拓人は今、スノボにハマっている。
ほぼ毎週末、近場(といっても時々2時間も離れた山にも行く)の山に行って、一日中滑っている。
始めてまだ1ヶ月しか経っていないけれど、先日の日曜は上級者コースにチャレンジしたそうだ。
そして、思いっきりコケたり、すぐ前を滑っていた人が急に止まった所に突っ込んでいったりしたらしい。
いやはや、そんなこんなで、左腕はもうボコボコなんである。
大の鍼嫌いの拓人も、さすがに困っていたのか、旦那の「鍼打ったら楽になるで」に素直に従った。
超~珍しい。
早速『皮内鍼』の準備にとりかかる旦那。
緊張で体を強張らせている息子に、「リラックスリラックス」と言う親父。
いや、あんた、鍼持って言うても効果ないで……と横で眺めるおかん。
『皮内鍼』はこんなの。
ちっちゃな絆創膏の真ん中に、これまたちっちゃな鍼がついている。
痩せたいがために鍼に通ってる人は、耳たぶにある食欲減退のツボに、よくこれを貼ってもらうらしい。
ポッコリ腫れてしまってる腕のあちこちに刺しまくる旦那。
よくわかりにくいけれど、少なくとも5個以上は刺してある。
お大事に。
雪ばっかりでうんざりするけど、それだけに今年の雪山のコンディションは良好。
始めたばかりで楽しくてしょうがない拓人は、毎週雪山にホイホイ出かける。
そして行く前に必ず家に寄るか、もしくは泊まってここから直接会社に出勤したりする。
それが嬉しかったりする母なのである。