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アメリカは沖縄の基地をどうするのか。9月10日付のモスクワの新聞「コメルサント」の記事によせて

2009-09-13 | ラジオ
日本では来週組閣が始まる。
ロシアのマスコミは日本の市民生活に大きな関心を抱いてきた。
モスクワの新聞コメルサント紙は、ロシアの実業界に広くターゲッ
トを当てている新聞だが、そのコメルサント紙が今回イタルタス通
信東京支部の特派員の記事を引用し、日本の外交に付いて次の
様な記事を掲載している。

コメルサント紙は特に新たに発足する連立内閣は、最初にアメリカ
との間に結ばれた5万人に及ぶ駐留米軍の地位に付いての合意を
見直す問題を挙げるだろうと書いている。
この見直しを行うとすれば、新政権は8千人居る沖縄の海兵隊から
米軍基地の撤退条件を見直すよう、アメリカに取り付けるかも知れ
ない。
ここ最近確かにアメリカは東アジアのかなりの領域を管轄する、戦
略的に重要な地点にあるこの沖縄基地は、その配置換えを行うこと
は有り得ないという声明を表している。

コメルサント紙が書いているところによると、米軍基地の地位の見直
しの際、普天間基地の見直しも日本は迫るものと見られている。
連立内閣の民主党はアジア太平洋地域に視点を向けた、スローガン
を掲げている(???)で有名だ。
しかし同様の公約は選挙活動中に、すでに有権者の前でなされてい
る。
公約に当てられたこの文言を実行に移すとなると、日米関係がかなり
複雑化することは避けられない。
今月末に国連総会で通常会議がスタートしたときと、そしてアメリカで
行われるG20サミットの席で、鳩山代表とオバマ大統領との会談が予
定されているが、コメルサント紙は鳩山氏が恐らく首相選出を受けた
直後に行われる、こうした会談の場で公約がどのように現れるかは疑
問だと書いている。

コメルサント紙の専門家達は、日本の新政権からは少なくとも、外交政
策面で性急な歩みは何も期待できないだろうとの見方を表している。
このことからコメルサント紙は、近い将来アメリカ軍基地問題で大きな変
化が生じることはないだろうと予測しながらも、新政権は独自の方向性
を打ちだてていくことを、この様な形で表している点に注意を感じている。

またコメルサント紙は鳩山氏は駐日ロシア大使とも会談を行っており、そ
の際にロシアとの間に新しい信頼関係を築きたいという意向を示し、国連
総会に出席する訪米の際に、メドヴェージェフ大統領とも会談を行いたい
と述べたことが書かれている。
コメルサントの記事では最後に鳩山氏の意見を取り上げ、個人的なコン
タクトが出来ることで、北方領土問題を解決する鍵が得られ、また充分に
使われていない二国間関係の潜在性を開くことが出来るのではないかと
いう見解を述べている。

(???)は不明瞭な発音で聴き取れない

米軍再編の政治学―駐留米軍と海外基地のゆくえ

ケント・E. カルダー
日本経済新聞出版社


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9月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル