想いのままに…

日々の生活の中で感じたことを、想いのままに綴りたいと思います。

ピーポー

2012-08-02 22:09:10 | 日記
道の、かなり奥まったところで暮らしていると思っていましたが…。

今朝、救急車の音が聞こえてきました。
『こんな近くに救急車なんて、珍しいわ。』と思っていましたら、
音がどんどんと近付き、木立の間に見え隠れするのはクルクルと回る赤いランプ。

サイレンの音は横の道を通り過ぎてから止まり、救急車はスピードを落としながら
更に奥の細い道へと進んでいきます。

『怪我かしら?病気かしら?どんなことがあったのかしら?』

それから20分ほどして、救急車が奥の細道から出てくるのが見えます。
…ピーポーの音がしない…
そのことが、私の気持ちを震えさせました。

私が20歳の頃、私が乗っていたバスから5~6人の子供が下りて行きました。
その中の小学校高学年の子供が2人、バスの後ろを道の反対側に走ったのが見えました。
バスの右側の座席に座っていた私は、彼らの様子を窓から見ていたのです。
続いて小学校低学年の子が2~3人、同じくバスの後ろを走って渡りました。
『あれ? 人数が少ないわ。もっと小さな女の子がいたはずだわ。』
私がそう思った時でした。

キキ~~という急ブレーキの音と共に、ド~ンという音がしました。

バスの後方を振り返った私に見えたのは、対向車線を走ってきた乗用車と
道路に横たわる小さなオレンジ色の服…でした。
先ほどバスから降りた子供たちの中の一番小さな女の子が着ていました。

やがて、サイレンを鳴らして救急車が到着しましたが、係りの人は一目見るなり
救急車に乗り込み、音を鳴らすことなく帰って行きました。
そのことが意味することは、私をやり切れない思いにさせました。
ここからは警察のお仕事になるということ…?
だから、そのままでもやむを得ないの?

その後、数十年を経た今でも、救急車の音を聞いた時…、見た時…などは、
当時のその場面を思い出すことがあるのです。

今日は、細道を出た後、赤いランプを回し、ピーポーを鳴らして帰っていきました。
ホッとしました。
『どうぞ、良くなられますように…。』


 夏休みですね。
 小さな女の子のそばに虫籠と網があります。
 何が捕れたのかしら?

コメント
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