中東問題国際調停役4者は今年末までにモスクワで、中東問題国
際会議が実施される希望を捨ててはいない。
これはロシア、アメリカ、EU、国連の中東問題国際仲介役4者が、ニ
ューヨークでの第64回国連総会で配布した声明のなかで述べられて
いるものだ。
ニューヨークでの調停役4者会合は多くの期待を抱かせるものだった。
会合が開かれるまで専門家達は、様々な予測を立てていた。
そうしたもののなかには中東問題国際会議実現の日取りが、発表さ
れるのではないかというものから、イスラエルの入植地建設をめぐる
問題から、一時ストップしているアラブ・イスラエル対話の復活まであ
った。
国連報道部は記者団に対し最初は記者会見の代わりに、国連の潘
基文事務総長の会合をまとめた総括声明を発表すると伝えていたほ
どだが、その後何らかの公式的な声明を出すことは見送られた。
会談の結果に付いて調停役4者が出したものは、これまで4者が出し
てきた文書と基本的に大きな変わりは無かった。
そこでは我々は中東問題調停のあらゆるコースに沿って、また今年20
09年のモスクワでの中東問題国際会議実現に向け、積極的に作業を
続けていくと述べている。
しかしいつそうした会合が開かれるのかに付いて、イギリスの元首相で
現在、中東問題調停役4者の特使を務めているブレア氏は、ロシアの声
からの取材に対し次の様に応えた。
「ある段階でモスクワで国際会議が開くことが出来ることを(音声流れず)」
ブレア元首相はこのよう述べている。
一方イスラエルのネタニヤフ首相は24日、ニューヨークの国連総会で演
説に立ち、そのなかでパレスチナ側との長期にわたるしっかりとした平
和を達成したいといった希望を確認したが、アラブ側がイスラエル国家を
承認しないうちは、それは不可能であると明言した。
これに対しパレスチナのアッバス議長は、アラブの新聞のインタビューに
応じたなかで、近くイスラエルと中東和平に付いて、イスラエルとの交渉
を再開する可能性はないとし、その理由としてエルサレムの地位と、パレ
スチナ領内でのユダヤ人入植地建設問題に付いて、ネタニヤフ政権と自
分達の間には根本的な意見の食い違いがあることを挙げている。
※ブレア元首相のインタビューは全く音が聴こえず
※調停役と言ったり仲介役または調整役と言ったりで統一性が見られない
 | 平和を破滅させた和平―中東問題の始まり
(1914‐1922)〈上〉
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9月25日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル