では、轆轤に据える方法を、述べましたが、これだけでは、不十分です。

   倒れや、口縁の凹凸等の、狂いが無い、作品の場合には、割合簡単ですが、狂いがあると、

   轆轤の中心に置く事が、困難に成ります。

  ・ 削り作業は、底(高台、高台内)と、腰にかけての、肉厚の部分です。

    必要な部分は、底から1cm下位の位置で、中心合わせをします。中心が「ズレ」ると、

    片削りになり、最悪、穴が空きます。 このやり方も、初心者には、困難な作業です。

  ) 轆轤を手でスローで、回転させ、基準となる、左手の人差し指を、作品に軽く触れます。

   a) 作品が、中心にあれば、作品の円周上、全ての所で、指が触れます。

     もし、中心に無ければ、回転と共に、指が付いたり、離れたりします。

     指が離れた、瞬間に、轆轤を止め、指の方向に、作品を移動します。

     この繰り返しで、全てが触れる様に、調節します。

   b) 轆轤を直ぐに止める事は、意外と難しいですので、右手は直ぐに止められる、状態に

     して置きます。

  ) 基準が指の場合、指が動いて仕舞うのでは、意味を成しません。それ故、基準になる

     棒を轆轤の近辺に、置く方法も有ります。

  ) 底に針で、円を描く方法

     作品の底の外径と、描いた円が、同心円に有れば、中心に有る事に成ります。
    
     但し、作品の底の外形が、綺麗な円に成っている事が、前提ですので、轆轤挽きの最後

     では、竹べらなどで、綺麗な円を出しておく、必要が有ります。

  ) シッタを使うと、口縁の凸凹の影響は受けません。

以下次回に続きます。

   

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