「青春弑恋」
大学にも行かずゲームばかりしているミンリャンは、ネットでエロティックな動画を配信していたミッシーに恋をしている。コスプレイヤーの女子高生キキは、ミンリャンの彼女になりたいと思っている。劇団員のユーファンは、同じく女優を志しているモニカと親密になる。外国船のコックだったシャオジャンは、喫茶店でバイトしているユーファンに想いを寄せている。恋人同士となったユーファンとシャオジャンに、思いもよらぬ凶事が…
ずっと気になってた台湾映画を、やっと観ることができました(^^♪予告編が怖くて、かつ美しくて、すごくソソられてたんですよね~。キレイカワイイ女子とカッコいいイケメンの漫画ちっくな軽い恋愛ものも悪くないけど、そんなの嘘っぱちなファンタジー。人間関係も恋愛も構築できない保てない、努力や忍耐をしてまで家族や社会に適応しようとはせず、自分ルールで生きようとするので当然生じる軋轢や齟齬、そこから逃げるか他人を巻き込んで破壊するか…今の若者たちのリアルが、静かな不穏さと不気味さ、そしてメランコリックな情感で描かれていました。
今の若い子たちって、悪い人間じゃないけど、相手の気持ちや立場をあまり大切にしてくれませんよね~。もちろん、わしのような年寄り世代にもそんな人たくさんいますが、それとは何か質が違うような…この映画の若者たちの、自分のこと以外は無感動で無関心、自分の想いや欲望を相手にわかってほしい、受け入れてほしい、相手も自分と同じはず、という願望や思い込みが、私には不可解で恐ろしかったです。
若者たちが本人たちの気づかない形でつながっていて、物語が進むにつれ意外な事実も浮かび上がってきて、破局へと向かう展開と構成が巧みでした。Z世代と呼ばれている若者たち、ネット依存ゲーム依存って怖い!と、あらためて痛感。ゲームのしすぎでもう現実世界と折り合えなくなってるミンリャン、殺戮VRゲームを現実に持ち込む彼の暴走に戦慄!ゲーム脳ってほんと危険。とにかくミンリャンがイカレすぎてて、ほとんどホラーでした。甥のジミーや、わしの周囲にいる若い子の多くも、おかしなゲームやyoutubeの動画に心と脳を蝕まれてるのが心配…
エロ動画の女に恋をして、正体も住所も突きとめて尾行、のぞき、部屋に侵入するなどストーカー化し、ついには本人に結婚を迫って大暴れ。モニカにとっては誰こいつ?な見知らぬ赤の他人。そんなのが電車の中でいきなり。き〇がい!精神病院に強制入院レベルですが、事件を起こすまで誰も気づかないところも現代社会の闇です。ミンリャン役を怪演したのは、台湾の人気俳優リン・ボーホン。
「僕と幽霊が家族になった件」を観たばかりだったので、おバカコメディと今回とのギャップに驚嘆。ミンリャンみたいなヤバすぎる役、人気スターはフツーなら引き受けませんよ。異常に鋭い目つきが狂気的。ユーファンとモニカが求め合ってる姿を、ドアの隙間からのぞいている目とか怖すぎ!ゲームを真似た戦闘服と日本刀でキメて、衆人環視の台北駅でユーファンを襲撃するシーンもトラウマ級。私、通り魔がこの世でいちばん怖いので、もしあんなのが駅とか路上でこっちに向かって走ってきたら、と想像しただけで失禁しそうに。
幽霊とかモンスターなんかよりも、はるかに怖いボーホンのリアルなコワレ人っぷりでした。怖いけど、不思議と気持ち悪くないんですよ。フツーにしてたら、ちょっと不愛想で内気な金持ちの青年って感じで、キキが彼氏になってと迫るのも理解できるイケメン。ボーホン、やっぱ岸優太くんに似てますね。岸くんをスタイルのいい長身にしてシャープにしたらボーホン、みたいな。台北駅での襲撃コスチュームも、ヤバいシーンなのに妙にカッコよく見えたし。マッサージシーンで上半身裸に。引きこもりゲーマーらしからぬ肉体美でした。エロ動画を見ながらの自慰行為シーンも、何か可愛かったです。
LGBTも現代の若者を描く上では今やマスト。でもやっぱ私、骨の髄まで腐。Lは苦手Gのラブシーンにはワクワクするけど、Lのそれには居心地の悪さしか感じなくて…ユーファンとモニカのラブシーンがキスどまりだったので、何だかホっとしました。好きな女が女と、男が憎悪する恋敵が女、というシチュエーションはなかなか新鮮でしたが。
いちばん可哀想だったのは、平岳大似のシャオジャン。ユーファンをかばって斬られて重傷を負うわ、ユーファンの過去にガーンだわと散々。でも、ユーファンを一途に愛し信じる彼の存在は、暗くて狂った物語の中で希望と救いになってました。ユーファンの愛に飢えた境遇も悲痛だった。病んだ現代社会に生きる若者の孤独や虚無を表すような、台湾の陰鬱な曇り空や雨も印象的でした。台湾って雨が多いんですね。劇中に流れるショパンの夜想曲が美しかったです。こういう映画を日本でも作ってほしいわ。ミンリャン役は岸優太で(^^♪アイドル卒業のためにぜひ!
大学にも行かずゲームばかりしているミンリャンは、ネットでエロティックな動画を配信していたミッシーに恋をしている。コスプレイヤーの女子高生キキは、ミンリャンの彼女になりたいと思っている。劇団員のユーファンは、同じく女優を志しているモニカと親密になる。外国船のコックだったシャオジャンは、喫茶店でバイトしているユーファンに想いを寄せている。恋人同士となったユーファンとシャオジャンに、思いもよらぬ凶事が…
ずっと気になってた台湾映画を、やっと観ることができました(^^♪予告編が怖くて、かつ美しくて、すごくソソられてたんですよね~。キレイカワイイ女子とカッコいいイケメンの漫画ちっくな軽い恋愛ものも悪くないけど、そんなの嘘っぱちなファンタジー。人間関係も恋愛も構築できない保てない、努力や忍耐をしてまで家族や社会に適応しようとはせず、自分ルールで生きようとするので当然生じる軋轢や齟齬、そこから逃げるか他人を巻き込んで破壊するか…今の若者たちのリアルが、静かな不穏さと不気味さ、そしてメランコリックな情感で描かれていました。
今の若い子たちって、悪い人間じゃないけど、相手の気持ちや立場をあまり大切にしてくれませんよね~。もちろん、わしのような年寄り世代にもそんな人たくさんいますが、それとは何か質が違うような…この映画の若者たちの、自分のこと以外は無感動で無関心、自分の想いや欲望を相手にわかってほしい、受け入れてほしい、相手も自分と同じはず、という願望や思い込みが、私には不可解で恐ろしかったです。
若者たちが本人たちの気づかない形でつながっていて、物語が進むにつれ意外な事実も浮かび上がってきて、破局へと向かう展開と構成が巧みでした。Z世代と呼ばれている若者たち、ネット依存ゲーム依存って怖い!と、あらためて痛感。ゲームのしすぎでもう現実世界と折り合えなくなってるミンリャン、殺戮VRゲームを現実に持ち込む彼の暴走に戦慄!ゲーム脳ってほんと危険。とにかくミンリャンがイカレすぎてて、ほとんどホラーでした。甥のジミーや、わしの周囲にいる若い子の多くも、おかしなゲームやyoutubeの動画に心と脳を蝕まれてるのが心配…
エロ動画の女に恋をして、正体も住所も突きとめて尾行、のぞき、部屋に侵入するなどストーカー化し、ついには本人に結婚を迫って大暴れ。モニカにとっては誰こいつ?な見知らぬ赤の他人。そんなのが電車の中でいきなり。き〇がい!精神病院に強制入院レベルですが、事件を起こすまで誰も気づかないところも現代社会の闇です。ミンリャン役を怪演したのは、台湾の人気俳優リン・ボーホン。
「僕と幽霊が家族になった件」を観たばかりだったので、おバカコメディと今回とのギャップに驚嘆。ミンリャンみたいなヤバすぎる役、人気スターはフツーなら引き受けませんよ。異常に鋭い目つきが狂気的。ユーファンとモニカが求め合ってる姿を、ドアの隙間からのぞいている目とか怖すぎ!ゲームを真似た戦闘服と日本刀でキメて、衆人環視の台北駅でユーファンを襲撃するシーンもトラウマ級。私、通り魔がこの世でいちばん怖いので、もしあんなのが駅とか路上でこっちに向かって走ってきたら、と想像しただけで失禁しそうに。
幽霊とかモンスターなんかよりも、はるかに怖いボーホンのリアルなコワレ人っぷりでした。怖いけど、不思議と気持ち悪くないんですよ。フツーにしてたら、ちょっと不愛想で内気な金持ちの青年って感じで、キキが彼氏になってと迫るのも理解できるイケメン。ボーホン、やっぱ岸優太くんに似てますね。岸くんをスタイルのいい長身にしてシャープにしたらボーホン、みたいな。台北駅での襲撃コスチュームも、ヤバいシーンなのに妙にカッコよく見えたし。マッサージシーンで上半身裸に。引きこもりゲーマーらしからぬ肉体美でした。エロ動画を見ながらの自慰行為シーンも、何か可愛かったです。
LGBTも現代の若者を描く上では今やマスト。でもやっぱ私、骨の髄まで腐。Lは苦手Gのラブシーンにはワクワクするけど、Lのそれには居心地の悪さしか感じなくて…ユーファンとモニカのラブシーンがキスどまりだったので、何だかホっとしました。好きな女が女と、男が憎悪する恋敵が女、というシチュエーションはなかなか新鮮でしたが。
いちばん可哀想だったのは、平岳大似のシャオジャン。ユーファンをかばって斬られて重傷を負うわ、ユーファンの過去にガーンだわと散々。でも、ユーファンを一途に愛し信じる彼の存在は、暗くて狂った物語の中で希望と救いになってました。ユーファンの愛に飢えた境遇も悲痛だった。病んだ現代社会に生きる若者の孤独や虚無を表すような、台湾の陰鬱な曇り空や雨も印象的でした。台湾って雨が多いんですね。劇中に流れるショパンの夜想曲が美しかったです。こういう映画を日本でも作ってほしいわ。ミンリャン役は岸優太で(^^♪アイドル卒業のためにぜひ!