「ぼくたちのチーム」
両親が海外で暮らすことになり、ラグビーの名門校である男子校の寄宿舎に放り込まれたオタク少年のネッドは、周囲と馴染めず浮いた存在となっていた。そんな中、ラグビーのスター選手であるコナーが転入し、ネッドのルームメイトとなる。互いに打ち解けずにいたが、やがて二人は音楽を通して親しくなる。しかし、偶然ネッドはコナーの秘密を知ってしまい…
イギリス(この映画はアイルランドでしたが)!男子寮!腐なら聞いただけでパブロフの犬のようにヨダレが出そうになる設定。BL映画の金字塔、「モーリス」「アナザー・カントリー」みたいな美しく格調高いBL映画を期待してしまいましたが、ぜんぜん違ってました。そもそもBL映画ではありませんでした。男同士のキスやセックスなど性愛シーン、劇的で耽美な関係が大好きな腐が観たら、かなりガッカリするかもしれません。BLではなく、愉快で爽やかなフィールグッド友情物語です。
それにしても。近年はLGBTの社会的権利は認められ、昔ほど奇異で特殊な人々扱いはされなくなっている…ように見えて、差別偏見がまだまだ根深いというのが実情です。この映画では、そんなゲイの切実な生きづらさが明るく描かれています。この映画でゲイを嫌悪し見下す人々も、基本的にはみんな善人、ただ心が狭いだけなんです。無神経で狭量な善人のほうが、悪人よりも怖いです。だって、前者のほうが実際に関わることが多いから。
ゲイだけではなく、心身が弱い人や周囲に迎合しない人たちを排斥したり攻撃したりする人たち。なぜ自分たちのほうが彼らより正しくすぐれていると信じることができるのでしょうか。何の根拠もない自信、信念はただもう無知蒙昧。歪んだ価値観も大勢が賛同すると正義になる。それを振りかざして生徒を服従させたり扇動したりするラグビー部のコーチ、ゲイやオタクを自分たちの下に見て安心感や優越感を得てるようなラグビー部員たちは、何だかユダヤ人を虐げ迫害したナチスを思い出させ、私の心肝を寒からしめました。
コーチのパスカルやラグビー部員たちの、“男らしさ”至上主義、体育会価値観が滑稽で怖かったです。男らしくない奴、スポーツができない奴は虫けら扱い。それを許す学園のヒエラルキー。ラグビー部員が頂点で、ネッドのような冴えないオタクは底辺。自分たちは選ばれし特別な存在!というラグビー部員たちの言動や思考回路。プロ野球選手など有名アスリートにも、そういう人が多そう。勉強しないしチヤホヤされるし狭い世界だけで生きてるから、そういう風になってしまうんでしょうね。才能は豊かでも心は貧しいって悲しい。
ひ弱そうでオタクなネッドのほうが、パスカルやラグビー部員たちよりよっぽど男らしかったです。群れずに自分らしさを貫いてたところがカッコよかった。コナーへの友情も温かく誠実。男らしさって、マッチョな見た目や振る舞いではなく、優しさと誇り高さだとネッドを見ていて思いました。ネッドとコナーの友情をよしとしないパスカルやラグビー部員たちに引き裂かれそうになり、すれ違いや裏切りに壊れそうになりながらも、それらを乗り越えてより深まる二人の友情が感動的でした。やっぱ恋に落ちるのかな?と思わせつつ、そうはならなかったのも私には爽快でした。二人がキスしたりセックスしたり、ドロドロしい関係になるのは似合わない、想像できないししたくないから。
ネッド役のフィオン・オシェイはイケメンではないけど、賢そうでオシャレな感じの文系ルックス。髪の色がカッコよかった!あれ地色なの?コナー役のニコラス・ガリツィンはスゴいイケメン、ていうか美男子!ワイルドで陰りがあって繊細で、BL漫画に出てきそうなキャラと見た目でした。パスカル役のモー・ダンフォードが、ちょっとクリス・プラットっぽくてイケてました。ゲイの教師シェリー役のアンドリュー・スコットは、シャーロックのジム・モリアーティですね!イギリス映画、ドラマでよく見かけるバイプレイヤーで、ゲイであることをカミングアウトしてます。シェリーみたいな先生と私も学生時代に出会いたかったな~。
