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アメリカの対イラン戦争は在り得るのか

2007-03-30 | ラジオ
最近アメリカ指導部の人間の多くがイランに対して、軍事攻撃を行う計画に反
対する内容の発言を行っている。
しかし実際のところはどうなのだろうか。最近リチャード・チェイニー副大統領が
オーストラリアを訪問した際、回りくどい言い方をする事無く、合衆国はイランに
対する軍事作戦の可能性を除外していないとハッキリと述べている。
ロシアの声の政治評論委員は、要するにチェイニー副大統領のこの発言が、ア
メリカ政府の、実際の立場を示していることは紛れもない事実だとの見方を示し
ている。

アメリカの対イラン戦争は在り得るのか、と題し政治評論委員は、次のようにコ
メントしている。
チェイニー副大統領は、かつてラムズフェルド氏の部下として働いていた。
知られているようにブッシュ大統領は他ならぬラムズフェルド国防長官に、イラ
ク戦争の責任を事実上押し付け、国防長官のポストから罷免した。
ブッシュ政権中枢のポジションを得たチェイニー氏は、自らが中心となって、ここ
数年のアメリカのあらゆる外交政策を事実上方向付け、影の指導者として存在
してきた。
対イラク攻撃計画を打ち出したのが、まさにチェイニー氏だ。
さらにチェイニー氏は率先して、大規模な反ロシア運動を展開した。そのシグナ
ルとなったのがリトアニアの首都ヴィリニュスでのチェイニー氏だ。
これはブッシュ政権が発足して以来、アメリカ政府の高官が公に行った初めて
の反ロシア的発言であり、これが大規模な反ロシア運動の引き金となった。
イラクでの米軍はじまって以来、最も深刻な敗北が目前となった今、今度の大
統領選挙で権力を失わないために、またあらゆる失敗と敗北に対する自らの責
任を逃れるため、チェイニー氏とその同志達はイラン攻撃という新たな最も危険
な冒険の可能性を検討しているだけでなく、事実上その準備を整えている。


しかも問題はチェイニー氏が先月、オーストラリアで行ったような脅迫的な発言
だけに限られない。丁度同じ頃、空母ステニスをトップとする米軍艦隊が、ペル
シャ湾へ派遣されている。イラン沿岸に艦隊が待機していることは、これはもは
やチェイニー氏の虚言などではない。
これはイラク攻撃を指導した政治家達が、新たな戦争を開始する可能性がある
ことを現実的に物語っている。
そしてその新たな戦争はアメリカと全世界に、最大の危険をもたらしかねない、こ
の半世紀で最も危険な戦争となる可能性を秘めたものだ。

最近アメリカ政府は自らの現実の計画を隠すために、外交的な駆け引きを行って
いるが、そうしたアメリカの行動は信頼されていない。
絶大な権力を持つチェイニー氏と、彼と行動を共にする人々にとって正しいやり方
は、発言したことを真剣に行動に移すことだ。
新たな戦争が勃発する危険は極めて高くなっている。責任感が無く冒険を好むア
メリカ政府中枢の高官たちに理由を与えてはならない。

文明の対話

株式会社共同通信社

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3月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル