前回に続き、歩留まり(ぶどまり)に付いて、お話します。
9) 歩留まりに付いて
③ 轆轤作業に於ける、土の目減り量
) 底の外周の土を取り除く際の目減り
a) 轆轤作業が、最終段階に成り、土を轆轤上から、糸で切り取る前に、糸を入れる場所を
しっかり固定する為に、切り口周辺の土を、削り取ります。
b) この作業は又、切り口周辺の土が、薄くならない様にする、働きがあります。
切り口周辺の土が薄いと、この薄い所から、乾燥が進み、「ひび」が入ります。
この「ひび」は、底の中心方向に、伸びて行きます。放って置くと、底割れを起こします。
この「ひび」は、塞ぐ事は出来ません。塞いだ傍から、又「ひび」が入ります。
出来る事は、全て削り取る事です。
この様な事が起きない様に、45度位の角度で、底の周辺の土を、削り取ります。
c) 切り離す前に、全体の形を補正する為に、「竹へら」等で、作品を押さえ込んだり、
余分な下部の土を、剥ぎ取る場合も有ります。ここでも、土は無駄になります。
ここで、轆轤上より、作品を糸で、切離します。
・ ここまでの、目減りは10%以内でしょう。重量の減少が、意外に少ないのは、土が水を
吸い込んでいる為です。
) 土が一番目減りするのは、底削りの時です。
削り易い程度に乾燥させますが、重量的には、7~8%程度、減少し、寸法的にも、
縦横高さ共5%位、小さくなります。(轆轤製作終了直後が、一番寸法が縮みます。)
a) 底削りは、作品を逆さに伏せて、「かんな」等で、削りますが、肉厚が厚い場合には、
底のみでなく、腰の周辺まで、土を大量に、削り取ります。
腰周辺は、上部に対して、必ず肉厚に成っています。それ故、腰周辺は、大なり小なり
必ず削る事になります。
b) 「べた高台」の場合は、底の周辺と、底から腰にかけて、削りますが、「輪高台」や、
「碁笥底高台」の場合は、高台内も削り取ります。その分、土は目減りします。
c) 初心者は、思い切って削るのに、躊躇(ちゅうちょ)して仕舞勝ちで、肉厚が厚めで、
作品も、重くなります。尚、初心者が、削り過ぎて、穴が開く場合は、ほとんど見られ
ません。ほとんどは、削り不足になります。
d) 底削りの終わった段階で、最初に用意した土に対して、どの位の重さで、出来上がって
いるかを、測定し「歩留まり」を、測ります。
e) 一般には、輪高台の場合は、3割程度目減りしているのが、普通です。(歩留まり7割)
この数字は、土の目減り量だけでなく、底削りまでに、乾燥し蒸発した水の重さも入った
数字です。
以下次回に続きます。
9) 歩留まりに付いて
③ 轆轤作業に於ける、土の目減り量
) 底の外周の土を取り除く際の目減り
a) 轆轤作業が、最終段階に成り、土を轆轤上から、糸で切り取る前に、糸を入れる場所を
しっかり固定する為に、切り口周辺の土を、削り取ります。
b) この作業は又、切り口周辺の土が、薄くならない様にする、働きがあります。
切り口周辺の土が薄いと、この薄い所から、乾燥が進み、「ひび」が入ります。
この「ひび」は、底の中心方向に、伸びて行きます。放って置くと、底割れを起こします。
この「ひび」は、塞ぐ事は出来ません。塞いだ傍から、又「ひび」が入ります。
出来る事は、全て削り取る事です。
この様な事が起きない様に、45度位の角度で、底の周辺の土を、削り取ります。
c) 切り離す前に、全体の形を補正する為に、「竹へら」等で、作品を押さえ込んだり、
余分な下部の土を、剥ぎ取る場合も有ります。ここでも、土は無駄になります。
ここで、轆轤上より、作品を糸で、切離します。
・ ここまでの、目減りは10%以内でしょう。重量の減少が、意外に少ないのは、土が水を
吸い込んでいる為です。
) 土が一番目減りするのは、底削りの時です。
削り易い程度に乾燥させますが、重量的には、7~8%程度、減少し、寸法的にも、
縦横高さ共5%位、小さくなります。(轆轤製作終了直後が、一番寸法が縮みます。)
a) 底削りは、作品を逆さに伏せて、「かんな」等で、削りますが、肉厚が厚い場合には、
底のみでなく、腰の周辺まで、土を大量に、削り取ります。
腰周辺は、上部に対して、必ず肉厚に成っています。それ故、腰周辺は、大なり小なり
必ず削る事になります。
b) 「べた高台」の場合は、底の周辺と、底から腰にかけて、削りますが、「輪高台」や、
「碁笥底高台」の場合は、高台内も削り取ります。その分、土は目減りします。
c) 初心者は、思い切って削るのに、躊躇(ちゅうちょ)して仕舞勝ちで、肉厚が厚めで、
作品も、重くなります。尚、初心者が、削り過ぎて、穴が開く場合は、ほとんど見られ
ません。ほとんどは、削り不足になります。
d) 底削りの終わった段階で、最初に用意した土に対して、どの位の重さで、出来上がって
いるかを、測定し「歩留まり」を、測ります。
e) 一般には、輪高台の場合は、3割程度目減りしているのが、普通です。(歩留まり7割)
この数字は、土の目減り量だけでなく、底削りまでに、乾燥し蒸発した水の重さも入った
数字です。
以下次回に続きます。
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