両親が海外で暮らすことになり、ラグビーの名門校である男子校の寄宿舎に放り込まれたオタク少年のネッドは、周囲と馴染めず浮いた存在となっていた。そんな中、ラグビーのスター選手であるコナーが転入し、ネッドのルームメイトとなる。互いに打ち解けずにいたが、やがて二人は音楽を通して親しくなる。しかし、偶然ネッドはコナーの秘密を知ってしまい…
イギリス(この映画はアイルランドでしたが)!男子寮!腐なら聞いただけでパブロフの犬のようにヨダレが出そうになる設定。BL映画の金字塔、「モーリス」「アナザー・カントリー」みたいな美しく格調高いBL映画を期待してしまいましたが、ぜんぜん違ってました。そもそもBL映画ではありませんでした。男同士のキスやセックスなど性愛シーン、劇的で耽美な関係が大好きな腐が観たら、かなりガッカリするかもしれません。BLではなく、愉快で爽やかなフィールグッド友情物語です。
それにしても。近年はLGBTの社会的権利は認められ、昔ほど奇異で特殊な人々扱いはされなくなっている…ように見えて、差別偏見がまだまだ根深いというのが実情です。この映画では、そんなゲイの切実な生きづらさが明るく描かれています。この映画でゲイを嫌悪し見下す人々も、基本的にはみんな善人、ただ心が狭いだけなんです。無神経で狭量な善人のほうが、悪人よりも怖いです。だって、前者のほうが実際に関わることが多いから。
ゲイだけではなく、心身が弱い人や周囲に迎合しない人たちを排斥したり攻撃したりする人たち。なぜ自分たちのほうが彼らより正しくすぐれていると信じることができるのでしょうか。何の根拠もない自信、信念はただもう無知蒙昧。歪んだ価値観も大勢が賛同すると正義になる。それを振りかざして生徒を服従させたり扇動したりするラグビー部のコーチ、ゲイやオタクを自分たちの下に見て安心感や優越感を得てるようなラグビー部員たちは、何だかユダヤ人を虐げ迫害したナチスを思い出させ、私の心肝を寒からしめました。
コーチのパスカルやラグビー部員たちの、“男らしさ”至上主義、体育会価値観が滑稽で怖かったです。男らしくない奴、スポーツができない奴は虫けら扱い。それを許す学園のヒエラルキー。ラグビー部員が頂点で、ネッドのような冴えないオタクは底辺。自分たちは選ばれし特別な存在!というラグビー部員たちの言動や思考回路。プロ野球選手など有名アスリートにも、そういう人が多そう。勉強しないしチヤホヤされるし狭い世界だけで生きてるから、そういう風になってしまうんでしょうね。才能は豊かでも心は貧しいって悲しい。
ひ弱そうでオタクなネッドのほうが、パスカルやラグビー部員たちよりよっぽど男らしかったです。群れずに自分らしさを貫いてたところがカッコよかった。コナーへの友情も温かく誠実。男らしさって、マッチョな見た目や振る舞いではなく、優しさと誇り高さだとネッドを見ていて思いました。ネッドとコナーの友情をよしとしないパスカルやラグビー部員たちに引き裂かれそうになり、すれ違いや裏切りに壊れそうになりながらも、それらを乗り越えてより深まる二人の友情が感動的でした。やっぱ恋に落ちるのかな?と思わせつつ、そうはならなかったのも私には爽快でした。二人がキスしたりセックスしたり、ドロドロしい関係になるのは似合わない、想像できないししたくないから。
ネッド役のフィオン・オシェイはイケメンではないけど、賢そうでオシャレな感じの文系ルックス。髪の色がカッコよかった!あれ地色なの?コナー役のニコラス・ガリツィンはスゴいイケメン、ていうか美男子!ワイルドで陰りがあって繊細で、BL漫画に出てきそうなキャラと見た目でした。パスカル役のモー・ダンフォードが、ちょっとクリス・プラットっぽくてイケてました。ゲイの教師シェリー役のアンドリュー・スコットは、シャーロックのジム・モリアーティですね!イギリス映画、ドラマでよく見かけるバイプレイヤーで、ゲイであることをカミングアウトしてます。シェリーみたいな先生と私も学生時代に出会いたかったな~。
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