想いのままに…

日々の生活の中で感じたことを、想いのままに綴りたいと思います。

平和を考える…

2013-08-06 23:18:15 | 日記
広島に原爆が投下されてから、68年を迎えた今日、平和記念式典が行われました。

私はまだ生まれていませんでしたが、広島県出身の私の周りには、多くの被爆者がおられました。

私の父の弟も、その一人でした。
その時、23歳だった伯父を探して、父は広島の町を何日も歩き回ったと聞いたことがありました。
どこをどう探したらよいのかわからないほど、町は変わり果てていて、
結局、伯父を探し当てることができないまま、広島の町を後にしたそうです。

私がその伯父に初めて会ったのは、終戦後20年近く経った頃だったでしょうか。
ある日の夜、突然我が家を訪ねてきた男性は、見たこともない人でした。
「あ~、兄さん、ちょっと来てみたよ。」
「正哉か? どこでどうしていたんだ?」
父の反応に、私は、この人が伯父さんだと知りました。

伯父の顔や体中には無数のやけどの痕がありました。
腕時計をしていた手首にも、引き攣れた大きなケロイドもありました。
20年近い年月が流れていましたが、その傷は、生々しく、痛々しく見えました。
その当時は、自分の姿を見るのも怖かったそうです。
いったん抜け落ちた髪の毛は、真っ白な白髪で生えてきたことも聞きました。
原爆が落ちた時、爆風で(?)大きな屋根が落ちてきたけれど、
隙間があったから助かったということでした。

「たいへんだったね。」と周りの人に言われても、
「そんな時代だったんだから、仕方がないですよ。」と誰を責めるでもなく…、
でも、被爆の後遺症を気にして結婚はせず、40代という若さで亡くなるまでの生涯を
独身で過ごした人でした。

毎年8月6日、広島の平和記念式典をテレビで見ていますと、
私が知っている被爆者の人たちを思い出します。
中学の時の女性事務員さん、高校のクラブの先生、我が家にお茶を飲みに来られる下江さん…。
みなさん、被爆したことはあまり話されなくて、静かに暮らしておられましたが、
大きな不安の中での生活だったことでしょう。
 
今日のこの日が、平和の大切さを改めて考える一日でありますように…と願っています。


 今日の夕焼け、きれいでした。
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