あさっては月一の粗大ゴミの日なので、古いTV台や壊れたビデオデッキなどにsay good-byeの準備。
前と違って、今は有料なんですよねえ。処理券が、一枚300円もするし。
アレもコレも捨てるって、ああ、環境破壊だよなあ。ごめんね地球...
まだ使えるモノは、躊躇なく処分できるのに、もう不要で持っていても仕方がない手紙や写真は、やっぱ手放せない私...
真夜中、sweet memoriesなフォトグラフを、感傷的に眺めてるなんて、MI・RE・Nでしょうか...永遠に取り戻せない、あの季節~♪by ZARD
お松の独りフランス映画祭②
「ある子供」
ベルギーのダルデンヌ兄弟監督が、「ロゼッタ」に続いて、2度目のカンヌ映画祭パルムドール受賞という快挙を遂げた作品。
その日暮らしの若者ブリュノは、恋人との間にできたばかりの赤ちゃんを、人買いに売ってしまうが...
私も決して、裕福な上流生活を送ってるわけではありませんが、一連のダルデンヌ監督作品の主人公たちのような社会底辺生活も、セレブなブルジョア生活同様、私には“あなたの知らない世界”です。
この映画のブリュノも、引ったくりや物乞いをしながら、まともな仕事に就こうともせず、不安定なドブネズミ生活。
劣悪で貧しい底辺生活を、目を覆いたくなるほど厳しくリアルに描くのではなく、ドキュメンタリー風に淡々と冷静に追う作風が、ダルデンヌ監督独特の味わい。そして、映画を面白おかしくするための、いかにも作ったようなエピソードやシーン、台詞などないのに、いったいどーなっちゃうの!?と、最後まで気を抜かせず、退屈もさせずに引っ張るところも、ダルデンヌ監督映画の不思議な魅力です。
今回も、いっさい音楽はなし。絶望の中に、希望と救いの小さな光が見えたところで、ブツっとフィルムが切れたように終わる。この二つは、お約束です。今までの、ビデオ撮影っぽさから、ちょっと映画っぽい感じにはなってたような。
子供が子供を作る。日本でも、珍しいことではありません。
子供を授かったことで、責任感からオトナに成長するか。それとも、自分は親になったんだ、という自覚も持てず、無関心または重荷に感じるか。残念なことに、ブリュノは後者。赤ん坊が疎ましいとか、生活苦のため思いつめてとか、そんな悲壮な感じは全然なく、いともあっさりと赤ちゃんを売ってしまう様子が、怖い。愛とか慈しみとか知らずに育つと、それを自分の子供にさえ感じることも希薄になってしまうのでしょうか。
ブリュノだけでなく、彼の仲間のガキンチョたちもですが...
みんな、小さな悪事を犯してはいるけど、根は優しく無邪気な子供たち。何もかも社会のせいにするわけではないけど、やっぱ汚染された川や海に放たれた稚魚が、まともに成長できず、歪んでしまうのは、仕方がないのかなあ...と、ブリュノたちを見てると、暗澹とした気持ちになります。
赤ちゃんを黙って売り飛ばされて、ショックと怒りでブリュノを拒絶する彼女。そりゃそうだろ。彼女に謝り、すがってくる情けないブリュノですが、口先とは違い、何でそんなに怒るんだよ?わけわかんね!みたいな本音が見えて、まったくもって、救いようのないダメだこりゃ!男。安易に許したら、またケロっとした顔で、同じことやりかねない。
ほんと、未熟さって怖いと痛感。彼女が愛情ある、しっかり者だから良かったけど(でも何で、ブリュノみたいな男の子供を産んだのかなあ。いくら好きでもなあ。子供がいれば、彼がしっかりてくれるかも、という一種の賭けだったのかな)...これが、どっちも未熟なバカだったら、赤ちゃん遺棄!とか虐待死!な、ニュースなカップルになっちゃうんだろうなあ。
せっかく生まれてきても、バカな若い両親に虐げられ殺されるぐらいなら、売り飛ばされて、愛してくれる子供のいない赤の他人に育てられたほうが、幸せかもしれないなあ、とも思えてしまいます。
主人公ブリュノ役は、「イゴールの約束」以来のダルデンヌ監督作品登場となった、ジェレミー・レニエ。イゴール少年が、青年に成長した感じのブリュノを、ナチュラルに演じています。
ジェレミー、さすがにオトナっぽくなったけど、まだまだ少年のあどけなさも残ってて、可愛いです。ほっぺにニキビのある童顔とか、恋人とジャレる無邪気な様子は、ほんとガキって感じです。
結構ガッチリしてる体は、完全に大人。けど、心は未熟な子供。そんなブリュノを演じるには、まさにピッタリな風貌のジェレミーです。ラスト、泣きじゃくるジェレミーには、とても優しく愛しい気持ちになります。その涙、しょっぱくてあったかい...
ジェレミーの日本未公開作で、特に観たいのは↓“Un amour a taire (A Love to Hide)”
ジェレミーの役は、何とゲイの男の子相手役は、パトリス・シェロー監督の「愛する者よ、列車に乗れ」や「ソン・フレール 兄との約束」のブリュノ・トデスキーニ。同性愛者ゆえナチスに迫害される、哀しい恋人たちの物語とか。E男E役者になるためには、一度は通らねばならないゲイの道
前と違って、今は有料なんですよねえ。処理券が、一枚300円もするし。
アレもコレも捨てるって、ああ、環境破壊だよなあ。ごめんね地球...
まだ使えるモノは、躊躇なく処分できるのに、もう不要で持っていても仕方がない手紙や写真は、やっぱ手放せない私...
真夜中、sweet memoriesなフォトグラフを、感傷的に眺めてるなんて、MI・RE・Nでしょうか...永遠に取り戻せない、あの季節~♪by ZARD
お松の独りフランス映画祭②
「ある子供」
ベルギーのダルデンヌ兄弟監督が、「ロゼッタ」に続いて、2度目のカンヌ映画祭パルムドール受賞という快挙を遂げた作品。
その日暮らしの若者ブリュノは、恋人との間にできたばかりの赤ちゃんを、人買いに売ってしまうが...
私も決して、裕福な上流生活を送ってるわけではありませんが、一連のダルデンヌ監督作品の主人公たちのような社会底辺生活も、セレブなブルジョア生活同様、私には“あなたの知らない世界”です。
この映画のブリュノも、引ったくりや物乞いをしながら、まともな仕事に就こうともせず、不安定なドブネズミ生活。
劣悪で貧しい底辺生活を、目を覆いたくなるほど厳しくリアルに描くのではなく、ドキュメンタリー風に淡々と冷静に追う作風が、ダルデンヌ監督独特の味わい。そして、映画を面白おかしくするための、いかにも作ったようなエピソードやシーン、台詞などないのに、いったいどーなっちゃうの!?と、最後まで気を抜かせず、退屈もさせずに引っ張るところも、ダルデンヌ監督映画の不思議な魅力です。
今回も、いっさい音楽はなし。絶望の中に、希望と救いの小さな光が見えたところで、ブツっとフィルムが切れたように終わる。この二つは、お約束です。今までの、ビデオ撮影っぽさから、ちょっと映画っぽい感じにはなってたような。
子供が子供を作る。日本でも、珍しいことではありません。
子供を授かったことで、責任感からオトナに成長するか。それとも、自分は親になったんだ、という自覚も持てず、無関心または重荷に感じるか。残念なことに、ブリュノは後者。赤ん坊が疎ましいとか、生活苦のため思いつめてとか、そんな悲壮な感じは全然なく、いともあっさりと赤ちゃんを売ってしまう様子が、怖い。愛とか慈しみとか知らずに育つと、それを自分の子供にさえ感じることも希薄になってしまうのでしょうか。
ブリュノだけでなく、彼の仲間のガキンチョたちもですが...
みんな、小さな悪事を犯してはいるけど、根は優しく無邪気な子供たち。何もかも社会のせいにするわけではないけど、やっぱ汚染された川や海に放たれた稚魚が、まともに成長できず、歪んでしまうのは、仕方がないのかなあ...と、ブリュノたちを見てると、暗澹とした気持ちになります。
赤ちゃんを黙って売り飛ばされて、ショックと怒りでブリュノを拒絶する彼女。そりゃそうだろ。彼女に謝り、すがってくる情けないブリュノですが、口先とは違い、何でそんなに怒るんだよ?わけわかんね!みたいな本音が見えて、まったくもって、救いようのないダメだこりゃ!男。安易に許したら、またケロっとした顔で、同じことやりかねない。
ほんと、未熟さって怖いと痛感。彼女が愛情ある、しっかり者だから良かったけど(でも何で、ブリュノみたいな男の子供を産んだのかなあ。いくら好きでもなあ。子供がいれば、彼がしっかりてくれるかも、という一種の賭けだったのかな)...これが、どっちも未熟なバカだったら、赤ちゃん遺棄!とか虐待死!な、ニュースなカップルになっちゃうんだろうなあ。
せっかく生まれてきても、バカな若い両親に虐げられ殺されるぐらいなら、売り飛ばされて、愛してくれる子供のいない赤の他人に育てられたほうが、幸せかもしれないなあ、とも思えてしまいます。
主人公ブリュノ役は、「イゴールの約束」以来のダルデンヌ監督作品登場となった、ジェレミー・レニエ。イゴール少年が、青年に成長した感じのブリュノを、ナチュラルに演じています。
ジェレミー、さすがにオトナっぽくなったけど、まだまだ少年のあどけなさも残ってて、可愛いです。ほっぺにニキビのある童顔とか、恋人とジャレる無邪気な様子は、ほんとガキって感じです。
結構ガッチリしてる体は、完全に大人。けど、心は未熟な子供。そんなブリュノを演じるには、まさにピッタリな風貌のジェレミーです。ラスト、泣きじゃくるジェレミーには、とても優しく愛しい気持ちになります。その涙、しょっぱくてあったかい...
ジェレミーの日本未公開作で、特に観たいのは↓“Un amour a taire (A Love to Hide)”
ジェレミーの役は、何とゲイの男の子相手役は、パトリス・シェロー監督の「愛する者よ、列車に乗れ」や「ソン・フレール 兄との約束」のブリュノ・トデスキーニ。同性愛者ゆえナチスに迫害される、哀しい恋人たちの物語とか。E男E役者になるためには、一度は通らねばならないゲイの道
最近わたしも この映画を見たばかりでしたので
思わず コメントをポチしてしまいました
最近のこの国は 馬鹿な子供が多い気がします
子供が子供を生む。。。勿論昔もありましたが
周りの大人がアドバイスして 何とか上手くいってたような
今は大人も言わないし 子供も聞く耳持たない
重いテーマなのに この作品は でも
なんとも突き抜けていて 後味すっきりですね
日本でも「誰も知らない」なんて映画ありましたが
あれも さっぱりしてましたっけ
よーく考えるととても辛い映画ですね
バカな子たちにも見てもらいたいです
ほんと、最近の子供は、カラダは早くから一人前だけど、ココロが...
いま「14歳の母」なんてドラマが話題だけど、何だか怖いような...子供はセックスしちゃダメー!
この映画も「誰も知らない」も、深刻な内容なのに、ヘンに重々しくないところが、秀逸ですよね。
来週から、独り呉彦祖映画祭を予定しています。彦といえばのusakoさんに、ご意見番として助言や苦言をいただければ、恐悦至極です♪
今後とも、どうぞ仲良くお付き合い下さい再見!
そんな素敵な企画があるんですか
もう今からわくわく楽しみです!!!
それにしても。。。
誰も知らない状態でした数年前から思うと
隔世の感ですわぁ 最近の彦祖人気は
本当に嬉しい事です!
では楽しみに楽しみにお待ちしています 多謝
まだまだ私、彦初心者なので、何卒ご指導のほどを♪
彦について私が、何か変なこと、間違ったこと、納得できないこと書いてたら、ご指摘&ご指弾ください♪
でもそう。確かにヨーロッパというとそれだけで優雅で裕福に思えますが、みんながみんな。。というわけではなく、このベルギーの社会情勢も厳しかったですね~。しかし、こういうことを知れるのも映画ならでは。。感謝です。
そうなんですよねえ。華やかで優雅でオシャレなイメージがあるヨーロッパですが、これが現実なんだなあ、とミーハーな憧れに冷や水...
ダルデンヌ監督って、ベルギーにとってビミョーな存在かも?映画祭などでベルギーが有名になる反面、監督の映画を観てベルギーに行きたいと思う人は、まずいないだろうし...
ほんと映画って、私の知らない世界を、いっぱい教えてくれます。