まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

エアポート2014

2014-01-09 | 北米映画 60s~70s
 川崎の凶悪逃亡犯・杉本裕太が、やっと捕獲されましたね!広島に来たらどうしよう!と戦々恐々だったので、ホっと安堵しました♪
 強盗強姦だなんて、ほんと最低の鬼畜野郎ですよねえ。しかもトンズラして世間を騒がせて、すごい数の警察官を動員させて税金の無駄づかい。女の敵どころか国民の敵ですよ。これがアメリカだったら、即射殺だよ。

 それにしても杉本容疑者、さすがに若いだけあって元気だよなあ。この極寒の中、雑木林に隠れてたり川に飛び込んだりしたんでしょ?私だったら肺炎になって瀕死ですよ。警察や検察の失態もですが、驚きなのはこんなケダモノ男に嫁も子どももいること。こんなお父さん、ぜったいイヤー!!子どもが可哀想!それはそうと…杉本容疑者の写真を見た日本国民の多くが、同じことを思ったはず。ダルビッシュに似てるなあ、ダルビッシュの弟かと最初思ったし。ダルビッシュにとっても、予期せぬ大迷惑な事件でしょう。ナニハトモアレ、あんな狂犬を二度と自由の身にしないでほしいです!なんて言うと、人権派の人たちに怒られちゃうでしょうか。
 広島の看護師殺人事件も、早く解決しますように!

 「大空港」
 後にシリーズ化もされた名作を、久々に観ました。「タワーリング・インフェルノ」や「ポセンドン・アドベンチャー」など、絶対絶命の危機の中で展開される人間模様をオールスターキャストで描く、いわゆるグランドホテル形式のパニック大作の先駆けとなった作品です。
 1970年の作品なので、今の驚異的なCGやVFXに見慣れてる目には、ちょっとショボく見えるシーンも多々ありますが(爆破された飛行機機内がハリボテっぽかったり)、そんな古めかしささえ味わいがあります、むしろ最近の、俳優要らんじゃん!なアニメみたいなCGだらけ映画や、派手なだけでチープな大味ブロックバスター映画よりも、はるかにクオリティの高い内容です。脚本が丁寧で洗練されていて、人間ドラマ重視なのが上質さの要因。台詞とかも小粋で、古き佳き時代のハリウッドクラシック映画の優雅さを醸しています。ド派手で展開のスピーディな映画が好きな人には、ちょっとカッタルイかもしれませんが。
 旅客機内で起こる戦慄のアクシデントが、スリリングに描かれています。あんな事件に巻き込まれたらと思うと、恐怖で戦慄。私なら、錯乱するかも。同時多発テロが起こった恐ろしい現代、映画だから!と軽く受け取れないリアルな恐怖を感じずにはいられません。子どもも含めておおむね冷静だった乗客乗員の、危機に瀕しても勇気と希望をもって助け合う支えあう姿に感嘆。ああいう時に、人間性って試されます。愚かさと弱さが露見してしまう人のほうが多いだろうけど。なので、あの要らんことばっかして状況を悪化させるクレーマー男にイラっとしつつ、イヤな共感も。あれがフツーなのかも、と。
 豪華キャストも、映画ファンには嬉しい楽しい。空港長役のバート・ランカスターは、見るからに頼もしい偉丈夫なおじさまで素敵。チョイチャラ男なパイロット役のディーン・マーティンも、軽妙でいい味だしてます。パニック大作ではおなじみなジョージ・ケネディのガテンなキャラと見た目も好き。犯人(何か哀れで切ないんです)の妻役、モーリン・ステイプルトンの痛々しい演技も印象的です。この映画でオスカーにノミネートされたのも納得の名演です。

 パイロットと不倫して妊娠中のCA役、ジャクリーン・ビセットが美しい!美貌が最盛期の頃の彼女、スッチー姿がまぶしすぎる!70年代のスッチーの制服が可愛い。空港長の部下役、ジーン・セバーグも美しい。大人のいい女の見本みたいなキャラもカッコよかった。
 オールスターの中でひときわ輝いていたのは、タダ乗り常習犯のおばあちゃん役、ヘレン・ヘイズです。

 周囲を煙に巻く大ボケぶりが、とにかく上品で可愛い!緊迫したドラマの中、愉快で爽やかな笑いを誘う彼女のコミカル演技は、まさにコメディリリーフの見本です。完全に他の出演者を食ってしまってるヘレン・ヘイズは、この映画でアカデミー助演女優賞を受賞してます。ヘレン・ヘイズは、アメリカではブロードウェイのファーストレディと崇敬されていた大女優で、おちゃめな愛らしさの中にも、何となく威厳みたいなものが。小柄だけど、背筋がピーンとしてて毅然とした気品が素敵。ジャクリーン・ビセットが彼女をビンタするシーンがあるのですが、あまりにも畏れ多いとビビったビセットは、カンベンしてください私にはできませんと泣いて拒否したそうです。日本でいうと、杉村春子や北林谷江級の神に近い名女優なのでしょう。ヘイズおばあちゃま、そのオチャメなタダ乗りテクニックが笑えます。かなり演技力と度胸が必要なので、私にはマネできないのが残念(笑)。それにしても、アメリカ人ってお年寄りに優しいんだなあ。
 飛行機に乗るのが怖くなる映画ですが、劇中でヘイズおばあちゃまが言ってたように、本当は路上を歩くよりも安全なんですよね。飛行機事故やテロで死ぬのは、信じられないほどの不運なんだなあ。

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