ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

もんじゅにもの申す!

2011年06月23日 | 日本とわたし
もんじゅの落下した装置の引き上げ作業、無事に終わってひとまず安心。
最初、開始は昼過ぎと聞いてたので、こちら時間の夜中になっても心配でなかなか寝付けんかった。
絶対に成功するっちゅう確信があったからこその作業開始決定やったんやろうけど、
今はもう、いろいろと信じるのが難しなって、それでもとにかく無事を祈って祈って祈って、それから寝た。
朝起きて、まだ始まってないことを知って、ちょっとドキッとしたけど、これもきっと、慎重に慎重を重ねてるからやと自分に言い聞かせた。
絶対に失敗するわけにはいかん作業やった。
失敗なんかしたら、日本どころか、世界にも大きな影響を与える作業やった。

成功したことを知って、心の底からホッとした。
ホッとしながら考えた。
なんでここまで心配せなあかんのか、なんであれほどのめちゃくちゃ危ないもんが、日本のきれいな海沿いにデンと建ってるのか。
いったいなんのために、たかがちょっとしたミスで起こった落下事故が、こんなにも時間もお金もかかる作業になるのか。

やっぱりあかんやろ。
いったいなんのために、かれこれ16年もの間、ものすごい額のお金(一日5500万円やと聞いてる。多分聞き間違い。そやかてそんなん、5500万円って……毎日どっかにごっつい家一軒建てられるやん!)使てきたんやろ?
55,000,000×365×16=321,200,000,000
3,212億円……誰が許すんこんなこと?

作業が成功したから多分、さあ前進や~言うて張り切ってはるんやろなあ。
けど、3.11後にすっかり目ぇ覚めて、いろんな裏側のこと知ってしもたわたしらは、今までみたいに簡単に騙せへんで。



NHK『かぶん』ブログに、簡潔にまとめてくれてはったので、一部を転載させてもらいます。

『高速増殖炉』=一般の原発で使い終わった使用済みの核燃料を有効利用しようと、国と原子力研究開発機構が研究開発してきた原発で、まだ実用化の前の段階。

もんじゅ(高速増殖炉)の問題は?

高速増殖炉の開発については、根強い反対や心配の声もあがっています。
それは、今回のトラブルの背景と福島第一原子力発電所の事故が大きな理由です。

東日本大震災の発生で、自然災害に対して原発は本当に大丈夫なのかが、改めて問われています。
開発中の高速増殖炉も例外ではありません。
プルトニウムを燃料に使うという意味では、より慎重で厳しい対応が求められています。

「敦賀半島では大きな地震は起きないのか?」

「仮に起きたとしても原子炉を緊急に冷やせるバックアップの設備は充分に整っているのか?」

「津波に対しての想定は充分なのか?」等々、

大震災を受けて地元はその再評価を求めています。

もんじゅは、一般の原発と違って、原子炉の冷却に水ではなく、液体ナトリウムを利用しています。
この液体ナトリウムは、漏れて空気と触れたり水と接触したりすると、爆発的な反応を起こします。
水素の発生もあります。
国と原子力研究開発機構には、こうしたもんじゅ特有のリスクにも答えていかないといけません。

そして、もうひとつ指摘しておくべき課題があります。
それは今回のトラブルの背景に関わるものです。
不幸中の幸いと言ってよいのかわかりませんが、装置の落下による原子炉容器の大きな破損はないと見られています。
また核燃料も壊れることはありませんでした。
が、それはあくまで結果オーライといえます。
原子炉という重要なエリアで起きたことを関係者は、重く受け止める必要があります。
先ほども言いましたが、落下の原因は装置の取り付け部分のズレ。
後からわかったことなのですが、この装置を担当したメーカーの類似の製品には、ズレを防止する部品がついてあったといいます。
なぜ、事前の点検で、こうした問題を見つけられないのか、また、そうした情報が上がってこないのか。
お粗末としか言いようがありません。
ここが原子力業界の抱える問題です。

もんじゅでは、16年前の事故以降、建設にあたった主要な国内大手メーカーも参加して、何度も設備の安全点検が行われ、改修工事も実施しました。
そこでリスクを見つけきれなかった。
他にも隠れた不具合や不備が残っているのではないか、皆が心配になるのは当然です。
事故が起きてからでは遅いのです。

「新しい原発を開発するリスクを本当に管理しきれるのか?」 
国と原子力研究開発機構は、この問いを突きつけられています。
私たちは、将来的なエネルギーを今後どこに求めるかを考えると同時に、国の開発体制そのものも注視していく必要があります。



ほんま、そこやねん。
そこにもっと早よから気がつかなあかんかってん。
人間はすごいことできる。
けど、ちょこちょこ失敗もする。
しとうなかってもしてしまう。
たまに、私は絶対大丈夫とか、完璧ですとか思たり言うたりする阿呆が時々いるけど、
絶対とか完璧とかいう言葉は、そういう人に対して使うねん。
どんなことがあっても大丈夫っちゅう人は絶対にいません。
完璧な人間なんちゅうのは絶対にいません、てね。
そんな人間がやることやもん。
そこには必ず失敗や事故が起こるねん。
想定外の、思ってもおらんかったこと。
機械は、そんな人間が作ったもん。
大勢の人らが、それぞれのとこに責任持ってやってはるんやろけど、そこには『かぶん』でも言うてはったように、
伝え漏れやら、思い違いやら、うっかりやら、人間の数×10ほどのミスがうじゃうじゃ存在すんねん。
機械も人間同様古なる。古なったら弱る。
人間やったら自分で感じられることもあるけど、機械は外側から見えん限りは、自分からなかなか告白してくれへん。
弱ったとこが原因で事故が起こって、ああ、あそこがもう古なってなんやなあとわかることが多い。

原発はそういう事故は許されへん。
特にもんじゅみたいな原発は、それこそ絶対に許されへん。
絶対に完璧な機械でないとあかん。

そやから無理やねん。
そこんとこ、もうはっきりしてんねんから、やめとこっちゅう話やねん。