夏のBL映画祭④
「Voor een verloren soldaat」
第二次世界大戦中のオランダ。11歳のイェロンは両親と離れ、食糧難のアムステルダムから農村に疎開する。やがて終戦を迎え、村人たちが連合軍のカナダ兵を歓迎する中、イェロンはウォルトという青年兵士と親しくなるが…
ロリコンならぬショタコン!3度のメシよりBL好きな私ですが、年端もゆかぬ少年のBL、いわゆるショタコンは苦手。淡い恋ぐらいならいいけど、いたいけな少年たちが性的なことをしたりされたりするのは見たくないです。相手が少年だろうと少女だろうと、子どもと性行為はやはり許されざる蛮行だと思うので。この作品も、内容は完全にアウトです。コンプライアンスが厳しい今だと映像化は不可能。ガッツリあからさまにセックスしてるシーンはないのですが、それでも大人の男と幼い少年が裸体を重ねてるだけのシーン、結ばれたという設定だけでも、居心地が悪くなってしまいます。
でもこのショタコンBL、禁断とか罪悪感とかいった湿った暗さが全然ないんですよ。返ってそれっていいのかな、と思うほどに。大人の男と少年でなければ、フツーに爽やかで優しい、ちょっと切ない初恋物語なんですよね~。イェロンとウォルトが出会って仲良くなっていく過程は、微笑ましくロマンティック。お互いの母国語は全然わからないのに、フィーリングで意思疎通はできてしまうというのも恋のマジック。もしイェロンが17、8の女の子だったら、よくある話ながらもビタースウィートなラブストーリーになってたでしょう。
ウォルトに出会う前から イェロンは同性に興味があるっぽい様子で、ゲイの萌芽は見せてました。性の目覚め、初体験は誰もが通る青春の道で、自分の意志で好きな男とそうなったイェロンは幸せ者なはずなのですが、社会的には彼らの恋は犯罪、悲劇なんですよね。周りから厳しく糾弾されたり仲を裂かれたりしなかったのは、二人にとっては幸運だったのか、それとも不幸だったのか。せめてイェロンが高校生ぐらいだったら、アンモラルさも薄くなったと思うけど…
出会った頃は、イェロンはウォルトのことを優しいお兄さんみたいに見てたけど、ウォルトのほうは初めて会った瞬間からイェロンを恋する男の目でロックオンしてたよな~。仲良くなるとイェロンを可愛い弟ではなく、愛する恋人扱い。イェロンへの愛の言葉などには、とても11歳の男の子へのものとは思えぬ真摯さ、情熱が。ウォルトは小児愛者だったのかな。愛する人を抱きたいという自然な欲求も、相手が子どもだとそこは自制をと思う。異国の、立場的に何をしても許される状況だったのも、何だかひっかかるものがありました。もしイェロンが単に優しいお兄さんとして慕ってるだけだけで性的関係を拒んだら、ウォルトはそれを受け入れたでしょうか。
周囲の人たちは二人の関係に気づいてるはずなのに、知らんぷり状態なのが不思議でした。戦争が終わった解放感、多幸感のせい?疎開先の家のお父さんだけは気にしてたみたいでしたが、口出しとか引き離そうとしたりとかはなし。性的、風紀的にちょっとユルかった時代ゆえ?
イェロン役の子は、聡明そうで可愛い男の子でした。ウォルト役の俳優は優しそうな地味イケメン。疎開先の一家や、アムステルダムから一緒に疎開した悪ガキなど、サブキャラがいい味だしてました。貧しいけど飢えや死の恐怖とは無縁な田舎のシンプルライフは、戦争中とは思えぬほど静かで平和だったのが興味深かったです。
「Voor een verloren soldaat」
第二次世界大戦中のオランダ。11歳のイェロンは両親と離れ、食糧難のアムステルダムから農村に疎開する。やがて終戦を迎え、村人たちが連合軍のカナダ兵を歓迎する中、イェロンはウォルトという青年兵士と親しくなるが…
ロリコンならぬショタコン!3度のメシよりBL好きな私ですが、年端もゆかぬ少年のBL、いわゆるショタコンは苦手。淡い恋ぐらいならいいけど、いたいけな少年たちが性的なことをしたりされたりするのは見たくないです。相手が少年だろうと少女だろうと、子どもと性行為はやはり許されざる蛮行だと思うので。この作品も、内容は完全にアウトです。コンプライアンスが厳しい今だと映像化は不可能。ガッツリあからさまにセックスしてるシーンはないのですが、それでも大人の男と幼い少年が裸体を重ねてるだけのシーン、結ばれたという設定だけでも、居心地が悪くなってしまいます。
でもこのショタコンBL、禁断とか罪悪感とかいった湿った暗さが全然ないんですよ。返ってそれっていいのかな、と思うほどに。大人の男と少年でなければ、フツーに爽やかで優しい、ちょっと切ない初恋物語なんですよね~。イェロンとウォルトが出会って仲良くなっていく過程は、微笑ましくロマンティック。お互いの母国語は全然わからないのに、フィーリングで意思疎通はできてしまうというのも恋のマジック。もしイェロンが17、8の女の子だったら、よくある話ながらもビタースウィートなラブストーリーになってたでしょう。
ウォルトに出会う前から イェロンは同性に興味があるっぽい様子で、ゲイの萌芽は見せてました。性の目覚め、初体験は誰もが通る青春の道で、自分の意志で好きな男とそうなったイェロンは幸せ者なはずなのですが、社会的には彼らの恋は犯罪、悲劇なんですよね。周りから厳しく糾弾されたり仲を裂かれたりしなかったのは、二人にとっては幸運だったのか、それとも不幸だったのか。せめてイェロンが高校生ぐらいだったら、アンモラルさも薄くなったと思うけど…
出会った頃は、イェロンはウォルトのことを優しいお兄さんみたいに見てたけど、ウォルトのほうは初めて会った瞬間からイェロンを恋する男の目でロックオンしてたよな~。仲良くなるとイェロンを可愛い弟ではなく、愛する恋人扱い。イェロンへの愛の言葉などには、とても11歳の男の子へのものとは思えぬ真摯さ、情熱が。ウォルトは小児愛者だったのかな。愛する人を抱きたいという自然な欲求も、相手が子どもだとそこは自制をと思う。異国の、立場的に何をしても許される状況だったのも、何だかひっかかるものがありました。もしイェロンが単に優しいお兄さんとして慕ってるだけだけで性的関係を拒んだら、ウォルトはそれを受け入れたでしょうか。
周囲の人たちは二人の関係に気づいてるはずなのに、知らんぷり状態なのが不思議でした。戦争が終わった解放感、多幸感のせい?疎開先の家のお父さんだけは気にしてたみたいでしたが、口出しとか引き離そうとしたりとかはなし。性的、風紀的にちょっとユルかった時代ゆえ?
イェロン役の子は、聡明そうで可愛い男の子でした。ウォルト役の俳優は優しそうな地味イケメン。疎開先の一家や、アムステルダムから一緒に疎開した悪ガキなど、サブキャラがいい味だしてました。貧しいけど飢えや死の恐怖とは無縁な田舎のシンプルライフは、戦争中とは思えぬほど静かで平和だったのが興味深かったです。